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2013年7月 2日 (火)

「TPPなどトイレに流してしまえ」(ローリー・ワラック氏の講演)

[civilsocietyforum21]グループの掲示板に投稿されたTPPに関する米国人ローリー・ワラック氏の講演記事を紹介します。
---
TPP参加は危険!6.1反対学習会

(2013年6月1日、山形市ビッグウィング)

中身は盛りだくさんですがこれを読めばTPPの現況が分かります。

トピックスを紹介するとこうです。

交渉内容には29の分野がありますが、貿易に関するものはそのうちのわずか5分野
だけで、その他の分野は、市民の権利を守る国家の権限を抑え込み、大企業の権利を拡
大するためのものです。

米国での世
論調査で、多くの米国民がTPPのような協定には反対だと回答している。なぜなら、米
国社会が過去20年間にわたって、このTPPの元となる協定ともいえるNAFTA(北米自由貿
易協定)の影響を受け続けてきたからです。

NAFTAを締結する前の世論調査では
、65%の米国民がNAFTAに賛成していた。しかし、NAFTAの下でさまざまな問題に直面し
た結果、今では共和党員も民主党員も、独立系の人々も一致してNAFTAはもうこりごり
だと感じています。

TPPのTPはトイレットペーパーを意味します。テキサス州のダラスで交渉が行
われたとき、交渉の会議場で働く労働者の労働組合と連携して、何百ものトイレットペ
ーパーに反TPPのメッセージを書き込んで、交渉の行われている建物のトイレにセット
したのです。交渉担当者も報道関係者もトイレに行って、それを見つけて愕然とした。
これがテレビの全国放送に流れたのです。テレビはTPPのことは放送しないで、トイレ
ットペーパーの話を放送したんですよ。もう一つは、「アホな自由貿易」(Free Trade
My Ass―Assとはアホという意味とお尻という意味がある)というメッセージを大きなお
尻の形をした風船(自動車1台分の大きさ)に書いて、商務省の建物の上に掲げました。
そのお尻の下に「TPPなどトイレに流してしまえ」と書いたトイレットペーパーがぶら
さがっています。この風船の下の通りを通行する多くの人々がこれを見たわけです。

鈴木自動車の社長はTPPに反対だそうです

では全文をお読み下さい。

消費者権利の保護を目的とする米国の団体「シチズン・ウォッチ」のローリー・ワラッ
クと申します。シチズン・ウォッチは、この間、消費者の様々な権利を奪うTPPに反対
してきました。TPPは、安全な食べ物を得る権利、十分な薬を手にする権利、安定した
金融や保険を得る権利、インターネットへの自由なアクセスの権利などを奪ってしまい
ます。

TPPが小規模農家の生活を脅かすことは多くの人々が知っていますが、TPPの脅威はそれ
をはるかに越えていくものです。TPPの交渉はすでに4年にわたって行われ、中身の80%
はすでに妥結しています。交渉は極秘の内に進められてきましたが、交渉に参加した人
からのリークによって多くのことが明らかになってきました。
 
... 交渉内容には29の分野がありますが、貿易に関するものはそのうちのわずか5分野
だけで、その他の分野は、市民の権利を守る国家の権限を抑え込み、大企業の権利を拡
大するためのものです。交渉の前提として、協定の署名国はすべてその国内法をこの協
定の内容に合うように変更することを義務づけられています。つまり、国内の現行の法
律をTPPの内容に合うように変えなければならないし、今後定められる法律も、TPPの枠
内に適合するものにしなければならない。TPPの規定に違反する国は、輸出に関する制
裁が科せられます。TPPは貿易協定というより、それに合意した国々の既存の法律や政
策や文化を変えていくための新たな法体系とでもいうべきものです。米国では、TPPは
企業によるクーデタだと言っています。企業による人々に対するクーデタなのです。

日本に来て、TPPで米国は勝者になるはずなのに、なぜあなたはTPPに反対なのかと聞か
れるのですが、問題は、「どの米国にとっての勝利か?」ということです。米国での世
論調査で、多くの米国民がTPPのような協定には反対だと回答している。なぜなら、米
国社会が過去20年間にわたって、このTPPの元となる協定ともいえるNAFTA(北米自由貿
易協定)の影響を受け続けてきたからです。つまり、勝者となるのは米国民ではなく、
米国の大企業であって、TPPを望んでいるのは市民ではなく企業なのです。米国にはTPP
の交渉にあたる役人やアドバイザーなど600人いるといわれていますが、交渉内容は秘
密にされている。米国政府は交渉を推進していますが、その中身は米国民の利益に反す
るものです。
 
日本に来てわかったのですが、安部首相がTPPについて話していることは、20年前に当
時のクリントン大統領がNAFTAについて米国民に語ったことと全く同じです。安部首相
は、TPPによって日本は効率性が高まり、豊かになり、雇用を創出し、強い国になると
言います。TPPは希望であり未来だ、と。同じことをクリントンが20年前に私たちに言
いました。日本のみなさんが私たち米国民と同じ悲惨な経験をしないですむように、実
際にNAFTAがこの20年間に米国社会に何をもたらしたかをお話しましょう。

当初われわれは、NAFTAによってより多くの工業製品を輸出できるようになり、工場に
たくさんの人々が雇用されるようになると言われました。日本や米国は賃金が高く、労
働組合が強いわけですが、メキシコなどは賃金がかなり低い。NAFTAが実施されて5年間
で、米国内の数百万の雇用が失われた。20年後には製造業において500万もの雇用が失
われてしまったのです。つまり、NAFTA以前にあった製造業の雇用のうち、4つに1つが
奪われてしまいました。同時に、4万2000もの工場が閉鎖され、製造業における賃金は1
971年時のレベルまで引き下げられました。米国の自動車産業はGMやクライスラー、テ
レビはゼネラル・エレクトリックと言われてきましたが、現在、これらの企業の製品は
米国ブランドのままでありながら、メキシコで製造されている。

なぜ、このように仕事が失われ、賃金が減少してしまったのか。それはNAFTAにおける
投資に関する規定によって(そしてこれはTPPにおいても同じなのですが)、大企業が
賃金の低い国々に自由に投資を行うことができるからです。TPPには投資家への特別な
保護措置が定められていて、日本企業は賃金の安いベトナムやマレーシアに容易にかつ
安全に投資し大きな利益を生み出すことができるようになる。日産や三菱は日本ブラン
ドではあっても、実際にその製品を製造するのはベトナムなどの国になっていく。この
海外投資規定は非常に重要な規定です。米国政府は、NAFTAによって農場は減るが、製
造業における雇用は作り出すとウソをつきました。実際には、農場も製造業における雇
用も失ってしまったわけです。

メキシコがNAFTAによって悲惨な影響を受けたことは多くの人々が知っています。メキ
シコはこれまでとうもろこしを輸入することはなかった。高い関税が存在していたから
です。多くの小農民がいて、農村の地域社会の中核を成していた。しかしNAFTAによっ
てとうもろこしの関税が引き下げられ、やがては撤廃されてしまいました。そして補助
金に支えられた膨大な量のとうもろこしが海外から流入していった。とうもろこし価格
が80%も引き下げられ、農民は生きられなくなった。4年間で300万人の農民の生計が奪
われたのです。NAFTA以降、生計が破綻して米国へ移民する人々が60%も増大しました
。そして多くの人が国境を越えていく過程で命を落としました。

米国内の小規模農民も大きな打撃を受けました。米国にも農産物価格を安定させるため
の措置がありましたが、NAFTAによってこの保護措置が取り払われてしまいました。そ
の結果、NAFTA実施後の7年間で20万人の小規模農民がいなくなりました。農産物の価格
が乱高下し、生産を続けられなくなったからです。生産者価格が低い時でも、消費者の
買う食品の価格は上昇し続けました。なぜこんなことが起こるのか? 

本来の自由貿易ならばありえないことです。結局、商社や加工業者など大手のアグリビ
ジネスが新たに獲得した自由によって農民を買いたたき、消費者に高いお金を払わせる
というわけです。例えば、カナダで小麦の収穫時期が近づいたころに、すでに収穫した
米国の小麦をカナダに持っていき、カナダの小麦の買取価格を引き下げたあげく、米国
内では、小麦の供給量が減少し、パンの価格が上昇していく。大企業が私たちの食べ物
でギャンブルをやっているのです。さらにNAFTAは、米国内の安全基準に適合しない食
料も輸入するよう義務付けているため、NAFTA以前には、米国の安全基準より低いメキ
シコの食肉は輸入されなかったのに、現在ではそれが入ってくるようになった。NAFTA
もTPPも、輸出国の食品の安全基準に適合する食品ならば、輸入する側の国の安全基準
を必ずしも満たさなくても輸入しなければならないと規定しています。米国がメキシコ
の食肉を受け入れたように、TPPが実施されれば、日本も、米国など日本の安全基準よ
り低い国の食べ物を受け入れなければならなくなります。2週間前にペルーで開かれた
最近のTPP交渉では、新たに、遺伝子組み換えの表示を禁止することが決定しました。

NAFTAにも存在し、TPPでさらにひどい内容となっている規定によって、薬の価格も引き
上げられます。米国の大手の製薬会社は、NAFTAを利用して米国の消費者に薬を高く売
りつけています。NAFTAは、製薬会社に特権を与え、ジェネリック薬品を市場から占め
出してしまいました。米国の製薬会社にとって日本の医療市場は格好のターゲットです
。彼らは米国の消費者から多額のお金を巻き上げたあげく、さらに日本の消費者からも
取り上げようとしている。

TPPの、恐らく最悪と言える規定はISD条項です。もし日本がTPPに参加すれば、日本は
世界銀行の国際法廷に提訴される事態が生じるでしょう。外国企業は自分たちにとって
好ましくない日本の政策に対して、日本国政府を提訴し、納税者補償を要求することが
できるようになる。彼らは日本の裁判所にも、日本の法律にも従うことなく、それどこ
ろか、日本国民のお金を奪っていくのです。日本の企業であれば、守らなければならな
い日本の法律にも彼らは従わなくてもいい。日本で操業する外国企業が、日本の市民や
企業以上の権利、特権を持つようになるわけです。これがどれほどひどいことかを示す
具体的な例をあげてみましょう。

NAFTA実施以後、メキシコにある米国企業が有害物質を含む廃棄物を購入した。その廃
棄物はメキシコの会社が持っていたもので、それが水を汚染したため、その会社は閉鎖
された。その廃棄物を米国企業が買い取ったのです。その米国企業はメキシコの会社が
有害物質のせいで閉鎖されたことを知っていたし、操業を再開するには、有害物質を除
去しなければならないこともわかっていた。しかし、操業を再開すると言い出した。そ
れで、メキシコ政府が再開する前に有毒物質を除去せよと指示したんです。するとその
米国企業は、われわれはNAFTAの下で操業している外国企業だから、操業再開を許可す
るか、さもなくば、1700万ドルの賠償金を支払えと言ったのです。メキシコ政府は、メ
キシコの会社と同じくあなたたちも有害物質を使って操業はできないとした。しかし、
NAFTAの下では、メキシコ政府は1700万ドルを支払わなければならなかったのです。結
局、メキシコ政府はNAFTAの下ですでに2つの外国企業に対し、総額4億ドルの賠償金を
支払わされています。ISD条項がこれまでに適用された分野には、水道、有害物質規制
、森林保護、土地区画制度、住宅政策、採掘など様々なものがあります。

NAFTAを締結したことで、米国でも雇用は減り、食の安全も脅かされるようになった。
だから米国民はTPPは要らないと言っているのです。NAFTAを締結する前の世論調査では
、65%の米国民がNAFTAに賛成していた。しかし、NAFTAの下でさまざまな問題に直面し
た結果、今では共和党員も民主党員も、独立系の人々も一致してNAFTAはもうこりごり
だと感じています。

安部首相は今、心配は要らない、われわれはTPPに参加するのに6つの条件を出してい
るのだからと言っている。おかしなことに、米国では政府も議会もマスコミも誰もこの
6つの条件のことを知らない。安部首相とオバマ大統領がワシントンで会談し、彼らが
発表した声明は非常にあいまいな表現だった。私自身、声明文を実際に見てみようと思
って探したのですが、探し出せなかった。日本に来てみたら、マスコミで声明の内容が
報道されていました。つまり、日本で発表されている声明の内容は、もともとの内容と
は異なるものなのです。オリジナルの声明文は別に置いておいて、日米双方で異なる内
容を発表している。

では米国ではどのように発表されたのか。こうです。米国は日本がTPPに参加すること
を了承した、なぜなら、まず第一に、日本はすべての品目を交渉のテーブルに乗せると
言っているから。つまり聖域の品目はない、というのです。次に、日本郵政は今後、新
たな医療保険やがん保険を出さないといっている。さらに、日本は事前約束として、日
本の環境基準に適合しない米国の自動車1万5000台を受け入れるとまで言った。また、T
PPに付随して日米2国間だけで、食の安全に関する保護規制をなくしていくための交渉
を行うというのです。この追加交渉は日米間だけのもので、これは他のTPP参加国には
適用されません。これは日本の自民党の言っているセーフガードとしての6つの条件と
は正反対の内容です。

安部首相とオバマ大統領の会談以降、ワシントンにいる日本大使や彼の側近たちは、あ
らゆる機会に日本がTPPに前向きであると発言している。そして、われわれはTPPの早期
妥結のために米国をサポートすると言っている。TPPの中にISD条項が入るように米国を
サポートするとも言っている。現在、オーストラリア政府はISD条項に反対しています
。彼らの発言はISD条項は受け入れられないとしている自民党の姿勢と正反対のもので
す。 
 
最後に、私自身、不思議でならないと感じていて、今回、行く先々で質問しているので
すが、世界第3の経済大国である日本が、TPP交渉において、まるでグアテマラのような
小国の扱いを受けていて、ひどいと思わないのかということです。日本は7月24日の正
式参加までTPPの条文の中身を見ることはできないと言われている。すでに内容の80%
は他国の交渉によって決定されている。中身を知ることはできないのに、それに加わる
には、その内容に合意しなければならない。他国が合意した内容を日本は一言も変更す
ることはできない。昨日、Eメールが届いたのですが、すでにサービス分野はすべての
内容が妥結したということです。

日本は、その内容を知らされないまま、TPPのサービス分野の全文を受け入れなければ
ならないのです。サービス分野には、輸送、船舶、教育、住宅、建設、エンジニアリン
グ、コンピューターなどが入っています。これらに関するあらゆる規定が決定してしま
ったのです。再度言いますが、なぜ、日本はこんなに無礼な扱いを受けて、危険なTPP
に参加しようとしているのか、ということです。グアテマラのような小国なら起こりう
るかもしれないが、経済大国である日本がどうしてなのか。日本は米国に従うしかない
から、と私に言った人もいます。でもその場合の米国は、米国民ではない。米国民はTP
Pに反対しているのですから。安部首相はオバマ大統領のあとをついていきたいのでし
ょうが、そんな危ない所に私たちはついて行くべきではない。日本の国民と米国の国民
が一緒に力を合わせてTPPをストップすべきです。

最後に米国で行われている反対運動の様子を映像を使ってご紹介しましょう。米国では
、マスメディアが進んで反対運動を報道しようとしないので、私たちはインターネット
を使っています。生協や労働組合、農民団体が立ち上がっていて、それぞれが家族や仲
間たちに呼びかけている。私たちはユーモアを駆使して運動しています。おもしろい絵
を使ったり、おかしな格好をしていればテレビ局も取材にきます。

例えば、TPPのTPはトイレットペーパーを意味します。テキサス州のダラスで交渉が行
われたとき、交渉の会議場で働く労働者の労働組合と連携して、何百ものトイレットペ
ーパーに反TPPのメッセージを書き込んで、交渉の行われている建物のトイレにセット
したのです。交渉担当者も報道関係者もトイレに行って、それを見つけて愕然とした。
これがテレビの全国放送に流れたのです。テレビはTPPのことは放送しないで、トイレ
ットペーパーの話を放送したんですよ。もう一つは、「アホな自由貿易」(Free Trade
My Ass―Assとはアホという意味とお尻という意味がある)というメッセージを大きなお
尻の形をした風船(自動車1台分の大きさ)に書いて、商務省の建物の上に掲げました。
そのお尻の下に「TPPなどトイレに流してしまえ」と書いたトイレットペーパーがぶら
さがっています。この風船の下の通りを通行する多くの人々がこれを見たわけです。

他の国々でも反対運動が起こっています。これはマレーシアでの反対運動の写真です。
彼らは薬へのアクセスの権利を守るためにTPPと闘っている。逮捕者が出ることもあり
ます。これは日本の反対運動の写真。これを米国の人々にも見せて日本の運動のことを
話しました。これはチリの反対運動のスローガンで、「交渉の対象にしてはいけないも
のがある」と書かれています。これはオーストラリアの反対運動の写真です。TPPの交
渉官をバンパイアにたとえて、バンパイアに扮装している。これは2週間前にペルーで
のTPP会合の時の反対運動の写真です。

最後になりますが、大企業がTPPを進めたいと願っている一方、それぞれの国の人々は
反対している。これまで、貿易協定によって大企業の力を拡大させようとする動きに対
して人々が力を合わせて何回も阻止してきた歴史があります。その一つに、10年間にわ
たる闘いによって、WTO(世界貿易機関)の拡大を阻止することができた。南北アメリカ
大陸におけるTPPとも言えるFIAA(アメリカ地域自由貿易協定)についても市民社会の力
によって阻止することができた。この表にリストアップされている貿易協定は、すべて
ピープル・パワーによって阻止することができたものです。TPPについても、阻止する
ことができるはずです。

TPPを阻止するためには、日本がとても重要です。TPPに参加しているすべての国におい
て、われわれは、政府に対し、決して売り渡してはいけない事柄について明確な態度を
示しておかなければなりません。そのためには、人々を啓発し、反対運動に参加するよ
う働きかけなければならない。TPPがいかに深刻な問題をはらんでいるかを知らせなけ
ればならないのです。もうすぐ参議院選挙があると聞いていますが、TPPに反対してい
る国会議員を是非選んでください。船山やすえ参議院議員がこちらにいらっしゃってい
ますが、彼女もきっとTPPと闘うリーダーの一人になってくれるはずです。本日はどう
もありがとうございました。

質疑応答

<質問①>鈴木自動車の社長はTPPに反対だそうです。米国には軽自動車がなくて、米
国の自動車会社が、日本で米国車を売りたいが軽自動車が邪魔になる、日本で軽自動車
を作らないようにしたいと考えたとき、ISD条項で指摘される恐れがあるという人もい
ます。極端な話、日本で車を売りたいがために、日本の道路交通法まで変えようとする
、例えば、日本は自動車は左側を走りますが、これを右側に変えなければならなくなる
、というような事態が発生する可能性はあるでしょうか?

<答え>おもしろい質問ですね。私の属する団体がいろいろな調査を行っていますが、
その中に、企業側が政府の役人に対して出しているコメントというのがあります。自動
車会社そのものではありませんが、自動車メーカーの協会がいくつかの提案をしている
。その中に、自動車の車種を世界で1つに統一したら利益が上がるのではないかという
提案がありました。もちろん、消費者団体は「そんなことしたら、危なくてたまらない
」といっている。消費者の安全や環境から言えば、各国のやり方を維持すべきことは当
然です。

<質問②>日本ではTPPによって日本の医療制度がズタズタにされていくのではないか
と懸念しているわけですが、NAFTAの20年間は米国社会の医療制度はどのような影響を
与えたのでしょうか?

<答え>TPPにおける医療の規定はNAFTAの規定を越えていく内容となっている。NAFTA
には特許による薬の独占的支配の拡大が含まれていますが、これはTPPにも含まれてい
る。つまり、製薬会社1社が持つ特許の期間の延長などが決められています。TPPにはさ
らに、各国の医療制度における価格決定に対して影響を与える仕組みが含まれています
。条件として決められているのは、例えば、国の医療制度で薬の市場価格が支払えなけ
ればならないということで、これはニュージーランドやオーストラリアや日本やマレー
シアの医療制度のやり方とは違う方法です。通常はもっと有利な価格で買っているはず
ですから。現実の問題として言えば、現在日本ではすべての人が医療保険に入っていて
、それを通じて薬を手にすることができます。米国ではそうではない。つまり、これま
で権利であったものを、お金を出して受け取るサービスへ変えてしまおうとしている。
医療が美容院で髪を染めたりするのと同じものになっていくわけです。お金が払えなけ
れば、そのサービスは受けられなくなる。米国では1600万人が医療保険に入っていませ
ん。医療がお金を払うサービスとなっているのは先進国にあるまじき状態です。米国で
は医療が大きな利益を生むビジネスとなっているのです。

<質問③>ISD条項は非常に恐ろしいものであるというお話でしたが、公共の分野、例
えば政府調達などの分野でも企業による参入を認めなければならなくなって、それぞれ
の国の自治が壊されていく可能性があると思いますが、どうですか?

<答え>TPPについては知らせるべき情報がたくさんあって、私の団体のウェブサイト
でも見れるようになっています。是非アクセスしてください。人々の理解を広げるため
に、誰でもそこから情報を入手して、翻訳して、コピーして配ってください。著作権の
問題はありません。そのウェブサイトで、NAFTAにおけるISDのさまざまな実例が紹介さ
れています。その中の一番ひどい実例を簡単にお話しましょう。それは公益事業に関す
るISDの実例です。アルゼンチンの首都ブエノスアイレスの水道事業をバーベンディ社
という大手企業が買い取りました。その後アルゼンチンで経済危機が起こり、多くの人
々が水道料金を支払えなくなりました。それでその会社は水道をストップしてしまった
。400万の人口のいる都市の水道を止めてしまったのです。政府はその水道会社に行っ
て、事業停止を求め、水道の栓を開けた。その企業の代表取り締まり役は逮捕されたの
ですが、「アルゼンチン政府はISD条項違反によってわが社に6000万ドル支払わなけれ
ばならない。わが社のブエノスアイレスの水道の所有権を侵害したのだから」と要求し
たのです。これはNAFTAにおける1つの例に過ぎず、TPPではISDの内容はさらにひどい
ものになっていることがわかっています。TPPのISD条項の原文がリークされたからです
。それには、ISDの対象となる分野が明確にリストアップされている。公益事業、政府
調達、橋、電気、電力、水道などというように。このISD条項の条文もさきほど言った
ウェブサイトで見ることができますので、是非、アクセスしてください。

以上
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「TPP」カテゴリの記事

コメント

TPPの友加里さんコメントありがとうございます。
これはギャグですかね。
アメリカの一員になったら英語が国語になりますね。
牛丼が240円になる?
それは既にこう批判しています。
36 牛丼が100円安くなるならTPPに参加したほうがいい。
これは間違いである。日本の市場開放は既にかなり進んでいるので関税撤廃や規制緩和をしても安くなる輸入品は限られている。日本が輸入を増やせば国際価格は上がる。http://ootsuru.cocolog-nifty.com/blog/2013/06/tpp482-2051.html

薬価については大きく値上がりするでしょう。
特許期間の延長によってジェネリック医薬品は使えなくなります。
参考http://sankei.jp.msn.com/economy/news/130716/prl13071616090098-n1.htm

TPPでアメリカ合衆国の一員になれる。TPPになれば牛丼240円に出来るよ。アメリカの薬いいよ。ドラッグ

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