不屈(瀬長亀次郎の生涯)
先の記事で紹介しましたその時歴史が動いたの「瀬長亀次郎物語」ともいえる
NHK「そのとき 歴史が動いた 忘れられた島の戦い~沖縄返還の軌跡」
を自宅への帰路ラジオで聞きました。
カメさんのすごい戦いの人生に改めて感動しました。
お玉さん ではないですがこういう番組を作るNHKには受信料を払ってもいいかなと思わせる番組でした。
瀬長さんの人生の背景には栄養失調でなくなったお母さんがあり全く天皇が「もう一成果挙げて」と言わなければ全く不要だった沖縄戦での死者12万人があり、戦後4年だけで150位もあった婦女暴行事件があり、先祖代々の土地を1坪コーラ以下の賃借料で奪われた多くの沖縄県民の苦しみがあります。
「軍政府は猫で、沖縄は鼠(ねずみ)である 猫の許す範囲しか鼠は遊べない」と米軍政府幹部が行ったような状況が1972年5月15日まで沖縄にあった。
わずか35年前まで沖縄は人間ではなく鼠だった。
私は特に「瀬長さんが那覇市長に当選すると米軍が那覇市への補助金と融資の打ち切り、預金凍結を行うが市民は納税で瀬長を助けようとし瀬長当選前の納税率が77%だったのに対し当選後は86%にものぼり、最高で97%にもなった」という事実に感動しました。
人間の善意と不屈性に打たれました。
番組で流れた瀬長さんの言葉を紹介します。
「戦争は終わったが、地獄は続いていた」
沖縄が取り残されることに危機感を持った瀬長の言葉
「セナガ一人が叫んだならば、五十メートル先まで聞こえます。ここに集まった人が声を揃えて叫んだならば、全那覇市民まで聞こえます。沖縄の七十万の民が声を揃えて叫んだならば、太平洋の荒波を越えて、ワシントン政府を動かすことができます。」
後に瀬長が獄中でのアメリカ軍の様子を語った音声
「アメリカが今までの事をやらんと、それ誓えば、出すと言っておりましたがね、そうなると、県民に対する裏切りになる、断固としてはねつけて。」
出獄前日の日記の言葉
「残りの生命を大衆のためにささげることを固く誓わなければならん」
那覇の大会での瀬長の言葉
「一リットルの水も、一握りの砂も、一坪の土地もアメリカのものではない。空気は我々がただで吸わせている。そのうえ、今回の新たな土地強奪である。我々は対米非服従運動を起こさねばならない。」
那覇市長選挙で瀬長が訴えたこと
「異民族の永久支配を認めるか、 一坪の土地も異民族の手に渡さず、沖縄の祖国復帰を実現するか、市長選挙は県民がそのどちらを選ぶかの機会と権利を与えられている。」
瀬長の国会での言葉
「この沖縄の大地は、再び戦場となることを拒否する。基地となることを拒否する。あの紺碧の空、サンゴ礁に取り囲まれて、あの美しい海。沖縄県民の手に返って初めて平和な島が、沖縄県の回復ができるんだということを二十六年間叫び、要求し続けてきた。」
番組では沖縄人民党委員長・日本共産党副委員長であったことは触れていませんでした。
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瀬長亀次郎
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
[編集] 経歴
1907年、沖縄県豊見城村我那覇に生まれる。沖縄県立二中(現沖縄県立那覇高等学校)、東京・順天中学(現順天中学校・高等学校)を経て旧制第七高等学校(現鹿児島大学)に進んだが、社会主義運動に加わったことを理由に放校処分となる。2年間の兵役を務めた後、1932年に丹那トンネル労働争議を指導して治安維持法違反で検挙され、懲役3年の刑で横浜刑務所に投獄される。その後、召集されて砲兵として中国へ派兵する。
戦後、名護町助役、沖縄朝日新聞記者、毎日新聞沖縄支局記者を経て、1946年にうるま新報(現琉球新報)社長に就任。在任中、沖縄人民党の結成に参加したことにより、軍の圧力で同社長を辞任。沖縄人民党書記長となり、1950年、沖縄群島知事選挙に出馬するが、準備不足もあり当選者の1割にも満たない得票数で落選。しかし、1952年の第1回立法院議員総選挙では最高得票数でトップ当選を果たす。この選挙後に開催された琉球政府創立式典で宣誓拒否したことで占領軍から睨まれることとなる。
1954年、米軍は沖縄人民党事件で、瀬長をたった1人の証言を証拠として弁護士なしの裁判にかけ、懲役2年の刑の判決をして、再び投獄された。出獄後、1956年の那覇市長選に出馬する。対立候補から選挙妨害を受けるが、まったく保護されない無法選挙を戦うことを余儀なくされるが、大方の予想を覆し当選を果たす。だが占領軍出資の琉球銀行による那覇市への補助金と融資の打ち切り、預金凍結の措置に遭い市政運営の危機に見舞われるが、市民は納税で瀬長を助けようとし、瀬長当選前の納税率が77%だったのに対し当選後は86%にものぼり、最高で97%にもなった。そのおかげで自主財源での市政運営できるようになり危機を脱する。これに対し占領軍と沖縄自民党は7度にわたる不信任決議を提出するが、いずれも不発に終わる。しびれをきたした占領軍は布令改定で、1954年の裁判を理由に、瀬長を追放し被選挙権を剥奪した。市長在任期間は一年足らずであったが、那覇市政をめぐる米軍との攻防は、瀬長に対する沖縄県民の絶大な支持を呼んだ。
1970年の沖縄初の国政参加選挙で衆議院議員に当選する。以降7期連続当選を果たした。日本共産党に所属し共産党副委員長などを歴任。1990年、政治活動を引退する。2001年10月5日、肺炎で死去。享年94。
ジュリオ=キュリー賞、那覇市政功労賞、県自治功労賞、沖縄タイムス賞(自治賞)を受賞。那覇名誉市民、豊見城名誉村民。
1998年には映画「カメジロー 沖縄の青春」が制作され、2005年には小林よしのりが著書の沖縄論の中で「亀次郎の戦い」を掲載した。
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瀬長亀次郎 カメさん 沖縄祖国復帰運動の中心にいた(花のニッパチ、心のままにⅡ)
http://www.asyura2.com/07/senkyo39/msg/1100.html
投稿者 gataro 日時 2007 年 8 月 01 日 23:50:12: KbIx4LOvH6Ccw
http://www.orangeback.net/?p=261 から転載。
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大津留さんのブログで、こどもの時から、名前はよく知っていた
「瀬長亀次郎物語」がテレビで放映されたことを知った。
あらためて、1人の日本人として、今、何をすべきか、思いを強くする。
ぜひ、再放送を見なければ... [続きを読む]
青空さん
情報提供ありがとうございました。
以下の再放送もあるようです。
平成19年8月24日(金)
0:10~0:53(木曜深夜) 総合 近畿のみ
平成19年8月24日(金)
1:05~1:48(木曜深夜) 総合 全国(近畿のぞく)
投稿: 大津留公彦 | 2007年8月 6日 (月) 21時26分
本放送みのがしてので本日の再放送楽しみにしていましたが以下に差し替えられていました
第294回
冷戦の壁を破ろうとした男
~石橋湛山・世界平和への願い~
放送日
(本放送) 平成19年7月4日 (水)
22:00~22:43 総合 全国
(再放送) 平成19年8月3日(金)
0:10~0:53(木曜深夜) 総合 近畿のみ
平成19年8月3日(金)
1:05~1:48(木曜深夜) 総合 全国(近畿のぞく)
平成19年8月6日(月)
16:05~16:48 総合 全国
平成19年8月31日(金)
0:10~0:53(木曜深夜) 総合 近畿のみ
平成19年8月31日(金)
1:05~1:48(木曜深夜) 総合 全国(近畿のぞく)
第296回
忘れられた島の闘い
~沖縄返還への軌跡~
放送日
(本放送) 平成19年8月1日 (水)
22:00~22:43 総合 全国
(再放送) 平成19年8月27日(月)
16:05~16:48 総合 全国
のようです.異常に第294回の再放送が多く,第296回は,視聴可能な人が少ないと思われる1回だけです.
投稿: 青空 | 2007年8月 6日 (月) 16時33分
日本愛国者として瀬長亀次郎を持ち上げる為に冒頭から非科学的に歴史をねじ曲げるNHKのTV(2007.8.1.夜10時) 瀬長亀次郎特集
歴史を見れば明らか、琉球人の祖国が日本であるものか、「琉球の風」も放映したではないか、確かに現在の琉球人は国籍はニッポンだ
しかし、日韓併合と同様に琉球国600年の歴史からすればむしろ短い、つい最近の事。DNA調査でも日本と朝鮮の方がむしろ近い。
元々日本語も喋っていなかった、文化、風俗習慣も違っていた。
NHKは沖縄独立論や保守の復帰反対などを意図的に隠している、日本復帰といえども当時は選択肢として独立論や現状維持論、信託統治論、
米国の一州論などもあった、その中で何故日本復帰に多数が傾いていったのかを解説すべきであった。
人民党は余りの強大な米軍に恐れをなし、独立すべきだと言う事を解っていながら日本の平和憲法の下に保護されるという幻想を抱いて、
楽な方日琉併合へと傾いていったのではないか。考えてみれば簡単に解る事、アメリカの意のままにに占領されている日本に併合したって
沖縄の基地が無くなる訳はない。100万人対1億人、合法的民主的にに1億人の利益優先に決まっている、これが政治というものだ。
瀬長も共産主義者のはしくれなら「全沖縄民族の解放」を貫徹して欲しかった。さすれば琉球の歴史に英雄として永遠に記録されただろう。
今となっては琉球の人民と膨大な琉球の領土、資源を日本帝国に差し出した売国奴として琉球1000年の歴史に刻まれる事だろう。
番組は全く瀬長の表面をなぞるだけで掘り下げる事なくつまらないものであった。
終戦後は当然のごとく沖縄共和党、沖縄社会大衆党や沖縄人民党、日本共産党も独立を打ち出していた。
以下ウィキペディア引用------------------
人民党の結党当時は「全沖縄民族の解放」を謳い、米軍に対する感謝決議すら行っていたが、1949年10月の党大会で「自主沖縄の再建」と改められ、やがて1951年4月、本土復帰方針に変わっていく。
マスコミを鵜呑みにしないこと、反対側の考えも知る事、これが全体主義を防ぐ道です。
突然の書き込み失礼致しました。
投稿: 琉球独立派 | 2007年8月 6日 (月) 03時18分
ひとみさん
ありがとうございました。
再放送はまだやってませんでした。
この二回あるようです。
8月24日に見ようと思います。
再放送) 平成19年8月6日(月)
16:05~16:48 総合 全国
平成19年8月24日(金)
0:10~0:53(木曜深夜) 総合 近畿のみ
平成19年8月24日(金)
1:05~1:48(木曜深夜) 総合 全国(近畿のぞく)
投稿: 大津留公彦 | 2007年8月 5日 (日) 00時12分
NHKでは、6日16時5分より再放送、あともう1回あるみたいですが。私の見方に間違いがなければ、ですが。
投稿: ひとみ | 2007年8月 4日 (土) 23時35分
ゴンベイ さん
AbEndフォーラムのご紹介ありがとうございました。
投稿: 大津留公彦 | 2007年8月 4日 (土) 09時56分
AbEndフォーラム:忘れられた島・沖縄と瀬長亀次郎の闘い
http://atbb.jp/abend/viewtopic.php?t=649
投稿: ゴンベイ | 2007年8月 3日 (金) 10時03分
ありがとうございます。早速、自分の力だけで、やってみます。
投稿: ひとみ | 2007年8月 3日 (金) 09時24分
たけむらさん
おは・・
私はこの映像を見てないのです。
音だけでこれだけ感動しているのですから是非映像を見たかったのですが今朝の1時の再放送を見ようと体制を取っていたのですが見事に寝てしまいました。
残念無念・・・
今年のナンバーワンテレビ番組です。
投稿: 大津留公彦 | 2007年8月 3日 (金) 08時29分
日本国憲法擁護連合 様
どうも・・
このアクションを取ること賛成です。
私もこれについては注目しており日本軍総攻撃中という記事を書いています。
https://ootsuru.cocolog-nifty.com/blog/cat6521035/index.html
何らかのアクションを取りたいと思います。
投稿: 大津留公彦 | 2007年8月 3日 (金) 08時25分
政治的公正・中立という文言で、日本共産党という党名は隠蔽されているのではないでしょうか?
関係諸団体は登場していたようですが・・・。しかし、自民党はテレビ出演し放題ですし、自衛隊は自民党への強制投票や、各支持政党調査が義務付けられていると暴露されてきています。
ところで、みなさんご承知かと存じますが、沖縄の新基地建設に反対している平良牧師が海中で殺害されそうになった衝撃映像がインターネットで公開されています。
この問題を日本共産党国会議員団と社民党国会議員団と民主党国会議員団で調査し、国会で問題にしてもらうよう、ブロガーで世論化をはかりませんか?
権力側の暴走が半端ではなくなってきていますので・・
投稿: 日本国憲法擁護連合 | 2007年8月 3日 (金) 01時12分
私もみました。本当にいい番組でした。日本共産党が紹介されなかったのが、残念でしたが。意図的でしょうか?大集会での幟に、「新婦人」というのがいくつも映っていましたが。
投稿: たけむら | 2007年8月 3日 (金) 00時15分
×第二迷信さん
ども
確かに日本中が沖縄ですね。
投稿: 大津留公彦 | 2007年8月 2日 (木) 22時36分
ひとみ さん
私も痛く感動しました。
どしどしコピーして下さい。
愛は地球を救いパソコンの技量は感動が乗り越える。
投稿: 大津留公彦 | 2007年8月 2日 (木) 22時35分
>「この沖縄の大地は、再び戦場となることを拒否する。基地となることを拒否する。あの紺碧の空、サンゴ礁に取り囲まれて、あの美しい海。沖縄県民の手に返って初めて平和な島が、沖縄県の回復ができるんだということを二十六年間叫び、要求し続けてきた。」
平気で米軍基地のためにサンゴの海を埋め立てしようとする日本政府。
「思いやり予算」なんて、その当時にはなかった。
日本中が「沖縄」やな…。
投稿: ×第二迷信 | 2007年8月 2日 (木) 21時21分
TBありがとうございます。涙が出てきました。コピーして紹介したいのですが。私のブログに来る人は、私よりも、パソコンに慣れていない方もおられますので。いかがでしょうか。
投稿: ひとみ | 2007年8月 2日 (木) 18時12分