あなた 行ってきます（嘉穂劇場第九）

前に嘉穂劇場第九コンサートという記事で紹介しましたコンサートが１２日夜にNHKテレビで放送されました。

一緒に見に行った私も私の友人夫婦もそして出演した友人もバッチり写っていた。

番組はコンサートをそのまま紹介するものではなく三組の人間ドラマを織り交ぜて練習風景から最後の歓喜の歌声へと結ぶよく構成されたものだった。
演奏が終わった最後の場面では登場する人たちが涙を流しまるでドラマのようだった。
またまたウルウルしてしまった。

その三組とは

１．夫が過去二回は一緒だったが今年は居ない元小学校の先生の女性
隣には２５年東京にコンピューター技師として行っており、なくなる前に父のそばにいられなかったことを悔やむ息子が東京で第九を練習し（母に練習の模様をテープを送ってもらい）当日参加で母のそばで歌っていた。

２．経験２０年のベテラン看護士の女性
４年前の水害で被害を受け老人施設に入る事になった老婆を第九に誘うが実現しなかった。
しかし思いが伝わったと後で感謝の手紙が届く。

３．飯塚の炭鉱に父が中国から引き上げて来てから務め、その後この街と共に暮らし今は眼鏡屋を営む男性
第九を一年の目標にしており、健康に暮らせることに感謝する。

１の方は自分の葬式には第九の第四楽章を流してくれと息子にいつも言っていると言っていた。
そして
１２・１６の演奏当日は夫と見立てた熊のぬいぐるみの下にこう書いて出た。

「あなた　行ってきます。　尚文と歌ってきます。」

（ウルウル）

これだけ市民の中に息づいている第九という存在の力に感じ入っている今日この頃です。

来年はどこかで歌うかな・・

以下 NHK福岡放送局のホームページより
昭和6年に建てられ、炭鉱（やま）の盛衰と筑豊の人々の暮らしを見つめてきた嘉穂劇場は、4年前、未曽有の豪雨に襲われ大きな被害を受けた。しかし市民の声と、劇場の舞台に立ったことがある著名人たちの支援活動が広がり、再建を果たす。以来、嘉穂劇場では復興に感謝して市民が参加する第九の演奏会が始まった。合唱に参加するのは250人。歓喜の歌声にこめられたそれぞれの思いを伝える。

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