無料ブログはココログ

« おは!Twitter俳句(ピーマン)(9月4から9月10日) | トップページ | 現代短歌新聞9月号を読んで »

「新日本歌人」2012年9月号を読んで

六回目の「新日本歌人」感想文です。
今回も4つに分けて書きます。

1.10首選
2.新日本歌人第50会総会 報告と提案 から
3.短歌時評 地震・津波・原発災害への歌人アンケート③から
4.ピックアップ歌人

ではどうぞ

1.10首選
考えに味付けする詩は駄目 叙情とは自らたたかうことと辻井喬氏言えり
群馬 伊藤糂也
粒粒辛苦のコメ一粒を流しつつTPP憎む思想をひ弱くさらす
千葉 碓田のぼる
花ばなと孫のタオルに包まれて野球帽姿の歌友は柩に
東京 岡島幸恵
年ごとに起こされぬ田次々と伝染のごと増えて草生す
岩手 金沢邦臣
ぶつかればおっとごめんと言うように互いに逸れて歩き出す蟻
埼玉 下村すみよ
戦後処理うやむやにして両国とのしこりは続く「慰安婦」もまた
東京 梅重子
「祈りの絵」我が胸底にとらえんと無言館への坂昇りゆく
茨城 針谷喜八郎
繚乱の園にまぎれて見てはならぬ花の腐ちを見てしまいたり
北海道 檜葉奈穂
ツイッターにて抗議行動に立つ官邸前原発再稼働あなたも許さず
埼玉 宮地さか枝
「撮影をする時合掌を」と涙して願いし男性教師のありぬ
東京 秋山公代

2.新日本歌人第50回総会 報告と提案 から

3・11以降の歌壇で起こった各種の議論についてこうまとめています。

現実から目を逸らさず、作歌に当たっては、批判精神を持ちつつ、その切実感を自分の言葉で詠うことが大事だ。

新日本歌人3月号の「3・11から一年ー歌人78人に聞く」が大きな意味を持っていることは歴史が証明するでしょう。

次回総会までの会員・購読者の目標は1100人とされていますが現在は1000人を維持するのが大変な状況であり新たな基軸を打ち出さないと高齢化と厳しい社会状況の中での大きな組織拡大は厳しいのが現状でしょう。
各活動にIT及びインターネットを活用することが必要でしょう。

3.短歌時評 地震・津波・原発災害への歌人アンケート③から

高島嘉巳さんの短歌時評の三回目です。
歴史的なアンケートの歴史的なまとめといえるでしょう。

短歌界最大の論点の一つは「言葉は無力か」をめぐるものであり、「メディア依存派」と「実地体験派」という分け方をされている。


高島さんのまとめはこうである。

「そもそも今般の複合大災害は、わが国にとって第二次大戦とその敗戦にも比すべき歴史的社会的大事件だと受けとめられる。そこから何を学びどう対処すべきかが、国民的テーマとして不可避的に浮上してきたなかで、それに対応すべき短歌内容と表現も、国民的・全人民的・全歌人的協働によってこそ推進される必要があるだろう。そこでは、メディア映像であろうが現地体験であろうが、具体をふまえた的確な媒介と抽象(それは言葉によってのみ可能である)こそが必要となってくる。」

機会詩としての短歌の有用性は俳人の長谷川槐さんが震災直後からネットで俳句ではなく短歌を思わず発信せざるを得なかったことにも示されている。
直接体験であれ間接体験であれそれが問題なのではなく如何に自分の体を通して歌っているかが勝負だろう。

4.ピックアップ歌人
愛媛 藤野水声
淡々と静かに農作業や自然が歌われている。
大自然への畏怖と尊敬が同時に感じられる。
貴重な作品だと思う。

今月はその藤野さんの作品二首を紹介して終わりです。

さなぶりに一郎らかこむ初鰹土佐産なるに胡瓜揉みそえて

奔流に動かぬ岩に鶺鴒が向こうを見つめて尾を叩くなり

以上

ーーーーーー

新日本歌人協会のホームページ

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
陸前高田戸羽市長のご了解を得て奇跡の一本松から作られた三体の仏像の写真を表紙に使わせて頂いてます。
あれから1年−私たちの震災歌集
Jpeg

参考になりましたらこちらのクリックお願いいたします。

CoRichブログランキング
人気ブログランキングへ

良ければこちらもお願い致します

FC2ブログランキング

更によければこれもお願いします。

ブログランキング・にほんブログ村へ

« おは!Twitter俳句(ピーマン)(9月4から9月10日) | トップページ | 現代短歌新聞9月号を読んで »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/190315/55623322

この記事へのトラックバック一覧です: 「新日本歌人」2012年9月号を読んで:

« おは!Twitter俳句(ピーマン)(9月4から9月10日) | トップページ | 現代短歌新聞9月号を読んで »

カテゴリー