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TPP亡国論 (中野剛志著)「集英社新書」を読んだ。

二年前に出た本で私の部屋の本棚に読むべき本として並んでいた本だがやっと読む事が出来た。
この本はTPPを知ろうとする人には必須文献かも知れない。
youtubeでの派手なパフォーマンスで知っていたがこの本の明治の「開国」からの日本の歴史の中でのTPPの議論の分析はなるほどと思わせるものがあった。

◯TPP参加国9カ国と日本を合わせた10ヶ国のGDPのシェアは
アメリカ70%弱
日本25%
オーストラリア4%
残り4%
日米で90%であり日米FTAなのだ。
「アジアの成長力を取り込む」というのは最初からあり得ない嘘なのだ。

◯「種の支配者」という項で恐ろしい事実の指摘があった。
現在では、市販されている野菜類の九割以上が「F1品種」となっているという。
「F1品種」とは品種の優秀性が一代限りの性質を持つ農産物の事だそうです。
なんとその「F1品種」の種子の九割以上をモンサント社が独占しているという。
「F1品種」の種子は一代限りなので農家はモンサント社からの種子を買い続けるしかないという。
日本の野菜の自給率は八割ですがその種子はアメリカからの輸入なのだ。


◯「規制や関税に守られた既得権益と政治との癒着が、日本の農業の構造的問題なのだ。これを破壊するには、TPPのような外圧が必要だ。日本という国は、外圧がないと変わらない」

とよく言われるが、中野さんに言わせればこうなる。

「TPPによって日本の農業の既得権益とその政治力が破壊されたのち、それにとって代わるのは、もっと強力なアメリカの農業の既得権益と政治なのです。TPPという外圧自体からして、その背後にはアメリカの農業利権が控えていることでしょう。構造改革論者は、国内の利権には目くじらを立てるのに、日本を支配しようとする外国の利権については、どうして無警戒で、寛容ですらあるのでしょうか。」

◯内閣官房や経済産業省の並べるTPPのメリットのとても真面目な議論に耐えられないのにはTPP参加ありきで理由が後付けだからだという。

そしてその結論は「対米従属の安全保障を続ける為には、アメリカの主導するTPPへの参加が不可欠」という思い込みがあるからだという。
「これまでどおり、国防はアメリカに頼り切ったまま、平和と繁栄を謳歌していたい。時代が変わったという現実を受け入れたくない」からだという。

◯開国論がこの本のユニークなところだ。
幕末・明治の開国は「攘夷・開国」であって「避戦・開国」ではなかったという。
福沢諭吉は「開鎖論」で「自ら守るの力」「自立の力」を持ち独立国家として存立することを願ったという。
それであればこの本には書いてないが第二の開国と言われる戦後の改革の基礎となった日本国憲法も最近言われている成立の経緯からすれば、日本の国民の「自立の力」を持ち独立国家として生きる為の日本人の叡智が詰まったものだと言えるのではないだろうか?

そしてTPPは第三の開国と言われるが中野さんに言わせればその前に、日本は第一の開国がまだ終わっていない。

◯「おわりに」から要約的に述べれば

1.TPP賛成論には基本的事実認識の誤りが多すぎる。
・日本の関税は高くない。
・輸出先はアメリカしかない。
・日本は輸出比率がGDPの2割しかない内需大国
2.TPP賛成論者は経済運営の基本を知らな過ぎる。
・需要不足と供給過剰のデフレの時には競争激化策は講じてはいけない。
・デフレ下の貿易自由化は賃金の低下や失業の増大を招く。
・内需が大きいが需要不足にある日本は輸出でなく内需拡大をすべき
3.TPP賛成論者は世界の構造変化やアメリカの戦略を見誤っている。
・リーマンショックから米は輸出倍増戦略に転じターゲットを日本にした。
・このままTPPに参加すれば社会的・文化的に必要な規制や慣行まで撤廃となる。

◯中野さんの最後の檄はこうです。

「できるだけ多くの日本人が、歴史に思いをはせつつ、TPPへの参加の愚かさを論理的に理解し、その危うさを明確に自覚した上で、きっぱりと拒否するところまでいかなければ、日本は、この先、この厳しい世界情勢を生き抜いていくことができないのです。」


TPP開国論を吹き飛ばせ
亡国の論
売国の論 公彦

以上です。


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