最近のトラックバック

トラックバックピープル(大津留公彦管理分)

トラックバックピープル(一般)

アクセスカウンター

« コロナウイルスと闘える国 | トップページ | コロナ関係の短歌208首 »

2020年5月 6日 (水)

上田精一平和歌集 「生きる」を読んで

Photo_20200506164901  上田精一平和歌集 「生きる」を読んで

これは「直球、剛速球のダルビッジュのような」社会詠の歌集である。上田さんは新日本歌人協会の熊本・人吉で人吉支部を運営されていたが、現在は次女の嫁ぎ先の長崎・南島原市に移られ頑張って居られる。あとがきによると上田さんは同じ国語教師だった佐土原盛さんに“欠詠はすまじ“と勧められ新日本歌人協会に入会し20041月から現在まで毎月8歌の投稿を継続されている。ここに掲載された歌は故郷、夫婦、戦争、原爆、沖縄、多喜二、震災、旅行、追悼の章に分けられ多岐に及ぶがこれこそが社会詠だという気がする。十首選びました。旅行詠が多くなりましたが中国での旅行詠では戦争行為への作者の恥や反省の気持ちが深く伝わって来ました。貴重な歴史の記録だと思いました。

この歌集が多くの人に読まれることを希望します。

P70  血と汗と命をささげし人ありてついに緒に就く核廃の道

P71  酒酌めば涙ぐみつつ亡き友は「イムジン河」を歌いておりし

P170 多喜二らの無念晴らさんか旗幟高く国賠同盟支部は立ちたり

P187 五十分児童らここに待たさるる「山に逃げておれば」の無念募り来

P201 二百万の餓死者葬る墓地に座し日本の占領詫びて手合わす

P204 うつぶすは女性の骨か腹部には丸く小さき胎児のみ

P207 早暁に寝台列車は南京に肩身の狭き旅の始まり
P212 「チョウセンピー」「チャンコロ」などと呼ばわりし少年の日々を恥じて降り立つ

P218 山奥にトルストイと向きあいて訳しし作品二百を超ゆる 

P222 やわらかき薩摩訛りの君逝きぬ歌人の会に我を誘いし

あとがきからご夫婦の二首

生ききたるジグザグ道のわが行路ただ真っ直ぐは反戦の道 精一

左腕左脚より萎えていく難病なれど前向き生きる     廸子

大津留公彦(おおつるきみひこ)新日本歌人協会常任幹事

(「治安維持法と現代」NO39 2020春季号 掲載)

« コロナウイルスと闘える国 | トップページ | コロナ関係の短歌208首 »

歌論」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« コロナウイルスと闘える国 | トップページ | コロナ関係の短歌208首 »

無料ブログはココログ

twitter

  • kimihikoootsuru
  • 短歌と俳句に関するつぶやき
    TwitterPowered by SEO対策119
  • ">twitter
  • twitter trackbackpeople
  • twitter(@kimihikoootsuru)(評論)
  • twitter(@ootsuru)(文学)

カテゴリー

2020年8月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          

ウェブページ

よくおじゃまするサイト