カテゴリー「ワーキングプア」の3件の記事

2007年11月25日 (日)

「希望は戦争」

昨日書いた「それを乗り越えるだけの「技術」や「思想」を!」が取り上げた低気温のエクスタシーbyはなゆーの日本が戦争することを熱望するフリーター赤木智弘氏へのインタビューとささやかな思考の足跡の赤木智弘『若者を見殺しにする国』の両方に赤木智弘氏のことを教えて頂いた。

☆中島岳志的アジア対談:フリーター、「左派」or戦争--赤木智弘さん (毎日新聞11月22日)に対談が出ている。
 北海道大准教授の中島岳志氏が対談するフリーターの赤木智弘さんは『論座』1月号の論文「『丸山眞男』をひっぱたきたい 31歳、フリーター。希望は、戦争。」で反響を呼んだ人物。

「希望は、戦争」というのはアイロニーとして言っているのではない。

状況は深刻だ。

中で中島氏も言っているように「自己責任や個人の資質に還元する言説」を批判しないと。90年代以降に行われた政府の経済政策で、今の不安定層が生まれた事の本質が明らかにならない。

しかし彼の問題提起は突き抜けている。

我々の常識的な社会変革の展望の手が届かないところがある。

ささやかな思考の足跡は2つの『若者を見殺しにする国』の読後印象を述べている。

1つは、どこまでも深い貧困の不可視性をどう受け止めるかという問題。いくらか貧困の問題について、理解が深まっているといっても、若者の貧困の問題はどこまでもその実態は不可視化されている。意識的ではないにしても、浸透した自己責任論の色眼鏡で、いろいろ若者の実相は、批評され、論評され、理解されきらない。ここから生じる若者たちの社会への絶望感、大人たちへの不信感にどう応えるかという問題である。これは若者に対してだけでなく、貧困一般に対して言えることでもある。格差の拡大のなかで不安感が広がる中で、こうした分断はメカニズムとして機能するまでに至っているかもしれない。その打破は、言うほど容易ではない。

 

もう1つは、こうした若者たちが、社会を変革することに参加する回路を私たちが提示できているのかという問題。社会変革を多数者の手でおこなうということは、私たちにとって核心的な命題でもあるが、実際に、そうした事業に参加する回路から、客観的に排除されている(正確には参加することがきわめて困難な状況におかれている)層が、実態的には存在する。ワーキングプアだとか貧困層と呼ばれる人たちの社会参加の運動は、さまざまに実践の面では、とりくまれているが、必ずしもその理論化にまで高められているわけではない気がする。

今後赤木さんの本を読むことにして若者問題をフォローして行きたい。

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☆中島岳志的アジア対談:フリーター、「左派」or戦争--赤木智弘さん (毎日新聞11月22日)

 ◇久々に論争起こした論文だ--中島さん
 ◇社会階層を流動化させたい--赤木さん

 中島 赤木さんの「希望は、戦争。」は、論壇誌で久々に論争といえるような議論を巻き起こした論文です。しかも、いわゆる「左翼」による反論は、多くが赤木さんの主張を誤読していた。それが大きな衝撃でした。まず、あの論文の趣旨をお願いします。
 
赤木 「戦争がしたい」って要約すると単なる破壊願望だと思われるし、それを否定すれば「あれはレトリックであって、赤木の本心は別にある」と言われます。そうじゃなくて、本心は両方にあるんです。  自分たちフリーターは働き続けても、昇給はなく安定は望めない。何とか社会階層を流動化させたい、変えたい。でも、従来の左派が代表してきたのは正規労働者であって、つまり我々は左派からも見放されている。だから、階層が流動化する機会としては、戦争だって希望になるのではないか。本当は、戦争は回避したいのだが、というのが骨子です。

に始まる。

以下赤木氏の主張の部分のエッセンス部分を紹介する。

 

 高度成長以後の労働者像はほぼ、終身雇用で働いて家族を養う標準型しかなかった。そこからこぼれる人の存在が表面化したのは、バブル崩壊以降でしょう。だから、言論界にはまだ、そういう人たちに関する蓄積がほとんどないのだとは思います。
 赤木 そもそも、家族を持って安定した生活ができる正規労働者と、家族も持てず不安定な非正規労働者とで「連帯しろ」というのは簡単な話ではない。なぜそこに想像力が働かないのか。彼らは単に「富裕層対我ら」という構図を描くのだろうけど、その「我ら」の中にも断層があるのです。
 赤木 若者を批判して上の世代が偉ぶるのは、彼らがこれから若者にはなり得ない、若返ることがないからですよね。安心してたたける。それは男性が女性を、白人が黒人をたたくのと同じ構図だと思います。
 
 
赤木 バブルまでの終身雇用は、本人が努力して得る身分というより、当然の仕組みだったわけです。バブル崩壊以後、そうじゃなくなったのに、自分たちの過去を「努力したんだ」と言って下の世代をたたけるようになった。
 でも、フリーターだってだいぶ頑張ってますよ。ピーク時間を過ぎたファミレスなんて、ホール1人、キッチン1人でやってたり。少しお客が増えたらてんてこ舞いになる。でも、そこで頑張ったことは努力と見なされない。コンビニバイトが努力しても店長や本部社員にはなれない。努力が結果に結びつかない層が、家族持ちの生活を安定させている側面がある。そこを変えたい。
 赤木 自分たちの世代はうまく就職できた層と、そうではない人が友人間でも両方いますよね。だから、自分が上層でも、友達が下層なのはその人の性格や努力のせいではないと分かっている。その意味では、この世代内でなら上下層の連帯の可能性があるんじゃないかと思います。逆に今のように簡単に就職できる世代は、その可能性が低いんじゃないか。
 
赤木 一番効率的なのは、この世代が、ボーンと自殺でもしてくれることなんでしょう。だからこそ、戦争が起きて、あらゆる人が戦わざるを得ない状況に追い込まれれば、その方が今よりはまだましだと思うんですよ。自分が上がれないのなら、周りを下げるしか平等への道はないんですから。
 

◇戦争が「尊厳」回復する?--赤木さん

◇国や企業が危機自覚を--中島さん

 

赤木 それに、徴兵されるというのは「私が社会に求められている」ということですよね。それに応えることで、社会と私がつながる。このつながる感覚が人間の尊厳というものだと思うんです。今は、何をしたって「お前はフリーターのままでいい」「ただ死んでくれ」。応答ができない。でも、戦争が起これば自分が社会の中で生きていると感じられる。

 
 
赤木 ちなみに、「希望は、戦争。」に対して「何で希望がテロや革命じゃないんだ」と言う人もいたけれど、それは一人の人間に望みすぎ。自分はあくまでも普通の生活者でありたいんですよ。

中島は赤木さんの文章を読んだとき、朝日平吾という人を思い浮かべました。1921年に安田財閥トップの安田善次郎を殺した右翼テロの先駆け的な人である朝日平吾という人を思い浮かべたそうです。

太平洋戦争の始まりに若者の貧しさのはけ口に満州があった。
ヒトラーの政権奪取に若者の貧しさのはけ口があった。
ブッシュのイラク戦争開始に若者の貧しさのはけ口があった。
今日本の若者ははけ口を求めている。

ちなみにこの対談のテーマは「希望は戦争」ではなく「左派」or戦争となっている。

==============
編集者はこう書いている。
 ◇対談を聞いて
 誰かが、赤木さんを「新・新左翼」と評していた。70年前後、新左翼は丸山を糾弾し、「革命戦争」を呼号した。確かに、字面が赤木さんの論文と似ている。小熊英二慶応大教授は、赤木さんと同時並行で存在する昨今のフリーター労働運動などを、70年代以降の左翼の延長上で読み解く。逆に、70年代を忘れたから今、彼らに衝撃を受ける人もいるのだろう。ただし、全共闘が団塊世代のごく一部だったのと比べて、赤木さんらフリーター層は分厚い。しかも、学生運動のように卒業はない。彼らの存在は、往年の新左翼のように、忘れ去られてしまうたぐいのものではないのだ。【鈴木英生】
==============
毎日新聞 2007年11月22日 東京夕刊
中島岳志的アジア対談:フリーター、「左派」or戦争--赤木智弘さん
http://mainichi.jp/enta/art/news/20071122dde014070009000c.html

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2007年3月10日 (土)

上昇するには戦争しかない

前回に続いて言ノ葉工房の記事若者難民は死しかないのか。
を紹介します。
どうもこのサイトを毎日チェックするようになってしまった。

朝日OPENDOORSより

2007年1月号on the edge 崖っぷちに立つ若年フリーター 編集部・高橋純子

この記事を読みながら悲しくてたまらなくなった。

2006年9月11日。田島靖さん(仮名、31歳)は、千葉市内の福祉事務所を訪ねた。

 収入も、貯金もない。8月中旬から、職を探して派遣会社やコンビニ、スーパーなど10社以上に履歴書を出し、面接を受けたが、全部落ちた。両親は10年前に離婚。母親とはそれ以後ほとんど連絡をとっていない。父親からは「援助しても意味がない。縁を切る」と言われていた。5歳しか違わない継母には、頼れるはずもなかった。

 家賃はすでに4カ月、光熱費も2カ月滞納していた。電話は8月中旬に不通となり、電気は9月下旬に止めると通告されていた。

「なんとか助かる方法はないだろうか」。進退窮まった田島さんは9月4日、かろうじてインターネットにつながる自宅のパソコンに向かい、検索エンジンに「生活相談」と打ち込んだ。ホームレスの人たちのブログを読み、そこで初めて、生活保護という制度があることを知った。だが、働いていない人間が、お金をもらって助かろうというのは後ろめたく、すぐに申請する気にはなれなかった。「生活保護を受けるなんて、誰だって嫌ですよ」

 1週間、「後ろめたい」と「助けてほしい」を何度も行ったり来たりしてやっと福祉事務所を訪ねた田島さんだったが、応対した職員は、田島さんの訴えをのらりくらりとかわすだけだった。それこそが、彼の仕事のようだった。
 
「法律的には、生活保護の申請は誰でもできます。でも簡単には受け付けられません」
「どうにかなりませんか」
「緊急貸付金という制度はあります」
「じゃあ貸してください」
「無理です」

続きは">ブログ記事を見て下さい。


田島さんのような困窮する若年フリーターは、粗いセーフティーネットの編み目から落ち、「見えない存在」にされてしまっている。

もうひとつ紹介します。
このサイトに紹介されている
ジャンジャンの記事パネル討論「生きづらい社会の中でしあわせに生きるには」 2007/03/06
からです。
雨宮処凛さんと川田龍平さんのパネルディスカッションです。


まず雨宮処凛さん

高校を卒業後、上京し、2浪を経てフリーターになったそうです。ちょうど就職氷河期と言われた時代で、まともな職につけない「典型的な1人」だったと述べ、フリーターはどこにも属していないので、「自分がただ1人で社会に浮遊している感覚」だったと、当時の不安定な精神状態について語りました。21歳のとき右翼団体に入り、2年ぐらい活動したそうです。どこにも所属していないので一気に国家に共同体として所属できた、とそのときの思いを説明しました。

 左翼の集会にも行ったそうですが、なにを言っているかわからず、右翼の方は、あなたたちが生きづらいのは戦後の日本が間違っているからだ、というようなことを言ってくれたのでスッと入れたそうです。いま言われている、右傾化や雇用不安やフリーターの問題はすでに10年前から始まっていて、いわば時代の先取りをしていた、と語りながら、右傾化とフリーターは関係がある、との見方を示しました。

 ──雨宮さんが右翼のパンクバンドに入ったキッカケは? 拠り所だったのか。

 雨宮 そうかもしれない。20歳のときオウム事件が起きた。物質主義、拝金主義否定に共感するものがあった。バブルが崩壊し、それまで信じていたものを信じることができなくなった。社会に対する不信感があった。『論座』という雑誌に、31歳、夢は戦争とあったのでビックリした。格差が固定化し、フリーターは高収入が得られない。上昇するには戦争しかない。戦争で人が死ねば雇用が流動化する。それぐらい切実な状況。自分がいまもフリーターだったら、夢は戦争かもしれない。天変地異が起きない限り、自分は一生時給1000円で働かなければならないかもしれない。それがフリーター時代の恐怖だった。

次は川田龍平さん

 

名前を出したことで反応はあった。励ましの手紙が何千通もきた。電話もきた。中学の同級生からもきた。なにかできることはないかと言われた。講演会や厚生省の前で人間の鎖をやった。手紙の中にリストカットをした人がいた。川田さんのことを知って命の大切さを考えさせられた。明日から頑張って生きていくという手紙をもらった。その人を救ったと思ったら、名前を出してよかったと思った。いままで学校に行けなかったけど、明日から学校に行くと言ってきた人もいた。学校に行かないと教えてもらえないこともある。いじめ自殺の場合は逃げることが大事だが、学校に行かなくてもいいかというとそうじゃない。学校で学ぶことは大事。

ひらのゆきこさんという記者の感想は

参院選に立候補する準備をしているという川田さんは、選挙についての発言はしないということで予め打ち合わせをしていたようですが、質疑応答のとき都知事選のことを質問した人がいて、質問に答えながらどのへんまでが差し障りのある内容なのか、自分でも迷うことがあるらしく、「この話はしてもいいんですか?」と司会の人に何度も聞いているのが見ていて微笑ましく、真面目で誠実な人柄であるとの印象を受けました。

この二人の若者の未来に日本の未来を見たい。


言の葉工房にあった
三人デモ
を紹介して終わりです。

日本の若者頑張れ!!

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2006年12月10日 (日)

今夜9時はNHK(ワーキングプアⅡ)

番組予告です。
今夜9時は自宅でテレビを!

2006年12月10日(日) 午後9時15分~10時29分
総合テレビ

ワーキングプアⅡ努力すれば抜け出せますか

NHKの回し者より

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