「レッツ短歌」を読みました
下村すみよ様
htt9・9憲法を考える歌人の集いでは初めてお会いできました。
「新日本歌人」「炎」誌上で毎月お会いしていますがお会いできたのは初めてでした。
司会を始められた時にすぐにこの人が下村さんだと分かりました。
会の終了後舞台裏でご挨拶をさせていただくことが出来て良かったです。
お送り頂いた「レッツ短歌」を今日読みました。
下村さんの優しい絵本が付いた分かり易い「やさしい短歌の作り方」ですが、同時に教師仲間や生徒への贈り物でもあるでしょう。
コラボレーションの中で短歌が磨かれていく過程が興味深かったです。
俵万智の歌の口語と文語の分析が参考になりました。
第三者の視点を持つためには、2-3日置いて推敲するというのも参考になりました。
「下村先生」のおかげでたくさんの短歌に興味を持つ人が生まれただろうと思います。
こんな下村さんの歌が印象に残っています。
水仙の花に出会えばトランペットの聞こえる心地のするは君ゆえ
「人類のリレーの君らはランナー」と呼びかける詩の作者と知りぬ
こんなほかの人の歌も印象に残っています。
歌びとの赤彦夫妻の墓訪へば花近き日の馬酔木二本 木村隆彦
(二本が「ふたもと」から二本にルビを振ってふたもとになったのが感心しました。)
足元に小さき石の投げられて振り向けば少年の朝の挨拶 日野きく
こんな生徒M男君の歌も印象に残っています。
オレたちの自由奪った校則に一人背いたロンリーソルジャー
澄みきった世明けに生まれた我が子へのはるかな祈り命名すみよ
こんな兵庫の青田綾子さんの歌も印象に残っています。
冷え凝る体育館に児らの声澄みて悲しき国歌斉唱
空腹に泣く子をおきて征き果てぬ父よユミ子のコスモスが咲く
こんな水野昌雄さんの歌も印象に残っています。
(水野さんは私の先生でもあります。)
雨いくにち続けば必ず晴れとなり野は芽吹きゆくものの匂いす
会議終え出れば夕立ざんざ降り卑怯なるもの去らば去れとも
二重代残り少なければ我にわけ闘志よ厳しき風の季節に
子規の「歌よみに与うる書」からのこんな言葉も印象に残っています。
「俳句も漢詩も見ず、歌集ばかり読みたる歌よみには、爾か思わるるも無理ならぬこと存候」
「歌は感情を述ぶるは歌を知らぬ故に候らん。」
「歌は平等無差別なり、歌の上に老少も貴賎も之無候」
「縁語に巧みを弄せんよるは、真率に言いながしたるがよほど上品に相見申候」
私がブログで花と一緒に紹介を続けて居る鳥海昭子さんが「短詩形文学」所属だったのは知りませんでした。
こころ病む夫がゴッホのひまわりを背にする写真卓上に置く
これからも短歌を武器と支えにして生きて行きたいと思います。
今日はこんなところです。
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