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2018年3月26日 (月)

紅林進著『民主制の下での社会主義的変革』出版記念討論会

今夜友人の出版記念会に参加して30分話をしました。

紅林進著『民主制の下での社会主義的変革』 http://logos-ui.org/book/book-30.html
の出版記念討論会

紅林進『民主制の下での社会主義的変革』出版記念討論会
「社会主義って何だ、疑問と意見」

日時: 3月26日(月) 午後6時~

報告: 大津留公彦さん(新日本歌人協会常任幹事)
    中瀬勝義さん(海洋観光研究所)
    平岡 厚さん(元杏林大学准教授)
司会: 村岡 到さん(『フラタナティ』編集長)紅林さん出版記念会に

活発な討論も行われました。
吉田万三さんや聽濤弘さんも参加されてました。
以下私の発言です。
ーー
大津留公彦です。
歌人であり、俳人です。毎日短歌八首俳句一句を発表しています。
大津留公彦名でblog、Twitter、Facebookをやっています。
新日本歌人協会、文化団体連絡会議(文団連)、私が東京を変える、電気代一時不払いプロジェクトに属しているいます。
紅林さんとは「私が東京を変える」でご一緒させて頂いており昨年まで3年間かけて紅林さんをチューターにして資本論を読破しました。
村岡さんにも私が東京を変えるの立ち上げ時にお世話になりました。

今日は新日本歌人常任幹事の肩書ですので短歌の話から始めます。
啄木の歌ベスト100というアンケートを新日本歌人の関西の方で最近やりました。
ベスト3はなんだか分かりますか?
3位はちょっと意外ですがこれです。
子を負ひて
 雪の吹き入る停車場に 
 われ見送りし妻の眉かな (一握の砂 )
石川啄木は1907年(明治40年)21歳のとき、函館の大火に追われ、札幌の新聞社に一時勤務した後、小樽の小樽日報社に勤務します。9月から12月まで勤務したのですが、上司との折り合いが悪く、退職し、翌年1月、家族を小樽に置いたまま、釧路の釧路新聞社に単身赴任します。

この歌は小樽駅に見送りに来た妻子のことを歌った歌です。)
(因みにこの時小林多喜二とわずかでですが小樽に同時期に住んでいました。)
2位
新しき明日 ( あす )の来 ( きた )るを信ずといふ
 
自分の言葉に
 
嘘はなけれど――
                            『悲しき玩具』より 明治43年
嘘ではないと断定しないところに啄木の真実を感じます。
最後のーーに余韻がありますね。
この年の五月に大逆事件が報道されていますので啄木は朝日でこの事件をいち早く知っていたと思います。いわば大逆事件を歌った歌と言ってもいいでしょう。
26歳で死去する 2年前に評論「時代閉塞(へいそく)の現状」を執筆している。大逆事件(天皇暗殺計画をたてたとして多数の社会主義者が処刑された事件)後の圧政の中、格差や就職難を見つめながら、何とか豊かな未来を構想しようと呼びかけた。
* こんな一節がある。<明日の考察! これ実に我々が今日において為(な)すべき唯一である、そうしてまたすべてである>。理想は「善」や「美」に対する空想ではないと記し、「今日」を研究して「明日」の必要を発見すべきだとも主張している。
さて
1位です。
はたらけど
はたらけど猶わが生活楽にならざり
ぢっと手を見る
石川啄木『一握の砂』

この歌を読む場合、「楽にならざり」で一端息を止めて、一拍置いて「ぢっと手を見る」と発語する格好になる。この深い間に、啄木の複雑な心情が込められている。
啄木は、この作品を明治43(1910)年7月26日に詠んだと言われている。前年、東京朝日新聞に校正係として入社。月給による生活を始め、家族を函館から東京へ呼び寄せた。しかし母と妻・節子の折り合いが悪く、家庭の雰囲気は悪かったようだ。

啄木の短歌を紹介したのは、特に一位と二位の歌は生活と社会主義の事を歌っており、貧困問題などでよく引用される歌であり啄木の名は知らなくても歌は知られていると思うからです。啄木は現代に生きています。
我が新日本歌人協会は啄木からの生活派の流れを引いています。
是非啄木に興味を持ってください。
啄木祭のチラシも入れておきましたので4•14の三郷と5・13の東京の啄木祭に興味のある方はおいで下さい。中継もあります。

さて紅林さんの本の話です。
感想につきましては年末に私のブログ(大津留公彦のブログ2)に書きました。今日は全文配られているようです。
今日はその中の社会主義における分配論について喋ります。
本のp18から社会主義における分配原則が書かれています。共産主義の低次の段階では「能力に応じて働き、労働に応じて受け取る」高次の段階では「能力に応じて働き、必要に応じて受け取る」という分配原則です。

紅林さんはp19に日本共産党の2004年の23回大会でこの「ゴータ綱領批判」にある原則を綱領から削除した事を批判しています。

不破哲三 「新・日本共産党綱領を読む」によれば「ゴータ綱領批判」ではこの見方を共産主義社会の法則的な定式として絶対化していません。むしろ注意書きでマルクスはこう書いています。
[「社会主義を、主として分配を中心にするものとして」描き出すのは、俗流社会主義がブルジョア経済学者から受け継いだものだ。]
エンゲルスも未来社会の分配問題について聞かれた時にこのゴータ綱領批判での議論で回答はせず未来社会の進歩と共に分配の方法が変化すると答えています。

レーニンはこの注意書きに注目せず「国家と革命」を書き二段階論を定式化しました。
スターリンとそれ以後のソ連の指導部はこの二段階論を世界における自分たちの特別の地位を際立てる「理論的な」モノサシとして使いました。ソ連だけが第二段階で、それ以外の国は第一段階かその前だからと他にどんな問題があろうと、ソ連の現状を美化するために使いました。ソ連共産党と闘って来た日本共産党としてはその理論立てが国際関係の弊害となって来たので削除したのだと思います。

不破氏はその大会でこう発言している
ます。

「第一点。生産物の分配方式――まず「労働におうじて」の分配、ついで「必要におうじて」の分配、こういう形で生産物の分配方式のちがいによって未来社会そのものを二つの段階に区別するという考えは、レーニンの解釈であって、マルクスのものではありません。マルクスは、「ゴータ綱領批判」のなかで、未来社会のあり方を分配問題を中心において論じる考え方を、きびしく戒めています。」
第ニ点はマルクスは未来の青写真主義的なやり方は、いましめた事。
第三点はマルクスが重視したのは分配問題ではなく、生産様式をどう変革するか「生産手段の社会化」という問題だったという事。
そして第四点はこうです。
「マルクス、エンゲルスが、その未来社会論で、社会発展の主要な内容としたのは、人間の自由な生活と人間的な能力の全面的な発展への努力、社会全体の科学的、技術的、文化的、精神的な躍進でありました。」

紅林さんが日本共産党について書いたもう一つは[「ルールある資本主義」や「よりましな資本主義」の主張にとどまるのでなく、資本主義自体の問題性と限界を明らかにし、資本主義に代わる社会主義のビジョンを積極的に提示してゆくべきである。]という部分であるが日本共産党がまさに今、努力している事だろうと思います。これは紅林さんの激励的提起だと思います。

日本共産党は実は「ルールある経済社会」と呼んでいます。
志位和夫さんはこれについて、「なぜ『ルールある資本主義』とよばないのか」という疑問に対して、これは資本主義の枠内で実現すべき目標だが、その改革によって実現された成果の多くが、未来社会にも引き継がれていくという展望を持っているからだと説明しました。

こも本にはそのほかにも多くの論考がある。 私の知らなかったスペインのモンドラゴン協同組合の経験は日本で今後出て来る可能性がある企業形態であり、非常に参考になった。

以下中身には触れませんが私が興味を持ったそれ以外の論考のタイトルは以下である。
・ベーシックインカムと資本主義、社会主義
・<生活カード制>の意義と懸念
・マルクス主義の民族理論・民族政策
・民意を忠実に反映する選挙制度を!
・上田哲の小選挙区制意見裁判闘争

資本論読破への氏の貢献に感謝すると共にこの本が広く読まれ議論が起こる事を望みます。又紅林さんの二冊目の出版に期待して話を終わります。
以上です。

参考
綱領改定提案
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik3/2004-01-15/00_03.html

不破哲三綱領第12回講義
http://www.jcp.or.jp/kk_kyousitu/data/12_02_koryo.pdf
2012年3月8日(木)
「綱領教室」志位委員長の第12回講義
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2012-03-08/2012030809_01_0.html

以上です。

愛知・三郷・東京・関西啄木祭
http://www.shinnihonkajin.com/gyoji/2018年%E3%80%80啄木祭/

http://kaikenno.com

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