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1・28 の日経 に「TPPの恩恵、日本が最大」という米国からの投稿記事があったので紹介して皆さんのこれへのご批判をお願いしたい。
(大局的に見れば日本の政府へのアメリカ政府の指示内容と理解するので)


この記事は有料会員限定なので概要を紹介します。

筆者
ピーター・ペトリ(ブランダイス大学教授)
マイケル・プラマ(ジョンズ・ホプキンス大学)
ポイント
⚪TPPと東アジアFTA両方の参加目指せ
⚪構造改革による利益で損害被る人の支援を
⚪国民皆保険の変更求められることあり得ず

著者らの開発した一般均衡モデルを使った試算では、交渉中の11ヶ国に日韓を加えた13カ国でTPPが実現した場合日本が最も恩恵を受けるという。
日本のGDPは2025年に2.2%(1190億ドル)上がるという。
輸出は不参加の場合より14%上回るという。
TPPのもたらす恩恵は東アジア地域包括経済連携(RCEP)の恩恵より25%大きいという。
RCEPにも960億ドルのGDP押し上げ効果があるが自動車等が外される可能性があるという。
TPPとRCEP両方への参加で4%のGDP押し上げ効果があるという。

日本の取り組むべき問題は次の
三点だという。

1.輸送機器とサービスの恩恵を打撃を受ける農業に回す。
2.「空洞化」が心配されているがサービス部門の比重が上がっており貿易の役割は小さくなっている。人口の高齢化、消費パターンの変化、製造業の生産性向上の方が重要な問題。
生産性の低いアパレル、靴、エレクトロニクスは打撃を被るので全体としてのカバーを考える必要がある。
3.米国式医療の導入を心配する人がいるが、問題の多い米国の医療を受け入れる国は無いだろう。
先進的な医薬品と一部の医療サービスと保険市場の開放が要求されるだろう。
米国の交渉担当者によれば、日本の国民皆保険制度の変更が要求される事はあり得ないという。また知的財産権関連の取り決め自体が、日本の製薬会社を外国資本から守ってくれるはずだという。

TPPは15回の会議をやったが重要な事はまだ決まってないという。
米国の政治日程から言うと13年が勝負の年だという。
今年協定が成立しなければ米議会での可決は非常に難しくなるという。
積極的な貿易政策が日本の経済の再生に必要だという。
安部新政権には好機をしっかりとつかむ事が望まれるという。


ーーーーー

米政府の思いを良く感じることができる。

「しのぶれど 色に出でにけり わが恋(こひ)は
     ものや思ふと 人の問ふまで

           平兼盛(40番) 『拾遺集』恋一・622」

という歌のように感じられる部分もあるが直接的な物言いでもある。
企業の中でも大きな「輸送機器」メーカーには有利だが「アパレル、靴、エレクトロニクス」には不利になる。
企業の中でも賛否が出て当然だろう。
農家や医療団体の反対は今や揺るぎないものとなっている。

薬価の規制緩和等、金融(共済等)、信用金庫、サービス(弁護士等)、環境、政府調達、食の規制の撤廃(主権の侵害)、投資などのない。
ここに出された諸点を国民が批判できれて今年の成立を阻止出来れば日本のみならず米国のTPP参加も無くなるという事なのだろう。

この論文を論理と実運動で批判出来るかどうかにTPPの行方は掛かっていると思う。

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コメント

石橋をたたいて渡ろうTPP さん

コメントありがとうございます。
皆さんの意見を集めてこれに対する反論文を作成し日経に送りたい思います。

建前と本音さん

コメントありがとうございます。
大企業にはメリットがあるのだと思っているようですが実は無いのかもしれませんね。

米韓FTAでは両国とも関税が撤廃されていますがアメリカ側が不利益を被る場合はアメリカは関税を復活できる条項があります。一方韓国が不利益を被る場合は関税を復活することができません。
現に先日、アメリカは韓国に対して関税を復活し、韓国の第一企業サムスンに82%の関税をかけました。
このことからも日本の企業に対しても同じように関税を復活されて日本が関税のない状況に陥ったり、「日本の国民皆保険制度の変更が要求される事はあり得ない」という言葉一つとっても表向きの建前で後々変更が要求されることも考えられます。
日本に対して表向き利益を提示してもアメリカが最後に利益を吸い上げるトリックがあるというくらいの気持ちで臨むべきだと考えます。

これはアメリカの一部の意見の本であり、ただこの意見だけを鵜呑みにするべきではないと思います。
日本はこの本が本当にアメリカの真意なのか否か、これまでのアメリカの発言や他の文献やTPPに関する資料を総括して国民に改めて検討してもらう等、十分に吟味する必要があります。

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