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サダム・フセイン「悪魔のダンス」を読んだ

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サダム・フセイン「悪魔のダンス」を読み終った。

サダム・フセインがアメリカのイラク攻撃直前に書き上げていた小説。ヨルダンで刊行されるや、たちまち発禁になった問題の書

「BOOK」データベースには内容がこう紹介されている。

今から千五百年あまりの昔、ユーフラテス川のほとりに、長老イブラヒムと3人の孫が住んでいた。イブラヒムはアッラーを信じ、その御心にかなうように生きることを説く。しかし、年長のハスキールは邪悪で欲深だった。彼は弱い卑部族に入り込むと、族長の妻を誘惑して支配権を握る。さらに強大なローマの司令官を呼び込んで、部族から収奪を繰り返す。族長の娘ラザは、皆を救おうと密かに計画を練るが―。砂漠の部族世界を舞台に、民族の誇りと主権を取り戻す戦いが始まる。サダム・フセインのメッセージ小説、世界に先駆けて刊行。

千五百年前ということになると日本では古墳時代という昔の話であり、又アラブの民俗や習慣が分からないとなじみにくいかも知れませんが小説としては良くできていると思います。
しかもこれはエンターテインメント小説です。権力争いあり、ラブストーリーあり、母娘物語ありです。

サダム・フセインは匿名で三部作の小説を書いていると言われこれは4冊目だそうですからかなりの小説家としての力量がある。
少なくともブッシュや麻生には書けそうもない。

下世話な話はさておき、この小説は2006年5月に日本で世界ではじめて出版されています。
当然処刑される前です。
平田伊都子さんとしてはこの本の出版で処刑をやめさせようという意図があったことでしょう。
しかし彼はすでにこの世に居りません。
彼はこの本を遺書として書いたようです。
遺書と言うことは世界に言い残すことが中に書かれているはずです。
これからを生きるイラク人へのメッセージもあるはずです。
しかしイラク人はこの本を読めません。

散々彼に迫害を受けたクルド人の大統領はサダム・フセインの本の出版を決して認めないでしょう。
クルド人は北部から南部に移住させられていました。
アレキサンダー大王を打ち破ったという誇りを持つ屈強の民族であるクルド人は屈辱を辛酸をなめさせられたサダム・フセインを未来永劫許さないでしょう。

私は1970年台から1080年代にかけて合計3年イラクで暮らしました。
(そのことについて講演したデータのyahooリンク先はイラクに暮してhttp://ootsuru.cocolog-nifty.com/blog/2007/02/post_4e1a.htmlの記事ににあります。)
付き合いのあったクルド人から二人だけになると反サダム・フセイン感情を何度も聞きました。

この本が読める唯一の国民である日本人がこの本を広める権利と義務があるでしょう。


小説とは別にこの本の前書きとあとがきが面白い
日本では報道されてないような事が一杯ある。

前書きでは
・フセインは農家の地下から発見されたことになっているが、実はその3日前に銃撃戦の後捕まり、逃げられないように足の折られた上薬を注射されて意識不明にされ、その間にアメリカの手で農家の地下に隠されたのだという。
・裁判は生中継と言われて居たが実は20分遅れでありその間にアメリカが編集していた。ねつ造されたハリウッド映画だった。
そして
国連のアナン事務総長をはじめ、世界中の有識者がイラク侵略戦争を非合法だと非難してみせた。
しかし、世界のプレスはこの戦争を検証することもなく、アメリカが嘘を重ね非合法な戦争を続けているのを放置している。しかも、テロリスト撲滅と称してイラク市民を殺しまくっている。その現状も性格に伝えようとしない。
後書きでは
・イラク侵略の根拠3つはみなウソだった。(1.大量破棄兵器を所持している。2.アル・カイダと関係がある。3.フセインはアメリカにとって脅威)
・「イラク戦争は非合法だ。国連憲章にも違反する」と言ったアナン国連事務総長を黙らせたアナンの息子が絡んだ国連汚職事件。
・フセインは7つの罪に問われたがその前の誰も知らない事件で有罪判決で死刑になろうとしている(実際なった)のはアメリカ自身が裁判に登場せざるを得ないし1983年にラムズフェルドが
フセインのご機嫌伺いに行ったことや多くの闇取引が明らかになるから。

そしてこの本のあとがきの最後のページはこうなっている。

06年3月15日の法廷で「見方同士の殺し合いを止めて、裏切り者に立ち向かえ」と、フセインはこの小説のように、締めくくってくれた。

一体、いつまでも裁判劇はつ続くのか?アメリカ次第なんだけど・・・フセインには頑張ってもらって、ぜひロングランさせてほしい。
そして被告席にブッシュ以下の戦争犯罪人たちを詰め込んで、証言台に立たせてほしい。
その日が来るまで、暗殺されないように・・・・・。

PS 作家サダム・フセイン殿
確認したい事があります。校正をお願いします。
2006年4月   平田伊都子                             

本書の目次

第1章  族長イブラヒムと3人の孫
第2章  悪性な孫は他部族へ
第3章  仕掛けられた部族戦争
第4章  陰謀、不義、裏切り
第5章  部族を乗っ取った外者
第6章  部族を売った外者族長
第7章  部族の誇り
第8章  恋人たちのダンス
第9章  報復作戦
第10章 修羅場の婚約祝宴
第11章 外者たちと部族民、それぞれの戦争序曲
第12章 ツインタワー炎上
     おわりに

下村健一の「眼のツケドコロ」http://www.ken1.tv/ken1-eye/2006/060513.htmlでは下村健一さんが翻訳した平田伊都子さんと対談してこう紹介されている。

(『悪魔のダンス』より) アラブ部族は勝利し、旗が高々と掲げられた。その時、二つの塔、ツインタワーから火の手が上がるのをハスキールは見た。火の勢いは、ハスキールとローマ人司令官の戦意も欲望も、完膚なきまでに打ち砕いた。/絶望的な状況の中で、ローマ人司令官はハスキールに聞いた。/「一体、どうやってあんな事をやらかしたんだろう?誰か他の民族がいたに違いない。アラブと同じ信念を持つ民族。奴らがグルになって、二つの塔を燃やしたんだ。」ハスキールが答えた。「違いますよ。アラブ人は警備の者を殺して、塔の中ほどか頂上に火をつけた。塔の底からではない。つまり……塔と共に彼らも燃え尽きるのを覚悟した上での行動だ。彼らは命を惜しまない殉教者だ。『アッラーフ・アクバル』(アラーは偉大なり)と叫び続けたんだ」

――「二つの塔」って、まさしく「9・11」の米国テロの…

平田:
そう、ツインタワーです。ただ、この小説は、ツインタワーのテロが起こった後に書いてますからね。象徴的な富=アメリカあるいはユダヤの象徴としてツインタワーを書いているから、この部分をもって必ずしも「フセインはアルカイーダと関係がある」っていうことじゃないと思います。

■開戦前夜に書かれた《遺書》

もし、戦争が始まることなく、予定通りこれがイラクで発刊されていたら、あの「9・11」テロを全面支持する意思表明だと受け取られ、大量破壊兵器が見つからずに苦慮していた米国にとって、“攻める大義名分”の1つになっていたのではないか―――この疑問に、平田さんはこう答えた。

平田:
もし戦争が起こらずに出版されていたら、の話でしょ?でも、あの時点で既に、彼は《遺書》のつもりで、これを書いていたんですよ。戦争はもう、起こるんだと。そして、イラクは負けるんだと見通してた。彼は、もう本当に現実主義の人だから。

――なるほど、つまり「もし当時出版されていたら」という仮定自体が、フセインの頭の中になかった話なんですね。これは、長い長い《遺書》として読むことができると。

平田:
そうです。「お前らイラクは、一旦はやられちゃうけど、頑張って、後で盛り返すんだよ」っていう、国民に向けたメッセージだと思いますね。それがもう、読んでいて明確なんですよ。

――ほんとにこれは、戦争直前に書かれたんですか?

平田:
脱稿したのが2003年の3月18日なんですよ。3月20日にアメリカが爆撃しましたよね、ですから、ほんとに“前夜”なんです。書き終えて、自分の主治医に託して、情報省に渡したんですよね。そのときにサダムは、「これをイラクで100円で売れ」って言ったんです。まあ日本だと100 円ってどうってことないんですけど、10倍くらいする感覚ですかね。で、「売り上げは戦争孤児に渡しなさい」って言ったんですよ。私はそれを知った時点で、「あ、これは《遺書》だな」ってわかったんですね。

それ以外のブログ書評を紹介します。

叡智の禁書図書館<情報と書評>http://library666.seesaa.net/article/106672774.html

いかに日本が、そして自分がメディアに踊らされているのかを痛感させられます。アメリカもそうですが、日本のメディアなんて今も昔も大本営発表しかしないもんなあ~。イラクに関する日本のTV見るなら、間違いなく本書を読んだ方が何百倍も有意義です。

とにかくフセインは悪い人物だから処刑されても当然と思っている無知な人は、一読をお薦めします。フセインが決して善良だとは思いませんが、ブッシュ大統領よりはなんぼかマシだろうと思うのは人として当然だと思います。少なくとも、今現在も不法にイラク駐留し、フセインの時よりもはるかに多くの無実の人々を死にいたらしめている現状は、肯定できないでしょう!


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壹萬壹阡之本http://yamabousi81.jugem.jp/?eid=361

話は、アラビアンナイトの世界で、不倫あり恋愛あり、活劇あり。
そんなに 期待するほどの話ではないけど、前書きとあとがきの 翻訳者の 思い入れが すごい。
中東の世界の考え方に 少しは 触れられた感じがする。
中東の女性も 強い。「生きながら火に焼かれて」スアド も すさまじかったけど こちらの女性は もっと違った意味ですごい。

(http://yamabousi81.jugem.jp/trackback/361にtbを送りました。)

Just a Little Bit of ...http://chishu.blog.so-net.ne.jp/2006-07-07-1

発刊当時NHKの番組に生出演した翻訳者はアナウンサから「本当にフセイン本人が、しかもアメリカのイラク攻撃直前という絶妙のタイミングで書き上げたものなのですか?」と聞かれ、にっこりしながら「ええ、わかりません」と答えていた。でも翻訳の許可をフセインの娘に電話で求めたとき『あなた。私のお父さんが書いたものなのよ。だから心してしっかり訳すのよ』と言われたこと、フセインの部下が夜中フセインの執務室に顔を出すとフセインがひっそりと何かカリカリ一生懸命に書いているのを目撃したと語っていたことなども紹介してくれた。

(http://blog.so-net.ne.jp/chishu/2006-07-07-1/trackbackにtbを送りました。)

庶民の弁護士伊東良徳のサイトhttp://www.shomin-law.com/dokushonikki0607.html

第2章までは、徳のある族長イブラヒムを中心に世界の拡がりのある話で、最初の2章は、くどい教訓気味の太字部分がなければ、物語として悪くないと思いました。女性蔑視やユダヤ人蔑視の表現が気になりますけど。しかし、第3章の途中からは、イブラヒムの性格の悪い息子のハスキールを中心とした1つの部族の中でのちまちました権力争いに終始します。第2章までは構想も大きい感じだったのですが、なんか尻すぼみって感じです。第3章以下はハスキールが金の力と「ローマ人司令官」の権力を背景に族長の妻と族長の地位を奪い取るが、族長の娘には言い寄って拒否され、族長の娘と部族の若者が団結して闘いハスキールとローマ軍を打ち破るというお話。ファンタジーとしてみると、悪役のハスキールが小者過ぎて、それを倒しても今ひとつおもしろくありません。話の運びもくどかったり話が飛んだりして、流れがよくないし。1500年前のお話という設定なのに、時々、言い訳や自慢で「イラクでは」なんて出てくるし。本としては、「はじめに」と「おわりに」で訳者がフセイン支持の解説を繰り広げていて、これが力入りすぎ。

マコトのフォト日記http://blogs.yahoo.co.jp/hotcreationjp/35008760.html?p=1&t=2
読み終わっていろいろなことを考えさせられました。

私はイラク戦争に反対し、現時点では早くイラク国民に政治を任せる方向で進めてほしいと考えているものです。そしてイラク戦争の勃発に対し、当然攻撃をしたアメリカおよび同盟軍の当時の慎重な態度を期待していました。しかし一方、フセイン大統領に対しても、戦争になれば自国民の犠牲は悲惨を極めることが分かっていたのだから、戦争回避に心がけてほしかった。と思っています。
(http://blogs.yahoo.co.jp/hotcreationjp/trackback/327657/35008760にtbを送りました。)

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