きっこのブログと辰巳泰子
きっこのブログはアクセス数が6千万を超える日本一アクセス数の多いブログだ。
そのきっこさんが俳句の実作者であることはこのブログを読んだことがある人は知っているだろう。
その俳句実作者であるきっこさんがある歌人に興味を持っている。
それは辰巳泰子。

辰巳泰子のライブ写真など より借用
彼女が作るのはこんな歌だ。
どなたにもさよならを言ふは怖ろしくチョコレートのやうに魂を割る
その脚色しない自分を歌う彼女の短歌にこういう評価を与えている。
「‥‥そんなワケで、あたしは、短歌に対しては、自分の実践してる俳句とはまったく違う鑑賞の仕方をして楽しんでたんだけど、辰巳泰子さんの歌と出会って、この考え方は一変した。泰子さんの歌は、小説は小説でも、完全に「私小説」なのだ。短歌にありがちな「誰かを演じる」という芝居感覚が皆無だから、脚色や創作の味つけがなされていたとしても、そこには常に「辰巳泰子」という1人の女性が立っている。言葉のひとつひとつに、体温があり生きているから、ナイフで切れば血が噴き出す。これが、泰子さんの歌だ。」
辰巳泰子は1966年大阪府生まれ。1990年、第一歌集『紅い花』 (砂子屋書房)で、歌壇の芥川賞といわれる現代歌人協会賞(第34回)を最年少受賞。現代歌人協会会員、日本文藝家協会会員。2000年から2001年にかけて、文芸誌「月鞠」第一~五号を個人で編集、発行。同誌に小説作品も発表。2001年より朗読ライブ活動、インターネット活動を開始。高校生の息子を持つ、シングルマザーでもある。
実は私の属する短歌同人「炎」の檜葉奈穂さんが彼女をその女流歌人の歴史的な系譜の中に於いて激励的に論じミューズへの挑発という一冊の本になっている。
辰巳泰子の歌についてきっこさんは更にこう言っている。
「これは、俳句の海を泳いで来たあたしにとって、ものすごい衝撃だった。こんなふうに短歌を操る人がいたなんて、短歌という詩形を見直すキッカケにもなったし、何よりも、あたしは、泰子さんの歌の世界に引き込まれた。そして、「アトム・ハート・マザー」を読み終えたあたしは、この歌集を紹介してくれた先輩俳人に頼んで、泰子さんの第1歌集「紅い花」を貸してもらって読んだ。 それからのあたしは、いつも泰子さんに注目するようになって、第3歌集の「仙川心中」、第4歌集の「恐山からの手紙」、第5歌集の「セイレーン」は、ちゃんと買って読んだ。俳句の句集もメッタに買わないあたしが、短歌の歌集を買うなんて、ヨホドのことなのだ。書籍版「きっこの日記」の「きっこさんに50の質問」のコーナーでも、「好きな歌人」として、辰巳泰子さんの名前を挙げてるほどだ。 で、ここまで書いて来て、いつものあたしなら、泰子さんの歌を何首も紹介してるハズなのに、なぜ?‥‥ってワケで、これには大きな理由がある。それは、このたび、泰子さんの短歌朗読ライブの様子をおさめたDVD、「聖夜」がリリースされることになったからだ! 泰子さん、おめでと~♪
今日6月1日にこのDVDはリリースされ同時に今日は福島泰樹と枡野浩一を迎えてのライブが行われたはずだ。
辰巳泰子のライブ写真など より借用
短歌がこういう広がりを持つことを同じ短歌の実作者の一人としてうれしく思います。
辰巳泰子のこんな歌を紹介して今夜は終わりです。
おのづから帳尻が合ふてゆくことの予感 この人を育てたやうに
参考
きっこのブログ 2008.05.28辰巳泰子の言霊
辰巳泰子の公式ホームページ
檜葉 奈穂【著】ミューズへの挑発―現代短歌・七歌人論で評論されているのは以下7人です。
辰巳泰子論―その作品世界の二元性について
俵万智論―その作品の基底と変移
香川ヒサ論―思索の知的抒情
栗木京子論―短歌的抒情と科学的詩性の融合
阿木津英論―性差への果敢なる挑戦
松平盟子論―その多彩かつ苦渋の軌跡
米川千嘉子論―思索する櫂
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