山里の墓標(学徒兵木村久夫の遺書から)
「戦争に何の倫理があるのだ」と言う記事で紹介した、日本戦没学生記念会〈わだつみ会〉が主催する江戸東京博物館ホールで行われた16日の上映会
で見た、『山里の墓標――学徒兵木村久夫の遺書から』(1995年 高知放送 )
から木村久夫さんのことを紹介します。
高知ローカルでしか放送されてないでしょうから全国に紹介したいと思います。
南の島で上官の罪を被ってBC級戦犯として処刑された悲しい学徒兵の話です。
「我が国民は今や大きな反省をなしつつあるだろうと思う。その反省が、今の逆境が、将来の明るい日本のために大きな役割を果たすであろう。」
という言葉が今を生きる我々に突き刺さる。
まずは短歌の紹介です。
音もなく我より去りしものなれど書きて偲びぬ明日という字を (旧制高知高校時代ゆかりの地の碑に刻まれている)
おののきも悲しみもなし絞首台母の笑顔をいだきてゆかむ (死刑執行前夜に詠んだものである)
風も凪ぎ雨もやみたりさわやかに朝日をあびて明日は出でまし ( 処刑半時間前擱筆す)
辞世の歌としてこれほど静かに悲しみを誘うものはない
亡き木村久夫様を偲んでから木村久夫さんの遺書の一部を紹介します。
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二回生からのメッセージ
確定した刑の執行を待ちつつ独房のなかで暮らしておられたときに、ある戦友の手を通じて田辺博士の「哲学通論」が差し入れられました。
木村氏はこれを三回通読されました。
遺書はすべてこの書物の欄外余白に小さな克明な鉛筆の文字で書かれたものであります。
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《このたびの私の裁判においても、また判決後においても、私の身の潔白を証明すべく私は最善の努力をしてきた。しかし私が余りにも日本国のために働きすぎたがため、身が潔白であっても責めを受けなくてはならなくなった》
《我が国民は今や大きな反省をなしつつあるだろうと思う。その反省が、今の逆境が、将来の明るい日本のために大きな役割を果たすであろう。それを見ずして死ぬのは残念であるが致し方がない。日本はあらゆる面において社会的、歴史的、政治的、思想的、人道的の試練と発達が足らなかった。万事に我が他より勝れたりと考えさせた我々の指導者、ただそれらの指導者の存在を許して来た日本国民の頭脳に責任があった》
《あらゆるものをその根底より再吟味する所に、日本国の最発展の余地がある。日本は凡ての面において混乱に陥るであろう。しかしそれでよいのだ。ドグマ的な凡ての思想が地に落ちた今後の日本は幸福である。マルキシズムもよし、自由主義もよし、凡てがその根本理論において究明せられ解決せられる日が来るであろう。日本の真の発展はそこから始まるであろう。凡ての物語が私の死後より始まるのは悲しいが、私にかわるもっともっと立派な頭の聡明な人が、これを見、かつ指導して行ってくれるであろう。何といっても日本は根底から改革し、構成し直さなければならない。若き学徒の活躍を折る》
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「凡ての物語が私の死後より始まるのは悲しいが、私にかわるもっともっと立派な頭の聡明な人が、これを見、かつ指導して行ってくれるであろう。何といっても日本は根底から改革し、構成し直さなければならない。若き学徒の活躍を折る」
と言う言葉を昔と今の学徒に送る。
この映画上映会で上映された「学徒出陣 昭和18年 1943年」がyoutubeにありましたので紹介します。
東条英機の甲高い上ずった声が安倍晋三とダブル。
関連サイトを紹介します。
それぞれの立場から「木村久夫」を受け留めています。
http://homepage3.nifty.com/senriyama-kai/kaishi/02k/w16.htm
亡き木村久夫様を偲んで
土佐高知の雑記帳 木村久夫さん
http://jcphata.blog26.fc2.com/blog-entry-143.html
http://home.att.ne.jp/wave/natsu/ryo/igan28.html
明日を奪われた人びと
K君への手紙 川上徹 それぞれの追悼
http://www.doujidaisya.co.jp/mr-k10.html
http://www.asahi-net.or.jp/~un3k-mn/0815-3kimura.htm
木村 久夫 陸軍上等兵 木村久夫さんへの報告
有田芳生の『酔醒漫録』
http://saeaki.blog.ocn.ne.jp/arita/2007/05/post_c6cc.html
http://www.geocities.co.jp/Bookend/9528/index29.htm
読書感想コーナーvol.1
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