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2009年6月21日 (日)

人生の悲劇は2つしかない(映画「ハゲタカ」を観た)

Hagetaka_1

映画「ハゲタカ」をかみさんと観た。

最近再放送で見たNHKテレビドラマ6回の続編という感じだった。
テレビを見てない人には理解できないところもあったと思う。
テレビと配役が多くは一緒なのですぐ入り込めた。


TVドラマの方はアメリカ系投資ファンドの日本代表で「ハゲタカ」と呼ばれた鷲津政彦(大森南朋)対日本企業の買収劇であったが、

映画の方は中国政府の命令で日本企業の要ともいえる自動車会社を買収しようとする中国系投資ファンド対日本企業の戦いとなっている。

本作の鷲津は中国系投資ファンドの側ではなく、TVドラマでは敵対する関係だった芝野健夫(柴田恭兵)から依頼され日本企業を守るホワイナイトとなる。

(20兆円の資金を持つ中国政府系のファンドというのが存在するとは思えないが・・)

Hagetaka_washizu


映画の中の印象的な言葉を3つ拾います。


1.「この国も捨てたものではない」
芝野健夫(柴田恭兵)の言葉

そう願いたいし、そうさせたい。

2.「誰かが言った。人生の悲劇は2つしかない。1つは金のない悲劇、そしてもう1つは金のある悲劇」
CMにも使われているこの映画のテーマのような言葉

イギリスの作家バーナードショーの格言にこんなのがある。

人生には二つの悲劇がある。

一つは
心の願いが達せられないこと。

もう一つは
それが達せられること。

何となく似ている。

政治の役割はこの両方の悲劇をなくすことだろう。

(「金のある悲劇」というのを一度味わってみたいような気もするが・・・。)


3.「こんな時代だからこそ、夢や希望を語るリーダーが必要なんです。企業も人間と同じなんです。夢や希望を失ったら、生きていけないんだ!」
芝野健夫(柴田恭兵)の言葉
ハゲタカたちに翻弄される「アカマ自動車」(日産とホンダの感じがする)社長が言う「憧れや夢、そんなもんで飯が食えるか!」という言葉に対する反論としての言葉。


Hagetaka_shibano


なかなか奥の深いテレビドラマの主題歌の訳を紹介します。

富なんてものは問題にもならない、恋だって、考えただけで吹き出したくなる。

なるほど、名誉欲か?

そういえば、昔夢見たこともあったが、日が射すと忽ち消える朝露みたいなものだった。

もし私が祈るとすれば、自然に口をついて出る祈りはたった一つの祈りだ。

「今の私の心をこのままそっとしておいてくれ、そして、ただ自由を私に与えてくれ」という祈りだ。

嘘ではない。

…光陰矢の如しで、どうやら私の終わりも近い、そこで私が求めるものは、ただ、

何ものにも囚われない一人の人間として、勇気をもって、生に堪え、死に堪えてゆく、ということだけだ!

訳詩 平井正穂 岩波文庫「イギリス名詩選」平井正穂編より

Hagetaka_demo


観劇レビュー&旅行記
に私が何となくすっきりしなかった事が的確に批評されているので紹介します。

映画 【ハゲタカ】 今度は “赤いハゲタカ” と 対決
ここで描かれている非正規の人々の異議申し立て運動は、中国政府系ファンドの差し金として描かれている。


 政府・自民党御用達の『福報堂』 や 『闇売り新聞』 などが、こういう描き方で、実際に労働運動に立ち上がっている非正規労働者の活動を歪めて描くように圧力を掛けたのではないだろうか。

 また、このファンドによるTOB戦争を仕掛けているのが中国政府系ファンドであり、TOBにより、世界の工場から世界の頭脳になろうとしている中国政府が、アカマ自動車の技術力・開発力・ノウハウを丸ごと盗み取ろうとする陰謀だと描いているところも問題があるように思う。

 映画の最後で大逆転を行うために、ワシヅファンドが持つ2000億ドルのスタンリー・ブラザーズ(もちろんリーマンブラザーズがモデルであろう)の「サブプライムローン」を一気にワシヅが売却することによって、意図的に世界的信用不安に落としいれ、スタンリーに依拠していた中国系ファンドを打ち負かすという都合の良い筋書きになっている。

 今、世界中で経済恐慌が広がっており、少なからず乃大企業が倒れ、多くの中小企業も煽りを受けて倒れ、働いていた(日本だけで)数十万人の人々が職を失い、生活の基盤が壊されているのに、これがワシヅファンドが中国ファンドに勝つために仕掛けた謀略的信用不安によっているという筋書きは、悲劇の最中にある人々に対してあまりにも配慮を欠いたものである。
 タイトルバックでフィクションと断っているが、全編が極めてリアルに描かれているので(一部はリアルに歪めて描かれているが)、観客にとっては、サブプライムショックの原因が日本のファンドの策略であるかのように思うかも知れないのだ・・・

 いわゆる『メッセージ性のある』映画であり力作であることは確かだが、多くの聴衆に誤ったメッセージを送るものに成りかねないものであった。

Hagetaka_demo2

以下この映画を見た人の構成に関する分析です。

東宝「ハゲタカ」、6日堅調なスタート
[文化通信.com] 東宝配給「ハゲタカ」は6月6日から公開され、6、7日の2日間では11万8619人・1億5454万3400円を記録。堅調なスタートを見せた。NHKドラマとして評判になった「ハゲタカ」の4年後の物語を描く。

パソコンとケータイによる初日アンケート調査によると、客層は男女比が64対36。男性が半数以上を占める結果が出た。年齢別では、30代がもっとも多く37.8%。次いで、40代が30.1%、20代が16.1%と続く。経済問題を描く作品だけに、30代以上が大部分となった。鑑賞動機としては、「NHKドラマを見て、面白かったから」が40.2%ともっとも高い。次いで「登場しているキャラクターが魅力」が12.6%、「内容に興味があった」が 10.8%、「リーマン・ショックなど、今の時勢に合っているから」が5.6%などとなっている。また、「テレビドラマの『ハゲタカ』を見たか」という質問には、実に87.4%に人が「見た」と答えた。作品の評価は、「非常に良かった」「良かった」が89.5%。この作品をすすめると回答した人は、 85.3%となった。
eiga.com


以下映画のストーリーです。


「ハゲタカ」2009年6月6日(土) 今度の敵は”赤いハゲタカ”
企業買収をめぐる人々の葛藤や野望を描き、世界中で数々の賞に輝くなど高い評価を受けたNHKのテレビドラマ「ハゲタカ」の映画版。バブル崩壊後の日本経済のありようをリアルに描き反響を呼んだ。映画「ハゲタカ」は、大森南朋、柴田恭兵らドラマ版と同じ出演者が登場し、さらにスケールアップ。膨大な資金をバックに作られた中国系ファンドの命を受けた“赤いハゲタカ”が、日本の基幹産業である大手自動車メーカーに買収を仕掛ける。世界金融危機前夜に幕を開けた「日本が買い叩かれる」という未曾有の買収戦争に、“ハゲタカ”鷲津政彦はどう立ち向かうのか……。

監督:大友啓史/原作:真山仁/出演:大森南朋、玉山鉄二、栗山千明、高良健吾、遠藤憲一、松田龍平、中尾彬、柴田恭兵 ほか


今夜はこんなところです。
ではまた・・・

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

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