中沢新一・週刊ブックレビューで
私が毎週必ず見ている番組がある。
それは離れ住むbetter halfも見ているはずのものだ。
それはBS2の「週刊ブックレビュー」だ。
毎週3人の書評ゲストが登場し一人が取り上げた本を他の2人と合評すると言うスタイル。
今は中江有里が毎週出て他は下のメンバーが交代で司会者として出る。
児玉清さん 藤沢 周さん 長田渚左さん 三舩優子さん
私はこの番組は今日本の知性番組の代表ではないかと思う。
今朝は中沢新一がゲストだった。
今朝の特集の本は下には1冊しかないが「芸術人類学」と「憲法九条を世界遺産に」だった。
2006年10月08日放送分
おすすめの一冊
数学的にありえない (上・下巻) 【アダム・ファウアー著 矢口誠訳】 悪たれの華 【小嵐九八郎】 わたしを離さないで 【カズオ・イシグロ著 土屋政雄訳】特 集 中沢新一 「芸術人類学」について語る
ついで先週はこの通りで憲法の関係の本が2週続いた。
2006年10月01日放送分
おすすめの一冊
井上ひさしの子どもにつたえる日本国憲法 【井上ひさし 文 いさわきちひろ 絵】 余命 【谷村志穂】 今日も友だちがやってきた 【野田知佑 】特 集 伊藤たかみ 第135回芥川賞受賞作「八月の路上に捨てる」を語る
今朝の中沢新一の話の紹介をしよう。
中沢はこの間3冊の本を書いている。
芸術人類学・アースダイバー・憲法九条を世界遺産に
アースダイバーは内のかみさんのお勧め本でこれをよまないと叱られるがまだ読んでない。
この本は前に書評でこの番組で取り上げられたので今朝は残りの2冊だった。
芸術人類学は対象性人類学という中沢の開拓した新ジャンルで本も読んでないのでよく分からない。
憲法九条を世界遺産には今マイブームなのでよく分かった。
正確な言葉ではないが断片的な言葉を記すと
・ ラスコーの壁画と現代芸術にほとんど差はない。
・ 芸術は深いところに触れるといつの時代も同じものが出てくる。
・ 芸術というのは基本的に戦争を否定する。
・ 芸術家が反戦活動をするのは自然
・ 無意識の中に入れば入るほど戦争から遠くなる。
・ 「学」の付くものは大体戦争に関わっているが「平和学」という学問は成立する。
・ 途中で憲法九条を世界遺産にの対談相手の太田光のビデオ発言があり今の日本の状況をどう思うかというNHKの記者の太田への質問に「僕は今の日本の状況を結構楽しんでいる。」という趣旨の話があった。
それを受けて中沢は9条を巡って硬直して対話も出来ない対立状況の中で、頭を柔らかくするのはお笑いと思想家の役割だろうと語った。
中沢はあとがきに書いたことと関係してとしてこう語った。
国が外的を排除するのは免疫機能としては普通の事だが、女性が出産するときは異物を排除する事になるので、通常では普通である免疫機能を解除すると言われていた。
仏陀もイエスもその普通でないこと「平和」を語っていると。
偉大な歴史の原理を日本人がそれを持っていることに意味がある。
そしてその偉大な原理を表面的な国際情勢だけで捨てようと判断してはいけないのではないかと語った。
中沢はギリギリのところでやっているということを言っていっていたし太田はもっとそうなのだろう。
NHKと週刊ブックレビューと太田光と中沢新一に拍手を送ります。
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