大事なのはプランではなく「思い」(矢祭町)
今日(1・13)のサンデープロジェクトの特集でこんな番組があった。
自治体再生⑩
続・矢祭物語
~「善意の図書館」で地域再生~
「限界集落」シリーズでも活躍しているジャーナリストの相川俊英氏は矢祭町「奇跡の地域再生」への道のりを1000日の密着取材で追っている。
テレビ朝日のこの辺の粘りは評価したい。
福島県の矢祭町の根本町長は合併しない宣言をした。
総務省の課長が来ても断った。
それでは周到な戦略があったかといえばそうではない。
全く戦略無しの宣言だった。
それに意見を言った女性職員を「自立課長」にしてケチケチ作戦が始まる。
嘱託職員を27人なくしてトイレ掃除まで町長以下でやり、課長以上は4職務を兼務し経費を浮かす。
それでも2時間勤務を延長し1月1日も含め365日役所は開け住民サービスはむしろ向上した。
2003・3の引退宣言には町民が説得に押しかけ結局撤回し、滝川渓谷の整備などは町民が自ら行うようになる。
2006・7には図書は全国からの寄贈で賄う図書館構想を出しそれに意見を言った先の女性職員を責任者にして図書費ゼロの図書館作りが始まる。
普通図書館作りには10億はかかる。
(私の妻は図書館司書であり大阪府高槻市にいたときは「みんなの図書館を作る会」の活動を夫婦でやっていたのでこれが如何に常識はずれの構想であるかは分かる。)
この構想は図書館関係者からは「何を考えているのか」と受け止められた。
しかし構想は1億円の入れ物建設費のみでスタートした。
寄贈図書募集の初日には寄贈希望者から朝から電話がかかり結局300件もあった。
募集開始から1ヶ月で10万冊、3ヶ月で20万冊、7ヶ月でオープンした昨年の1月には3500人から30万冊が集まった。(私の近くのある規模の図書館の蔵書は15万冊だからその多さが分かる)
最終的には約43万5000冊の寄贈を受けた由。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
図書館の名前は「矢祭もったいない図書館」まさに時代にマッチした名前だ。
こうして2007年1月14日に日本初のNPO主催の図書館がスタートした。
玄関の硝子には寄贈者の名前が書いている。
その中には亡くなった息子の蔵書を寄贈した人もおりその息子の名前がそこに残ったことでここが第二の故郷になった父親もいる。
(このシーンでは私はほろほろと来てしまった。)
寄贈者が見に来るようになったのと噂を聞きつけた人が来るようになったのと町外の人も会員になれるので来た人は皆登録して帰るという。
当初図書館と呼ばせないと言った専門家の審査する図書館の賞の4館の候補の一つになった。
今は募集を停止し余った本は全国5つの図書館に送り「矢祭もったいないコーナー」がそれぞれ出来ているという。
矢祭もったいない図書館のホームページによると以下の5館です。
◇(財)慈愛会 今村病院分院 図書委員会
◇福崎町立図書館
◇五所川原市立図書館
◇(財)日本科学協 教育・研究図書有効活用プロジェクト室
◇民間交番片浜駐在所(静岡県牧之原市片浜1126-1)
この矢祭町の試みはノープランで始まった。
町長のなにくそという反骨精神だけでスタートした。
大事なのはプランではなく「思い」だろう。
政府の数々の失敗施策を「思い」が凌駕する時代になっている。
努力と智慧と「思い」で少しでも国民が住みやすい日本を作って行きたい。
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