最近のトラックバック

カテゴリー

無料ブログはココログ

カテゴリー「メルマガ「おは!twitter俳句」」の記事

2019年9月 9日 (月)

おは!twitter俳句(葡萄)

今日は台風15号で武蔵野線が止まっているのでバスで金町の向かっています。

そこから先の千代田線は動いているようです。

今朝首都圏のJRは始発から全て運休でしたがバスが動いていて助かった。

バスを見直した朝です。

(千代田線も動いてませんでしたので運行開始を待っています。)

(京成金町から押上に向かっています。)

この一週間の俳句と短歌です。

ーー

20190909日(月) 舌に乗る葡萄転がす右左 公彦

20110922日(木)

猪にも台風にも耐えし葡萄来る 公彦

【今日の季語3542<633】葡萄(ぶどう):仲秋の植物季語で「マスカット」「黒葡萄」など個別名や「葡萄狩」などの生活傍題も。食用種は中央アジアから中国を経て渡来し、野生種は「えび」「えびかずら」などの和名で呼ばれた。◆一房の葡萄重たきたなごころ(阿部みどり女)

 

【今日の季語3542:別記①】この果物の漢字表記は、現在では「葡萄」を用いるが、中国では「蒲陶(萄)」「蒲桃」などが古く、後に同音の類似字形を熟合させた「葡萄」が生まれた。日本でも中世頃までは「蒲萄」が一般的であった。

 

【今日の季語3542:別記②】『日本書紀』神代上に、黄泉の国に赴いたイザナギが鬼女に追われて逃げる折に、冠の黒鬘を投げたところそれがブドウに変じ、追手がそれに気を取られている間に逃げおおせたという神話が見え、原文の「蒲陶」には「エビ」の古訓が施されている。


【今日の季語3542:別記③】このエビの名は、その蔓の巻き具合がエビ(海老)のひげに似ているところから出たとする語源解がある。両語の頭音のエは、ア行とヤ行の「エ」が音韻的に区別されていた時代にはともにア行であったので、その点は都合がよい。

 

【今日の季語3542:別記④】ただしこの解に従えば、《海老》の名が先で《葡萄》の古称エビは後から出たことになるが、逆に植物名が先で、後からその蔓と似たひげを持つ生類の名が生まれたと解することも出来る。

【今日の季語3542:別記⑤】この"卵と鶏"を思わせる先後関係については、文献に登場するのは植物名の方が早いところを重視すれば、こちらに分があるように思われる。

 

三郷流山花火 http://ootsuru.cocolog-nifty.com/blog/2019/09/post-1a766b.html…2019年09月08日(日)

新しき壁紙のよし白露かな 公彦

【今日の季語3541<619】白露(はくろ):二十四節気季語の一つで「白露の節」とも。秋気が冷涼さを増すにつれて、草に降りた露が白く凝るところからこの名が出たとされる。暦は今日から仲秋に入る。◆ひとつづつ山暮れてゆく白露かな(黛 執)

2019年09月07日(土)

@twryossy 2011年09月07日(水)
広き葉は 日本のバナナや 芭蕉かな
2011年08月02日(火)
片影や 百合子の芭蕉 涼やかに


【今日の季語3540<618】芭蕉(ばしょう):バショウ科の多年草で初秋の植物季語。古く中国から渡来し、傍題「芭蕉葉」の和様形「はせをば」の名でも呼ばれた。秋の風雨に敗れやすい姿を本意とし、晩秋には別題「破芭蕉」もある。◆舟となり帆となり風の芭蕉かな(一晶)


【今日の季語3540:別記①】古今和歌集巻十には、物の名前を隠した「物名(もののな)歌」が収められていて、その中に四種の植物名を詠み込んだ「いささめに(=いささか)時待つ間にぞ日は経ぬる心馳せをば人に見えつつ」がある。


【今日の季語3540:別記②】この歌には「笹・松・枇杷」と並んで、四句目「心馳せをば」にハセヲバ(芭蕉葉)が隠されている。


【今日の季語3540:別記③】三句目「日は」の蔭にビハ(枇杷)が隠れているところが示すように物名歌では仮名の清濁の別は問われないので、上記の例でも、「ココロバセ」のバが濁音、「ハセヲバ」の語頭ハが清音という相違があっても差し支えない。


【今日の季語3540:別記④】漢名「芭蕉」の「芭」は声符「巴」が示すように本来は清音であり、その和名にあたる「はせを」の語頭にもそれが反映している。これが後に濁音に転じ、さらに拗音化してバショウに変化した。


【今日の季語3540:別記⑤】伊賀上野から江戸に移住した俳人「桃青」が、庭に植えた「芭蕉」にちなんでこの俳号に改称し、その仮名表記とした「はせを」には、この古形が受け継がれている。

2019年09月06日(金)



@twryossy 薄霧に包まれ由布の谷間村 公彦
2011年09月06日(火)
朝霧の包む 団地の 愛しかり 公彦


【今日の季語3539<617】霧(きり):三秋の天文季語で「朝霧」「霧時雨」などの傍題も。水蒸気が地表近くで煙状に凝結したもので、季を問わず発生するが春・秋に多く、単独では秋の季語とされ、春は「霞」の別称を用いる。◆夜の底に一湖を沈め霧深し(保坂伸秋)


【今日の季語3539:別記①】万葉集歌29の「霞立ち春日の霧れる ももしきの大宮どころ」が示すように、古くは霧を霞を区別せず春のものとしても用いた。両者を春秋の景物として対比させる伝統的な美意識が生まれたのは平安期以降のことである。


【今日の季語3539:別記②】また上掲和歌「霧れる」のキレは《霧が立つ》意を表す四段動詞キルの活用形で、キリはその連用形から生まれた名詞。これはコヒ(恋)がコフから生まれたり、ワヅラフ(患)からワヅラヒが生まれたりするのと同じ動詞の名詞化にあたる事例。

2019年09月05日(木)



@twryossy 鶺鴒や後楽園の池を這う 公彦

2011年09月05日(月)
鶺鴒の水ぎりぎりを飛ぶあした 公彦


【今日の季語3538<616】鶺鴒(せきれい):三秋の生類季語でセキレイ科の小鳥の総称。個別種名には「白鶺鴒」「背黒鶺鴒」などがある。長い尾を上下させるところから「石叩」「嫁教鳥(とつぎをしへどり)」など和語の異名も多い。◆鶺鴒のとまりて叩く鬼瓦(坪井さちお)


【今日の季語3538:別記①】上記の後件別名は、『日本書紀』神代上に、イザナギ・イザナミ両神にこの鳥が交合(とつぎ)の道を教えたとあることに由来する。『誹風柳多留』には、これを踏まえて二神を茶化した「鶺鴒は一度おしへてあきれはて」なる雑俳がある。


【今日の季語3538:別記②】「せきれいのかぞへて飛ぶや石の上(沾山)」「せきれいや水裂けて飛ぶ石の上(村上鬼城)}などに見るように、「石叩」の別名を持つ鶺鴒に石を配した句も見られるが、上掲例句はこれに「鬼瓦」を取り合わせたところに新しみが感じられる

2019年09月04日(水)



【今日の季語3537:別記①】《かぶる》意を表す古語動詞はカヅク(被)で、これから転成した名詞にはカヅキの形が期待されるが、現代では濁音の位置が本来の二拍目から三拍目に移動したカツギが用いられている。


【今日の季語3537:別記②】『日葡辞書』<1603>「カツギ」の項には「婦人のマント」の葡語訳に添えて「シモ(下)の語.カヅキと言う方がまさる.」とあり、当時はすでにこの形が存在していたことと併せて、これを九州方言をいう「シモ」の詞としている点も注目される。


【今日の季語3537:別記③】原形カヅクが四段活用自動詞であるのに対して《かぶせる》意を表す下二段活用他動詞も存在する。その名詞形カヅケモノ(被物)は《祝儀として贈る金品》の意に用いられるが、本来は人を労うために相手の肩にかぶせ掛けたところに由来る。


【今日の季語3537:別記④】上記のカヅキがカツギに濁音位が移動したのは、一方にこれに近い《肩に物を載せる》意を表し、語形もこれに近いカツギ(担)への類推がはたらいたことが大きな原因であろう。


【今日の季語3537:別記⑤】里芋にこのような優雅な異名を与えたのは当然のことながら女性たちである。宮中の女房の日録『御湯殿上日記』の文明九年<1477>の記事にはこの食物名が「きぬかつき」と記されている。


【今日の季語3537:別記⑥】ただしこの文献では仮名の清濁が書き分けられていないが、これより後の『女房詞』<1692>には「絹かづき 里いも」とあるところから、当時の京都ではまだ濁音位が動いていなかったことが知られる。


@twryossy 衣被釜茹でされて塩撒かれ 公彦
2011年09月04日(日)
きぬかつぎ今夜の酒宴の真ん中に 公彦


【今日の季語3537<615】衣被(きぬかつぎ):初秋の生活季語。同季の植物季語「里芋」の親の周りにできた「子芋」を皮ごと茹でたもの。高貴な身分の女性が外出の折などに小袖を頭から被って顔を隠した姿に見立てた比喩的名称。◆今生のいまが倖せ衣被(鈴木真砂女)

   

2019年09月03日(火)



【今日の季語3536<614】秋(あき)めく:初秋の時候季語で「秋づく」「秋じむ」とも。目に見える景物をはじめ、触覚や味覚を通してそぞろに感じられる秋らしさをいう表現。◆秋めくや鮑のわたの暗みどり(高橋睦郎)


【今日の季語3536:別記①】「秋めく」思いを飲食物に寄せた吟は他にも見られるが、例句はこれを鮑の肝に探り当て、その"暗緑色"を「暗みどり」なる目新しい和語に置き換えて表現したところに、配材と措辞の面白さが感じられる。


【今日の季語3536:別記②】《腸》をいう古語ワタの語源については、ワタツミなどに含まれる《海》を指すワタや《屈曲》の意を表すワダに求める解などがあるものの、確かな説とは認め難い。


【今日の季語3536:別記③】万葉集にはこれに「和多」の真仮名をあてて「蜷(みな)のわた」を「か黒き髪」の序詞とした例があり、黒いミナ貝の腸をいうのに用いている点が注目される。例句もまた本語を貝について用いているところに、巧まぬ一致点が認められる。


【今日の季語3536:別記④】ワタは本来身近に見ることのできる、貝などの部位名であったものと思われる。これにハラ(腹)を添えたハラワタの呼称は後に生まれたもので、漢語の「断腸」の訓読句「はらわたをたつ」などが機縁となって通用語の域に至ったものであろう。

 

2019年9月 2日 (月)

おは!Twitter俳句(荻の声)

9月に入ってかなり涼しくなった。

あれほど喧しかった蝉の鳴き声も今は虫の声中心になっている。

思えば早いもので今年もあと四ヶ月

毎日八首を続けたい。


20190902日(月)

@twryossy 戦いの記憶混じるや荻の声 公彦

20110902日(金)

萩の風 今日も明日も 明後日も 公彦

【今日の季語3535<613】荻の声(おぎのこえ):「荻」は水辺や湿地に生える多年草で、単独では三秋に用いるが、荻の葉や穂を吹く風のかそけさに秋の到来を感じて初秋のものとした。「荻の風」「荻吹く」などとも。◆廃校と決まりしよりの荻の風(蓮實淳夫) 

【今日の季語3535:別記①】万葉集では「葦原」「葦辺」などを含めてアシ(葦・葭)はよく詠まれるが、ヲギ(荻)は僅か3例にとどまり、古今集にはまったく登場しない。これが歌材として好まれるようになるのは後撰集以降のことと見られる。 

【今日の季語3535:別記②】平安期の『新撰字鏡』<898-901>には「葭」に「乎支(ヲギ)」の和訓が施されているところから、当時のヲギは現在の「荻」に限らずこれと姿の似たアシやススキなども広く含めた呼称であったと見られる。 


【今日の季語3535:別記③】ヲギの語源解の一つに、この草の揺れ動くさまが人を招き寄せるように見えることから、これを《招く》意を表す古語動詞ヲクの名詞形ヲキに由来するものと解して《霊魂を招き寄せる草》の意と説くものがあり、もっともらしく聞こえる。


【今日の季語3535:別記④】両語の頭拍が古くはともにヲであった点はこの説に好都合であるが、二拍目のギ・キに清濁の相違があることと、上代特殊仮名遣では「荻」のギは乙類、「招」のキは甲類と上代語音韻の面での不一致が決定的否定材料となってこの解は認め難い。 

貴方の思いを我は引き継ぐ http://ootsuru.cocolog-nifty.com/blog/2019/09/post-83280d.html…


この一週間の俳句と短歌です。

2019年09月01日(日)

 風受ける二階に観たし風の盆 公彦

【今日の季語3534<612】風の盆(かぜのぼん):初秋の生活季語で「おわら祭」とも。富山県八尾(やつお)町で行われる旧盆の行事。毎年9月1日から3日の本祭を中心に唄や踊りで賑わい、全国から観光客が押し寄せる。◆夕風にふくらむたもと風の盆(瀬戸十字)

【今日の季語3534:別記①】例句の「たもと」は《手の根幹部分》をいう「タ(手)モト(本)」が原義で、肩から肱(あるいは袖口)あたりまでを指す身体部位名から転じて、そのあたりを覆う着物の袖を指すようになった呼称。奈良時代にはすでに両義いずれの例も見られる。

【今日の季語3534:別記②】タモトはさらに意味領域を拡げて「橋のたもと」の形で《かたわら》の意にも用いられるようにもなるが、他方にこれと語形の似た、山や坂について用いるフモト(麓)と競合するところがあって、広範囲には及ばなかった。

【今日の季語3534:別記③】この和語にあてる「袂」は、意符の「衣」と声符の「夬」を併せた形声字であるが、「夬」には「決別」「永訣」の「決」「訣」と共通する《わかれる》の字義があり、本字もまた《衣服からわかれて縫い付けられた部分》の意を表す漢字と解される。

2019年08月31日(土)

秋湿ローバックチェア乾かない 公彦

2011年08月31日(水)
爽やかな朝も夕には秋湿 公彦


【今日の季語3533<611】秋湿(あきじめり):三秋の天文季語で「しけ寒」の傍題も。秋は爽やかな季節として受けとめられがちであるが、雨が降り続いて梅雨時のような日が思ったよりも多い。◆肖像は苦悩の気配秋じめり(赤尾恵以)


【今日の季語3533:別記①】本語の後部要素はシメル(湿)の名詞形。この動詞は《水分を吸ってじっとり濡れる》意に用いられ、ウルフ(潤)およびその派生形ウルホフとは類義関係にあるが、両語には対立する要素も認められる。


【今日の季語3533:別記②】ウルフ(ウルホフ)が、窮乏状態から豊かになるという意にも用いられるようになるのに対して、シメルはその座の雰囲気などがうち沈んだ状態になることを比喩的に表すという、意味面における正負の対立が生まれ、それが現代語にも及んでいる。


【今日の季語3533:別記③】その原因は両語の《水分》との関わり方に求めることができる。ウルフは《水分の不足の充足》という点にプラス要素があるのに対して、シメルは《不要な水分の増加》というところにマイナス要素が含まれているからである。


【今日の季語3533:別記④】シメルが負の語義要素を備えていたことは、この語が古くは《火が消える》意にも用いられたところにも見られる。『日本書紀』<720>の伝本に、「火炎(ほのほ)衰時」(神代上)の「衰」字に「シメル」の古訓を施した例があるのはその一端を示すもの。


【今日の季語3533:別記⑤】上記の《水分を吸う》意の自動詞シメルに対して、後に生まれた《水分を吸わせる》意の他動詞シメスもある。『色葉字類抄』<1177-81>に収める「潤布」に「シメシ」の和訓が見えるのはその名詞形で、幼児の排便を吸わせる《おしめ》を指す。


【今日の季語3533:別記⑥】そのオシメの呼称は、上記のシメシにオを添えて語末のシを省いたもの。女房詞と似ているが、この語が文献に登場するのは明治期以降なので、その方式に倣って縫製された近代の造語と見られる。

2019年08月30日(金)

盛り上がる庭の草木に螻蛄鳴くや 公彦
2011年08月29日(月)
螻蛄鳴くや難題なれど諦めず 公彦


【今日の季語3532<609】螻蛄鳴(けらな)く:三秋の生類季語。虫自体は三夏の季語として扱われるが、秋の夜に地中でジーと鳴くところから当季にも用いる。それが別の虫と誤解され「蚯蚓鳴く」「地虫鳴く」などが生まれた。◆螻蛄鳴くや老に死といふ一仕事(近藤素子)


【今日の季語3532:別記①】例句は、中七「老」の読みと意味の相違によって句解に差が生じる。その分岐は、この語を音訓いずれに読むかに始まる。


【今日の季語3532:別記②】「老」をロウと字音に読めば、次の「死」と併せて、仏教で人間の避けられない苦しみをいう「生老病死(ショウロウビョウシ)」の「四苦」の中の二つを連ねたと見る解が生まれる。


【今日の季語3532:別記③】この解釈は「老」を「おい」と訓んで《年をとること》の意と捉えても変わりはない。いずれも「老に死といふ」の「に」を「おせん(=煎餅)にキャラメル」と同じ《添加・組合せ》の意を表す助詞と捉えたことになる。


【今日の季語3532:別記④】これに対して、「老」に「おい」の字訓をあてるのは後者と同じながら、これを《年老いた身》の意と解する立場もある。こちらは上記の「に」を、「泣き面に蜂」と同様の《動作・作用の及ぶ範囲》の意を表す助詞と捉えたもの。


【今日の季語3532:別記⑤】語法上はいずれの解も成り立つが、下五の「一仕事」は、前者の「老と死」よりも、後者の「死」に重点を置いた表現と見られるので、本句の「老に」は《年老いた我が身に》の意と解するのが妥当であろう。


【今日の季語3532:別記⑥】オイ(老)は動詞オユの名詞形で、形式的にはこのイはヤ行と見なされる。これに「老ひ」の表記をあてるのはかえって「旧仮名遣い」ならぬ「旧仮名違い」になる。ちなみに、これと語形の似たオヤ(親)をオイ(老)と同根の語と見る解もある。


2019年8月29日(木)

新しき息子を得たり胡蝶蘭 公彦
2011年08月30日(火)
蘭の香に酔い痴れ夢を見たるかな 公彦

【今日の季語3531<610】蘭(らん):初秋の植物季語。ランの種類は多く開花期も春から夏にわたる。本来の「蘭」は「菊」と並ぶ同科の香草の漢名で、日本でも古くは不特定の汎称であった。現在のランを指すようになるのは近世以降。◆蘭の香にかなひて眠る薄瞼 (飯田龍太)

【今日の季語3531:別記①】平安期にはこの呼称を「藤袴」の別名として用いた。十巻本『和名類聚抄』<934頃>草木部草類「蘭」の項に、その和名として「布知波加麻(ふぢばかま)」の真仮名表記を掲げるのはその一例。


【今日の季語3531:別記②】当時の「蘭」はラニと呼ばれた。上掲辞書の編者の私家集『源順集』に収める「らにも枯れ菊も枯れにし冬の夜のもえにけるかな小山田のはら」の「らに」は漢語ランから転じたラニのことである。


【今日の季語3531:別記③】ランをラニの形で用いたのは、シヲン(紫苑)から出たシヲニ、ゼン(銭)から出たゼニと同じく /-N/ の韻尾に母音/i/を添えて和様化したもの。これは近代に ink に母音を添えて「インキ(インク)」の形で受容した西洋語の和様化にも見られる。


【今日の季語3531:別記④】平安期にラニが和語の一陣に加わったのは別の面でも注目される。それは本来ラ行音は語頭に立たないという古代日本語の大きな特徴が崩れ始めたことを意味するが、現在でも辞書のラ行の項が極端に少ないところにはその余波がなお残っている。

 

2019年08月28日(水)



@twryossy 虫の目で見上げれば広き我が家かな 公彦
2011年09月15日(木)
掻き消すや通夜の騒動虫の声 公彦


【今日の季語3530<626】虫(むし):三秋の生類季語。「虫の声」「虫時雨」「虫すだく」などの傍題が示すように季語では秋に鳴く虫の総称。個別名でその声を楽しむようになるのは平安期以降のこと。◆虫の夜の星空に浮く地球かな(大峯あきら)


【今日の季語3530:別記①】傍題「虫すだく」のスダクは《虫が群れて鳴く》の意に用いられることが多いが、本来は《たくさん集まる》の意を表す古語。また万葉集歌「水鳥のすだく水沼(みぬま)」などの例が示すようにその主体も虫とは限らなかった。

2019年08月27日(火)



@twryossy 生きながら身を削がれたる秋の鯵 公彦
2011年08月27日(土)
秋鯵に 伸ばせし指の 止まりたり 公彦


【今日の季語3529<607】秋鰺(あきあじ):三秋の生類季語。単独では三夏の季語として扱われるが、脂がのって美味になるところから「秋」字を冠して当季の季語とされる。同じ事例は「鰹」「鯖」についても見られる。◆秋来ぬとサファイア色の小鰺買ふ(杉田久女)


【今日の季語3529:別記①】同音別字の「秋味」は、産卵期に川を遡上する「鮭」をいう方言から出た同季別題。釣り関連サイトなどではこれに片仮名表記をあてることが多いので紛れやすい。


【今日の季語3529:別記②】江戸中期に編まれた方言俗語辞書『俚言集覧』<1797>「秋味」の項には「鮭を云。又伊勢にてアヂの秋になりて味の美なるをいふ」とあり、「秋鯵」が伊勢の方言であったらしいことと、これよりも「秋味」を先行して扱っている点が注意される。


【今日の季語3529:別記③】平安期の古字書『新撰字鏡』<898-901頃>には「鰺」に「阿知(アヂ)」の真仮名による字訓があり、この魚名が古くから用いられ、その第二拍がダ行であったことを示している。


【今日の季語3529:別記④】アヂ(鰺)の語源は定かでないが、上掲の『俚言集覧』などには、これを《味のある魚》の意とする語源解があり、その当否は別として、古くは「味」も第二拍がダ行音のアヂであったこととは矛盾しない。


【今日の季語3529:別記⑤】「味」にアヂの字訓が登場するのは室町期以降のことで、『日本書紀』や『遊仙窟』では「味」をアヂハヒと訓んだ例が多いが、『万葉集』にはカモの古名や植物名アヂサヰに「味」の字訓を借りた例があり、単独でも用いられたことは確かである。

2019年8月26日 (月)

おは!Twitter俳句(秋の蚊)

この一週間の俳句と短歌です。

20190826日(月)

秋の蚊に食われし腕掻きまくる 公彦

20110826日(金)秋の蚊や母は急性期病院に 公彦

【今日の季語3528<606】秋の蚊(あきのか):三秋の生類季語。三夏の「蚊」に対して秋に入ってから活動が盛んになる種類の蚊。「別れ蚊」「残る蚊」などは弱々しさに力点を置いた傍題で仲秋の「溢れ蚊」「哀れ蚊」に近い。◆秋の蚊のしふねきことを怒りけり(富安風生) 

【今日の季語3528:別記①】例句の「しふねし」は《しつこい・執念深い》の意を表す古語形容詞。夏よりもかえって秋の方に、この語を用いるに相応しい種類の蚊がいることを思わせる。

【今日の季語3528:別記②】この形容詞は、『源氏物語』に「わが心ながら"しふねき"ぞかし」(藤裏葉)などとあるのをはじめ、これと並んで「しふねげ」「しふねがる」などの派生形も見られるところから、平安女流文学ではすでに地歩を占めていたことが知られる。

【今日の季語3528:別記③】この語は、漢語「執念」の語尾が脱落した形に形容詞を生成する接尾辞シが付いた形と見なされているが、肝心の「執念」は、漢籍や仏典に姿を見せず、寛永版『曽我物語』(南北朝頃)に「執念深げ」とあるのが比較的早く、これには疑問が残る。

【今日の季語3528:別記④】シフネシには拗音化口語形シュウネイも存在するはずで、芥川龍之介の『偸盗』に見える「執念(しふね)い夜に攻められて」はその稀少例にあたるが、これは擬古的な用法に従うもので、実際には通用語となるには至らなかった。

文化学院を知る http://ootsuru.cocolog-nifty.com/blog/2019/08/post-bbb94c.html…

2019年08月25日(日)



@twryossy 山椒の実弾ける前の真紅かな 公彦
2011年08月25日(木)
山椒の実例句はほとんどありませぬ 公彦


【今日の季語3527<605】山椒の実(さんしょうのみ):初秋の植物季語で「実山椒」とも。「木の芽」とも呼ばれる若芽は仲春、花は晩春から初夏、未熟の「青山椒」は晩夏と、本題を含め三季にわたって日本人の生活に馴染が深い。◆山椒の実片言すでに肥後訛(梓沢あづさ)


HAYASHI Yoshio@twryossy

【今日の季語3527:別記①】「山椒」にはサンショの短略形もあり例句もこれを用いている。また「片言」「肥後訛」とあるのは、九州方言でこれをサンシュウと呼ぶことを指す。宮崎民謡「稗搗節(ひえつきぶし)」に「庭のさんしゅうの木」とあのもこれにあたる。


【今日の季語3527:別記②】山椒は日本が原産地とされる。縄文遺跡出土の土器にその実が残っていた例もあり、古くから香辛料や薬用に使われてきたことを示している。ハジカミ(椒)が本来の和名で「山椒」の漢語形で呼ばれるようになるのは中世以降のこと。


【今日の季語3527:別記③】中国ではこれを「蜀椒」と呼び「山椒」は植物名ではなく《山頂》の意を表す。これは、「椒」には《芳しい》のほかに《頂上》の字義があることに起因する。


【今日の季語3527:別記④】この事例に基づけば「山椒」は和製漢語と解される。この熟字が登場するのは『東寺百合文書』応永二六年<1419>の条に「三文 さんせう(山椒)」とあるのが早い例にあたり《山で採れる香りの良い木》の意を表す新造語と見られる。


【今日の季語3527:別記⑤】古称ハジカミは、奈良時代以前に中国から渡来したショウガを《中国の椒》の意でクレ(呉)ノハジカミ、サンショウをナル(生)ハジカミの名で区別したこともあったが、後にそれぞれ「生姜」「山椒」の新たな形で呼ばれるようになった。

2019年08月24日(土)



@twryossy 猿酒や水屋の奥に見つけられ 公彦
2011年08月24日(水)
猿酒や人知れぬまま発酵す 公彦


【今日の季語3526<604】猿酒(さるざけ):三秋の生活季語で「猿」の古語を用いた「ましら酒」の傍題でも。猿が岩穴などに隠した木の実が雨露を受けて発酵し滋味を湛えた酒になるという伝承から生まれた。◆猿酒や炉灰に埋む壺の底(河東碧梧桐)


【今日の季語3526:別記①】サルナシ(猿梨)の名は、猿がこの果実を好んで猿酒にするとされるところから生まれたという。一方野生の猿が食料を貯蔵する習性はないとして猿酒の存在を否定する説もある。


【今日の季語3526:別記②】例句の「埋む」の活用形式は、古くはウヅミ・ウヅムと四段型で、「山はくづれて河をうづみ」(方丈記)のように用いられたのが、中世後期頃からウヅメ・ウヅムルの下二段型が生まれ、しばらく両形が併用された後に、後者が主流を占めるに至った。


【今日の季語3526:別記③】例句の「埋む壷」については「埋むる壷」を正格として、近現代俳句に多い"る"抜き形と見る立場もあるが、上記の旧形式にあたる四段型に従ったと解すればその批判は当たらないことになる。


【今日の季語3526:別記④】このような活用形式の変化とは別に、ウヅムには類義語にあたるウム(埋)もあり、両語とも古くから使用されていた。


【今日の季語3526:別記⑤】本来は、ウヅムが《物の上に土などをかぶせて覆う》意に用いるのに対して、ウムは《穴などに物を入れてふさぐ》意を表したのが、どちらもその物の姿が見えなくなる点が共通するところから、次第に意味の区別が失われていったものと見られる。

2019年08月23日(金)



@twryossy 乗り越えて命を繋ぐ処暑の候風 公彦


【今日の季語3525<603】処暑(しょしょ):二十四節気の一つで初秋の時節季語。《暑さ処(をさ)まる》の意で暦は今日から初秋後半に。「残暑」の峠は越えたものの、秋の暑さはまだ続きそう。◆鳰の子のこゑする処暑の淡海かな(森澄雄)


【今日の季語3525:別記①】例句の「淡海(おうみ)」は琵琶湖の別名で古くは「鳰(にお)の海」とも呼ばれた。その古称に相応しく「鳰の子」を浮かべたところに作者の用意がある。


【今日の季語3525:別記②】その湖のある滋賀県の古名「近江(おうみ)」も、この《淡水の海》を意味する「アハ(淡)ウミ(海)」の縮約形アフミに基づく国名にあたる。


【今日の季語3525:別記③】「近江」の漢字は、琵琶湖が京に近いところから「ちか(近)つ(助詞)あふみ(淡海)」と呼ばれたその意訳的表記「近江」に、短略形アフミの読みをあてて二字の国名としたもの。


【今日の季語3525:別記④】これに対して、浜名湖は京から遠くに位置する大湖であるところから「とほ(遠)つ(助詞)あふみ(淡海)」と呼ばれ、その縮約形トホタフミにこれと同様の意訳的表記「遠江」の表記をあてて所在地の国名とした。現在のトオトウミはこれの転じた形。

2019年08月22日(木)



@twryossy 城門を秋の初風吹き抜ける 公彦
2011年08月22日(月)
祭り終え秋の初風届きけり 公彦


【今日の季語3524<602】秋の初風(はつかぜ):初秋の天文季語で「初秋風」あるいは単に「初風」とも。まだ暑さが残る時季に秋の到来を感じさせながら吹き過ぎてゆく涼風。◆浦の子に秋の初風吹きにけり(大石悦子)

2019年08月21日(水)



@twryossy 艶々の椿の実あり妻の島 公彦
2011年08月21日(日)
椿の実爆ぜて砕けて飛び散りぬ 公彦


【今日の季語3523<601】椿の実(つばきのみ):初秋の植物季語で「実椿」とも。春に咲く椿は夏に色艶のよい実を付け、秋に完熟して弾けた殻の中から種子が姿を見せる。それを絞って採った油は食用油や髪油などに利用される。◆椿の実滝しろがねに鳴るなべに(橋 間石)

2019年08月20日(火)



【今日の季語3522<600】芋虫(いもむし):初秋の生類季語。蝶や蛾の幼虫で、「毛虫」に対して丸々とした毛のない類の汎称。芋の葉を好むところからこの名が出た。柑橘類を好む類は「柚子坊」の別名でも呼ばれる。◆静かさを芋虫が喰ひすすみゆく(秋山 夢)

2019年8月19日 (月)

おはTwitter俳句(律の風)と戦争の歌

この一週間は戦争関連の番組を多く観た。

そのいくつかは短歌にしました。

「巨大戦艦大和」

http://ootsuru.cocolog-nifty.com/blog/2019/08/post-c12647.html

3

「戦艦武蔵の最期」

http://ootsuru.cocolog-nifty.com/blog/2019/08/post-2282f8.html

 

「激闘・ダガルカナル悲劇の司令官」を見て

http://ootsuru.cocolog-nifty.com/blog/2019/08/post-5ce149.html

 

しばらく続きます。

 

この一週間の俳句と短歌です。

2019年08月19日(月)

階段の上り下りにも律の風 公彦

律の風人生はまだ道半ば 公彦

【今日の季語3521:別記①】「律」をリチと読むのは、漢音リツよりも先に日本に伝わった呉音読みに従うもので、リチギ(律儀)などの熟語にもこれが残存する。 


【今日の季語3521:別記②】後に、上記の「呂(リョ)」と「律」の漢音読みリツを併せたリョリツがロレツに転じて《物を言う調子》の意が生まれ、それに不明瞭な状態をいう「回らない」が結び付いて、慣用句「ろれつが回らない」が生まれた。 

 


【今日の季語3521:別記③】この「呂律」と同じく、例句の「轆轤(ろくろ)」もまたラ行音が語頭に立つ熟語。古代日本語にはこのようなラ行音で始まる語は存在せず、それが奈良時代頃から少しずつ文献に姿を見せるようになるのは、漢語が受容され定着してからのことである。 

2011年08月18日(木)
椋鳥の膨らましている一樹かな 公彦

【今日の季語3520<598】椋鳥(むくどり):三秋の生類季語で「むく」の略称や、頭が白いところから「白頭翁」の擬人名傍題も。羽毛は地味な灰褐色で嘴と脚が鮮やかな橙色。市街地の樹木などをねぐらに群を作ることも。◆人われを椋鳥と呼ぶ諾(うべな)はむ(富安風生)

【今日の季語3520:別記①】この鳥名は、秋に熟する椋の木の実を好んで食するところから出たとされる。この木は古くから神社などに多く植えられ、その実を子どもが食べたりする身近な存在であったところから、これを啄む鳥の名に結び付いたものであろう。

【今日の季語3520:別記②】近世にはこの呼称を、江戸の町に出て来た人、特に冬季に雪国から出て来た出稼人をあざけって呼ぶ《田舎者》の意に用いた。彼らが群を作ってやって来るところをこの鳥に擬えたものかという。

【今日の季語3520:別記③】掲句も「椋鳥」をこの意味に用いたもので、生類名を本義とする季語を人事に転用した例として注目される。季語にはこういう使い方もあるという見本として引用した。

【今日の季語3520:別記④】本句のウベナフ(諾)は《承服する》意を表す古語。《もっともだ》の意に用いる副詞ウベ(宜)に《行為をおこなう》意を表す接尾辞ナフが付いて生まれた動詞形。アガ(贖)ナフ・ウラ(占)ナフ・トモ(伴)ナフなどにも、これと同じ派生方式が見られる。

【今日の季語3520:別記⑤】上記のウベは、一方に、現代の文語的表現「むべ(諾)なるかな」に残存するムベの形でも用いられた。この語が古くは [mbe] のように発音され、その語頭音[m]に、ウ・ムの両様の仮名があてられたことから生まれた表記の"ゆれ"と見られる。

2019年08月17日(土)

@twryossy 福島の桃の一つが波の風 公彦
2011年08月17日(水)
福島の桃の香りの高かりき 公彦

【今日の季語3519<597】桃(もも):初秋の植物季語。「白桃」「水蜜桃」などの個別名傍題でも。「桃の花」は晩春の季語で単に「桃」と使えば「桃の実」を指す。◆白桃のすべり込んだる喉かな(山上樹実雄)

【今日の季語3519:別記①】桃は中国黄河上流地域が原産地で、日本には古くから渡来し野生化したものを食用としていたことが、弥生時代遺跡の核の出土などから知られる。

【今日の季語3519:別記②】「古事記」には、黄泉の国から逃げ帰るイザナギが追っ手に桃の実を投げつけて退散させる神話がある。また中国の「春秋左伝」にも、桃の木で作った弓が災を払うという記述が見え、桃は古くからそのような霊力を備えた樹木とされていた。

【今日の季語3519:別記③】ノドが通用訓にあたる例句の「喉」には、音数律から三拍形ノンドをあてるのがよさそうであるが、ノミドと読むこともできる

【今日の季語3519:別記④】この身体部位名は、《飲食物を呑むところ》を意味するノミ(呑)ド(処)が原義で、後に第二拍の音便化によりノンドに転じ、さらにその撥音が脱落してノドに短縮して現在の通用形が生まれた。

2019年08月16日(金)

@twryossy 馬追の泣き出すころに上気道炎 公彦
2011年08月16日(火)
馬追の啼きても一つ転院す 公彦

【今日の季語3518<596】馬追(うまおい):初秋の生類季語で、この虫の鳴き声を模した「すいっちょ(ん)」の別名傍題も。虫の声が、馬を追う時に出す舌打ち音を思わせるところからこの名が生まれた。◆灯の下に来て馬追のみどり増す(西野たけし)

@twryossy 敗戦忌大和武蔵の最期知る 公彦

【今日の季語3517<595】敗戦忌(はいせんき):初秋の生活季語で「終戦記念日」の傍題。無謀な戦争の道を選んで多くの犠牲者を出した日本は1945年8月15日、連合国側に無条件降伏した。戦争犠牲者の鎮魂と世界平和を願う日。◆海原は父の墓標や敗戦忌(中村啓輔)

【今日の季語3517:別記①】「終戦」という熟語は、日本の文献はもとより漢籍にも使用例がなく、上記ポツダム宣言の受諾を国民に布告する「玉音放送」として昭和天皇の読み上げた「大東亜戦争終結ノ詔書」、通称「終戦詔書」に端を発する。

【今日の季語3517:別記②】その「終戦」の本義は、天皇の行為として戦争を《終える》意にあったのが、程なくその主体の自他がすり替わり、戦争が《終わる》意の自動詞として用いられるようになった結果、事の真実が見えにくくなった。

【今日の季語3517:別記③】このことは《命が終わる》意を表す「命終」の例を見れば明らかであろう。《~が終わる》の意を表す自動詞としての「終」は、その主体の語を先に立てるのに対して、これを《~を終える》の他動詞として用いるには「終」字が対象の語に先行する。

【今日の季語3517:別記④】「終戦」の「終」が後者の他動詞にあたることは、この漢語の構成規則に照らせば自明のことであり、これを《戦争が終わる》意に用いるのは、漢語動詞の自他を曖昧にする日本式漢語運用法の一例にあたる。

【今日の季語3517:別記⑤】それはやがて「細かい事は気にするな」式の台詞に助けられて事の本質を有耶無耶にさせる途を辿ることになる。

2019年08月15日(木)

2019年08月14日(水)

@twryossy ふるさとに盆の月あり墓はなし 公彦
2011年08月14日(日)
父逝きて冷めざらましや盆の月 公彦

【今日の季語3516<594】盆の月(ぼんのつき):陰暦七月十五日前後の月をいう初秋の天文季語。仲秋の名月よりもひと月早い、盂蘭盆の夜の月をこの名で呼ぶ。唱歌にある「盆のような月」のことではない。◆淋しけれ十六日の盆の月(高野素十)

 

【今日の季語3515:別記①】例句の「まゐ(参)らす」は、動詞に添えて相手を敬う補助動詞で、ここでは《焚いてさしあげよう》の意。上五の「いざたまへ」は《さあ、いらっしゃい》の意を表す連語で、ともに祖霊への敬意を籠めた文語表現。

【今日の季語3515:別記②】後者の「いざたまへ」は、通説では、人を誘うときに相手に呼び掛ける感動詞イザに、敬意を表す補助動詞「たまふ」の命令形タマヘを添えた形で、本来ならば「来たまへ」のようにその前に置かれるはずの動詞を略したものと説かれている

   

2019年08月13日(火)

@twryossy 迎火や父に遅れて母も来る 公彦
2011年08月13日(土)
門火燃ゆ父は曽孫を知らざりき 公彦

【今日の季語3515<593】迎火(むかえび): 初秋の生活季語で「門火(かどび)」「魂(たま)迎ふ」などの傍題でも。「盂蘭盆」の十三日の夕方に還ってくる先祖の霊が迷わないように、家の門前や戸口で焚く火。◆いざたまへ迎火焚てまゐらせん(正岡子規)

2019年8月12日 (月)

おは!twitter俳句(秋日傘)

3連休は風邪気味なので家で過ごしています。

戦争関係の番組を見ています。

この一週間の俳句と短歌です。

2019年08月12日(月)

@twryossy 秋日傘大塚の坂上り下り 公彦
2011年08月12日(金)
秋日傘妻の足元おぼつ かず 公彦

【今日の季語3514<592】秋日傘(あきひがさ):初秋の生活季語。単独では夏の季語にあたる「日傘」は、立秋が過ぎてもなお続く強い日ざしを遮るのに手放せないところから、「秋」を冠して当季まで用いる。◆渡し舟傾げば傾ぐ秋日傘(武田澄江)

【今日の季語3514:別記①】例句に見えるカシグ(傾)は、カタブク・カタムク(傾)と類義の自動詞(四段)で、江戸期の庄内方言集『浜荻』<1767>に「かたぶくを かしぐ」とあるのが早い例。

【今日の季語3514:別記②】一方「首をかしげて」などと用いる《傾ける》意の他動詞(下二段)カシグは、宗祇の紀行文『筑紫道記(つくしのみちのき)』<1480>の「(松の大樹が)皆浦風にかしげたるもあはれなり」の例を勘案すれば、カシグの成立は中世頃のことと見られる。

【今日の季語3514:別記③】その類義語の方は、カタムクが現代の通用形にあたるが、柿本人麻呂の「ひむがしの野にかぎろひの立つ見えてかへり見すれば月かたぶきぬ」<万葉集48>などに見るようにカタブクが古く、これがカタムクに転じるのは中世以降のこと。

【今日の季語3514:別記④】ただしそのカタブクは、《不完全・一方》の意のカタ(片)に《一つの方に向かう》意のムク(向)の複合したカタムクが原義で、その第三拍のムが子音交替によってブに転じた語形と解されるので、一方にはカタムクも潜在していたものと考えられる。

2019年08月11日(日)

@twryossy 酔芙蓉悩める友の応援花 公彦
2011年08月11日(木)
白芙蓉義母の病は軽からず 公彦

【今日の季語3513<591】芙蓉(ふよう):初秋の植物季語。花の色や種類に応じて「白芙蓉」「紅芙蓉」「酔芙蓉」などの傍題も。直径10㎝前後の花が朝開いて夕べには萎み落ちるところから、はかなく移ろいやすいものの喩えにも。◆御仏にもらふ疲れや花芙蓉(大木あまり)

【今日の季語3513:別記①】「芙」「蓉」は、本来はともにハス(蓮)を指す字で「芙蓉」は同義字を重ねた漢名。白楽天の長編漢詩『長恨歌』に楊貴妃の美貌を「芙蓉ハ面ノ如ク、柳ハ眉ニ似タリ」と喩えた「芙蓉」も、同じ詩に「太液」とある池に咲くハスの花のことである。

【今日の季語3513:別記②】その詩の影響を受けた『源氏物語』「桐壺」の巻に、桐壺更衣の容顔を「太液芙蓉、未央柳も、げに、かよひたりし(=似テイタ)かたち」とあるのもまた、これと同じであることは言うまでもない。

【今日の季語3513:別記③】現在のフヨウは、本来は「木芙蓉(もくふよう)」と呼ばれた。江戸期の歳時記には、この名を掲げて「和名 木はちす」とあり、ここからも「芙蓉」の本義が《蓮》であったことが知られる。

【今日の季語3513:別記④】ハチス(蓮)の漢名「芙蓉」を木の花の名に転用するために初めはこれに「木」を冠したのが、後にそのことが忘却され「木」字は"不要" ^^; と捉える意識が芽生えこれが外されたところから「芙蓉」本家の座を占める事態に至ったのであろう。

2019年08月10日(土)

@twryossy 蜩よ輪唱のごと啼け高く 公彦
2011年08月10日(水)
蜩や母は転院したれども 公彦

【今日の季語3512<590】蜩(ひぐらし):初秋の生類季語で「日暮」とも。日の出時分や夕暮れに金属性の澄んだ高い音で鳴くところから、その声を模した「かなかな」の別名も傍題に。◆蜩やこの世かの世の橋なかば(浅田三千枝)

【今日の季語3512:別記①】ヒグラシは『万葉集』以来歌材として好まれ、夏・秋両季にわたる景物とされてきたが、連歌・俳諧では秋の季題として近世に定着した。

【今日の季語3512:別記②】ヒグラシの原義は別表記「日暮」に示される《日を暮れさせるもの》の意で、このセミが夕方鳴くことが多いところから出た、虫を主体とする擬人的表現。

【今日の季語3512:別記③】ヒグラシの「クラシ」は、《暮れる》意の自動詞「クル(暮)」の他動詞「クラス」から転成した名詞。その《日を暮れさせる》意から転じて、後に《日を送る・生活》の意が生まれた。この虫名にはその原義が残存している。

2019年08月09日(金)

@twryossy 長崎忌被爆二世と生きて行く 公彦
2017年08月09日(水)
長崎忌灼けし眼の冥き洞 公彦
2011年08月09日(火)病む母の長崎忌なり転院す 公彦

【今日の季語3511<589】長崎忌(ながさきき):「原爆忌」の傍題で「広島忌」と並ぶ初秋の生活・行事季語。「浦上忌」の傍題も。日本が二発の核兵器によって無差別殺戮の被害を受けた歴史を風化させてはならない。◆鐘鳴つて大空にある長崎忌(平井照敏)

【今日の季語3511:別記①】画像は原爆投下後の長崎で米国の従軍カメラマンが撮影した一枚。原爆で死亡した幼い弟を背負いながら火葬場で順番を待つ少年の姿を捉えたもの。悲しみをこらえた直立不動の姿勢には、彼の受けた戦時教育の痕跡も生々しく撮し取られている。pic.twitter.com/0fzKmVUqGV

【今日の季語3511:別記②】この写真は後にローマ・カトリック教会フランシスコ法王の目に留まるところとなり、その指示によってカードに仕立てられ、「戦争がもたらしたもの」というメッセージを添えて全世界に配布された。

2019年08月08日(木)

@twryossy 秋立つや悲しみの日の前後ろ 公彦

【今日の季語3510<588】立秋(りっしゅう):初秋の時候季語で二十四節気の一つ。「秋立つ」「今朝の秋」などの傍題も。各節気をさらに三候に分けた「七十二候」ではその初候に「涼風至る」を置く。秋の訪れを告げるにふさわしい。◆秋たつや川瀬にまじる風の音(飯田蛇笏)

2019年08月07日(水)

@twryossy この日にて夏の果とは言わるるも 公彦
2011年08月07日(日)
夏の果ヒバクシャからの手紙あり 公彦

【今日の季語3509<587】夏の果(なつのはて):晩夏の時候季語で「夏の名残」「夏終る」「夏逝く」などの傍題も。まだ暑さは厳しくて実感は乏しいものの、暦の上では今日が夏の最後の日にあたる。◆蚊を打ちしてのひら白く夏終る(桂 信子)   

2019年08月06日(火)

@twryossy 2011年08月07日(日)黙祷の 鐘の余韻や 原爆忌
2010年08月06日(金)若者にこころざしして原爆忌

@twryossy 朝焼けの真っ赤な空や広島忌 公彦
2018年08月06日(月)
@twryossy 六日九日季節を一つ挟むかな 公彦 前の関連の句です。
 2017年8月9日
魔の六日九日襟を正すべし 公彦
2015年08月06日(木) 戦争と闘い今日は広島忌 公彦
2014年08月06日(水)原爆の日心静かに過ごさんと 公彦

【今日の季語3508>2047】広島忌(ひろしまき):晩夏の生活・行事季語で「原爆忌」の傍題。1945年の今日、広島に米軍機が投下した原爆により許多の無辜の命が奪われた。今年は1月にローマ法王が被爆地を訪れ、核廃絶を訴える。◆夕日その重さに沈み広島忌(田山康子)

HAYASHI Yoshio@twryossy

【今日の季語3508:別記①】本題の「原爆忌」は、現行の歳時記では初秋の生活季語として扱われるが、広島は晩夏、長崎は初秋と両季にわたるところから検索に戸惑うことなどもあって、地名を冠した両傍題が後に生まれたのであろうiji

 

【今日の季語3508:別記②】すでに本連載2781に取り上げた「魔の六日九日死者ら怯え立つ(佐藤鬼房)」の「六日九日」も新たな傍題として扱うに相応しい。「がぶがぶとピカドンの日の真水のむ(高澤良一)」「その昔リトルボーイの降り来しそら( 同 ) 」などもこれと同様。

2019年8月 5日 (月)

おは!twitter俳句(夜の秋)

暑い日が続いています。

選挙も終わり通常の生活が戻ってきました。

妻との散歩そのあとの都内歴史散歩

そして毎日一句、毎日八首

今年の11月14日で毎日八首は1年となるのでそれまでは頑張りたいと思います。

スローガンは質より量です。

継続は力なり!

ーー

この一週間の俳句と短歌です。

2019年08月05日(月)

@twryossy メッセンジャー止まらずなりて夜の秋 公彦2011年08月03日(水)
ひとことがさざ波広げる夜の秋 公彦

【今日の季語3507<583】夜の秋(よるのあき・よのあき):晩夏の時候季語。夏が終わりに近付くにつれて、日中の暑さが夜には幾分和らぎ、次第に秋の気配が漂うようになる。その先がけとして「秋」字が季語にも登場する。◆蕎麦殻の枕かへせば夜の秋(木附沢麦青)

2019年08月04日(日)

@twryossy ミニトマト買えば貴方は大トマト 公彦
2011年08月05日(金)
妻の留守偏平トマト落ちつかず 公彦

【今日の季語3506<585】トマト:晩夏の植物季語で「赤茄子」の和名や「蕃茄(ばんか)」の漢名傍題も。ペルー原産で江戸期期に観賞用として渡来したのが、後に日本人向けの味に改良され食用野菜として普及した。◆炎ゆる日のはじめのトマトもぎにけり(高澤良一)

【今日の季語3506:別記①】渡来当初はその赤い色が敬遠されて食用とはされず、「唐柿(とうし)」の名で鑑賞植物として育成されたのが、昭和期に日本人の味覚にあった品種に改良されて身近な存在となった。

【今日の季語3506:別記②】露地栽培トマトの完熟期に合わせて晩夏の季語とされたのが、ハウス栽培の普及によって季感が失われたものの、その味の良さや家庭栽培の普及などから旧来の栽培方式が復活して本来の季感を取り戻しつつある。

2019年08月03日(土)

@twryossy 白南風や日本橋行く古地図にも 公彦
2011年07月11日(月)
黒南風は白南風となる七七日 公彦

【今日の季語3505<559】白南風(しろはえ・しらはえ):晩夏の天文季語。梅雨空を吹く仲夏の「黒南風」に対して、夏の陽光がまぶしく照りつける時季に南から吹き寄せる爽やかな季節風をいう。◆白南風や靴より吐かす星の砂(長谷川閑乙)

2019年08月02日(金)

@twryossy 氷室から削り出されし恵みかな 公彦
2011年07月30日(土)
草津なる氷室の節句ゆかしけり 公彦

【今日の季語3504<579】氷室(ひむろ):晩夏の生活季語。冬に採取した献上用の雪や氷を夏まで貯えるために山陰などに掘った穴。古代から伝わる習わしで『日本書紀』にその記事が見える。現代では天然氷の貯蔵所にもこの名を用いる。◆蝮酒飲んで氷室を守りけり(山本八杉)

【今日の季語3504:別記①】現代語ではコオリの読みをあてる「氷」にヒを用いる例は、本題のほかにも、ヒヲ(氷魚)・ヒサメ(氷雨=霰<あられ>)・タルヒ(垂氷=氷柱<つらら>)などがある。いずれも古形を伝えるもので、上記の「氷室」の伝習が古代に始まることとよく符合する。

【今日の季語3504:別記②】古語コホリは動詞コホルから派生した名詞形で、これも古代から使用されていたが、当時は水面に氷結したものをコホリと呼んだのに対して《氷塊》にヒの呼称を用いることが多く、両語には意味の異なる語としての使い分けがあったと見られる。

【今日の季語3504:別記③】後にその区別が失われ、コホリが主導権を握った結果、ヒは僅かに上記のような複合語に残存するに至った。旧暦六月一日の行事「氷室の節句」が、後に「氷の朔日(こおりのついたち)」と呼ばれるようになったところにもそのことが表れている。

2019年08月01日(木)

@twryossy 雲の峰四人の親はその上か 公彦
2011年07月19日(火)
雲の峰見降ろす父の忌日かな 公彦

【今日の季語3503<568】雲の峰(くものみね):真青な夏空に沸き上がる積乱雲の雄姿を聳え立つ山嶺に喩えた三夏の天文季語。「入道雲」「雷雲」「峰雲」などの傍題でも。◆一糸纏ひてサンバが通る雲の峰(梅木たろう)

【今日の季語3503:別記①】雲の群がりを「波・波路」「湊」「林」「原」などの地儀に喩えた詞は古くからあるが、これを「峰」に擬えた表現は中世に生まれたものと見られる。『四季物語』<14c中頃>に梅雨明け空の入道雲を「雲の峰々立ちかさなり」と表したのはその早い例。

【今日の季語3503:別記②】例句は、「一糸纏はぬ」の慣用句を逆手に取った俳諧的表現と、そこに「雲の峰」を配して炎天下を練り歩く踊り子の肌に浮かぶ汗粒にまで想像の翼を拡げたところに面白みが感じられる。

2019年07月31日(水)

@twryossy 妻として涼しき内の散歩かな 公彦
2011年07月11日(月)涼求め大震災から四ヶ月 公彦

【今日の季語3502<560】涼し(すずし):三夏の時候季語。単字漢語「涼(りょう)」やその熟語「涼気」「涼味」などの傍題も。「暑し」も同季にあるが、その対極を求める心が「涼し」の本意。これを「新涼」とすれば初秋の季語に。◆涼しさや鐘をはなるるかねの声(蕪村)

【今日の季語3502:別記①】現代では「涼」字を通用表記として用いるが、平安期の古辞書では「冷」にもスズシの和訓が施されており、さらに万葉集では「秋風冷成奴(あきかぜはすずしくなりぬ)」に見るように「冷」が用いられ「涼」を使用した例は見当たらない。

【今日の季語3502:別記②】これは、スズシの本義が程よいひややかさにあったことを思わせる。また万葉集には、上掲例のほかにもこれを秋の《涼気》をいうのに用いた例があり、そこにもこの語の本義がうかがわれる。

【今日の季語3502:別記③】一方、ツメタシが登場するのは平安期以降で、寒さで爪先が痛くなる意を表す「ツメ(爪)イタシ(痛)」の短縮形とされる。これが後に「冷」の和訓の座を占めるに至り、スズシはその居処を奪われ「涼」字に移住することになった

2019年07月30日(火)

@twryossy 梅雨明けの朝の散歩や歩調合う 公彦
2010年07月18日(日)梅雨上がる芭蕉記念館に籠もりけり 公彦

【今日の季語3501<202】梅雨明(つゆあけ):晩夏の時候季語で「梅雨あがる」などとも。関東甲信越地方は平年より大幅に遅れて昨日ようやく梅雨明けが発表された。鬱陶しい梅雨から抜け出したものの今度は蒸し暑い真夏日が続く。◆牡蠣筏しづかに梅雨の終りけり(大串 章)



2019年7月29日 (月)

おは!twitter俳句(灼く)

2019年07月29日(月)6

3分前

@twryossy

HAYASHI Yoshio@twryossy

【今日の季語3500<578】灼(や)く:晩夏の時候季語で、対象物にこれを冠した「灼岩(やけいわ)」「日焼岩」などの傍題も。太陽の直射光を受けて地上の物が燃え立つような熱さになった状態を詠むにふさわしい近代の季語。◆壁灼けて落書きふはと抜け出るか(松崎麻美) #kigo

5分前

@twryossy

HAYASHI Yoshio@twryossy

【今日の季語3500:別記①】本題と同じく真夏の太陽の熱さを形容する別題には「炎(も)ゆ」もあるが、こちらは現象自体を指すのに対して「灼く」はそれを受ける対象について用いるところが異なる。 

6分前

@twryossy

HAYASHI Yoshio@twryossy

【今日の季語3500:別記②】モユもヤクも共に文語の自動詞。その他動詞、モユはモヤスの形を取るのに対して、後者は自他ともに終止形はヤク。季語「灼く」はそのほとんどが自動詞形を用いるので、季題としては連体形終止の「灼くる」を立てた方がその違いは判然とする。 

7分前

@twryossy

HAYASHI Yoshio@twryossy

【今日の季語3500:別記③】そのヤクルの表記には「灼」字が定着しているが、ここには意味面における「焼」字との役割分担が認められる。それは、本季語が近代に生まれた時に付与されたもので、そこには漢熟語「灼熱」の影響があったものと考えられる。 

調整型議長は不要? ootsuru.cocolog-nifty.com/blog/2019/07/p

この一週間の俳句と短歌です。

ーー

2019年07月28日(日)

@twryossy 竜頭ノ滝われても末に 逢はむとぞ思ふ 公彦
2011年08月06日(土)
裏見の滝 濡れし若者も 定年へ 公彦

【今日の季語3499<586】滝(たき):三夏の地理季語で「瀑布」「滝風」「滝壷」などの傍題も。江戸期までは季語の扱いを受けず、そこから生まれる涼気を本意として夏の季語に定着したのは近代以の降のこと。◆滝落ちて群青世界とゞろけり(水原秋櫻子)

【今日の季語3499:別記①】現在では《瀑布》をタキと呼ぶが、古代日本語ではこれをタルミ(垂水)と称し、タキは《激流》を表す語として区別されていた。タキを現在の「滝」の意に用いるようになったのは平安期に始まる。

【今日の季語3499:別記②】現代語で「湯が煮えたぎる」のように《沸騰》の意を表すタギル(滾)は、「水がたぎり落ちる」のように《激流》をいうのにも用いられ、これが本義にあたる。古くはさらにこれと同義語にあたるタギツも存在した。

【今日の季語3499:別記③】そのタギツは、万葉集歌3240に「多企都(たきつ)瀬」と第二拍に清音を表す万葉仮名を用いた例があり、一方にタキツの形もあったことが知られる。

【今日の季語3499:別記④】タキはこの清音形動詞タキツと同源の名詞にあたると見られ、両語の頭拍が平安期アクセントが髙平調で一致することもそれを支える材料となる。また、タキが清音形であることから、タキツがタギツよりも古い形であったと解することもできる。

大暑 http://ootsuru.cocolog-nifty.com/blog/2019/07/post-97ea7a.html…


2019年07月27日(土)

@twryossy 兜虫あの頃の木は皆切られ 公彦
2011年08月04日(木)
甲虫甲を脱いでみたきかな 公彦

【今日の季語3498<584】兜虫・甲虫(かぶとむし):三夏の生類季語。雄の成虫の持つ大きな角が兜の前立(まえだて)を思わせるところからこの名がある。ナラやクリなどの樹液を好んで集まる。最近は人工孵化による商品化も。◆ひつぱれる糸まつすぐや甲虫(高野素十)


2019年07月26日(金)

片蔭に出会いし人に道譲る 公彦
2011年08月02日(火)
片影や 百合子の芭蕉 涼やかに 公彦 https://twitter.com/twryossy/status/1154481448335732736…

【今日の季語3497<582】片蔭(かたかげ):晩夏の天文季語で「片かげり」「夏蔭」などの傍題も。真夏の陽光が、家や樹木にさえぎられて道の片側にできる日陰。通行人はそこを選ぶようにして歩く。◆片蔭も日当たる方も格子なる(華明日香)

餓鬼忌 http://ootsuru.cocolog-nifty.com/blog/2019/07/post-2e4668.html…

2019年07月25日(木)

@twryossy かにかくに向日葵の咲く大地かな 公彦
2011年07月27日(水) 一顧だにせぬ向日葵のいさぎよさ 公彦

【今日の季語3496<576】向日葵(ひまわり):晩夏の植物季語で「日車(ひぐるま)」「日輪草」などの別名傍題も。北米住民が種子を食用としていたのをスペイン人が持ち帰り普及させたもので、日本には江戸初期に中国経由で伝来した。◆向日葵に天よりも地の夕焼くる(山口誓子)

【今日の季語3495:別記①】例句作者の百閒は漱石同門の芥川と親交があり、死の直前にも友の家を訪れている。後年の随筆「亀鳴くや」には「芥川君が自殺した夏は大変な暑さで(中略)余り暑いので死んでしまったのだと考え、又それでいいのだと思った」とある。

【今日の季語3495:別記②】友の忌日を詠んだ百閒句には「河童忌に食ひ残したる魚骨かな」もあり、他の吟には「河童忌や棟に鳴き入る夜の蝉」「河童忌の庭石暗き雨夜かな」「河童忌の夜風鳴りたる端居かな」など例句と同じ夜分の句が多く見られる。

【今日の季語3495:別記③】カッパに「河童」の表記を用いるのは、この呼称の語源に由来するもので、カハ(河)ワラハ(童)がカワワッパに転じたのが、さらにカワッパを経てカッパの形に短縮したものと解される。

【今日の季語3495:別記④】『日葡辞書』<1603>には、「カワラウ」にあたるローマ字表記の見出しに「猿に似た一種の獣で,川の中に棲み,人間と同じような手足をもっているもの.」の語釈を添える。この語形はカハワラハがカワラワを経て生まれたカッパの兄弟分にあたる。

共産が保守で維新が革新? http://ootsuru.cocolog-nifty.com/blog/2019/07/post-80cffe.html…

2019年07月24日(水)

@twryossy 河童忌や山茶花の木は残りたり 公彦
河童忌や三十五歳柿の木に 公彦
2011年07月24日(日)
堂島の長き夜明けし餓鬼忌かな 公彦

【今日の季語3495<573】河童忌(かっぱき):晩夏の行事季語。昭和二年のこの日に三十五歳で自ら命を絶った芥川龍之介の名作「河童」にちなむ忌日で「芥川忌」や俳号に基づく「我鬼忌」の別称傍題も。◆歳々や河童忌戻る夜の道(内田百閒)

政権を取る衆院選に備えよう! http://ootsuru.cocolog-nifty.com/blog/2019/07/post-6d2a63.html…


2019年07月23日(火)

@twryossy 大暑の朝配達終えて大欠伸 公彦

庭の草自由奔放大暑なり 公彦

【今日の季語3494<572】大暑(たいしょ):二十四節気の一つ。暦の上では「暑中」に入って15日目。例年ならば晩夏の後半期を迎えて暑さの頂点に達する時季であるが、今年はまだ梅雨も明けず、その気配すら感じられない。◆しづかさの背骨にしづむ大暑かな(森 澄雄)

2019年参院選の歌 http://ootsuru.cocolog-nifty.com/blog/2019/07/post-c05bc6.html…

 

2019年7月22日 (月)

おは!twitter俳句(凌霄花)

この一週間の短歌と俳句です。 20190722日(月)

@twryossy 雨に濡れし凌霄五本の花芯かな 公彦

20110722日(金)

古民家やトランペットか凌霄か 公彦


【今日の季語3493<571】凌霄花(のうぜんか):晩夏の植物季語で単に「のうぜん」とも。枝先に橙黄色の花を数多く付けて樹木や壁を這い上るところから、これに「蔓」を添えて「のうぜんかずら」とも呼ばれる。◆大正の恋の色して凌霄花(原田咲子)

 

【今日の季語3493:別記①】この植物名は、その蔓が空を覆うようにはびこるさまを表す「霄(そら)ヲ凌(しの)グ」意の漢語から生まれた。本来は「リョウ(凌)ショウ(霄)」であるはずの字音読みが、似ても似つかない趣の「ノウゼン」の形で通用しているのはなぜであろうか。

 

【今日の季語3493:別記②】平安末期の古辞書『和名類聚抄』<934>の「陵苕」の項には、「和名 末加夜木(まかやき)。一名 農世宇」の読みと「一名 凌霄」の注記があり、この植物名には、マカヤキの和名とノウゼウ(農世宇)の字音読みがあったことを示している。

【今日の季語3493:別記③】この「凌霄(陵苕)」の読みノウゼウは、呉音読みに従えばリョウゼウがふさわしく、前部のリョウが何らかの理由でノウに転じたものと見られる。後部要素ゼウは、これが後にゼンに転じたと解され、ここには格別の問題はない。

【今日の季語3493:別記④】漢名前部のリョウがノウに転じたところには、拗音の直音化と、ラ行音のナ行音化という二つの要素が認められるが、そこにはこの花名が古代朝鮮を経て伝来したことを窺わせるふしがある。

【今日の季語3493:別記⑤】現代韓国語では、日本から伝わったロバタヤキ(炉端焼)の名がノバタヤキに転じたり、漢語のリョウリ(料理)にヨリの形を用いたりする現象が認められる。

【今日の季語3493:別記⑥】これは外来語語頭のラ行音をナ・ヤ行音に置き換えて摂取したもので、語頭R音を回避するこの言語の古くからの特徴を示す事例にあたる。「陵」の字音リョウがノウに転じた背後にはこのような事情があったと解することができる。

2019年07月21日(日)

@twryossy 夏燕低く飛ぶ朝投票へ 公彦
2011年07月26日(火)
夏燕段々畑をかすめ飛ぶ 公彦

【今日の季語3492<575】夏燕(なつつばめ):三夏の生類季語。「燕」は渡来する時季から仲春の季語とされるが、この季節にも餌を求めて盛んに飛び回る。その敏捷な飛翔体に「夏」を冠して当季に招き入れた。◆夏つばめ是非なき黒を身にまとひ(岡本菊絵)

2019年07月20日(土)

@twryossy お揃いの浴衣に弾ける写真かな 公彦
2011年07月25日(月)
浴衣着の若者こぼるる浜名湖畔 公彦

【今日の季語3491<574】浴衣(ゆかた):三夏の生活季語。風呂上がりや夕涼みなどのくつろぎの折に着用されるばかりでなく、最近では鮮やかな色に仕上げられた外出着としても好まれる。◆倖せは逃げてゆくもの紺浴衣(鈴木真砂女)

2019年07月19日(金)

@twryossy 時計草時変わらずにいつもそこ 公彦
2011年08月01日(月)トケイソウカタカナ表記の似合うかな 公彦

【今日の季語3490<581】時計草(とけいそう):三夏の植物季語。中南米原産で夏から秋にかけて釣鐘状の蕾から花が開き夜は閉じるところから「西蕃蓮」の漢名も。◆時計草たそがれ長きことは知る(後藤比奈夫)

【今日の季語3489:別記①】例句の「夏帽」や傍題にも見るように、複合語中では「~帽」の形を用いるぽか、《降参》の意を表す「脱帽」の訓読形「帽を脱ぐ」などでは単字でも用いられる。

【今日の季語3489:別記②】これは、「帽子」の「子」が上に付く語に軽い意味を添えて熟語を造る接尾辞としての用法を備えていることによるもので、これを外しても語義には格別の支障を来さないからである。

【今日の季語3489:別記③】このような用法は、「菓子」「格子」「種子」「銚子」などに用いる字音シのほか、「金子(きんす)」「扇子」「様子」などでは宋音のス、麻雀用語から来た「面子(めんつ)」では近代音のツの読みも用いられる。

2019年07月18日(木)

@twryossy 夏帽子我には宇佐神宮の君のそれ 公彦
2011年07月20日(水)
夏帽子二人の父に遠かりき 公彦

【今日の季語3489<569】夏帽子(なつぼうし):三夏の生活季語で、個別傍題にあたる「麦藁帽(むぎわらぼう)」「パナマ帽」などの総称。装身具として用いられるばかりでなく、熱中症などから身を守る効果も。◆飛びたがる夏帽おさへつつ帰郷(木附沢麦青)

【今日の季語3488:別記①】本題の漢字表記は、平安期の古辞書『和名類聚抄』<934頃>に、現在は散逸した『崔禹食経』の記事「海月、一名 水母」を引用して、これに「久良介(クラゲ)」の和訓をあてた例が早く、中国の本草書に典拠のある漢名と見られる。

【今日の季語3488:別記②】和語のクラゲの語源には諸説あるものの、現段階では未詳としか言えない。この生類が暗い海中に棲むことから、前部要素クラを《暗》の意に解するものがあるが、平安期アクセントでは両語の頭拍クの高低が一致せず、この解には従えない。

2019年07月17日(水)

@twryossy 孫らには一番人気の海月かな 公彦
2011年07月28日(木)
透き通る海に海月の育つかな 公彦

 

【今日の季語3488<577】海月(くらげ):三夏の生類季語で「水母」の別表記でも。水中を浮遊し、傘状の体を開閉して泳ぐこともあるが、多くは潮流に乗って移動する。『古事記』にその名が見え古くから身近な生物であった。◆月さして水母の流離はじまりぬ(小野昭子)

2019年07月16日(火)

@twryossy 閻魔参り六道やはり人間を 公彦
2011年07月16日(土)
父亡くし閻魔参りや果たせざり 公彦

 

【今日の季語3487<565】閻魔参(えんままいり):陰暦正月十六日の「初閻魔」に対して七月十六日を閻魔の「大斉日」といい、地獄に堕ちた罪人を茹でる釜の蓋を開けて鬼が休みを取るので、亡者が釜茹での責め苦から逃れる日とされる。◆閻王の紅蓮の舌の埃かな(富安風生)

【今日の季語3487:別記①】上記の伝承に登場する「地獄の釜」は中世説話の世界などで生まれた呼称と見られ、『源平盛衰記』<14c前頃>に「観音を悪口すれば地獄の釜へ流さるべき也」とあるのが比較的早い時期の例にあたる。

 

【今日の季語3487:別記②】その「釜」に「蓋が開く」の文言が加わったのは、笑話集『醒睡笑(せいすいしょう)』<1628>に「この頃は地獄の釜のふたもあき」の記事があるところから江戸初期頃のことと見られる。

 

【今日の季語3487:別記③】これとは別に「地獄の釜焦げ」なる慣用句もあったことが『堪忍記』<1659>の記事などから知られる。釜の最底辺に投げ込まれ焦げ付くまで煮られる極悪人を罵っていう言葉。これに似合わしい権力の亡者は永田町界隈の底かしこ ^^;に蠢めいている。

 

【今日の季語3487:別記④】例句の「紅蓮(ぐれん)」は「炎」などに冠して猛火を比喩的に表す漢語。「紅」の字音グは呉音読みで、寒さのために皮膚が裂けて紅い蓮の花片のようになる「八寒地獄」の一つを指す仏教語に由来する。

【今日の季語3487:別記⑤】この語を罪人の舌を抜くとされる「閻魔」の舌の形容に用い、その上に溜まった埃に着目したところに本句の妙味がある。

2019年7月 8日 (月)

おは!Twitter俳句(雨蛙)とマクロ経済スライド

参院選挙がたけなわだ。

小池晃議員の年金問題の国会での追及が8日現在658万回以上見られている。https://twitter.com/akasakaromantei/status/1139863441923964928

年金問題への関心の高まりとネットでの影響力の広がりが増しつつあることを感じる。

今やネット空間は選挙の主な戦場となっている。

ネットをやらない議員候補は勝つ気がないと思われても仕方ないだろう。

ーー

この1週間の俳句と短歌です。

2019年07月08日(月)

@twryossy 雨蛙泣け泣け人は優しいぞ 公彦
2011年07月08日(金)
雨蛙団地を起こす如く啼く 公彦

【今日の季語3479<557】雨蛙(あまがえる):三夏の生類季語。雨の気配を感じると鳴きだすところからこの名が。手足の円盤状の吸盤で木の枝や草の葉に張り付く姿から「枝蛙(えだかわず)」の別名も。◆遠き日のてのひらに乗る雨蛙(苗代 碧)

【今日の季語3479:別記①】カヘルとカハヅは古くから類義語として存在するが、平安期ごろまでの和歌に登場するのはカハヅが多数を占め、カヘルはほとんど用いられていないことから、両語には歌語(カハヅ)と俗語(カヘル)の対立があったと見られる。

【今日の季語3479:別記②】カヘデ(楓)はその葉の形が蛙の手に似ていることから「カヘル(蛙)テ(手)」が語源とされ、万葉集歌にはこれを「蝦手(カヘルデ)」と表した例があり、カヘルという呼び名がすでに存在していたことを示す一証にあたる。

【今日の季語3479:別記③】中世の謎に「やぶれかちゃう(破れ蚊帳)」と掛けて「かいる」と解く作品がある。これは《蛙》に《蚊入る》の意を掛けたもので、当時の口語では「蛙」の通用形がカイルであったことが知られる。

【今日の季語3479:別記④】また別の謎には「びくにんでら(比丘尼寺⇒注) 」を「あまがいる」と解く作もある。こちらは《雨蛙》に《尼が居る》の意が掛けられており、ここでも「蛙」にはカイルの語形が用いられている

【今日の季語3479:注記】この謎は、仏教語から出た《尼》を指す「比丘尼(びくに)」をビクニンと称したことを示す例としても注目される。これは当時の京都方言であったことが、安原貞室の編んだ方言辞典『かたこと』<1650>に指摘されている。

2019年07月07日(日)

小暑雨駅頭寒き一時間 公彦

【今日の季語3478<556】小暑(しょうしょ):二十四節気の一つ。今日から季節は「晩夏」に入り「暑中」の時季を迎える。梅雨と重なって、暑さと湿気に悩まされ寝苦しい夜が続く。◆序破急に小暑の不快指数かな(鈴木しげを)

2019年07月06日(土)

 朝顔の咲きて愛でたき落ち着きか 公彦


【今日の季語3477<555】朝顔市(あさがおいち):仲夏の行事季語。毎年7月6日から8日まで東京入谷鬼子母神の境内で開かれる。梅雨時と重なるので雨に遭うことも多いが、それも趣の一つに。◆朝顔市てぜまく雨のけむりけり(遠山壺中)

【今日の季語3477:別記①】例句中七「てぜまく」は、建物や場所などが狭い意をいう「手狭(てぜま)」から派生した形容詞。馴染みが薄い語なので言葉咎めを受けそうな用法であるが、けっしてそのような批判を受けるいわれはない。

【今日の季語3477:別記②】「手狭い」はすでに江戸期の文献に姿を見せるほか、近代にも芥川龍之介の小説「庭」<1922>に「長男は…手狭(てぜま)い離れに住んでゐた」の読み仮名付き用例がある。あるいは江戸・東京地域の通用語なのかもしれない。

【今日の季語3477:別記③】この語は、下に付く語を強調する「手」に形容詞語幹「狭」が付いて生まれた形容動詞「手狭だ」をさらに形容詞化させたもので、対義語「手広い」をはじめ「手荒い」「手酷い」などもこれと同類。

【今日の季語3477:別記④】このような形容詞への"再帰的派生"の例は他の語についても見られる。「真白にそ不尽(=富士)の高嶺に雪は降りける」(万葉集)の「真白に」が「真白き富士の根(=嶺)」(七里ヶ浜の哀歌)では「真白き」の形容詞に転成しているのはその一例。

2019年07月05日(金)

借り物のかりゆしを着てチャペルへと 公彦
2011年07月05日(火)
風孕むアロハシャツなる通勤路 公彦
【今日の季語3476:別記①】ハワイの代表曲「アロハ オエ」が示すように、アロハには《愛情・思いやり・好意》などの好ましい意味があり、挨拶語としても使用される。本語はこれをシャツの登録商標としたもので一般名称には「ハワイアンシャツ」を用いる。

【今日の季語3476:別記②】このシャツは和服との関わりがあるとされる。当地に移住した人々が日本から持参した着物を仕立て直して農務の仕事着としたのが《派手な和柄の開襟シャツ》の意で外国人船員などから「ハワイアンシャツ」と称されるに至ったという。

次女の結婚5 ootsuru.cocolog-nifty.com/blog/2019/07/p

借り物のかりゆしを着てチャペルへと 公彦
2011年07月05日(火)
風孕むアロハシャツなる通勤路 公彦

【今日の季語3476<554】アロハシャツ:三夏の生活季語で「アロハ」の省略形傍題でも。第二次大戦後にハワイから渡来した半袖開襟シャツ。当初は海浜で着用されたが、後に街頭や仕事場などでも見かけるようになった。◆帰国して着る勇気なきアロハかな(広田祝世)

【今日の季語3476:別記①】ハワイの代表曲「アロハ オエ」が示すように、アロハには《愛情・思いやり・好意》などの好ましい意味があり、挨拶語としても使用される。本語はこれをシャツの登録商標としたもので一般名称には「ハワイアンシャツ」を用いる。

【今日の季語3476:別記②】このシャツは和服との関わりがあるとされる。当地に移住した人々が日本から持参した着物を仕立て直して農務の仕事着としたのが《派手な和柄の開襟シャツ》の意で外国人船員などから「ハワイアンシャツ」と称されるに至ったという。

@twryossy よしきりや被りしままの冬帽か 公彦
2011年07月04日(月)
赤き口見せてよしきり絶唱す 公彦

【今日の季語3475<553】葭切(よしきり):三夏の生類季語で「行々子(ぎょうぎょうし)」の別名や「大葭切」「小葭切」などの個別名傍題も。夏の繁殖期に、河沼地に生える葭の茎を使って巣を作る。◆葭切や長江海となるところ(倉本三鶴)

@twryossy 風鈴の一鳴り娘は居らぬ 公彦
2011年07月03日(日)
風鈴の風父追悼の句歌集に 公彦

【今日の季語3474<552】風鈴(ふうりん):三夏の生活季語。風の立てる音色に涼を感じさせる繊細な工夫が施された夏の風物の一つ。かつてはこれを屋台に吊り並べて売り歩く商人をいう「風鈴売」の傍題も。◆風鈴や目覚めてけふのくらしあり(鈴木真砂女)

【今日の季語3474:別記①】本題の「鈴」をリンと読むのは、鎌倉期以降に伝来した禅宗に関わりの深い宋音によるもの。古くはこれとは別に、フリャウ(呉音)・フウレイ(漢音)、さらに両音を交えたフウリャウの語形も用いられた。

【今日の季語3474:別記②】我が子を実質以上に評価する親を揶揄したり自嘲したりする慣用句「親馬鹿ちゃんりん蕎麦屋の風鈴」は、江戸期の夜鳴き蕎麦の一種で屋台に風鈴を下げて売り歩いたところから出た「風鈴蕎麦」を利かせたもの。【今日の季語3474:別記③】この慣用句は、明治初期に流行した「おやまかちゃんりん節」なる俗謡の題名をもじったものであるが、その源はさらに、秋田仙北地方の民謡「おやまこ節」の歌い出し詞「お山コ シャンリン」にまでさかのぼるとされる。

@twryossy 梅雨の雷祝砲のごとぶっ放す 公彦
2010年07月02日(金)梅雨の雷夫婦に会話起こしけり 公彦

【今日の季語3473<186】梅雨雷(つゆかみなり):仲夏の天文季語。本題よりも「梅雨の雷(らい)」の五拍形が好まれる。三夏にわたる「雷」は梅雨明け近くに発生しやすいところから「梅雨」を冠して当季とした。◆梅雨の雷修羅の天地となりにけり(中島知恵子)

【今日の季語3473:別記①】傍題のライ(雷)は単字の字音語。その和語にはカミナリ(神鳴)・ナルカミ(鳴神)とは別に、擬音語を含むハタハタガミから転じたハタタガミがあり、ともに《雷鳴》が語義の主軸をなす。

【今日の季語3473:別記②】これとは別に古代にはイカヅチの古称があり、平安期以降は和歌などに雅語として使用される。これは「雷」を《恐ろしい神》と見なす「イカ(厳)ツ(助詞)チ(霊)」から転じた語形。第三拍ツは古代の格助詞で本来は清音。

 

E39daed0cb554c4fa2a716d7008999eb

2019年7月 1日 (月)

おは!Twitter俳句(梔子の花)と次女の結婚

次女の結婚式が終わりました。

沖縄の青い海の前での結婚式でした。

深く知り合う事が出来て二家族だけでの結婚式もいいものだと思いました。

式と披露宴の前後に一緒に食事をしたり美ら海水族館に行ったりと楽しい思い出となる二泊三日の沖縄旅行でした。

子ども達三人が独立して我が家は夫婦二人だけとなりました。

明日から通常の生活に戻ります。

うるさい娘が居なくなった我が家で、、

 

この一週間の俳句と短歌です。

2019年07月01日(月)

@twryossy クチナシは黄飯となりぬ城下町 公彦
2011年07月01日(金)
くちなしの「清潔」に咲き香るかな 公彦

【今日の季語3472<550】梔子の花(くちなしのはな):仲夏の植物季語。この時季に高い香気を放つ純白の花を開き、秋には黄色染料や漢方に用いる実を付けるところから「花」と「実」を添えて季題を区別する。◆くちなしにいくたびかはる風のみち(相馬沙緻)

【今日の季語3470:別記①】俳句では、虫自体を詠むよりも、この虫が地中で鳴くジーという声をいう「螻蛄鳴く」を用いた例が多いが、こちらは三秋の季語としての扱いを受ける。

【今日の季語3470:別記②】本季語が一方に「螻蛄の闇」の形を用いた例が見られるのは、そのような秋との関わりから夜分の印象が生まれたことによるものであろう。例句はこの「闇」をさらに目を閉じた状態に転じたところから重層的な効果が生まれた。

【今日の季語3471<549】夏の川(なつのかわ):三夏の地理季語で「夏川(河)」や「夏河原」などの傍題も。蕪村句は浅川を渡る姿を詠んだものであるが、時季や場所に応じてさまざまな河川の場景が描かれることになろう。◆夏河を越すうれしさよ手に草履(蕪村)

【今日の季語3471:別記①】現在では「小川」と「大河」に見るように、大小による使い分けの傾向はあるが、その区別はさほど明確なものではない。大河であっても「信濃川」などの固有名や、「天の川」に「川」を用いるところなどにはその一端が見られる。

【今日の季語3471:別記②】日本では画数が少なくて使いやすい象形字「川」を多く用いるが、中国では《黄河》を本義とする「河」の方が通用度が高い。字素の「可」は、音を表す声符であるとともに、直角に折れ曲がって流れる黄河の姿を表したものともされる。

【今日の季語3471:別記③】さらに「河」よりも広大な流れには「揚子江」に見るように「江」を用いるが、日本ではこれに和訓江をあてて《海や湖沼などが陸地に入り込んだ場所》の意を表す字として用いる。これらは和漢の字義の相違が見られる一例にあたる。

【今日の季語3472<550】梔子の花(くちなしのはな):仲夏の植物季語。この時季に高い香気を放つ純白の花を開き、秋には黄色染料や漢方に用いる実を付けるところから「花」と「実」を添えて季題を区別する。◆くちなしにいくたびかはる風のみち(相馬沙緻)

【今日の季語3472:別記①】『古今和歌集』「山吹の花色衣ぬしや誰問へど答へずくちなしにして」に見るように、この植物名は古くから《口無し》の掛詞として用いられ、その由来も果実が熟しても口を開かないところから出たとされてきたが、この解には疑いが残る。

【今日の季語3472:別記②】結実しても口を開かない果実はクチナシのほかにもいくらもあり、これに限ってそう呼ばれるほどの特徴にあたるとは認め難い。この点について新たな視点から捉え直した別解がある。

【今日の季語3472:別記③】それは、クチナシの果実は《口無し》どころか、鳥の嘴を思わせる尖った口をしっかり備えていることと、「梨」とは別の科に属しながら、野生のナシを思わせる実を付けるイワナシやサルナシなどの植物名があることに着目したものである。

pic.twitter.com/AOGVjrZLfx

【今日の季語3472:別記④】これに従えば、クチナシとは《口の付いた梨》の意と考えることができる。この解は通説とは逆に、これを《口がある》果実と捉えるところが正対するもので、首肯に価する解であろう。青春の歌98(1981年の歌)(梅

2019年06月29日(土)
@twryossy 虫ケラと言われて螻蛄の大ジャンプ 公彦
2011年06月29日(水)
螻蛄暮らす水田水入る夕間暮れ 公彦

 

【今日の季語3470<548】螻蛄(けら):三夏の生類季語で「おけら」とも。バッタ科の昆虫でモグラの前足を思わせる前肢で穴を掘り地中を住み処とするが、羽を広げて飛んだり水に浮かんで泳いだりもする。◆目薬をさしてしばらく螻蛄の闇(丸木あや)

【今日の季語3469:別記①】この料理名には「洗膾」とは別に「洗魚」をあてた例もあるが、それらは総称としての熟字表記で、個別名には「洗鯉」や「鯉の洗」のように単独の「洗」を用いるのが通例。


子規ならば② http://ootsuru.cocolog-nifty.com/blog/2019/06/post-05560f.html…


2019年06月28日(金)

@twryossy 湯平の鯉の洗いや君は逝く 公彦
2011年06月28日(火)
釣りあげし鯉の洗いや父の膳 公彦

【今日の季語3469<547】洗膾(あらい):三夏の生活季語。新鮮な魚を薄身に削いで冷水で洗い締めた料理の総称。川魚のコイや海魚のタイなどが好まれ個別名傍題にも用いられるが、例句では「洗鯉」が多数を占める。◆洗ひ鯉母とひと夜の加賀言葉細川加賀)
子規ならば① http://ootsuru.cocolog-nifty.com/blog/2019/06/post-be39f7.html…

 

2019年06月27日(木)
@twryossy 昼寝から冷めれば若き母の顔 公彦
2011年06月27日(月)
父詠みし歌の整理や三尺寝 公彦

 

 

【今日の季語3468<546】昼寝(ひるね):三夏の生活季語で「午睡(ごすい)」の漢語形や、俳味のある「三尺寝(さんじゃくね)」などの傍題も。蒸し暑い日の午後などにしばしの仮眠をとるのは絶好の銷暑法。◆遠きより帰り来しごと昼寝覚(野見山朱鳥) 枇杷の木 http://ootsuru.cocolog-nifty.com/blog/2019/06/post-6129b1.html…

 



2019年06月26日(水)
@twryossy 中東の大人の優雅さ花石榴 公彦

 

 

【今日の季語3467<545】石(柘)榴の花(ざくろのはな):仲夏の植物季語。六、七月に朱色の花を付け秋に結実する。傍題「花石榴」は実を付けない八重咲きの種を指す呼称であるが、本題よりもこちらを用いた例句が多い。◆若者には若き死神花柘榴(中村草田男) #jhaiku #kigo

 

【今日の季語3467:別記①】ザクロはペルシャの原産植物で、その名も当国の地名ザクロスに由来する。シルクロードを経て中国に伝わり、音訳漢名「石榴」とともに薬種として平安期ごろに日本に渡来した。6月26日

 

 

【今日の季語3467:別記②】日本名ザクロはその漢名ジャクロ(石榴)に基づく字音語で、方言や文献にはこのジャクロの形も見られる。「石」字にはジャクの呉音読みがあり、それをザクと直音的に表したもの。シャクナゲ(石楠花)のシャクもこのジャクから出た慣用音。

 

水鉄砲 http://ootsuru.cocolog-nifty.com/blog/2019/06/post-5b67c6.html…

 


2019年06月25日(火)@twryossy 水烏賊や五島の海の香を込めて 公彦

 

 

【今日の季語3466<544】烏賊(いか):三夏の生類季語で「するめ烏賊」「やり烏賊」などの個別種の総称。多くは夜行性で、吸盤の付いた二本の長い腕で獲物を捕食する。世界の年間漁獲量のほぼ半分は日本で消費される。◆女の手烏賊を一枚にして止まず(古舘曹人)

E4cd798976f84aa8b0453f6fb6717504

より以前の記事一覧

その他のカテゴリー

1万歩日記 2014都知事選 2016都知事選 3.11 717短歌・俳句勉強会 9.11 abend CO2削減 facebook google iphone iphone apri IT mac M男の映画評論 NHK sst不当解雇 TPP twitter ustream youtube おいしい店紹介 お食事処 ことわざ たっちゃん どきどきブログ句会 まんがで読破 みんなの党 わらび座 アジア アベロ イベント紹介 イラク インターネット新聞『JanJan』 エコ オバマ オーマイニュース キャンプ サッカー タビサ チベット テレビ テロ特措法 ネズミ講 バラとガーデニングショー ファスレーン365 ブログ紹介 メルマガ「おは!twitter俳句」 メーリングリスト ラジオ ワーキングプア 三郷 中国 中国残留孤児 九州大学 九条世界会議 五島 井上ひさし 今日の日経から 今日は何の日 介護保険 企業経営論 会の案内 俳句 俳論 健康 共謀法 内野事件 創価学会 労働問題 北朝鮮 医療 原子力発電 句会 周辺の花・景色 啄木 回文 国民投票法案 地方自治 地震 埼玉 大分 大津留の映画評論 大津留公彦 大津留選俳句 太陽光発電 子宮頸がんワクチン 安倍晋三 小林多喜二 小田実 山頭火二豊路の足跡と句碑めぐり 川柳 希望のまち東京をつくる会 平和への結集 年金 広島.長崎 庄内 従軍慰安婦問題 憲法九条 我が家の庭 戦争と平和 教育 教育基本法 文団連 新宿 新宿の昼飯処 新日本歌人 新聞 日本共産党 日本橋 映像関係 映画 東京 東京電力 東日本大地震 歌論 正岡子規 民主党 沖縄 沢田研二 活動家一丁あがり 消費税 温泉 湯布院 湯平 現代短歌研究会 環境問題 田中宇の国際ニュース 短歌 石川啄木 社会 社民党 福岡 福田康夫 秋田 種田山頭火 立ち枯れ日本 立憲民主党 米軍保護法案 経済・政治・国際 署名 美術 美術展 自民党 芝居 芸能・アイドル 菅直人 藤原紀香 行事案内 詩論 読書感想文 貧困 資格 趣味 農業 連歌 選挙 陸前高田 電子出版 電気代一時不払いプロジェクト 青年 非正規雇用 音楽

最近の写真

  • 22d4399995e84040b21d141b684b2b51
  • 74e9c1e6b0774f27a92a646a95062778
  • 56e073068cea4238be7d6aae78453f56
  • 74e9c1e6b0774f27a92a646a95062778
  • De2f1d87939d4a2b925e58ffaf6adfd9
  • 2cf20b8ec4b44a248806336322f6a841
  • 8016906a57b44c28b536da9a819b21a8
  • 5c4eb1caffc4433f9a2ccd84452fe11a
  • 5868365b4a0c435ab628a83146df2b6b
  • E64adb00337d4a67921c0f3dea3a0a89
  • 5185e239542745aabcbf6e0342bbf9c7
  • 01cc78169d1c49199b5ea4ab873de4cc