戦争被害受忍論を破る!(東京大空襲訴訟)
第二次世界大戦の末期に、米軍による空襲の被災者と遺族百十二人は九日、日本政府を相手に東京大空襲訴訟を東京地裁に起こしました。
原告は政府に対し、「戦争の後始末をきちんとせよ」と謝罪と総額十二億三千二百万円の損害賠償を求めています。
空襲被害者の集団訴訟は全国で初めてです。
提訴後の記者会見で弁護団の中山武敏弁護士は、東京大空襲に至る過程で日本軍による中国の重慶爆撃が影響していたことを指摘。「戦争を開始し、戦後も被害者を放置してきた政府の責任を明らかにしていく」とのべました。また、一九八七年の最高裁判例である「戦争被害はすべての国民が等しく受忍しなければならない」として、民間人を援護法の対象外とした戦争被害受忍論に対し、法の下の平等と民間人被害の外国の補償制度を軸に訴えていくとのべました。「戦争だから仕方ないという司法の人権感覚をもう一度問うていく裁判にしたい」と語りました。
「きょうの提訴でスタートした」という原告団団長の星野ひろしさん(76)は「なぜ、『普通の被害者』がこの時期に提訴したのか」と問いかけ、追悼碑も記念館もつくらず、犠牲者氏名を記録していない政府を批判。「真実を後世に伝えるため余命いくばくもない私たちだが、心一つにして事実を法廷で明らかにしていきたい」と語りました。
こういう都市への無差別空襲の第一号は日本軍による重慶爆撃だった。
この重慶空襲の被害者や遺族も日本政府を相手に集団提訴を起こしています。
東京空襲遺族会の関係者なども、今月初め重慶を訪問、互いの交流を図りました。
訪問した、重慶訴訟代理人の一瀬敬一郎弁護士は次のように語っています。
「旧日本軍がアジアで行った残虐行為や空襲、細菌戦はよく知られていない。日本は被害者だという声が多いが、他国を侵略した実態を知らないと、戦争責任の追及も空理空論になる。東京大空襲と重慶大爆撃の被害者の出会いは、ともに問題を掘り下げていく意義がある」 「重慶・東京空襲被害者交流ルポ」(東京、16日)戦争を語り継ごうブログ より
訴訟理由として・・・・ (1)欧州では民間被害者にも「補償」した。 (2)無差別爆撃行為は「国際法」違反で、政府はアメリカへの「補償請求権」があったのに、「サンフランシスコ講和条約」で政府が「勝手に放棄」した。 の2点だそうです。 ちなみに昭和62年に名古屋市で、同じような「集団訴訟」があったそうですが、判決は「国の存亡にかかわる非常事態のもとでは、等しく受忍しなければならなかった」というものでした。
教えて!goo東京大空襲の遺族が国を提訴、どうして今?
より
戦争被害受忍論を破り中国人強制連行事件や従軍慰安婦問題と並んで誤った政府の国策で起こったことの責任を戦後60年の今こそ明らかにしなければ後世に禍根を残す。
アメリカ政府は詳細な調査の結果、100年前のハワイの事件を謝罪したのだから・・・・・
赤旗の他には埼玉新聞ニュース他地方紙があったがなぜか全国誌の記事が見つからなかった。
yahooニュースはなぜか削除されていた。
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masaさん
コメントありがとうございます。
こういう都市への無差別空襲の第一号は日本軍による重慶爆撃だったのは歴史の事実です。考え方の如何を問わず事実から出発しないと実りある議論になりません。
投稿: 大津留公彦 | 2007年3月17日 (土) 13時42分
とにかく慰安婦問題については、小林よしのり著「戦争論2」の「総括・従軍慰安婦」を読んでみてほしい。
あらゆる関連本の中で一番良い。
この問題の全容も把握できる。
投稿: a | 2007年3月16日 (金) 09時13分
「こういう都市への無差別空襲の第一号は日本軍による重慶爆撃だった。」
これは本当ですか?
なんか何でも日本軍だけが特に悪かった印象を与えようと思えてしまうのですけど・・・
過去の日本軍・枢軸軍・連合軍・中国軍なども含め総じて評価し、かつ現在における各国軍や戦略。近年の戦争や侵略についてもちゃんと評価しないと、将来を誤る恐れが高いと思います。
旧日本軍や自衛隊、戦前の日本政府の事を評価するのはもちろんですが、それだけでは物事を正しく理解できなくなるのではないでしょうか?
現在の若い人達には、日本だけでなく世界の過去と現実をもっと知ってもらい、今後の正しい道を選択しでもらいたいと思います。もちろん自分もそうすべく心掛けています。
投稿: masa | 2007年3月12日 (月) 16時17分
コメントありがとうございます。
77歳という高齢で自分のブログを作るのが手一杯で、コメントできませんでしたが、今後いろいろよろしくお願いいたします。
投稿: 憂楽嘲(ごまめの翁) | 2007年3月11日 (日) 10時14分