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2015年6月16日 (火)

日本政府には期限ではなく、国益確保を最優先する姿勢があらためて求められている。

民主党と共和党のそれぞれの支持がしやすいように共和党のためにTPA法案と民主党のためにTAA法案に分け、合わせ技で一本としようとしたようだが裏目に出たようだ。

ニャントマーさんによると

米下院で複雑な手続きを経てTPA 法案が採決され可決されたが、成立に必要なTAA (自由貿易によって失業した労働者を支援する制度)が大差で否決されたため、不成立となり、来週再度採決される模様。米韓FTA 締結時も同様のTAA の攻防あり。
とのこと

また

オバマ米大統領やフロマンUSTRにとっては★仮にTPP交渉が漂流したとしても、形式的に交渉が継続していさえすればTPP日米並行協議で延々と労働規制緩和や農協解体など★日本の構造改革を【実行】させ続けることができる。TPP交渉に日本が参加した時点で交渉の漂流に日米は備えている。

とのことである。

下の日本農業新聞の記事によれば16日に再採決する可能性もあるという。
記事の結論にあるように

日本政府には期限ではなく、国益確保を最優先する姿勢があらためて求められている。

以下日本農業新聞の記事です。
TPA法案 一部否決 今週前半にも再採決 米下院 (2015/6/14)

 米議会下院は12日、環太平洋連携協定(TPP)交渉の妥結に不可欠な大統領貿易促進権限(TPA)法案の採決を行い、同法案と一体になっている、自由化の影響を受ける労働者への支援対策(TAA)部分を否決した。今週前半にもTAAを再採決する方向で、民主・共和両党間で成立に向けた調整が続くとみられる。TPA法案全体の結論を持ち越したことで今月中のTPP閣僚会合という最短の交渉日程はずれ込みそうだ。ただ、TPA法案が成立すれば交渉が一気に進展する恐れがあり、緊迫局面が続く。

 米議会で審議されているTPA法案は、強い交渉権限を大統領に与えるTPA本体部分と、TAAと呼ばれる通商協定の影響で失業した労働者への雇用支援対策を合わせて一本の法案となっている。労働組合を支持基盤とする民主党はTAAが不可欠とする。

 12日の下院本会議では採決を分けて行い、TAAを除くTPA法案は賛成219票、反対211票と僅差で可決。一方、TAAは126対302と大差で否決した。TPA法案全体の可決にはTAAの可決も必要とされており、米紙によると議会多数派の共和党幹部は、16日に再採決する見通しを示したという。

 TAAの採決では、同対策を求めていた民主党の多くが反対に回った。これには審議手続きへの不満がある他、TPA法案そのものの成立を遅らせる狙いもあるとみられる。

 投票結果を受けてオバマ大統領は、「TAAを可決しなければ、毎年10万人の労働者の生活に被害が及ぶ」と、民主党議員らにTAAへの賛成を呼び掛ける声明を発表した。再採決に向けて、米政府や両党幹部間で調整が進むとみられる。雇用関連対策などの充実をはじめ、反対に回った議員の切り崩し工作も予想されており、再採決の結果も極めて不透明な情勢だ。

 甘利明TPP担当相は13日、今回の結果を受け「(TAAの)再協議に向けて下院でさらなる努力が行われることを期待する」と東京都内で記者団に語った。TPA法案の成立を今週以降に持ち越したことで「大筋合意に向けた閣僚会議の最短のスケジュールは厳しくなってきた」と述べ、6月下旬にも開くTPP閣僚会合がずれ込む見通しを示唆した。

[解説] TPA法案再採決へ 成否 予断許さず 

 環太平洋連携協定(TPP)交渉に大きな影響を与える、米国の大統領貿易促進権限(TPA)法案の採決は、一部が否決されたことで決着を持ち越した。今回、同法案が可決すれば各国は交渉妥結へ一気にかじを切り、日米間の懸案である米をはじめ農産物の関税交渉も決着に向かう恐れがあった。そうした事態はひとまず回避されたが、米議会では再採決での可決に向けて駆け引きが活発化するとみられる。可決か否決か、予断を許さない状況は続く。

 「TPA法案は通ったが、そのままでは機能しない不思議な状態」。採決結果を受けて13日、甘利明TPP担当相は記者団に対し、こう戸惑いを口にした。法案が複雑な組み立てだからだ。民主党の意向で、パッケージとしてのTPA法案には雇用支援対策(TAA)が盛り込まれた。TAA部分を除くTPA法案はぎりぎり可決したが、TAA部分が否決。法案全体として可決に至らなかった。

 労働組合の支持を受ける民主党には、自由化によって雇用に悪影響を及ぼす恐れがあるTPP交渉に慎重な議員が多い。強力な交渉権限を大統領に与えて交渉を後押しする内容のTPA法案に対しても反対派が多い。

 一方、共和党は伝統的に貿易自由化に賛成の立場だが、雇用支援対策が手厚すぎるのを嫌い、TAAに反対する議員が多い。共和党が賛成しやすいTPA法案と、民主党が賛成しやすいTAA部分を別々に採決し、それぞれ可決させることでTPA法案全体を可決させる狙いだった。

 だが、採決結果は、本来TAA賛成に回るはずの民主党議員の多くが反対票を投じた。下院民主党のトップ、ペロシ院内総務が投票直前に審議手続きに不満として反対を呼び掛けたことが、投票行動に影響したようだ。

 一方、ペロシ氏はTPA法案とは全く別の法案での要求が通れば、TPA法案の可決に協力する姿勢も見せている。このため、近く行われる再採決で多くの民主党議員が同氏に従い賛成に回り、TPA法案が可決する可能性は残っている。TAAを除くTPA法案の採決結果は、当初の予想を上回る28人の民主党議員が賛成に回った。最後まで結果は見通せない状況だ。

 今回の再採決で、TPA法案の審議や交渉のスケジュールにも影響がありそうだ。人身売買を禁じる条項などTPP交渉相手国が懸念する部分の修正手続きもずれ込む見通し。各国は、こうした手続きも完了して初めて、交渉で残る政治的な課題について国内手続きに入るとみられる。

 交渉妥結期限は、来年の米大統領選を見据え「盛夏になる前」(甘利担当相)との見方が強い。米議会でのTPA法案成立が遅れれば遅れるほど、交渉に影響を与えそうだ。

 交渉では農産物関税や自動車に関する日米協議や、12カ国間のルール分野で難航課題が残っている。米国内の課題だったTPA法が成立したとしても、TPP交渉の難しい課題を直ちに決着させるのは容易ではなさそうだ。

日本政府には期限ではなく、国益確保を最優先する姿勢があらためて求められている。

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