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2009年3月14日 (土)

未来に対しては責任がある(加藤周一さんの言葉)

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[加藤周一] ブログ村キーワード

3月14日(土)午前10時05分~11時25分の80分間
NHKアーカイブスで加藤周一さんの番組を見た。

澤地久枝さんと姜尚中さんがゲストで参加し加藤周一さんの事を語った。

幾つかの言葉の断片を記録しよう。(正確ではありません)

加藤周一さんの言葉

・相手を完全に理解しよう、そして自分を見直せ
・日本は少数派を大事にする文化がない、少数派は不幸なアクシデントとされる。

姜尚中さん

・入試の勉強で「雑種文化」を知った。
・アジアと日本の歴史の中でも珍しい存在

澤地久枝さん

・「ある晴れた日に」が最初に読んだ本
・九条の会で一緒に活動するようになるまで近づき難い人と思っていた。
・もっと早くから近づけば良かった。
・広くて深い
・言葉が明確(責任を取る決意がある)

「2000年ETV特集 歴史としての20世紀を語る」より

質問:7日国語に翻訳された日本文学史序説を書いたきっかけは?

加藤 なぜ一晩で鬼畜米英がアメリカ一辺倒になったかの根源を探りたかった。

日本文化の雑食性が前面に出てこなければ日本の未来は明るくない
不快な事実を見ない不幸がある。

姜尚中さん
・「文学は政治・社会の目的を決める」とまで言っている。
・干物だけでなく生身に対しても正面から立ち向かった

澤地久枝さん
・どんな時代にも軸がブレなかった。
・容赦なく批判する激しさがあった。
(亀井勝一郎等の「近代の超克」座談会を戦争責任を認めないものと批判した)

高畑勲
(すごい人ですと言っていたが正確には記録してない。私の弱い「火垂の墓」がバックで流れていたので・・・)

肋膜炎を患ったのと東大医学部の学生だったので徴兵されず、東京大空襲や被爆地の広島で医者として被災者を救護した。
(「羊の歌」に「その時ほど我を忘れて働いたことはない」「その時ほど未来に対する希望に満ちていたことはない」と書いている由)
友人がたくさん死んだ。
私の友人を殺した事を正当化する理由が戦争にはないので私は戦争に反対する。
死んだ友人が生きていたら言うであろうことを言う。

フランスで第二次大戦でのレジスタンスの存在を知った。
個人の自由な決断しか判断基準なかった。
(プラハの春も体験し「戦車と言葉」を書いた)

戦争から得るものは何もない。
若い人に戦争責任はない、しかし未来に対しては責任がある。

姜尚中さん
・戦争反対というとKYという雰囲気がある
・日本を愛せという議論がある。
・加藤さんは日本を愛するが故に日本主義にならなかった。

(2008年7月 NHKインタビュー)(最後のインタビュー)

オバマの「チェンジ」が話題になっているが1968年の五月革命のスローガンも「チェンジ」だった。(changer lavie! 生活を変えよう!)

20世紀から21世紀へ積み残した閉塞感がある。
だんだんシステム・組織の力が強くなって個人は専門分化が進んで全体として人間的に行く先を指示できる人がいなくなっている。

知識人は思想的影響力を持たねばならない
第一部 は事実認識から
第二部 はだからどうしよう
人間的感覚による世界の解釈を意識して人間らしさを世界に再生しなければならない。

澤地久枝さん
・平和が第一義、すべてはその上にあると言われていた
・自分の血と肉になった言葉を語りたい
・人間が好きでその可能性を信じてた、だから弱い人の立場に立っていた。

引用された孔子の言葉をネット上に見つけました。

加藤さんは言う。
「孔子に対し、目の前の1匹の牛だけ救ってどうなる、と弟子は言う。
 孔子は、でもその1匹は私の目の前を通ったから、と答える。
 大事なのは、行動すること。行動に結びつく感情。1匹はその一歩。
 目の前の一匹を救いたいと思えなければ、
 何百万の命を語っても、それは単に言葉にしか過ぎない」

ガムザッティの感動おすそわけブログ
(ガムザッティの感動おすそわけブログ http://tb.plaza.rakuten.co.jp/gamzatti/diary/200812310000/f71b0/ トラックバック済み)

ブログ論壇上の問題などもありこの番組にはいろいろと思うところがありました。
自分をいかに作っていくかが大事だと加藤さんに言われているようです。
加藤周一さんの言葉をかみしめたい。

2

NHKアーカイブスホームページから(写真も)


■「加藤周一が残した言葉」
去年12月、評論家の加藤周一さんが89歳で亡くなった。
幅広い知見、国際的な視野から日本文化を見つめなおす評論活動を展開した加藤さんは、人間の自由について考え続けた「知の巨人」であった。
加藤さんが考察し、論じたフィールドは多岐にわたる。古今東西の文化論、芸術、政治、戦争、科学技術、旅・・・そんな加藤さんが語った膨大な「言葉」が、NHKアーカイブスには残されている。加藤さんの決してぶれない物の見方、考え方を鮮明に伝えてくれる貴重な言葉たち・・・
加藤さんとは、日本という国にとってどんな存在だったのか?
加藤さんの生きた「時代」とは、どんなものだったのか?
そして、これからを生きる私たちは、加藤さんの残した言葉から何を受け取ればいいのか?
加藤さんの残した「言葉」を手がかりに、スタジオゲストとともに考えていく。

ゲスト:澤地久枝さん(作家)、姜尚中さん(東大大学院教授)/司会:桜井洋子アナウンサー


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