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2008年12月 9日 (火)

12月8日は絶対に忘れてはならない日です。

「 臨時ニュースを申し上げます。臨時ニュースを申し上げます。
 大本営陸海軍部午前六時発表。
 帝国陸海軍は本八日未明、西太平洋において米英軍と戦闘状態に入れり。」


今から67年前の今日、昭和16年(1941年)12月8日、朝のNHKラジオから流れた臨時ニュースです。

12月8日は日本軍部が無謀なアメリカ・イギリスとの戦争を始めた恥ずべき日です。

この日は絶対に忘れてはならない日です。

中学1年の夏休みに「きけわだつみの声」を使った道徳の副教材を作る為に詩の朗読の為に先生宅に一夏通ったがその時にこのニュースの文言は覚えた。それ以来そらんじている。


田母神元航空幕僚長は問題となったアパの懸賞論文で「我が国が侵略国家だなどというのは正に濡れ衣だ」とした。

日本を被害者だというように逆に描くことにより自衛隊員の士気を高めるのが目的だったのだろう。
戦争を反省するのは「自虐史観」だという。
ドイツがはっきりと侵略戦争と認め未だに戦犯の追及をやっている事で権威を高めたのに対して、どの総理も侵略戦争と認めず戦犯の子孫が政治の中枢を占めている日本。
この違いが日本の世界から信用されない一つの要因になっていると思う。
それは直接被害を与えたアジアはもとより世界中にそう思われていると思う。

ましてや田母神氏は「アメリカによって慎重に仕掛けられた罠であった」という事によってアメリカにも不信を広げただろう。
アメリカ第一の日本の支配層も困っているだろう。
日本の中国・南方への侵略を認めないという「ハル・ノート」は「コミンテルンのスパイ」が書いたというに至ってはやや噴飯ものだが「ハル・ノート」が渡された11月26日は真珠湾に南千島から出発した日だったので「ハル・ノート」によって「アメリカによって慎重に仕掛けられた罠であった」と言うのは根拠がないだろう。

このブログを訪問する人にも侵略戦争美化論者が多いが事実は目的の為でなく客観的に見なければならないと思います。

田母神氏は「日本はいい国だった」と言ったら解任されたと言っています。

戦前の国が間違ったというのが戦後政治の出発点です。
「過ちは繰り返しませんから」と言うのが戦後の日本人の共通の思いでした。
それが忘れられて行くに従って侵略戦争美化論者が出てきた。

田母神氏は「条約に基づく合法的なもの」「相手国の了解を得ないで一方的に軍を進めたことはない」という。
1931年の柳条湖事件(満州事変)も1937年の盧溝橋事件も関東軍の暴走でした。
盧溝橋事件時に日本軍が駐留していたのは「北清事変議定書」に基づく合法的なものというのが田母神氏の根拠の様ですがこれ自体が軍事的なプレゼンスを前提にした物なので合法とは言えません。
しかも「事変」だとして宣戦布告を行わず捕虜や市民を保護する戦時国際法を無視し「南京大虐殺」の残虐行為を許すことになりました。


最近知ったのだが今の社会の授業(公民?)の必須は世界史で日本史は選択だという。
つまり日本の歴史は学ばれてないのだ。
自衛隊に入った若者も日本史を学んでない人が多いだろう。
そこで田母神の作った歴史の授業をされたら砂に水がしみこむように若者の頭脳に入るのではないだろうか?
それを思うと肌寒くなるのもがある。
私はネトウヨと言われる人の多くがこういう環境で出てきたのではないかと思う。

我々はもっと戦争経験者の話を聞くべきだと思う。もう少しで証言してくれる人はいなくなるのだから。
それと戦争の記録にもっと触れるべきだろう。

ハイビジョン特集「“認罪”~中国 撫順戦犯管理所の6年~」
で証言した多くの無垢の中国人を虐殺したり、村の焼き打ちをした元日本兵達の老人達の今も残る苦悩が胸を撃ちました。

この12月8日に麻生太郎氏の支持率は半減して25%になったという。
12月8日は平和活動家でもあったジョンレノンが殺された日でもあります。

12月8日は絶対に忘れてはならない日です。


以下資料です。
知られている陸海軍部發表以外に海軍部發表・陸軍部發表があります。
発表時間は遅れてますがマレー半島方面の奇襲上陸作戦の方が早かったのですね。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

陸海軍部發表(八日6:00)
帝國陸海軍は本八日未明西太平洋において米英軍と戰鬪状態に入れり

海軍部發表(11:10)
一、帝國海軍は本八日未明ハワイ方面の米國艦隊並に航空兵力に對し決死的大空襲を敢行せり
二、帝國海軍は本八日未明上海においてイギリス砲艦「ぺトレル」を撃沈せり、アメリカ砲艦「ウエーク」は同時刻我に降伏せり
三、帝國海軍は本八日未明シンガポールを爆撃して大なる戰果を収めたり
四、帝國海軍は本八日早朝「ダヴァオ」「ウエーク」「グアム」の敵軍事施設を爆撃せり

陸軍部發表(11:40)
我が軍は本八日未明戰鬪状態に入るや機を失せず香港の攻撃を開始せり

陸海軍部發表(11:50)
我が軍は陸海軍緊密なる共同のもとに本八日早朝マレー半島方面の奇襲上陸作戦を敢行し着々戰果を擴張中なり

(午後の分略)
yahoo知恵袋より

          

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経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

会社の慰安旅行で17日から19日に北海道に行き、二泊目はアパホテル・サッポロでした。

ホテルそのものは、まずますでしたが、客室に社長の著書(社長の名前も本の表題も覚えていないが、大津留さんが指摘するような内容)が置いてありました。
かつ「フロントで販売しています」という案内付きで。
アパホテルグループのホテルの全室に経費で購入して置くだけでも「販売数」は相当なものになることでしょう。
従って、何千冊販売とか言ったとしても所詮『自己消化』の架空の数字がベースになったものに過ぎません。
中身は読みませんが見出しは見ました。
とんでもない『北朝鮮戦争準備論』のように思えます。

おおつる さんへ

>1、については賛同を得られると思います。9条に関してはそれが
>唯一と言っていい位の日本に対する尊敬の対象となっています。

いや、貴方がご自身の主張により賛同を得られるという確信をお持ちでしたら、別にそれで良いのですよ。
私が何をツッコんでも、貴方が確信をもたれてしまいましたら最早無意味ですし、そもそも私のアドバイスも、ひょっとしたら間違っているかもしれませんしね。

とはいえ、賛同する近隣諸国人について、「9条世界会議に参加する外国人」だけを想定していたら、きっと貴方は過ちを犯すでしょう。
普通にビジネスや観光で来日する外国人、そのような人々を賛意を得る論理こそが求められるのです。
あと、「9条が尊敬の対象」ならば、何故近隣諸国の人々は自主的に9条を導入しないのでしょうかねぇ?


>2、について韓国でもドイツでもイラクでもアメリカ軍駐留の是非
>についての議論が起こっています。最近イラクで米国駐留の延期が
>やっと許可されましたが他の国への出兵禁止などイラク側の主張
>した項目があり、戦後一番も見直し議論なく思いやり予算まで潤沢
>に出す日本とは大違いです。

見直し議論は大いに結構です。
とはいえ、見直しを主張する人々(つまりは左派)も、自国の安全保障に関していい加減な論理を振りかざしているようなことはしておりません。
例えばドイツは基本法(憲法と同義)に、国軍の役割をキチンと(良心的懲役拒否の保証なども)明記しております。
詳しくは拙著のコメントと、
http://maga9.blog.shinobi.jp/Entry/127/#comment
このコメントで大いに引用しました、仲正昌樹氏の著作『日本とドイツ 二つの戦後思想』を、
http://www.bk1.jp/product/02575798
お読みいただければ幸いかと存じます。
自国の安全保障のあり方について、キチンと筋道を立てた議論をしているという事では、韓国でもイラクでも同じでしょうね。
なお、コスタリカに関しては、米州機構参加など基本的に親米姿勢を明確に示すことによって、自国の安全保障を非武装で達成していることを、先述の新藤通弘氏の論文をお読み頂き、ご理解いただけたかと存じます。

因みに、「なぜ1条が廃棄なのか分かりません。」と疑問を呈していらっしゃいましたが、これまた拙著のコメントをお読みいただければご理解頂けたかと存じます。

あと、どうでもいいですが、明日は海苔の箱の運搬作業に行ってまいりま~ス!

衆愚代表さん
思考実験への回答です。
1、については賛同を得られると思います。9条に関してはそれが唯一と言っていい位の日本に対する尊敬の対象となっています。
非難を受けているのはそれを投げ捨てる動きです。それとアメリカ軍の一部のように動かされている自衛隊のあり方です。

2、について韓国でもドイツでもイラクでもアメリカ軍駐留の是非についての議論が起こっています。最近イラクで米国駐留の延期がやっと許可されましたが他の国への出兵禁止などイラク側の主張した項目があり、戦後一番も見直し議論なく思いやり予算まで潤沢に出す日本とは大違いです。
コスタリカについてはWIKIにココ島に麻薬撲滅共同部隊として米軍がいるという記載があるのは知ってますが規模が不明です。
三郷わせだ9条の会で聞いた若者の話を前に記事で書きましが、彼の話ではコスタリカの小学生は米軍はいないと言っていますので、おそらく殴り込みをする海兵隊のような部隊ではなく、麻薬撲滅に任務が限定された小規模部隊だろうと思います。

大津留公彦 さんへ

少し思考実験へのお付き合いをお願いいたします。


(問1)
「非暴力絶対平和主義で日本国民の生命と財産を守ってきたのは戦後の歴史が十分に実証している。」

例えばアジアの戦後史に若干明るい中国人、韓国人、北朝鮮人、ロシア人、ベトナム人などの人々がいたとします。
そのような人々に、上記のようなことを主張し、さらに、
「朝鮮戦争でもべトナム戦争でも9条がなければ日本の自衛隊はアメリカ軍の下で戦闘に参加していただろう。
戦後日本人は戦闘で一人も殺さず一人も殺されてないことは誇るべきことです。
世界でもまれな憲法がまれな平和を作りだしているのです。」
と話を続けたとして、彼らに対して貴方の主張は合点や賛同を得ることが出来ると思いますか?
出来るとしましたら、それは何故でしょうか?


(問2)
「人殺しの道具で命を守ってもらいたいと私は思わない。
人殺しの道具は必ず人を殺します。」

問1で、アジアの戦後史に詳しい近隣諸国人から十中八九は指摘されることは、日米安保と在日米軍の存在でしょう。
彼らの存在は「人殺しの道具で命を守っている」状態を作り出します(註:実際はそうでなかったとしても、彼らはそのように自身の存在意義を正当化させます)。
では、どうすればよいのでしょうか?
日本人だけではなく、同じように駐留を受けている、韓国人、イラク人、ドイツ人、コスタリカ人(註:1999年以来、アメリカ合衆国はコロンビア計画に基づいて麻薬撲滅のためにコスタリカと共同でパトロールを行い、以来ココ島(世界遺産である)には米軍が駐留している。)そして駐留する側のアメリカ人にたいしても説得力があるような回答を提示する必要があると思います。


いやはや、そう考えるとなかなか難しいですな。
少なくとも「安心できないコメント」ですが、それらを考えていくことにより、平和主義者の方々の理論強化に役立てれば、幸いかと存じます。
「良薬は口に苦し」ですよ。
まあ、飲んでみないことには分からないという意見もありますが…。

さとさん

コメントありがとうございました。
こういうコメントが来ると安心します。
安心できないコメントが多い多いものですから・・・
今後ととも宜しくお願いします。

衆愚代表さん

「非暴力絶対平和主義で、如何にして実効的に日本国民の生命と財産を守れるのか?」
への若干の回答です。

非暴力絶対平和主義で日本国民の生命と財産を守ってきたのは戦後の歴史が十分に実証している。
朝鮮戦争でもべトナム戦争でも9条がなければ日本の自衛隊はアメリカ軍の下で戦闘に参加していただろう。
戦後日本人は戦闘で一人も殺さず一人も殺されてないことは誇るべきことです。
世界でもまれな憲法がまれな平和を作りだしているのです。
日本の今の状況は戦争を起こされるよりもアメリカの起こす戦争に巻き込まれる可能性の方が高いと思います。
これで9条をなくした場合どういうことになるか肌寒いものがあります。

人殺しの道具で命を守ってもらいたいと私は思わない。
人殺しの道具は必ず人を殺します。
私は人を殺せないし、殺されたくもない。
日本人の誰にも人を殺してほしくないし、誰も殺されてほしくない。

初めまして。
12月8日(真珠湾攻撃 戦争の始まり)が忘れ去られる風潮を嘆いています。
かっての同僚が“今日は何の日”の問いかけに、多くの子供たちはジョン・レノンの命日と答えたそうです。
昨年12月8日ジョン・レノン ミュージアム埼玉アリーナへ行ってまいりました。
イマジンの歌詞にこめられている平和への願いを感じてまいりました。
難しいことはわかりませんが、戦争は絶対
起こしてはならないと強く思います。
沢田研二の世代なので彼の窮状(九条)に対する思いもよく理解できます。
有難うございました。

大津留公彦さんへ

>非武装絶対平和主義者を攻撃する貴方と新藤さんは大分立場が
>違うようですね。

一言申し上げますが、私はブルーカラーです。
そういうブルーカラーが思ったちょっとした疑念すら「攻撃」だと看做され、それに対する明確な回答が出てこないのも如何かと思います。
私が問い正しているのは、基本的な論理的整合性に関することであり、ある立場の人をことさら貶めるようなことを企んではおりません。
単純に言えば、「偽善は嫌いってか!」ということです。(因みにこの言葉は長谷部恭男・杉田敦共著『これが憲法だ!』の巻末に書かれている言葉です)

「非暴力絶対平和主義で、如何にして実効的に日本国民の生命と財産を守れるのか?」
ホワイトカラーの方々は、是非ともこの私のささやかな疑問に答えていただければ幸いに思います。
あと、どうでもいい話ですが、私は明日は国産海苔の箱運びの作業に行ってきま~す。


>「読みたくも無い気持ち」になるどころか食い入るように読みまし
>た。
 
有難うございました。
ネットサーフィンした甲斐がありました。

衆愚代表さん

新藤 通弘さんの論文を教えて頂いて有難うございました。
名前は知っていましたがこの論文は初めて読みました。
「読みたくも無い気持ち」になるどころか食い入るように読みました。

コスタリカは非同盟運動には、消極的で第6回ハバナ会議に初めてオブザーバーとして参加し、その後もオブザーバーの地位を抜け出ていないことを知りました。

非武装絶対平和主義者を攻撃する貴方と新藤さんは大分立場が違うようですね。
コスタリカ問題を史的唯物論の立場から見ることが重要であることを教えてくれる論文には初めて出会いました。

非武装絶対平和主義者の最大の問題点を申し上げましょう。

それは、普段は反権力などと公言して、日本の市民の味方のようにふるまい、権力が日本市民を抑圧することに猛烈に抗議しているのに、ことに9条と非武装に関して言えば、今度は諸外国権力の軍事力に関してはアメリカ以外は眼中にせず、日本国民から要求される安全保障の権利に対して、今度は抑圧をかけるからです。
>そんな国に手を出せば国際世論は黙ってはいません。
などとは、非論理的なただの個人的願望です。
論理的に非武装による安全保障論を証明すること。
それこそが、非武装論を政治の場に持ち出す資格を得る最低条件です。
それをしなければ、ただの日本市民抑圧に過ぎません。

>軍隊を持たないと宣言しているのは日本とコスタリカだけです。
長文かつ身もふたも無い文章なので、読みたくも無い気持ちにさせられるかもしれませんが、真面目にコスタリカを語りたいと思われるのでしたら、必ず読んでおかなければならないような論文を紹介します。
これを読了されて、反論されるなり、またはご自身のコスタリカ論にアメンドメントを加えるなり、ご随意にお役立て下さい。
http://www.japancostarica.com/Sindo/index.htm
(結論部分を抜粋)
『現実政治は多面的かつ複雑で、本年7月(註:2002年)の国会における米軍の長期寄港問題討議においても国民解放党の内部でさえも、憲法擁護の立場からそれに反対する議員とそれに賛成する議員とが大激論を交わしたのであった。いわんや当然のことながら、コスタリカ社会には、伝統的な寡頭制勢力(オリガルキア)、超保守的なメディアから、比較的発達した中農層、小農、中小企業家、あるいは都市中間層、貧困ライン以下の生活をする人口の3分の1を占める下層住民、最下層を構成する先住民、黒人、そうしたそれぞれの階層・階級に支持基盤を持つ政党、中道右派のキリスト教社会連合党、中道左派の国民解放党、二大政党に飽き足らない市民を結集する市民行動党、一層の社会改革をめざす民主勢力党、エコロジスト、宗教者、政治に無関心な無党派層、戦闘的なバナナ労働者労働組合、労使協調路線を追求する労働組合、親米、反米まで様々な階級的利害を代表する勢力が同居しているのである。これらをひとまとめにした「平和で民主的な」コスタリカ国家は、現実には存在しない。コスタリカ社会を「非武装・平和・中立・教育・福祉国家」として一面的に描くことによって、これらの政治的、経済的、社会的、階級的矛盾をめぐって、コスタリカ社会の各社会勢力がそれぞれの階級的基盤に立って、日常的に闘いをすすめていることを忘れてはならない。

いうならば、コスタリカは、国としては、折角「非武装・中立」の憲法と大統領宣言を有しているが、それらを非同盟の立場に立って、名実ともにそれぞれの内容を一層高めることができないでいるのが現状といえよう。それは、コスタリカには、こうした課題の担い手である強力な革新政党、強大な革新勢力が存在しないところからきているように思われる。

こうしたコスタリカを、以上述べた問題を抜きにして、「軍隊をすてた平和・積極的中立国家、模範的民主主義国家」と描くことは、歴史的事実に反するし、脱階級史観的な見方といわざるをえない[ii]。この現象は、ちょうどソ連のゴルバチョフ大統領の経済顧問であるミリューコフが1989年来日し、日本社会を調査して、「日本では生産及び生産手段の所有において極めて高度に社会化が進んでいる」と報告したことを思い出させる。もし、その報告を読んだソ連国民が当時の日本(いわゆる日本型社会が頂点に達していた時期)を素晴らしいものと考え、日本の支配層(自民党、財界など)と連帯や交流を進めたならば、ソ連の人々が目指す「社会主義」はその程度のものかと言うことになったと思う(実際にそうなったが)。同じように、コスタリカ社会を、「軍隊を捨てた平和・積極的中立国家、模範的民主主義国家」と見て賛美するならば、その人々の目指す平和・中立・民主主義の日本は、その程度のものかということになるであろう。

注1で引用した人々の中の多くの人が目指す「平和・中立・民主主義の日本」は、非同盟運動、核兵器廃絶運動、海外軍事基地撤去運動、憲法9条厳守運動に積極的に参加し、アメリカの帝国主義政策、覇権主義政策に断固反対し、国内においては経済の民主化を推進し、福祉政策を重要視し、大企業の横暴から勤労市民を擁護するなどといった内外政策で革新的政策を実行する国であるはずである。そうした目的からすれば、コスタリカ社会の歴史と現実は、かなり異なったものといわざるをえない。
現在、日本で行われているコスタリカ社会への積極的評価は、そのほとんどが、国民解放党の立場にたったバルガス氏、カレン女史、モンヘ元大統領、アリアス元大統領などの説明に基づいているように思える。しかし、自主的・客観的な分析にもとづいて、コスタリカをいわば等身大で見ること、社会科学的にいえば、コスタリカ社会にも民族的、階級的諸矛盾が存在するのであり、それらを史的唯物論の立場から見ることが重要であることをわれわれに教えているのではないであろうか。(新藤通弘氏の論文:最近のコスタリカ評価について若干の問題)』

>第二次大戦が無ければ、世界的な平和条約はパリ不戦条約くらいしかなく、その状態でどの時点で9条が生まれるのか

人類の叡智は必ず発揮されるものだと思います。
ましてやアジア人2000万人日本人310万人を殺した軍国主義の時代の経験を持つ日本国人はどんなに戦前を賛美したい人が自衛隊にいても2度と武器を持つ事を選ばせないと私は信じます。
それが真の意味のシビリアンコントロールです。

>キューバとベトナムの歴史を見てください。
両国ともキッチリ現在でも軍隊を保有しております。

軍隊を持たないと宣言しているのは日本とコスタリカだけです。
苦難の歴史を持ち今も苦難の中にあるキューバとベトナムが非武装に踏み出す時が世界平和の幕開けの時でしょう。

>9条を温存しつつ(1条は当然廃棄でしょうな)、アメリカの傘下から離脱するのですか~。

なぜ1条が廃棄なのか分かりません。
国連憲章が認めている原則です。
アメリカの傘下から離脱するときは当然9条の旗の下にです。
非武装中立の旗があるからこそ攻め込まれないのです。
素手のスクラム程強いものはありません。
そんな国に手を出せば国際世論は黙ってはいません。
世界は9条を選び始めています。
118の国々が参加している非同盟諸国会議に日本が参加すれば世界政治の枠組は大きく変わるでしょう。
当然その時は自民党は政権の座にいないでしょうが・・・・

>現象はそうですが戦争がなくても国連憲章に従えば9条が生まれる可能性はあったと思います。

たらればの話で、主観的可能性で歴史を語れても困るし、そもそもその国連憲章自体も日本が参加した第二次世界大戦によってできたもの。
第二次大戦が無ければ、世界的な平和条約はパリ不戦条約くらいしかなく、その状態でどの時点で9条が生まれるのか、また、日本の植民地は(世界列強の植民地もそうだが)いつごろ独立したのか、などを明確に述べられる力量が無い限り、Ifで歴史を語る資格すらないでしょう。


>安保は結ばない選択肢もあったし、破棄の可能性が60年にも70年にもあった。

冷戦続行中にその選択肢を実現する為の必要条件は、「日本の赤化」です。
そうなると、アメリカを完全に敵に回すことになり、対抗策として9条を破棄して軍隊(或いは民兵制)を持たねばならず、ソ連か中国共産党の傘下に属さなければ国家は存続できず、アメリカの再占領を受けていたでしょうね。
何故そんな事を云えるのかって?
キューバとベトナムの歴史を見てください。
アメリカに抵抗した(中)の両国は個人的に好きな国ですが、両国ともキッチリ現在でも軍隊を保有しております。


>今後アメリカのくびきから離れるという機運が盛り上がると思います。
歴史は変わります。

9条を温存しつつ(1条は当然廃棄でしょうな)、アメリカの傘下から離脱するのですか~。
それを実現するには、カストロやホーチミンクラスのカリスマ指導者の存在が不可欠でしょう。
これも歴史が示すこと…。

>恥ずべき日に始まった戦争のおかげで、日本国憲法と9条が生まれたのでは?

現象はそうですが戦争がなくても国連憲章に従えば9条が生まれる可能性はあったと思います。

>まあ、それに基づき、戦後民主主義体制と日米安保体制も同時に生まれたことも確かなのですが…。
そして二つはシャム双生児状態である

安保は結ばない選択肢もあったし、破棄の可能性が60年にも70年にもあった。
今後アメリカのくびきから離れるという機運が盛り上がると思います。
歴史は変わります。

>12月8日は日本軍部が無謀なアメリカ・イギリスとの戦争を始めた恥ずべき日です。

しかしその恥ずべき日に始まった戦争のおかげで、日本国憲法と9条が生まれたのでは?
まあ、それに基づき、戦後民主主義体制と日米安保体制も同時に生まれたことも確かなのですが…。
そして二つはシャム双生児状態である、といってしまうと、怒る人がいるんですよね(汗)。

日独伊3国同盟が結ばれた時点でドイツと戦っていたイギリス・アメリカとの開戦は避けられなかったでしょう。
この決定的なことを田母神論文は意図的に避けています。

どうも名誉回復の決議は捏造であることが判明したようです。
http://q.hatena.ne.jp/1197001919

真珠湾攻撃はアメリカは知っていたという事がJB355というアメリカの機密文書で明らかになっていますが?
またテレビ朝日の番組でも開戦前にアメリカによる日本攻撃の工作が成されていた事も証明されていますが?
この事からも分かるように、開戦は避けられなかったのでは、ないでしょうか?

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