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2007年12月30日 (日)

「歴史は私に無罪を宣告するだろう」

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今日(12月29日(「カストロ・人生と革命を語る」というフランスのテレビ局のキャスターがインタビューしたものの再放送がBS1で 5回4時間以上に亘ってあった。
このインタビューはほぼ5年前のものだが、カストロは現在病床にある。
これだけの長時間のインタビューはもうないだろう。


それだけでもこの番組は歴史的な意味がある。
日本のテレビ局がこれをやれなかったのが残念である。

私はカストロを見直した、というよりも発見したといった方が正しいかもしれない。
カストロの生の声をじっくり聞いたのがはじめてであるが上に4時間も聞いた。
アメリカなどの目で見たカストロ像を我々は植え付けられている。
「激情家で乱暴な暴力革命論者・・・」など
私はカストロは知的で人間的にも素晴らしい人物だと思った。
4時間も話を聞けばその人の人となりは大体分かる。

(我が人生の同志である妻と一緒に見る事が出来たことも良かった。)

番組の中で出てきた囚われていたときのカストロの「歴史は私に無罪を宣告するだろう」という言葉は今年なくなった日本共産党の宮本顕治の、『「人類の正義に立脚する歴史の法廷」は必ず弾圧者の誤りと自分たちの正しさを証明するだろう』という言葉とよく似ている。
カストロの生年月日は1926年8月13日、宮本顕治は1908年10月17日、宮本の方が18年年上だが同じ時代を生きた革命家の歴史に対する共通の確信の言葉といえるだろう。
フィデル・カストロ氏に一日も長く生きて欲しいと思うと共に、故宮本顕治氏の冥福を祈ります。

別記事で明日以降各回を紹介します

以下番組のホームページからのシリーズの紹介です。

革命運動の指導者となって50年目の2003年1月、キューバの国家元首であるカストロ議長はテレビカメラの前で、自らの人生と政治を振り返る6時間以上に及ぶ長時間インタビューに初めて応じた。インタビュアーはフランスの外交専門誌「ル・モンド・ディプロマテック」の編集長、イグナシオ・ラモネット氏だ。

政治よりも山登りに興味のあった青年が革命家となり、国家元首としてキューバの運営を統率するまで、革命闘争の内幕、盟友チェ・ゲバラに対する熱い思い、アメリカとの数々の衝突、そしてキューバと世界の未来について、カストロはカリスマ的ともいえる絶妙の話術で語り尽くした。

国際的に非難されている反体制派への人権侵害についての厳しい質問には、カストロ議長は「アメリカが私のゲリラ戦術を真似て、キューバ国内の反体制派をゲリラに仕立て上げている。国家秩序を乱すゲリラに対しては、それなりの処置はやむを得ない。しかも、アメリカは私にアイデア使用料さえ払っていない!」と、ユーモアさえ交えながら、したたかに切り返す余裕を見せる。

インタビューの随所に見え隠れするカストロの世界観は、いま中南米で台頭著しいベネズエラのチャベス大統領をはじめとする左派政権に、大きな影響を与えていて、現在のアメリカと中南米の微妙な関係を考える上でも興味深い。

病気療養中と伝えられるカストロ議長の、まだ全身にエネルギーがみなぎる最後の姿と肉声を伝える貴重な記録を5夜連続で、一挙放送する。

そして第一回「革命家誕生」のあらましです。

1万ヘクタールもの土地を所有する大地主の息子として生まれたカストロ。なぜ恵まれた境遇の中で、反逆者としての精神を培ったのかという質問に、「父はスペインの貧しい農民出身で、金持ちの身代わりとして徴兵され、派遣されたキューバで成功をつかんだ。自分の幼少時代には家庭はまだ貧しく、周囲にいたのは貧しい労働者階級の人々だった。のちに自分が特権階級となった時、そこに社会システムの矛盾を見た」と答える。

そして10歳の時、字の読めない料理人のために毎日スペイン内戦の新聞記事を読み上げたことや、規律の厳しいカトリック系の学校で監督官と衝突し、理不尽にも退学処分となったことなど、幼少期のエピソードを披露。

大学入学時には政治より登山に熱中していた青年が、当時盛んになり始めた中南米諸国の民主化運動に感化されて革命に目覚めたこと、1952年の軍事クーデターでキューバの統治者となったバティスタ政権を覆すため、シボレーを自ら運転し、1200人の同志をリクルートしたこと、政府軍の兵営を奇襲したが、手違いの連続で玉砕したモンカダ兵営襲撃事件の顛末など、破天荒だった少年、青年時代を語る。

原題: Moi,Fidel Castro
制作: Temps Noir(フランス) 2004年

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テレビ」カテゴリの記事

コメント

コミュニストさん
あけましておめでとうございます。

私もこの記事には残念な気持ちでした。
(定年前に退職する教員が定年退職者を“逆転”/神奈川県)

教育と教育を支える教師を支えない政治は未来を支えるものではないでしょう。

今年もよろしくお願いします。


投稿: 大津留公彦 | 2008年1月 3日 (木) 13時54分

管理人様へ
>キューバに学ぶべきは医療・教育・そして政治家の品性と知性でしょう。
確かに仰るとおりですね。しかし言葉を返すようで申し訳ありませんが、コミュニストにはカストロが軍隊や医師を育てるために教育を重視していたのが印象的でした。

こんな記事がありました、ご参考までに。
http://www.kanaloco.jp/localnews/entry/entryxiidec0712482/

憲法の理念すすめる教育の裾野崩す保守政権

投稿: | 2008年1月 3日 (木) 08時35分

コミュニストさん
ども・・

キューバに学ぶべきは医療・教育・そして政治家の品性と知性でしょう。

国会の各委員会がキューバ視察をしたらいいと思います。

投稿: 大津留公彦 | 2007年12月31日 (月) 22時34分

キューバ革命の成功は教育重視にあり!カストロが何度も強調していた!日本との違いが浮き彫りに!

文科省国家の計を踏みはずし子らの未来をまた切り捨てむ

それにしてもインタビュアーに対するカストロの応対は、知的ですばらしかった!

投稿: コミュニスト | 2007年12月31日 (月) 22時19分

CASANEGRAさん
コメントありがとうございました。

>
吉田太郎氏の著作などでもキューバには興味を持っていましたが、これを見て行く機会があればぜひ行きたいと思いました。

私も吉田太郎さんのホ-ムページを見ました。rhttp://www14.plala.or.jp/Cuba/index.htm
映画「シッコ」でマイケルムーアがアメリカより進んだキューバの医療制度を紹介していたのが気になっていましたがこの番組を見て私もキューバに行ってみたくなりました。
今後ともよろしくお願い致します。

投稿: 大津留公彦 | 2007年12月31日 (月) 20時30分

小生も4月にこの番組を見て、先日の再放送も見ました。
これほど中身のある話ができる人はなかなかいないですね。少なくとも日本の政治家には。
吉田太郎氏の著作などでもキューバには興味を持っていましたが、これを見て行く機会があればぜひ行きたいと思いました。

投稿: CASANEGRA | 2007年12月31日 (月) 19時41分

岩渕剛さん
コメントありがとうございます。

>暗殺は殉教者を生むだけで、味方に利益はないのだというのです

まさに今この言葉が世界に必要ですね。
この番組のことは更に書きます。

今後ともよろしくお願いします。

投稿: 大津留公彦 | 2007年12月30日 (日) 23時40分

私もあの番組をみていました。
ああやって、みずからの信条を語ることのできる指導者はりっばなものだと思います。
暗殺は敵を殉教者にするだけで、革命には有害なものだと言い切ったことも、なかなかだったことでしょう。

投稿: 岩渕剛 | 2007年12月30日 (日) 22時18分

大津留さん、早速にも私のリクエストにご賛同いただき恐縮です。

さて、私が推薦したブログで一つ採用されたことがありますが、「NPJ お薦め ブログ/HP/論評」の選考嗜好は私から見るとどうかなと思われるものが多く、また自己推薦は認めないものと思われます。

まぁ、イベント情報の一つとしてテレビ番組を推薦すれば間違いなく採用されると思いますので、「この夏のテレビの平和特集」に取り上げたような番組の情報をドンドン送り込んでください。

投稿: ゴンベイ | 2007年12月30日 (日) 21時14分

コミュニストさん
コメントありがとうございました。

>三十一文字の世界に誘い、想像力を掻き立ててくれる短歌の役割も大きいと思う今日この頃です。
格差こそ諸悪の権化負け組の心ひろげむ瑞穂の国へ 

短歌の価値を評価いただきましてありがとうございます。
石川啄木初め庶民派短歌の先達達に成り代わりましてお礼申しあげます。

是非20首作って啄木コンクールにも応募下さい。

投稿: 大津留公彦 | 2007年12月30日 (日) 14時53分

ゴンベイさん
NPJを紹介いただいてありがとうございました。
早速記者登録し本記事を投稿致しました。
1・17のNPJ設立記念集会には参加しようと思います。
オーマイニュースには記事を出していますがコメント欄がネットウヨばかりで辟易していました。
NPJに新しい市民ジャーナリズムの誕生を期待したいと思います。

投稿: 大津留公彦 | 2007年12月30日 (日) 14時45分

私も視ました。巷間で言われているカストロ像とは全く違っていましたね。如何にアメリカのデマぶりがひどいものか、反面教師となりました。フランスのメディアに拍手です。それを報道したNHKにも拍手をおくります。遅かったんですが。今中南米に拡大している新自由主義に対する新しい実験、これを新しい自由主義の拡大というコピーの影で多くの庶民が泣いている経済大国ニッポンでどのように生かしていくか、来年が楽しみですね。
三十一文字の世界に誘い、想像力を掻き立ててくれる短歌の役割も大きいと思う今日この頃です。
格差こそ諸悪の権化負け組の心ひろげむ瑞穂の国へ 

投稿: コミュニスト | 2007年12月30日 (日) 11時46分

政治見識を醸成するのに適当なテレビ番組はもっと視聴されるべきだと思いますが、なかなか番組欄をチェックしているブロガーはいないのが現状ではないでしょうか。
私は以前NPJに対して或るテレビ番組を紹介して掲載してもらいましたが、NPJからの返信には「テレビ番組までなかなか目が届かない」とのことでした。
大津留さんはブロガーにしては珍しくテレビ好きだと思います。ご自身の嗜好を生かしてNPJに番組を推薦していただければ幸いです。

参考:NPJ「お薦め イベント情報」で【「2008年1/7(月) NHK BS2で16時半
 「小田実 遺す言葉」 再放送」】と紹介があります。

NPJ News for the People in Japan
http://www.news-pj.net/index.html

投稿: ゴンベイ | 2007年12月30日 (日) 01時39分

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