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2007年3月13日 (火)

湯川秀樹のラストメッセージ

Wakaba268

 

 

 

 

まがつびよ(わざわい) 

 

ふたたび ここに くるなかれ

 

平和をいのる 人のみぞここに

 

 

これは広島の原爆資料館の前にある平和の像「若葉」の礎石に書かれた湯川秀樹の短歌である。

 

 

 

ラストメッセージ(全6集)
第2集「核なき世界を 物理学者・湯川秀樹」
の再放送を見た。

 

歌詠みだった湯川秀樹の短歌がいくつか紹介された。

 

 

軒ちかき 竹の葉ずれの さやさやと 世の平安を 語るひねもす  

 

 

人の世を 短くといわず 永劫の まことに生きて 明日に死すとも

  
日本の科学者の中に湯川秀樹の影響を受けた人が多いことがよくわかった。

 

番組でも何人かが登場した。

 

伏見康治さん(97歳、大阪大学名誉教授・物理学)

 

豊田和幸さん(86歳 名古屋大学名誉教授・物理学)

 

小沼通二さん(慶応大学名誉教授・物理学)

 

澤田昭二さん(名古屋大学名誉教授・物理)被爆者

 

ファスレーン365のイギリスから核兵器

 

をなくす運動も少し私はお手伝いをしているが中心になっているのは湯川先生を尊敬する物理学者が多い。

 

バグウオッシュ会議のセミナーで被爆の実相を映像で訴えた朝永振一郎等日本の科学者の果たした役割は理

 

論的成果と同じように大きい。

 

 

番組で紹介された湯川先生の言葉を紹介します。

 

 

「真理を探究するということは、結局は人類のためのものであると、そう単純素朴に考えてきておってそれで間違いないと思っていたら、がらりとかわっちゃった。私の人生観も非常に変わりましたね。別の言葉で言えば、わたしたちのような世間離れした学問をしている者でも、社会に対して責任があると。責任から逃れることはできない」

 

「核兵器は人類と共存できない。科学者が世界の現状を容認しているようでは、パグウォッシュ会議はその存在意義をうしなってしまうだろう」

 

「ここに集まった学者の多くはモラルの問題には無関心で、多くは才気ある合理的な思考にしか興味がないようである。そうなると、いきおい、核抑止論の技術的考察だけが議論になる。考え込んでいたら頭痛がひどくなってきた。はじめは我慢していたが、だんだん気分が悪くなる一方で、最後の2日間はホテルの部屋に引きこもって寝ていた」

 

「一日生きることは一歩進むことであれ」

 

「ラッセル・アインシュタイン宣言から20年も経つのに我々はなにをしてきたのか。核廃絶への道を妨げてきた最も重要な因子の一つは核抑止という考え方なのではないでしょうか」

 

この番組を作ったNHKのスタッフに敬意を表します。

 

 

参考
行き着けなくても一日一歩の気構えで。たそがれおやじの覚醒。 日暮れて途遠し

 

 

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コメント

伯母(母の姉、迫千代子)が湯川夫妻と親交があった様です。
特に湯川博士の奥様 スミさんとは親しくしていた様です。
スミさんからきた葉書等が残っています。

偶然チャンネルを回したらこの番組をやっていました。

亡くなる直前までバグウォッシュ会議で発言し、帰宅するともう立てないなど渾身の力を振り絞って核兵器廃絶に生涯を掛けた姿が映し出されていました。

また、湯川さん亡き後、遺志を次いで活動した奥様も、亡くなる1ヶ月前まで取材に応じるなど、命の続く限り闘われました。

確かに、このところのNHKの良心派の頑張りには敬意を表します。

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