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2012年8月12日 (日)

君は知っているかーマニラ市街戦での殺戮

妻と娘が実家に帰ったので久しぶりにチャンネル権を得て今日はじっくりとテレビを観ている。

太平洋戦争を考える(2)~マニラ市街戦での殺戮
NHKBSプレミアムで「ハイビジョン特集 証言記録 マニラ市街戦 ~死者12万 焦土への1か月~」という2007年に放送された番組を見た。

大変評価出来る番組だった。
こういう良質の番組は何度でも放送して欲しいし地上波でも流して欲しい。

右派は第二次大戦はアジアの「解放戦争」だったという。
私にしてみれば馬鹿のような主張だがそれがある程度今の若者に浸透していることも事実だ。
私のブログに真面目にそういうコメントをして来る勇気ある若者もいる。

この番組をみてそういう人はどう思うのだろうか?
これでフィリピンは解放されたと思うんだろうか?
フィリピン人は日本軍を恨んでないと言うのだろうか?

この番組の最後のインタビューに出たフィリピン女性はこう言った。

「forgive and forget!」

番組の最後の構成としてはいいと思う。

しかし1ヶ月で総人口100万人のなんと10分の1の10万人もの人が殺されたマニラの人たちは絶対にその事を忘れないだろうしその人が死んでもその子孫に語り継がれるだろう。

この侵略戦争への反省の上にしか善隣友好はあり得ない。
侵略戦争の責任者の子ども達が中心の自民党にその事は果たせない。

この番組を見てマニラに行ってみたいと思った。
現地の人にお詫びして来たいと思った。

この番組のタイトルバックに制作(株)バサラ プロデューサー 池田敏郎と出たのに驚いた。
独特のカメラワークで我が家の人気番組の「世界ふれあい街歩き」によく出ていたプロデューサーではないか。
ドキュメンタリー中心の映像制作会社だったようだが会社が無くなったか既にホームページは見当たらない。
こういう良質の番組を作る方に活躍の機会が欲しい。

この番組は第45回ギャラクシー賞に入賞しており、平成19年度(第62回)文化庁芸術祭賞優秀賞を受賞している。

以下ナレーターからです。

最初のナレータ。

「これは戦前アメリカの統治下の、フィリピン マニラの映像です。人口は100万。そこには美しい町並みがあり、東南アジアでも指折りの豊かさがありました。・・・
そのマニラが戦場となりました。1945年市民が暮らす町中で、日本とアメリカが熾烈な戦闘を重ねたマニラ市街戦です。わずか1ヶ月で破壊されたマニラの町並み。死者12万人。そのうち10万人はマニラの市民でした。なぜマニラは戦場となってしまったのか。なぜこれほどまでの市民を犠牲にすることになってしまったのか、あの時、マニラで戦った日本・アメリカの元兵士、そしてマニラの市民38人の証言によって記録します。・・・」

・・・・(火炎放射器で火達磨になって転げ回る人・・・・・)・・・

「1945年2月17日。フィリピン総合病院が米軍により制圧され、飢餓にあえいでいた7000人が救出されました。しかし降伏する兵士は少なく、日本兵達は地下室に逃げ込み、籠城を続けます。こうした日本兵に対して、アメリカは火炎放射器を使います。フィリピン総合病院から救出されたリカルド・ザルコさんはその有り様を目撃していました。
「あんな武器は使っちゃいけない。日本兵の体は油で揚げられたみたいになりました。それでも日本兵は転がりながら米兵を撃っていました。日本兵は死の間際まで戦っていました」

・・・・・・・・・
日本軍の掃討のために無差別攻撃をする米軍。
ゲリラ掃討の名の下の日本軍による殺戮。
それぞれの軍に味方した、フィリピン人通しの殺し合い。
・・・・・・・

「フォートサンチャゴに作られた地下壕。ここからはフィリピン人男性およそ600人の遺体が発見されました。
2月24日、イントラムロスで発見されアメリカ軍に押収された、日本軍の大隊の命令書(マニラ海軍防衛隊大隊至急命令)。『フィリピン人を殺すのは極力一カ所に纏め、弾薬と労力を消費せず処分せよ』・・・」

そして死者、
日本軍      16,555人
米軍        1,010人
フィリピン人  100,000人(米軍公刊先史より)

(最後のナレータ)
「ビューティフルダウンタウンと呼ばれた美しい町マニラ。そのマニラで普通の生活を営んでいた市民達、日本とアメリカ、大国どうしが戦ったマニラ市街戦。その戦場とされたマニラを逃げまどい、亡くなった市民の姿です。なぜ10万もの市民が犠牲にならなければならなかったのか・・・・」

1942年にフィリピンを日本に占領され、マニラを去る時にマッカーサーが言った言葉 「私は帰ってくる」・・・・・。
米軍は日本兵を掃討するため、フィリピン人の犠牲もやむを得ないとし、日本軍は、抗日ゲリラの掃討を理由にフィリピン人を犠牲に・・・・


高校の日本史の教科書(山川出版p341)には、フィリピンについてこの様な記述がある。
「・・・その結果、日本軍は仏印・フィリピンをはじめ各地で組織的な抗日運動に直面するようになった。(注:日本の敗戦後、これらの民族解放運動は植民地の本国軍と戦って自力で独立を勝ちとり、結果的に、アジアにおける欧米の植民地支配は一掃された)」
いや、これしかない・・・。

マニラ市街戦でのマニラ市民の犠牲者10万は、原爆による広島の死者(被爆後5年間に)20万人以上、長崎の14万人以上、沖縄戦での民間人死亡者9.4万人にも匹敵する惨事である。
しかも、フィリピン市民は一方的に占領され、戦争当事国とは違う・・・・。

参考
エムズの片割れ
太平洋戦争を考える(2)~マニラ市街戦での殺戮

twitterから

太平洋戦争を考える(2)~マニラ市街戦での殺戮 http://t.co/QBqHeTz7

posted at 16:31:26

RT @p_pjoohay: 12:00~13:30 BSプレミアム「NHKスペシャル 鬼太郎が見た玉砕~水木しげるの戦争」http://t.co/JLSut8MF  13:30~15:20「証言記録 マニラ市街戦~死者12万 焦土への1か月」http://t.co/6X0LNMGZ

posted at 15:45:03

RT @naturalliving21: 視聴中:NHK BS プレミアム「証言記録 マニラ市街戦~死者12万 焦土への1か月~」太平洋戦争中、フィリピンのマニラで行われた日米の市街戦は12万もの死者を出した。そのうち市民の死者は10万。悲劇はいかに起こったのか、焦土への1か月をたどる。12日(日) 1:30~3:20

posted at 15:43:47

RT @mojohand323: 続いて「マニラ市街戦」。随分前に放送された時にVHSで録画したが、せっかくなのでHDで再び録画。これは力作だったと思ってる。

posted at 15:43:17

RT @michiyoshi: NHK 「証言記録 マニラ市街戦」Now showing. 日本は米軍と戦い、マニラ市民十万人が犠牲となった。日本が行ったアジア各地の同じような悲惨な事件の記憶は人々に語り継がれる。今になって、アジア経済圏をつくるといっても、きちんと謝罪もせず過去を清算しない国に未来はない。

posted at 15:42:56

RT @akiosatoko: @NHKBS放送中のハイビジョン特集「マニラ市街戦」を観て下さいね。このシリーズでは、十分な戦略もなく、未来ある日本の若者の命を軽んじた日本軍の上官たちの姿勢は、原発事故で見せた民主党政権と重なります。多くのフィリピン人市民も犠牲になりました。証言に耳を傾けて。

posted at 15:41:26

気のせいではありません。戦争を始めた日本の指導者が全て悪いのです。天皇を含めて。その戦犯たちの子供が今の日本の保守政治を担っています。RT @katatsumuri1207: #NHKBS「マニラ市街戦」当事者の証言を映像で繋ぐ 気のせいか何もかも日本軍が悪いような話に??

posted at 15:40:31

RT @tubumi: 今のシリア市街地戦と似ている 赤十字マークある病院を砲撃 RT @tubumi: 2007年放送の再放送 N「証言記録 マニラ市街戦~死者12万 焦土への1か月~」) http://t.co/6Be1ewxX

posted at 15:37:56

RT @kenny_ish: BS『マニラ市街戦』をみている。ここで戦争を体験したフィリピン人達は今でも鮮明に覚えている。日本ではあまり注目されないけど、僕もフィリピンの親戚、叔父叔母から悲劇の話を聞かされた 。

posted at 15:37:15

RT @DogAndCat7700: BSハイビジョン特集「証言記録 マニラ市街戦~死者12万 焦土への一ヶ月」を放送中。その前には水木しげる先生の総員玉砕せよが放送されてた。戦時中の話はいつもこの時期に放送されるが見る度に今の日本と比べ、未だに国際感覚が薄く、そして現実を見ない、見たがらない人が多いことに憂慮する。

posted at 15:36:53

RT @choconeko78: 日本とアメリカのマニラ市街戦に巻き込まれたフィリピン人被害者へのインタビュー番組を見た。心が痛むと同時に人間の愚かさに怒りみたいなものもこみ上げてくる。そういうこと思うのは決して私だけじゃないはずなのに,それでもなお今もどこかで戦争が行われているという事実がたまらなく悲しい。

posted at 15:36:03

RT @artcable: 昭和20年のマニラ市街戦にて日本とアメリカの間に立たされたフイリッピンの一般市民が一番被害者でなんと死者10万人!それでもそれは近代戦争ではやむないこと、と思う人がいるとすればかける言葉もない。ただ人間の想像に狂気に怯むだけ。

posted at 15:35:39

以上です。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
陸前高田戸羽市長のご了解を得て奇跡の一本松から作られた三体の仏像の写真を表紙に使わせて頂いてます。
あれから1年−私たちの震災歌集
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コメント

群青さん
コメント有り難うございました。

大津留さん、はじめまして。HNで群青と申します。

また戦争への道なのか、今年2014年、日本の政情が不安な時代となったようです。
そんなことから、日比国際結婚された友人が居ることから、フィリピンと日本の太平洋戦争の経過と、戦後の日比友好関係への道に興味を持ち、少し調べ物を始めたところです。
エムズの片割れさんご紹介のNHK番組は、既にサーバーから削除されているようで、2014年現在見る事ができません。
私自身で探していたので目に付きましたのが「マニラ市街戦の住民無差別殺戮」「ベィビューホテル集団強姦事件」でした。また、別途に見つけましたのが、「林博史さん」のPDF研究記録「日本軍の命令・電報に見るマニラ戦」(執筆時期不詳)です。

>米軍は日本兵を掃討するため、フィリピン人の犠牲もやむを得ないとし、日本軍は、抗日ゲリラの掃討を理由にフィリピン人を犠牲に・・・・
100万人のうち約10万人のフィリピン住民が殺害されていたとは、米軍の大規模な砲撃もあるようです。
同時に、林博史氏の研究文書では、収容所に捕虜化したフィリピン人ゲリラを毎晩1000人単位で「焼き殺した」(あかつき16709部隊所属兵士の日記)という大規模大量殺害が開始された記録が残っているようです。
弾薬が底をつく状況で、米軍上陸・マニラ進攻の形勢不利状況となるや、だんだんと現地住民が「ゲリラ」やスパイに見える敗退の感情でしょうか。
沖縄戦でも、同様のスパイ「幻覚」が日本軍で出たと聞いています。
この事が、日本兵にとって戦争前線の、住民にとってみれば我が家の近くのおぞましい悲劇だと思います。

>右派は第二次大戦はアジアの「解放戦争」だったという。
> 私にしてみれば馬鹿のような主張だがそれがある程度今の若者に浸透していることも事実だ。
こちらのブログのアドレスも上げておきました。
貴ブログと同じ程度の話題で、日本軍による大量殺戮や260名余の現地女性の集団強姦を書いた程度でも、ネトウヨのイヤガラセがやって参りました。
NHKではなく、「慰安婦問題の支援団体」HPの極一部を素材とした事が「偏っている」「もっともらしく拡散している責任」等の「質問」と称する、実質のナンクセでした。
また、再びイヤガラセにやってくると、思います。
やはり現在の日本の若い世代は、温かい血の流れた世界観・歴史をみる眼が持てないのでしょうか。バーチャルなゲーム機の中の「解放戦争」なのだろうと思うと、怖いものがあります。
NHK報道の記録をご紹介して頂きまして、有難うございました。


palopさん
コメントありがとうございます。
池田さんは個人で活躍されているようです。

金本さんは私も前から注目しています。
この番組を作ったのも金本さんだとは知りませんでした。


スティーブ・ジィブスの子供たち
「アメリカン・ドリーム」という言葉が死語になるほど閉塞するアメリカ。
格差社会に憤る若者たちのウォール街での大規模なデモがまっただ中の2日 後の10月5 日、
一人のカリスマが56歳の生涯を閉じた。アップルの創業 者・スティーブ・ジョブズ。
彼はアメリカの若者たちにとってまさに『アメリカン・ドリーム』のシンボルだった。
特に名門スタンフォード大学卒業式でのスピーチは若者たちの心を捉えた。
しかし、6年前、あのスピーチに胸を躍らせた卒業生の多く が今、厳 しい状況におかれている。
彼ら は今、ジョブズの言葉をどう受け止めようとしているのか?
そしてジョブズが次世代に伝えたかったこととは?
番組ではあの時、ジョブズのスピーチを聞いたスタンフォードの学生たちのその後を徹底取材する。

語り:萩原聖人 D:金本麻理子  取材:野村健 藤井沙織

古いブログ記事へのコメントありがとうございます。
バサラ及び池田氏の現在については判りませんが、
本作のディレクター金本麻理子氏は椿プロhttp://www.tsubaki-pro.co.jp/という制作会社を立ち上げられたようです。
金本氏はとても良いドキュメンタリーを数多く制作されています。

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