無料ブログはココログ

最近のトラックバック

新日本歌人2018年11月号10首選

恒例の10首選です。

新日本歌人2018年11月号10首選 大津留公彦

p3 北海道百五十年を祝うとうアイヌモシリのアイヌは怒る

北海道 小松博子

★ この歌にアイヌにとってこの百五十年は忍従の歴史だという事に気付かされた。

p6 三月の風強き田にすてられし生れて五日め吾をすてし母

高知 佐野暎子

•悲しい自分史をお持ちですがこれは残すべき日本史の一部でもあるでしょう。

p10 キャンプ岐阜海兵隊がいて沖縄に移駐せしこと今は知られぬ

岐阜 竹中トキ子 

★これも知らなかった事を教えてくれた。短歌の歴史証言性を感じます。

p26 被爆者を真っすぐ見つめ若き母は幼子抱き署名に応ず 

宮城 堤智子

★一人の被爆者の歴史がこの若い一人の母親に伝わった。幼子にも伝わるだろう。

p27 「生産性」なき児と浅瀬に興ずれば夏のびわ湖は彼方まで凪

滋賀 中川恵美子

★「子を産まないLGBTは生産性がない」という言葉の「生産性」は今年の流行語になるか。

特選 p29 階下より二階の妻に大声で翁長さんが死んだ!!と叫んで泣いた

大阪 中山惟行

★歴史的な歌です。「選のあとに」で城間さんも大泣きに泣いて翌日目が赤くなったという。

p30 狭苦しい陸地で何をごちゃごちゃと大きな海に笑われますぞ

大阪 乃木倫子


•身辺詠にも政治詠にも取れます。普遍性がある歌は残ります。表現に若さを感じます。

p38 「北鮮」も「北朝鮮」も使わない短歌を詠まん墨黒々と

神奈川 梅田悦子

★墨黒々が啄木を意識している。「北鮮」だけでなく「北朝鮮」も差別語という事か?

p59 経営学―

奇想とも思える子の主張も

 論争をねばり

IT時代の若さを悟る。

神奈川 上原章三

息子さんの経営学のレポートを手伝ったという。きっと新しい刺激を受けた事でしょう。

p66 花火なら見飽きてるぜと溶接工今日は娘を担いて見上げる

茨城 岡崎隆史

★確かにそうでしょうね。働く若者の日常が見事に切り取られてます。いい社会詠ですね。

以上です。


続きを読む "新日本歌人2018年11月号10首選" »

新日本歌人2018年10月号10首選と読みどころ

新日本歌人2018年10月号10首選 大津留公彦

p4 アンデパンダン戦後の創始に加わりし杉本博わが師の名あり
埼玉 乾千枝子
★杉本博氏は晩年我が三郷市文化会館で指導されていた。そんな方だとは知らなかったが。
p4 喉の奥まで笑いしことも無きままに妻逝きて二年半われの光陰
千葉 碓田のぼる
★亡くなった奥様を想う絶唱です。「碓田のぼる」を喉の奥まで笑わせてみたい。
p10 多喜二忌に深紅の薔薇を食卓に一輪活けて彼の書を読む
岡山 鬼藤千春
★映画「小林多喜二」のエンディングは点々と獄舎の窓に薔薇が並ぶ。
p22 生きるため必死に覚えしひらがな字「ゆるしてください」五歳児の文
神奈川 久米武郎
★いろんな事件が起きては消えて行く。「結愛(ゆあ)」ちゃんという名を忘れない。
p27 お互いに「手をつなごう」と言えなくて黙って歩いた夜半の平和台
宮崎 白江純美
★純美さんと私は福岡で同じような青春を送ったようだ。
p40 エジプトの土産のラクダ無残にも地震の揺れに足みな折れぬ
大阪 林智恵
★大阪北部地震や西日本災害の歌が多くありましたが、事実のみのこの歌を頂きました。
特選p44 「しのび寄る」と皆が言うなら手を広げ迎えてやろう「老い」という奴
神奈川 加藤文裕(月集)
★月集に選ばれた七首の歌は皆いいですが、この歌のどっしりとした前向きさを頂ました。
p45 この戦必ず負けるとつぶやきし父よミタテと何故名づけしや
千葉 玉田ミタテ(月集)
★天皇の「御盾」でしょうがそういうお父さんなら当然の疑問ですね。一生に一度の歌。
特選 p46 花一片落つる間の一世とぞ夫の冷えゆく固き手に触る
奈良 宮森よし子(月集)
★亡くなった夫を想う絶唱です。この歌を今月の我が特選とさせて頂きます。 
p64 召集令状―/あと十分/あと五分/妻を描いた最後の一枚
長崎 岡本博
★信州の「無言館」の絵ですね。日本の政治家はみな行くべき所でしょう。
p74 六十代の我がフィナーレぞ啄木祭を百五十余名で開き得しこと
大阪 秋沼蕉子
★来年は是非七十代の最初の関西啄木祭を成功させて下さい。
以上です。

以下新日本歌人2018年10月号の読みどころです。

p12 “九条おじさん”のことなど まひる野 横山三樹
我が新日本歌人所属だった故・蓑輪喜作さんを「発見」したという話です。
小金井の九条の会の人から貰った本が「“九条おじさん”がゆく:署名は愛だ」でその帯に「集めた署名は3万5千!ひょうひょうと自然体の人気者」とあるという。
そしてこの本の跋文として市民連合の高田健さんが見事な蓑輪論を書いているという。
読んでみたいものです。

p48 ロンドンの反トランプ・デモ 渡辺幸一
今年7月のトランプ大統領訪英時の反トランプ・デモの様子のドキュメントです。
最後はこうである。
「一昨年亡くなったジャーナリストのむのたけじは生前「始めに終わりがある。抵抗するなら最初に抵抗せよ」と語った。蓋し名言である。トランプの場あたり的なやり方で世界の意思を示さねばならない。日本についても同じことが言える。安倍政権が憲法を改悪して、日本が世界のどこでも戦争が出来る国になる前に、私たちはあらゆる機会を捉まえて声をあげてゆく必要がある。反トランプのデモに参加して私はそのことを再確認した。
 ロンドンの若者たちと行進す「Dump Trump」の声あげながら」
なんとタイムリーな私たち日本に住む日本人への呼びかけであろうか。

p50 没後五十六年・秋田雨雀の短歌 木村美映
秋田雨雀の童謡は知っていたが、短歌は知らなかった。
木村さんの短歌の師である川崎むつおやその実質的師である鳴海要吉やプーシキン研究家の鳴海完造などが登場する。
初めて知ったのは宮本百合子の「道標」に出てくる秋山宇一と内海厚はそれぞれ雨雀と完造だという事です。
川崎むつおの真の歌の師匠は渋谷悠蔵という歌手淡谷のり子の伯父だそうです。
啄木の三行書きに影響を与えた土岐善麿の「nakiwarai」のローマ字歌集のあと鳴海要吉は「tuti ni naere」を発行し、雨雀は要吉「しとね」のエスペラント訳を出している。

p54 「九条」俳句不掲載問題から考える ー表現の自由、人権ー 新俳句人連盟 畠中耕
さいたま市の公民館でこの句が「公民館だより」に掲載されなかった問題についてです。
「梅雨空に「九条守れ」の女性デモ
弁護団は国家賠償を求める理由として次の5つの権利侵害を主張したそうです。
表現の自由、学習権、人格権、公の施設利用権、掲載請求権
第一審の判決は被告は5万円を払えというもので、第一審の判決は5千円を払えというものだが、「基本的人権の侵害まで裁判所が踏み込んだ判決で、勝訴である。」との事です。
更に上告審で争っています。
その他読みどころ満載です。

以上です。
2018年9月26日 大津留公彦

続きを読む "新日本歌人2018年10月号10首選と読みどころ" »

新日本歌人2018年8月号10首選

新日本歌人2018年8月号10首選 大津留公彦

p2 学ぶこと身にしみている島民の民度の高さ示す憲法 群馬 白石亜矢子
★『「大島憲法」を訪ねる旅』と題された中の一首。日本国憲法よりも早く作られたという大島憲法を教えて頂きました。
p5 別れ惜しみ歌人協会の仲間らと納まる一枚に大きなピースす 長野 たなせつむぎ
★たなせつむぎさんは長野に引っ越しされました。信州に短歌のそよ風が起こると思います。
特選p27亡き妻に固く約ししかの夜ありしかと世直ししてぞ見(まみ)えん 北海道 早川典宏
★ こういう同じ方向性を持った真っ直ぐな夫婦関係は素晴らしいと思います。
p29八十なれば短歌やめる人多きとや我は八十にて短歌を始めき 福原すえ 山口
★ 短歌を作れるということは健康のバロメーターでもあるのでしょう。傘寿の新人に期待します。
p30またしばらく仕舞いおかんか棚奥に君にもらいし『一握の砂』 山口 古川千恵子
★ 時々啄木の歌集を出して見る習いは歌集を呉れた人を思い出す事でもあるのでしょう。
p37「可愛い少女(イレーヌ)」より「奇跡の少年(キャルソン)」だなあと孫私はモネの睡蓮が好き 東京 森川玉江
★ 「私はモネの睡蓮が好き」のきっぱり感が好きです。微笑ましい孫との交流を感じます。
p59ブルーベリーの小花にもぐる花虻の羽音のみなる私の真昼 三重 大杉香代子
★ 「苦海浄土」という題の中で敢えてこの歌を選んだのは研ぎ澄まされ精神性を感じたからです。
p67あさのむコーヒー
  つれあいも ぼくも
  それぞれにいみがあって 広島 階見善吉
★ 琉歌のリズムに近い。「いみ」も意味深長です、善吉さんは目覚めのコーヒーだと思いますが。
p75今年またうまい米作る願いこめ水門開けばおどりゆく水 鹿児島 小原俊幸
★ TPP11に抗い農業の復活を!
p78ぼくちゃんは転んでないと言うけれどお顔とひじに泥がついてるよ 神奈川 久米武郎
★ 政治風刺の歌が並ぶ中の歌です。
以上

続きを読む "新日本歌人2018年8月号10首選" »

新日本歌人2018年6月号10首選

新日本歌人2018年6月号10首選 大津留公彦

 p7 ディスプレイに施設の名前浮かびくる受話器持ち上ぐわが手は震えつ 
京都 芦田幸惠
★ナンバーディスプレイという現代的便利さがこういう歌を生みました。
 p9 まぶしみて空に大きく♪を書くハミングすれば鬱の消えゆく
埼玉 伊藤敬子
★♪という記号を使った歌に初めて出会った。音符と読むのでしょうか。
 p10 昭和恐慌の惨憺に生きし父よ母よ子は永らえて九十となる
千葉 碓田のぼる
★卒寿を迎えられて碓田先生は自分史短歌を作られているか。
 p26 「道しるべ兜太でありぬ山眠る」悼句記して記事をまた読む
愛知 小田明
★存じませんが俳句もやられる方でしょう。悼句を入れ込んだ挽歌ですね。
 p36 オオカミも腹出す子らも山遊ぶ妻待つ秩父へ兜太は還る
特選 埼玉 谷口澄江
★金子兜太さんの周辺に詳しい作者らしい挽歌です。「還る」がいいですね。
p45 廃業の町工場の窓ガラス割れ目に注ぐ春の陽光
神奈川 田之口久司
★上手いなと思いました。主観語が全くなく、春の陽光に喋らせてます。
 p54
雑草を引く
しっかり張った その根
生きているものの
 それぞれの型
京都 井口牧羊
★自由律短歌(行分けという形態の)ではこの客観写生も上手いと思いました。
 p64 千両の赤き実冴ゆる如月はわが九十五歳の誕生の月
三重 長尾蔦江
★私の選歌の記憶の中では最高齢に近い。高齢を嘆かずこういう歌を作りたい。
 p65 何か違うどこかちがうと思いつつ歌誌の歌人のうたを読みたり
大阪 中山惟行
★短歌雑誌の有名歌人の歌の社会性の無さを嘆いているか。
 p71 褪せず剥げず八百余日睨む兜太の「アベ政治を許さない」門に踏ん張り
福岡 松尾千代
★これは闘いの歌であり金子兜太さんへの挽歌でもあるでしょう。 以上です。

続きを読む "新日本歌人2018年6月号10首選" »

東京啄木祭が5月13日に行われます。

東京啄木祭が以下行われます。

日時:2018年5月13日(日)(母の日)13:30~
場所:全労連会館(御茶ノ水)
講演 和合亮一さん(詩人)
演題「啄木からの詩の礫 ~東日本大震災から 感じていること 考えていること」
 創造集団池小 朗読劇 『 再 会 』
参加費:1200円(前売り1000円)

是非ご参加下さい。  
ーー

2018年啄木祭次第 
1:33 主催者挨拶 小石雅夫(新日本歌人協会代表幹事)協賛団体挨拶
1:40 文化行事 創造集団池小 朗読劇 『 再 会 』 作:北村耕太郎 
  朗読台本・演出:渡辺美英子   戦争は二度とあってはならない! 
2:00 啄木コンクール表彰
選考結果発表 清水勝則(新日本歌人協会常任幹事)受賞者挨拶
講評(選を終えて)水野昌雄(選考委員会代表)
3:00 講演 和合亮一さん(詩人)
演題「啄木からの詩の礫 ~東日本大震災から 感じていること 考えていること」
4:30 閉会

和合亮一さんプロフィール
1968年福島生まれ。福島市在住。詩人。高校の国語教師。『AFTER』(思潮社)で中原中也賞受賞。『地球頭脳詩篇』(思潮社)で晩翠賞受賞。2011年3月11日、伊達市にある学校で被災。避難所で数日過ごした後、自宅からツイッターで詩を発信し続け大反響を呼ぶ。近著に、『詩の礫』(徳間書店)、『詩の邂逅』(朝日新聞出版)、『詩ノ黙礼』(新潮社)など。ツイッターは今も続けられている。
第1詩集「AFTER」(1998)で第4回中原中也賞受賞。
第2詩集「RAINBOW」で高見順賞最終候補。
第3詩集「誕生」で現代詩花椿賞と晩翠賞最終候補。
第4詩集「地球頭脳詩篇」で第47回晩翠賞受賞(2006)。
第5詩集「入道雲 入道雲 入道雲」
第6詩集「黄金少年」(2009)。
詩人・谷川俊太郎さんとの共著「にほんごの話」(2010)。
創造集団池小さんプロフィール
2010年に40年間続いた「池袋小劇場」が閉鎖。 
その後2011年3月に旧池袋小劇場の役者を中心に「創造集団池小」を設立。
愛と自由をテーマに、今日性、社会性のある作品を舞台に!良質な舞台創りを!
という池袋小劇場時代からの目標を掲げて緩やかなペースで活動している。
この間、井上ひさし作「少年口伝隊1945」、ブレヒト作「第三帝国の恐怖と悲惨」、
ロシア演劇・老いを問う「ジャンナ」、原子爆弾にまつわる科学者の魂に迫る「コペンハーゲン」等々、今日を問う作品に取り組んでいる。

以上です。
新日本歌人協会 常任幹事 大津留公彦

 
      http://ootsuru.cocolog-nifty.com/blog/
twitter https://twitter.com/kimihikoootsuru
facebook https://www.facebook.com/home.php#!/kimihiko.ootsuru

続きを読む "東京啄木祭が5月13日に行われます。" »

新日本歌人2018年5月号10首選

新日本歌人2018年5月号10首選
大津留公彦

p25 真っ白く霜の降りたる菜園にどったらどうと並んだ大根
宮崎 弓削敏
★「どったら」は北海道方言で「どのような」とあった。珍しい言葉で大根の様子が浮かぶ。

p26 戦争の悲惨訴う「短歌」持つ我にうなづき名前を書きぬ
東京 横井妙子
★「短歌プラスター」を掲げての署名には反響がある。大塚駅前でも妙法寺前でも

特選 p32 追悼の鐘は尾を引き消え去りぬわが悲しみも滲み消えゆけ
兵庫 安武ひろ子
★阪神淡路大震災から23年経つが安武さんの中では記憶がどっしりと根を張っている。

p33 本採用決まりて吾子が吐露をせり「父さんのように勤め上げたい」
滋賀 泉勝男
★あるいはこういう会話は日本中でされているのかもしれない。
父親と息子の関係にも一票。

p60 鏡のごと池塘を天に捧げ居し「雪の平」好う若き日を恋う
千葉 碓田のぼる
★碓田さんの信州での若き日が感じられます。

p62 演算を飽かず続くるコンピュータ符号十億愚直に並ぶ
熊本 大畑靖夫
★コンピュータ符号は愚直なんですね。しかも十億も。
大畑さんでないと作れない歌でしょう。

p68 わが妻よこれから先も君を詠む歌詠む道の同伴者たれ
宮崎 黒木直行
★夫婦で歌の同伴者とは何と羨ましい事か。我が家は家族の事は歌うなと言われています。(あ、言ってしまった。)

p 81 ふるさとの土が
土が踏みたい!
裡に
ふるさとよびよせる“妙二”
岐阜 伊東幸惠
★順三・妙二忌を準備する中で、佐々木妙二の歌集を私も沢山読んだのでこの歌に共感しました。

p 84 集会を成し遂げ明けしあかときの嗄れたる声こそわが矜持なり
埼玉 小山尚治
★関東近県集会を準備した小山さん、お疲れ様でした。この矜持が大事ですね。

p 87歌誌作る思いひとつに来しものをー澄子(あなた)も東太郎(あなた)も逝ってしまった
埼玉 城間百合子
★このあなたの使い方は新鮮だった。
河村澄子さんと菊池東太郎さんへの素晴らしい挽歌です。

以上です。

続きを読む "新日本歌人2018年5月号10首選" »

安倍内閣の総辞職を強く要求する!

新日本歌人協会は3月末に開いた全国幹事会で以下決議しました。
短歌団体がここまで言わなければならない日本の現状を憂えます。

ーー
安倍内閣の総辞職を強く要求する!

安倍内閣は森友問題で決裁文書の改ざんという公務員としてあるまじき違法行為を行い、国会と国民を一年にわたり騙し続けるという前代未聞の事態を引き起こしました。

安倍晋三政権が国会の求めに応じて提出した「森友」疑惑関係の資料が、14文書約300カ所も削除・改ざんされていたことは、行政府がねつ造した資料で立法府を欺き、三権分立の原則も議会制民主主義も破壊した大問題であり国民を欺くものです。これは内閣総辞職に値するものです。

安倍政権の悪政は数えあげればきりがありません。軍事費の増大による福祉切り下げ、労働法制改悪、朝鮮半島を巡る平和を妨げる問題、沖縄・辺野古の新基地建設強行、核兵器禁止条約に反対、原発ゼロ法案に反対し原発再稼働を目論む、加計疑惑等々です。
重要なのは憲法の問題です。安倍内閣は年内に憲法九条に自衛隊を書き込み、武力不保持の二項を死文化し戦争への道を開く改憲発議に道を開こうとしています。私たちはそれに断固反対します。
私たちは「安倍9条改憲NO!全国市民アクション」の進める三千万署名運動に呼応して全国で署名運動を進めています。全国の会員・購読者に署名用紙を送り、短歌プラスターを掲げての歌人らしい署名行動などが全国で取り組まれています。五月三日の憲法記念日まで全力で三千万署名に取り組み成功させます。
明治の「強権」に立ち向かった石川啄木の生活派短歌の伝統を受け継ぎ、戦争に一貫して反対し戦後の民主主義短歌運動を受け継ぐ私たち新日本歌人協会は、全国で三千万署名を成功させ、悪政の限りを尽くす安倍内閣の総辞職を強く要求するものです

二〇一八年三月二十六日
愛知県蒲郡にて 新日本歌人協会 全国幹事会

http://www.shinnihonkajin.com/infonews/全国幹事会声明/

続きを読む "安倍内閣の総辞職を強く要求する!" »

「新日本歌人」2018年1月号10首選

「新日本歌人」2018年1月号10首選です。
なんと半分が亡くなられた方か亡くなられた方に関する歌です。
今年は毎月10首選をやりたいと思います。

ーー

p14 七十七歳の吾の命ごいもう三年『あさぎ』十号なしとげたしと
★故・田淵茂美さんの絶詠です。支部誌『あさぎ』十号は出るのだろうか?

p31 「上げ潮」の全国発送の手際よさ失語症など忘れるほどに
東京 横井妙子
★故・滝沢教子さんへの晩歌です。滝沢さんは実務能力に長けた方だった。

p36 夫と我息子三人我が家の玄関の今日ハイヒールの赤
滋賀 峯村あや子
★他にも好きな歌があったがこの赤い映像が見える歌を選びました。おめでとうございます。

p41 いずれ土に還るを真昼先立ちて地に滲むごとく我が影は濃し
千葉 碓田のぼる
★真昼の寂寥感と人生の哀歓を見事に感じさせる。脱帽です。

p44 ケアハウス「茜の会」と名付けたり七十路八十路の翁と媼
福岡 加来和江
★施設に入られても歌会を組織する亡き我が同級生の母君に敬意を表します。

p47 多喜二隠れし崖上の離れへみんなして車椅子ごと運び上げし日 七沢温泉
東京 小石雅夫
★故・田淵茂美さんへの挽歌。この多喜二の居た離れは高いところにあり、石山さん達と抱え上げた。

p60 自らの出征を送る万歳に「あと一分」と描き続けしという
長野 久保田武嗣
★無人館の絵のエピソードでしょう。この若者はきっと戻らなかったのでしょう。悲しい。

p62 売り込みのエステシャンの背の壁のクリムトの額わずかに傾ぐ
三枝史生 山口
★歌の技術はこの「わずかに傾ぐ」にある。山口の人達の歌の技術を見習いたい。

p66 協会誌「た行」をまずは開けども先達三人の名はもう在らず(高橋さん・田賀・滝沢さん)
東京 高山永子
★亡くなったこの三人はた行だったというのは高山さん等た行の人しか思いつかない。

p67 素手で生まれて素手にて死に行く人間の一つなる世を思うしきりに
静岡 故・菊池東太郎
★先月16日に亡くなった菊池さんの絶詠です。「兵戈無用」と題された八首の中の一首です。
最後まで社会に発信されてました。合掌!


亡くなった故・菊池東太郎さんは1月号の選もされている。
「その選のあとに」の文章の一部を紹介します。
私たちへの遺書のようなものとして心に刻むべきだと思います。

「8月号「セミナーへの提言で文学的作品化課題の中で「協会」の作品が成功してないのは、「まず、発想自体の欠陥(中略)私たちが一定の社会認識を有するという自惚れをもっているためでしょう」と指摘しました。(中略)
短歌というものは謙虚なものであると私は思う。表現・言葉の高い文学化を勝ち取る苦労をして初めて可能なものだと思う。」

同じ号で選をされた中山惟行さんの「その選のあとに」に引用された菊池さんの文章の一部を紹介します。

「類型的作品は何故生み出されるのでしょうか。その根底に、発想の類型化があります」「協会の構成員の意識の共通性、生活、活動パターンが共通の発想を生み出しているともいえます」

続きを読む "「新日本歌人」2018年1月号10首選" »

新日本歌人2017年12月号 10首選

新日本歌人2017年12月号 10首選

1、p5 文芸も平和も引き継ぐいい女を妻にしたでしょ遺影と語る
児玉惠智子 鹿児島
★故人もきっとそう思っているでしょう。

2、p7 公園も駅もベンチは一人ずつ区切られている横になるなと
佐藤よし 東京
★個人主義の世の中の反映でしょうか。

3、p18 思いっきり出したいアインシュタインのように、お茶目に、あなたに、舌
田村柚 福岡
★この方の表現の意外性には舌を巻く。

4、p46 余命はと問えば六ヶ月ですね 若き女医さん簡潔に言う
大山志津子 福岡
★歌集「白萩坂」を頂き感想文を送りました。ご返信をある人経由頂きました。頑張って生きて貰いたいと思います。本号に大杉香代子さんの書評があります。

5、p47
”原爆を許すまじ“歌って
棺を送る
静かに強く
谷口さんが話すように
岡本博 長崎
★谷口稜曄(すみてる)さんの葬儀に参加されたんですね。核兵器禁止条約と引き換えのような人生でした。

6、p48 お気に入りの茶店にアベのポスターの貼られてよりは行くことも無し
堀正子 大阪
★こういう事も個人で出来る意思表示ですね。

7、p50 これからの老いは「ピンピンキラリ」だと言う人ありて思わず拍手
水永玲子 宮崎
★使用語彙が一つ増えました。

8、P66
詩歌定型に囚われた人々に
訊いてみたい
本当に自由に
書いているか と
高原伸夫 福岡
★今月号最大の問題提起句 今月号の高原さんの作品評での奈良達雄さんの評への反論も含めて議論しましょう。
高原さんの五行歌は段々と定型に近づいているように私には思えるのだが。

特選 9、p71 弟の荼毘待つ少年不動なり 驚異の直立とオダネルは記す
乾千枝子 埼玉
★「驚異の直立」という言葉は記憶しよう。

10、p73 秋深く一人の部屋に住み慣れて啄木論書く遺稿もごとく
碓田のぼるさん 千葉
★12月4日に卒寿のお祝いのある碓田のぼるさんのご健康を祈ります。遺稿はまだまだ早いです。
以上

続きを読む "新日本歌人2017年12月号 10首選" »

「新日本歌人」2017年6月号10首選

「新日本歌人」2017年6月号10首選

久し振りに一冊全部読んだので10首選をやります。
まず本号には私の書いた文章が3つあります。
全国幹事会の報告の後半部分と読者歌壇の選・評と支部のいぶきです。
再度読みましたが4月ごろ忙しかったはずだと改めて思いました。

では10首選です。

p2、「縦軸の差別ですよ、フェミニストさん」吾子をイクメンと呼べば諭され
田村柚 福岡
(この人の歌にはいつも惹かれる。「縦軸の差別」という言葉を知りました。)
p5、童話ならぬ教育勅語を園児らに詰め込む思想もて映やす首相
仲松庸全 沖縄
(沖縄の方はアベ政治の被害を直接受けている。最も戦争の被害を受けた沖縄の人は教育勅語にも敏感でしょう。)
p7、唯一人我の短歌を読み解きくれし常幹の勧めに一部増やしぬ
花野二美 徳島
(新日本歌人の会員・読者が一人増える事は、きっとその分、日本の未来は明るくなると信じるのは単純だろうか。)
p8、リハビリに甥より届きしアイパッド新しき世界に挑む喜び
東京 兵頭喜美代
(初登場の方です。家の外に出られなくてもネットは全世界と繋がれる時代です。)
p32、副作用を耐えしもついに還らざり北の歌人の歌をかみしむ
栁澤順子 埼玉
(北の歌人の檜葉奈穂さんは今年の冬急に亡くなられた。約十数年前、私が北海道出張の時にお会いし会員になって頂き、その後は目を見張るような活躍でした。結局二度目のお会いは出来ず、一期一会となってしまいました。合掌!)
p35、友を見舞い人ごとならで胸に迫る生老病死の後の三文字
秋沼蕉子 大阪
(「生老病死の後の三文字」というのは秋沼さんの技術ですね。)
p42、呆然と息子の機影見送って突っ立てる父の紐なき羽織ははためく 安武ひろ子
(他の歌からこの紐は息子に渡したと分かります。きっと安武さんの活動の原点はここにあるのでしょう。)
p44、昇りくる朝日おろがみ問うている退院きっとできるよね母さん
故・河村澄子 神奈川
(河村さんも亡くなった。現役の常任幹事で同僚だった。啄木コンクール応募運動に取り組み、自らが佳作となった。ご本人は受賞をご存じないが。合掌!)
p45、いたわりあい
ときには揉めて五十年、
妻の横顔 静かに見つめる。
清水鉄次郎 神奈川
(少なくなった行わけ作者の代表です。妻への優しさが溢れています。)
p66、そらさずに相手の話をじっと聞く妻のいつものまなざしやさし 河野行博 東京
(夫婦で短歌を詠まれるのは夫婦の理想形ですね。この歌も妻への愛情が溢れています。妻は江戸川区で都議選を闘っておられる河野ゆり江さんです。)

啄木コンクールの佳作のお三人から一首づつ掲げます。
ゆいクンのママが戻るのは夜十時どうやって待っているのだろうか
(子ども食堂 故・河村澄子より)
しんがりは車イスにてつづく列師走の町を声張りて行く
(新しき時代へ 高橋光弘より)
妻ワイヤー吾はフライス母ドリル町工場とう生業に生く
(あぶら虫の歌 松浦直巳より)

なお作品評で笹ノ内克己さんが木村美映さんのこの歌について安倍政治の事としてコメントされている。

歴史とは螺旋のようだ
自由律、行わけ短歌に
受難ふたたびー

しかしこの歌は政治の事ではなく自由律の低調を嘆いているのだと思います。自由律が又新日本歌人のメインストリームとなる時代が来るのであろうか?
以上です。

続きを読む "「新日本歌人」2017年6月号10首選" »

より以前の記事一覧

その他のカテゴリー

1万歩日記 | 2014都知事選 | 2016都知事選 | 3.11 | 717短歌・俳句勉強会 | 9.11 | abend | CO2削減 | facebook | google | iphone | iphone apri | IT | mac | M男の映画評論 | NHK | sst不当解雇 | TPP | twitter | ustream | youtube | おいしい店紹介 | お食事処 | ことわざ | たっちゃん | どきどきブログ句会 | まんがで読破 | みんなの党 | わらび座 | アジア | アベロ | イベント紹介 | イラク | インターネット新聞『JanJan』 | エコ | オバマ | オーマイニュース | キャンプ | サッカー | タビサ | チベット | テレビ | テロ特措法 | ネズミ講 | バラとガーデニングショー | ファスレーン365 | ブログ紹介 | メルマガ「おは!twitter俳句」 | メーリングリスト | ラジオ | ワーキングプア | 三郷 | 中国 | 中国残留孤児 | 九州大学 | 九条世界会議 | 五島 | 井上ひさし | 今日の日経から | 今日は何の日 | 介護保険 | 企業経営論 | 会の案内 | 俳句 | 俳論 | 健康 | 共謀法 | 内野事件 | 創価学会 | 労働問題 | 北朝鮮 | 医療 | 原子力発電 | 句会 | 周辺の花・景色 | 啄木 | 回文 | 国民投票法案 | 地方自治 | 地震 | 埼玉 | 大分 | 大津留の映画評論 | 大津留公彦 | 大津留選俳句 | 太陽光発電 | 子宮頸がんワクチン | 安倍晋三 | 小林多喜二 | 小田実 | 山頭火二豊路の足跡と句碑めぐり | 川柳 | 希望のまち東京をつくる会 | 平和への結集 | 年金 | 広島.長崎 | 庄内 | 従軍慰安婦問題 | 憲法九条 | 我が家の庭 | 戦争と平和 | 教育 | 教育基本法 | 文団連 | 新宿 | 新宿の昼飯処 | 新日本歌人 | 新聞 | 日本共産党 | 日本橋 | 映像関係 | 映画 | 東京 | 東京電力 | 東日本大地震 | 歌論 | 正岡子規 | 民主党 | 沖縄 | 沢田研二 | 活動家一丁あがり | 消費税 | 温泉 | 湯布院 | 湯平 | 現代短歌研究会 | 環境問題 | 田中宇の国際ニュース | 短歌 | 石川啄木 | 社会 | 社民党 | 福岡 | 福田康夫 | 秋田 | 種田山頭火 | 立ち枯れ日本 | 立憲民主党 | 米軍保護法案 | 経済・政治・国際 | 署名 | 美術 | 美術展 | 自民党 | 芝居 | 芸能・アイドル | 菅直人 | 藤原紀香 | 行事案内 | | 詩論 | 読書感想文 | 貧困 | 資格 | 趣味 | 農業 | 連歌 | 選挙 | | 陸前高田 | 電子出版 | 電気代一時不払いプロジェクト | 青年 | 非正規雇用 | 音楽

カテゴリー