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自由律歌集「診療室」 佐々木妙二著(昭和25年発行)より十首

自由律歌集「診療室」
佐々木妙二著(昭和25年発行)より十首

大津留公彦選

ひとの子を死なせた とおもう、夜の更けを遊びつかれて 子らの 寝息の深さ

種痘うける列の
つぎつぎ つきだす腕
どれも 逞しく 油に汚れた腕。

俺のどた靴と 行儀よく並んで
この靴も
もっとくたびれた 小さなどた靴。

巴里陥落の新聞きれが
小便壺に浮いている、
ごぼごぼ 小便する

ひと夜に降りつもった 火葬場の雪路、朝あけの雪路、父を送る

甕のなかに 父の御骨の 鳴る音は かける、地の底 ふかく

往診料だと
手に持たされた大根二本、
ぬいてきたばかりの 畑土がついて。

闘士赤木健介は よき友
医者われの言うことを よくきいて
今日は寝ている

徳球書記長も
今日は患者の一人であって
私のいうまゝに 背中を向ける

有楽座の人ごみの中で
ふとかいだ 自分の体臭
クレゾールのにおい。



以上です。

俳句は新俳句人連盟

短歌は新日本歌人
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