第二の加藤の乱?
2次補正予算は1月の通常国会に先送りにすると麻生首相は表明した。
麻生首相は25日午後、首相官邸で記者団に、2008年度第2次補正予算案の提出時期について、「年明け早々に提出したい。
1月の通常国会は早い時期に開会したい」と話した。
臨時国会の会期延長幅については「与党と相談したい」と述べるにとどめた。
(2008年11月25日14時50分 読売新聞)
自民党の中で政策運営をめぐって内紛のような事態が起こっている。
今日の総理の2次補正予算先送りに先立つ21日に衆議院・参議院の24人の自民党議員によって「速やかな政策実現を求める有志議員の会」が結成され第二次補正予算案等の早期国会提出を求める申し入れが21日になされた。
下に掲げる世耕日記にはこう書いている。
「予算関連法案が継続審議扱いにされると、通常国会では参議院先議の法案としてリセットされ、民主党は永遠に参議院で抱えることができる」
麻生首相の判断もこの24人の判断もかなりきわどい。
この流れは既視感がある。
そうだ2000年の「加藤の乱」だ。
もし野党から不信任案が出た場合大造反に発展するかもしれない。
この間の麻生発言には自民党の中にも我慢が出来ない人もいるだろう。
目くらまし選挙をやる為だけに選ばれた総理が支持率低下で選挙をできなく総選挙よりも総裁選挙が取りざたされる始末には真面目な自民党議員には同情したくもいなる。
この24人は機を見るに敏かもしれない。
船の行き方がおかしいと言いながら脱出用のボートも準備している。
負傷を負った厚生労働省次官の家族を励ます言葉に怪我を「かいが」と言うというのは言語能力が正常とは思えないし国の代表としては全く不適格としかいいようがない。
田母神氏はこんなでたらめな歴史観の人間が日本の自衛隊のトップにいるという重大な国家機密を世界に漏らしてしまったが、麻生首相は日本のトップですから
それ以上の国家機密を世界に漏らしてしまったということだろう。
以下データを掲示します。
ーーーーーー
自民・若手24人が2次補正提出要請…反麻生の震源地に?
自民党の塩崎恭久・元官房長官、茂木敏充・前行政改革相、渡辺喜美・元行革相ら中堅・若手議員24人が21日、「速やかな政策実現を求める有志議員の会」を結成した。
同会の代表者が、河村官房長官に対し、2008年度第2次補正予算案を今国会に提出するよう申し入れたが、麻生首相は通常国会に提出を先送りする方針だ。同会のメンバーには麻生首相と距離を置く議員が多く、「反麻生」の震源地となる可能性も指摘されている。
国会内で申し入れに訪れた塩崎氏らに対し、河村官房長官は「(申し入れを)反麻生とか、そういう風に見る人も出てくるので、利用されないよう、気を付けましょう」とクギを刺した。これに対し、塩崎氏は「今の危機を突破したいという思いから来ました」と答え、政局絡みとの見方を否定した。
有志議員の会は、塩崎氏が中心となって呼び掛け、20日夜に世耕弘成、田村耕太郎両参院議員、上川陽子、平井卓也両衆院議員ら10人以上が集まり、準備会合を開いた。
首相や党執行部が2次補正案への今国会提出は見送り、来年1月召集の通常国会で処理する方針をとるのは、今国会に提出しても、民主党の攻勢で立ち往生しかねないとの判断からだ。
この点について同会は、「年内成立の担保を民主党から得るよう、自民党執行部が努力をすべきだ」と主張するなど、執行部とは見解を異にしている。官房長官への申し入れ後、渡辺氏は「首相自身が『政局よりも政策』と言った。解散もせず、政策も先送りするのか」と執行部の方針を強く批判した。メンバーの一人は「次は郵政民営化見直し反対を訴えていく」と述べ、今後も積極的に発言していく姿勢を強調した。
公明党幹部は21日、記者団に「麻生政権の屋台骨がぐらぐらして公明党が必死に支えているのに、自民党の中から屋台骨を壊そうとしているのは許せない」と不快感を示した。自民党内では「目立ちたいだけ」「2次補正の今国会提出を主張する民主党を利する結果になりかねない」と冷めた見方も多い。
(2008年11月22日01時39分 読売新聞)
第二次補正予算案等の早期国会提出を求める申し入れ
平成20年11月21日
内閣総理大臣
麻生太郎殿
第二次補正予算案等の早期国会提出を求める申し入れ
「100年に一度の危機」と言われる世界的な金融危機は、日本経済に深刻な影響を与えつつあります。実体経済は予想以上のスピードで悪化しており、昨日の株価も再び7000円台まで下落、国民の雇用や生活への不安が高まりつつあります。今こそ強力かつ迅速な経済対策により、最悪の事態を回避しなければなりません。
麻生内閣はスピードを重んじ、これまで補正予算成立、「生活対策」発表、IMFへの融資表明など、矢継ぎ早に手を打って来ました。この上は、「生活対策」を1日も早く実行するため、第二次補正予算案および関連法案の早期成立が求められます。
もちろん、衆参ねじれの状況下、野党が国民生活より政局を重んじれば、今春同様の極めて厳しい国会運営も予想されます。しかし麻生総理が先頭に立ち、我々自民党所属国会議員も一丸となって年内成立の必要性を国民世論に訴えれば、必ず道は拓かれます。
また、小沢民主党代表自身、首相官邸にて総理に対し、二次補正に関しては可及的速やかに結論を得る事を約束したと報道されています。 二次補正予算案、関連法案提出に当たっては、民主党に対しこの点での言行一致を厳格に求めていかねばなりません。
国民は「結果の出ない政治」に辟易しており、政治の強力なリーダーシップによる国民生活の充実に期待しています。今こそ経済危機克服に向けた総理の不退転の決意を示すため、第二次補正予算案、関連法案を早期に今国会に提出し、確実な年内成立へ向けて全力を挙げられるよう、強く要請いたします。
速やかな政策実現を求める有志議員の会 一同
速やかな政策実現を求める有志議員の会
衆議院議員 参議院議員
赤澤 亮正
大塚 高司
小野寺 五典
加藤 勝信
上川 陽子
後藤 茂之
塩崎 恭久
新藤 義孝
菅原 一秀
寺田 稔 西村 明宏
西村 康稔
萩生田 光一
平井 たくや
福岡 資麿
水野 賢一
茂木 敏充
山内 康一
山際 大志郎
渡辺 喜美 世耕 弘成
田村 耕太郎
古川 俊治
丸川 珠代
世耕日記
によるとこの文案を作ったのは世耕弘成氏のようだ。
11月21日(金)
申し入れ用の文書作成に午前2時過ぎまでかかった。倒閣運動と誤解されないよう、また国会運営の日程も十分認識した上での申し入れであることを明示することに意を用いた。メール送信したところ、茂木さんからは2時半に、塩崎さんからは5時半に受領確認とコメントが。
どちらも仕事師だ。いつ寝ているんだろう。
11月24日(月)
3連休は地元で活動した。2次補正の早期提出を求めたことをテレビのニュースで知った人が多く、「よくやった」と激励の言葉をかけてもらうことが多かった。
ただいくつの点をはっきりさせておきたい。
まず「倒閣運動ではないのか」という点である。
そういう意識はない。申し入れ書の中で矢継ぎ早に景気対策を打ってきた麻生総理のことを評価しているし、だからこそさらに二次補正を早く出すことで明確なリーダーシップの発揮を求めているのだ。
次に何人かの国会議員から指摘をされた「民主党が本気で抵抗したら、予算関連法案は永遠に成立しなくなることをわかっているのか?国会運営や日程が分かっていないのではないか」という点である。
私は議運の筆頭理事をやっておりそんなことは百も承知である。民主党が抵抗すれば予算関連法案を60日間引っ張ることができる。12月上旬に衆議院を通過するとして、2月上旬まで参議院で抱えることができる。一方で国会法で通常国会は1月中に招集しなくてはならず、現在の臨時国会は1月30日までには閉会しなくてはならない。予算関連法案が継続審議扱いにされると、通常国会では参議院先議の法案としてリセットされ、民主党は永遠に参議院で抱えることができるといことだ。それはあくまでも国会運営上の技術論に過ぎない。小沢代表はわざわざ官邸まで乗り込んできて「景気対策のため早期提出を」といってきたのだし、一説には早期成立への協力を約束したとのことだから、逆手に取って「要望通り早期提出することにしたのだから、年内に成立させることを約束せよ」と迫ればよいのである。もし民主党が約束を拒否したり、土壇場で約束を違えるようなことが会った場合には、民主党は世論から厳しい指弾を受けることになるだろう。
さらに「今年の春のことを忘れたのか?彼らは平気で約束を破る」という人もいる。
忘れるわけがない。私は最前線で煮え湯を飲まされたのだ。ただあの時は約束の仕方が甘かった。「年度内に一定の結論を得る」という曖昧な表現で約束したのが失敗だった。今回は前回の失敗を踏まえて「○日までに参議院において採決を行う」と明確に約束すればいいのだ。
いずれにしてもこれから年末にかけて景気は一段と悪化していく。その中で補正予算の提出さえしていないという状況では国民からの厳しい非難を受けることになることは間違いない。麻生内閣、自民党の存続のためにも早期に二次補正予算を国会に提出すべきである。
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公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である。
麻生が、自公党が、国民無視の暴挙を続けている。
ブログでは、「仕方が無い」「次の選挙では・・」などという怨嗟の声で満ち溢れている。
でも、私たち国民には麻生を、自公党を罷免する権利がある。
それが、この憲法15条である。
主権者は我々国民だ。
麻生たち、自公党や、奥田や、渡辺や、池田大作ではない。
彼らも主権者ではあるが、私たちと同等の権利を有しているだけである。
法律で罷免の仕方が決められていないから、私たちが権... [続きを読む]
» 解散・総選挙は「来春以降」 って言うけど できるかな? [JUNSKYblog2008]
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こうなると麻生内閣の末路は、安倍・福田に続いて惨めな辞職をおいて他には無いであろう。
テレビ朝日調査では既に支持率3割を切り、他の調査でも低迷状態を脱するどころかますます深めている。
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» 08年11月26日 水曜日 テレビのテロップ編 [護憲+グループ・ごまめのブログ]
テレビのテロップ編
麻生さんやっぱり解散する気はなさそうだ。
政治関係のテロップ集
(拡大はここをクリック){/arrow_l/}
全国市長会に定額給付金を渡すまでいつまでかかりますかの問いに
国土交通省所管のお役人
やっぱり、自由奔放にふるまっている役人根性がある限り、着服裏金は無くならない。
死刑制度は反対だが、役人のこの手の犯罪には死刑が有ってもよいのかな?
... [続きを読む]
» "塩崎恭久" に関する話題 [注目の男性をウォッチンGoo!!]
"塩崎恭久" について書かれたエントリを検索してみました。
日本がアブナイ! : 支持率急落の麻生自民党に、郵政法案の新たな火種が+ ☆三浦、琢朗+sports,keibaああ、ついに今年も12月にはいってしまった~。(・o・)desig... [続きを読む]
JUNSKYさん
他でもココログからGooにはTBが送れません
どうも相性が悪いようです。
投稿: 大津留公彦 | 2008年11月27日 (木) 20時09分
おおつる さま
goo では、「おおつる」を禁止設定していませんが、
30日以上前の記事にはTBできないようにはしています。
新しいの記事にお願いします。
それでもダメなら相性が悪いということで。
当方から、こちらへのTBは、入っているようですね。
投稿: JUNSKY | 2008年11月27日 (木) 12時09分
JUNSKYさん
ご指摘有難うございました。
わかりました。
相変わらずGooにはTBが送れません。
投稿: おおつる | 2008年11月26日 (水) 21時06分
キシカン
既視感
デ・ジャ・ヴ と言いたかったんですね。
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ところで、当方のある記事(このコメントのリンクをクリック)に、その記事の内容とは何ら関わりの無い、こちらの記事のTBがずらりと並んでいます。
「TBリスト」で、送るのは止めてください。
内容が多少とも関っている記事へのTBを、その都度お願いします。
投稿: JUNSKY | 2008年11月26日 (水) 13時28分