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2008年4月13日 (日)

「疑わしきは罰せず」

日本国憲法第31条には
「何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない。」
という条文がある。
これは

「何人も有罪と宣告されるまでは無罪と推定される」
「疑わしきは罰せず」
「疑わしきは被告人の利益に」

という「推定無罪」の原則となっている。
これは学生時代に無前提の常識として学んだ。
推定無罪(すいていむざい)は「何人も有罪と宣告されるまでは無罪と推定される」という立証責任の考え方に基づいた近代刑事法の基本原則である。
理論的根拠としては、被疑者・被告人は訴訟の当事者である、という刑事訴訟の当事者主義の原則を貫いた場合、被疑者・被告人は訴訟のやり方を失敗したために刑罰を受ける、という事態になりかねない。そこで、刑罰権を行使する検察側が犯罪事実を立証しなければならないとする結果、被告人は無罪と推定される、ということによる。 また、日本で現在採用されている弾劾主義のもとにおいては、実際に犯罪を犯したかどうかを判断する手続が刑事裁判手続であるため、当事者である被疑者・被告人には無罪の推定が働くことになる。

今日のサンデープロジェクトの特集は

シリーズ「言論は大丈夫か」⑪
本当に“推定無罪”か
− 閉じられる「再審の扉」−
高知や滋賀の事件と共に白鳥事件や名張毒ぶどう酒事件や袴田事件も出てきた。
この中でも当時の役人が「『推定無罪』は学生時代からたたきこまれた」と語っていた。

しかしこの原則が今は壊れているというのが今の裁判所の状況だと分かった。
その理由として元最高裁調査官の木谷さんは裁判官の卵が学ぶ司法裁判所での問題をこう指摘した。
・ 刑事裁判では有罪の判決を書くトレーニングしか受けてない
・ 実地研修で「有罪判事」(有罪にばかりする判事)につくと「有罪判事」になる。
また裁判官が自分が神様のように考えることが間違いと語った。

このシリーズでいい仕事を行っている大谷昭宏さんは個々の裁判の取材をしてきたがこれは日本の裁判の構造的な問題だとした。
最後に大谷さんは科学技術の発展に即して新たな証拠が出てくる可能性を上げ今後検討すべき事として次の2つを上げた。
・ 再審決定
・ 事項の撤廃

自白中心主義の判決は取り調べの問題点を生む。
欧米で行っている取り調べ状況の全面可視化は必須な課題だと思いました。
Youtubeにどなたかがアップされたらまた紹介します。

以下番組のホームページからです。

「日本の言論の危機」を問うシリーズ特集。 裁判員制度を来年に控え、冤罪を防ぐための大原則「推定無罪」に、 2週連続で注目する。

刑事裁判では、被告は有罪を宣告されるまでは無罪と推定され、「被告が犯人でない」という疑問が少しでもあれば無罪判決とすべき、という原則がある。しかし、現状は・・・

去年裁判が開かれた高知白バイ・スクールバス衝突事件では、被告に有利な第三者証言があり、警察が証拠をねつ造した疑惑があったにも関わらず、裁判官は警察の主張だけを採用して、有罪判決を下した。
また滋賀の日野町強盗殺人事件では、物証ゼロ、自白も矛盾だらけでも有罪が確定。被告の無実を示すと思われた新証拠が出された再審請求も棄却された。

「推定無罪」原則はなぜ形骸化したのか。

さらに今、最後の砦、再審の扉も閉じられようとしている。
死刑が確定した名張毒ブドウ酒事件。無実を示す決定的な新証拠が発見され、一度は再審開始決定が出たが、高裁は2年前に再審開始を取り消した。

なぜ、再審の扉は閉じられたか。


二つの問題を徹底追跡する。

≪出演≫
大谷 昭宏(ジャーナリスト


サンデープロジェクトホームページ

参考
推定無罪
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


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コメント

ENZAIXさん
コメントありがとうございました。

投稿: おおつる | 2008年11月26日 (水) 21時00分

平成20年11月24日より高知県検察審査会への署名活動を開始しました。
http://www.geocities.jp/haruhikosien/syomei3.html

よろしくお願いします。

投稿: enzaix | 2008年11月25日 (火) 22時32分

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