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2007年11月 7日 (水)

ナベツネとロックフェラー

当分小沢ネタが続きそうだ
2つ記事を紹介します。

1つは防衛利権の力学
もう一つは小沢辞任へのナベツネとロックフェラーの影響力の話

なかなかすごい話が出てくる。

ペガサス・ブログ版

「週刊金曜日」最新号(11月2日付け)の「守屋疑惑で急浮上する防衛利権」という記事によると,防衛利権の中核を握るのは旧田中派で,経世会の分裂で自民・民主に分かれて存在するという.今回の会談の目的の一つに,この疑獄にどのへんでフタをするかという談合もあったのではないだろうか.
同記事は次のように締めくくられている.
防衛利権の闇をどこまで明らかにできるのか.民主党が真剣に取り組めば身内の血が流れることもありうる.だが,だからといって中途半端に矛を収めるようでは,防衛利権はなくならず,国民の信頼はいつまでたっても得られない.」

福田ー小沢談合について多角的な推理と活用をペガサス・ブログ版


もう一つはジャパン・ハンドラーズと国際金融情報

拙著『ジャパン・ハンドラーズ』で書いたように、ナベツネと中曽根はキッシンジャーに繋がる親米派であり、ネオコンには批判的だが、基本的にアメリカ追従型の提言を行う。55年体制の申し子のような人々である。 そのナベツネが、社主となる読売の社説を使って、大連立構想をたきつけており、読売の紙面がその方向で書かれており、客観報道というよりは、ニュースを作り出す姿勢が前面に出ている。読売は滅多に読まないが、今日はじっくり読んでしまった。「大連立を選択肢から排除することは責任政党の取る姿勢ではない」と書いており、大連立の試金石が、「給油の早期再開」とこれまたご丁寧に指摘してある。
このままの流れで行くと、給油法案は、参院で粛々と否決され、衆院での3分の2で再可決することで成立する。しかし、その他の重要法案についても民主党は同じ路線を取ったらどうなるか。読売社説は、「会期末を前にしながら、法案は一本も成立していない」と書いている。自民党は、その民主党の責任政党の資質を問題にして、総選挙に打って出る可能性が高い。政局は一気に流動化する。これが年末から4月までには必ず起きると思う。予算関連法案をどうするのか、という声が必ず上がってくる。
そういえば、福田首相は、1日夜に、ホテルオークラにある、日本料理屋「山里」で、五百旗頭真防衛大学校長、岡本行夫元首相補佐官と会食している。二人は、前者がリベラル系の、後者はやや保守系の親米派論客である。この二人からは、福田首相に対して、「給油を何とかしろ」というアメリカ側の意向が告げられたと推測できる。しかし、新聞は書いていないが、福田首相と会食したのは、この二人だけだったのだろうか。 山里という料理店は、米国大使館前のホテルオークラにあるのだが、この料亭で定期的に開催される会合が、「山里会」(やまさとかい)という。この山里会はナベツネとベテラン政治記者による会合だが、自民党の加藤紘一氏によると、「読売新聞社長の渡邉恒雄、政治評論家の中村慶一郎、早坂茂三らでつくる勉強会」だそうであるが、国民新党で出馬して落選した中村慶一郎氏、既にこの世にない早坂茂三以外に残っている主要メンバーが、ナベツネであるから、事実上、これはナベツネの最後の権力基盤であると見て良いだろう。山里会には、森前首相も時々参加していたようだ。安倍前首相時代に、評論家の宮崎哲弥と森、安倍が会食していたことが伝えられている。 今回の、大連立は、この山里会が仕掛けた大作戦だったようだが、これは失敗した。これで分かることは、自民党の大勲位とナベツネの政局に対する影響力が急速に低下していたが、今回の一件で完全に失墜したようだ、ということである。
私は昨日、山里会の情報操作が破れたと書いた。しかし、そうではなかったかもしれない。小沢は、言いしれぬ力によって辞任に追い込まれた。それだけの力があるのはアメリカしかない。

そう考えるべきで、首脳会談だけでもやらなければならない事情があったのではないか。客観的に観て、ここで連立を真っ向拒否して、民主党が自民を解散に追い込めば、公明党と裏で手を結ぶことで、政権交代は実現していたはず。まさに彼等はいま勝ちつつあった。しかし、ある方向からの情報で、小沢は「打ち方止め」を支持せざるを得なくなった。民主党は自民党との休戦協定に合意した・・・。

そして、最終的に小沢は刀折れ、力尽きた、というところだろう。ワシントンかウォール街の政治圧力でもあったのだろうか。

折しも、あのデヴィッド・ロックフェラー(92)が来日中。

(中略)

ロックフェラーは、自分が出資した新生銀行の誕生後の2002年にも首相官邸を訪れている。今回の来日中のロックフェラーはどういう発言を残すか、非常に重要な点である。

私の推測だが、小沢代表の行動が最近、浮ついた感じがあったのは、ロックフェラー来日の報を知ったからではないか。大連立には踏み出したくないにもかかわらず、福田との会見を二度も行うなど、与野党とも行動がどうもヘンだったのは、ロックフェラーが原因ではないか。小沢の師匠である田中角栄元首相は、金脈事件で記者会見をしたとき、「ロックフェラーにやられた!」と叫んだそうだが。

無論、ロックフェラー個人が手を下すわけはなく、ゲイツ国防長官や知日派のキッシンジャー国務長官の人脈が直接には日本の受け皿である財界人やマスコミ、政治家に働きかけたのだろうけれども。

(中略)

(腐ってもまだ)「世界皇帝」の地位にあるデヴィッド・ロックフェラーが無言の圧力を加えたのだ、とみなければ、最近の政局の不透明さ、不可解さは読み解けない。テレビメディアは多かれ少なかれ、渡辺恒雄の支配する「山里会」に頭が上がらない。

junskyさんのご指摘で分かりましたが肝心のデヴィッド・ロックフェラー関係の記事の引用が抜けていました。
羊頭狗肉でした。
失礼しました。
junskyさんありがとうございました。

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コメント

やっぱり、まるごとネタ落ちだったんですね。
「明日の記憶」になられませんように!?

 ところで、このテンプレートは、本文欄の幅が狭いため、引用文はちょっとずつ細長くなって来て、読みにくいですね。
ひどいところは、1行に7文字しかなくて・・・
そろそろテンプレートの交換時期では?
朝晩は寒くなってきたことでもあります
し・・・

 そう言えば、このブログは開くまでに時間が掛かるんですよね。TOPに色々貼り付けすぎではないでしょうか?
重たい表紙と言えます。

JUNSKY さん

ご指摘ありがとうございました。
半分寝ながら書いていたので引用がばっさり抜けていました。

92歳の老人にそんなにパワーがあるなら我々の前途は明るいですね。

大津留公彦さんの元記事には、ナベツネについても、ロックフェラーのことも何も書かれていないが、『羊頭狗肉』というか、タイトル倒れというべきか・・・
【続き】を書くつもりだったんでしょうか?
最近は「牛頭豚肉」というのもはやったが (ミートホープ事件など)・・・

とどのつまり、小沢さんは、わが身可愛さから日本をアメリカに売ったということでしょうか? 
ここで思い出されるのが、松岡元農相の顛末です。あの事件の背後にあったものと今回の辞任劇の背後にあるものは同じではないでしょうが、同じような力の用い方をする勢力なんでしょうか。だとすれば、小沢さんのわが身可愛いというのもかなり切迫してものだったんでしょうね。

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