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2008年7月 3日 (木)

こっちの方が面白い?「党生活者」

昨日の「蟹工船」の続いて小林多喜二の「党生活者」青空文庫です。


いくつかのブログの記事を紹介しながらこの本の意味を考えてみたいと思います。

こんなこっちの方が面白いという意見もあるようだ。

新潮社の本を買った人は、同時収録されている「党生活者」も読むのだろうか? 「党生活者」は非合法活動を続ける共産党員たちの群像劇で、個人的にはこっちの話の方が面白い。僕は戦前の共産党のオルタナティブで尖った感じが大好きなのだ。ただ残念ながら、今の共産党にはまったく興味がない。
bemod. 党生活者=コンペ=歴史=閉鎖=底力=提訴

この時代の状況がわからないと本当に理解はしにくいだろう。

確かにプロレタリアート文学の評論家蔵原惟人は蟹工船よりも党生活者を高く評価している。

一番、わかったのは「笠原」の気持ち。 「私」と一緒にいたいが、「活動」はしたくない。わからない。 そういう気持ちは分かります。あと、「伊藤」が「私」を好きだったというのも 読んでいてわかりました。
igaigaのブログ

こういうディーテールにもこの作品及び多喜二の表現力が表れていると思います。

多喜二はある意味でわたくしには青春のシンボル      のような、奥にしまってあったものである。      その青い頃、赤い自転車という名(チーム2名)で      16ミリ、35ミリの自主上映に燃えていたことがある。

     いろいろやったがその一つが「小林多喜二」であった。
     自分で選んでおいて、上映中、後半目を開けていられなかった。
     そのころも今と同じく弱虫であった。
     理不尽に傷つけられる、その痛みと悲しみのために
     病んでしまいそうに苦しい。

      1974年 今井正監督
      主演 多喜二役は山本圭。
      恋人タキ役が中野良子だった。


想風亭日記new
青春ありました
http://blog.goo.ne.jp/raichiooo/e/a99f822ad6d74c70c0231542b6a520fc

私にもこの映画の自主上映の思い出がある。
福岡映画サークル協議会の当直日誌に書いた記憶がある。
どこかにあるはずなので出てきたらまた紹介します。

小林多喜二没後75周年「多喜二の文学を語る集い」が特集されています。  そのなかで、青年トーク・「蟹工船」を語るとして浅尾大輔(作家)さん、山口さなえ(首都圏青年ユニオン)さん、狗又ユミカ(フリーター全般労働組合)さんの3人のトークが紹介されています。山口さん、狗又さんは小説「蟹工船」のエッセーコンテストの入賞者です。

 狗又さんは、昨年まで派遣労働者でした。「雇用期間の満了の為」「業務縮小の為」と不当な解雇の連続、労基署に相談すれば、「不安定な働き方をしているアンタが悪い」とどやされる。病気で働けなくなって生活保護をうけようと思えば水際作戦で追い返される。そんな彼女が「蟹工船」と現代の派遣や業務請負で働く人と状況が似ていると7つの共通点を挙げています。
1、文字通りの命だけでなく、「小刻みに殺されていく」という表現どおり、自己の尊厳をスタボロにされていく点。
2、「鼻紙や糞紙以下」という表現どおり、「モノ」あるいは「モノ以下」の扱い。
3、健康上の責任をもたない、つまり健康診断をいいかげんに行う点。(私は実際、トルエンやエタノールなどを使用する職場で働いていたことがあるんですが、必ず実施しなければならない「有機溶媒検診」を、しないで作業させられました)
4、中間業者がたくさんいて、マージンむしりとっている。つまり搾取しまくってる点。
5、「蟹工船」に出てくる浅川監督のようなボスハラ上司がはびこっている点。
6、有期雇用なので不安定。
7、政府機関が労働者を守らない点。
多喜二さんからこう言われたような気がしますと彼女は立ち上がって、
 現代は問題が多様化し、連帯するのが困難だろうが、泣き寝入りしなければ、恐らく勝つことができるだろう。それだけは、忘れないでください。
決して諦めないでください。
それでも、くじけそうになったら、「蟹工船」を読み返し、ぜひ共感を覚えてほしい。…
そうやって、目の前で苦しむ者を、決して他人事だとは思わないから安心してください。


真実一路 多喜二の「蟹工船」が呼びかけるもの

労働者派遣法ができる時に私の友人はこれから日本の若者は大変なことになると予言していた。

今や働く人の三分の一が、派遣やパート、アルバイトなどの非正規雇用になり、年収二百万円以下のワーキングプアと呼ばれる層は二割を超えている。

多喜二の思いがこの若者たちに届かないと決めつけることは誰にもできない。

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コメント

青い鳥さん
こちらでも有難うございます。
多喜二は読み継がれるべきでしょうね。
日本人の持つ財産の一つだと思います。

>「党生活者」は非合法活動を続ける共産党員たちの群像劇

私は学生時代、親友から日本共産党への入党を強く勧められた。そこで考えたのが、自分の様な軟弱な人間が多喜二の様に特高の拷問を受けたとしたら、口を割らずに非転向を貫く事が果たして出来るであろうか…と、真剣に悩んだことを、きのうの事の如くに思い出される。結局は大資本の権化、都市銀行に入行し、資本主義の醜い側面を嫌という程見る羽目となった。多喜二が命を賭して信念を貫いた事に対して畏敬の念を抱いている。 再び暗黒の世にならぬよう微力ながら何かで貢献したいものである。しかし、真の平和を希求するという事が、生半可なものではないと今更乍ら感ずる。

「笠原」問題というのが、当時のプロレタリア作家達からも批判にさらされた問題だということです。
主人公は、笠原と偽装結婚して官憲からの目くらましの道具にしているのではないか?
ということのようで、私も20才代でこれを読んだ時異様な感じを持ちました。
不破氏が先日「多喜二祭」で公演し、前衛にも掲載され今は、単行本で売っている「小林多喜二時代への挑戦」にも
「笠原」問題は、取上げられていました。

ひみ子さん

コメントありがとうございました。
今後とも宜しくお願いします。

私は、どちらも大昔の学生時代に読みました。
それで、影響を受けて、今日の私があるのです。
小林多喜二の映画も見ました。

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