21世紀のプロレタリア文学ー「争議生活者」を読んだ
21世紀のプロレタリア文学ー「争議生活者」
これは赤旗書評で文芸評論家の小松新さんがこの本を評した言葉です。(関連記事3番目)
8年間に及ぶ同時進行ドキュメント小説というのは過去例がないでしょう。
田島一さんの講演録は別に書きましたのでそちらをご覧下さい。
田島一さんの「「時の航路」完結編を書き終えて」を聞いた
2017/12/17
http://app.m-cocolog.jp/t/typecast/223234/190315/88591231
ここでは私が最も心引かれた部分と関連記事を紹介します。
p122
妻夏美の娘綾香への言葉
「お父さんね、わたしが病気になったときも帰って来たでしょう。おカネなんてあるはずないのに、最初はどうしてかとびっくりしたの。まさかサラ金とは思わなかったけど問い詰めたのよ。そしたらね、『ほんとに困ったときには、助けてくれる、そういう人が俺の周りにはたくさんいるんだよ』って自慢そうに言うじゃない。せちがらい世の中なのに、そんなことしてくれるって信じられる。でもわたしたちは、三度も多くの見舞金で助けられたのよね(中略)わたしね、よく分かったの、だからこの人はやれるんだなって。こういう人たちに囲まれていて、お父さん、幸せだなとつくづく思った。わたしはこれまでにね、そういう人に巡り合ったことはなかったけど、人間っていいものだなんだなと、わたしまで幸せな気分になっちゃった。綾ちゃん、わたしたち一家はね、見知らぬ大勢の人たちに、ほんとうに助けられてきたのよ、忘れないでねー」
感想は短歌にしました。
丁度民主文学から短歌十首の依頼があったのでそちらに投稿します。
掲載された後に紹介します。
関連記事
①小松実のひとりごと「時の行路」「争議生活者」の田島一さんの講演会に参加してきました
2017/09/15 22:21
17.09.15
http://s.webry.info/sp/komatsu3.at.webry.info/201709/article_7.html
②弁護士会の読書
2017年12月 3日
http://www.fben.jp/bookcolumn/2017/12/post_5251.html
③赤旗書評
2017年10月25日
http://workers.jcp-kanagawa.jp/archives/14815
以上です。
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