「星守る犬」を読んだ
「星守る」とは「じっと見続けてる」という意味
「星守る犬」とは決して手に入らない星を物欲しげにずっと眺めている犬のことで慣用句で「高望みをしている人のこと」をさすらしい。
この漫画は悲しい。中年男が涙する物語だ。
題に騙されるかも知れないがこれは50才以上の男が読むべき本だ。
破滅したお父さんの犬に話しかける台詞にこんなのがあった。
「結局アレだよ 小泉改革がもたらしたものってのは こういうことだよ!!」
政治的発言はこの台詞だけだがこれがこの作品のテーマでもある。
この本も勧めてくれたのはかみさん。
この本はかみさんに捨てられるリストラ男の物語なのでかみさんとしてはこうならないように気を付けなさいという警告なのかもしれない。
この本を職場の同僚の読んで欲しい人に勧めたのだが「この手の本は読まない」と残念ながら読んで貰えなかった。
この本は今年の7月に単行本になったのだが「王様のブランチ」や「ダ・ビンチ」で紹介され反響を呼んでいる。
10月6日号と10月20号の漫画アクションに続編が出ているらしい。この本は小泉改革の真実を知る本ともいえるだろう。
単行本は「星守る犬」と「日輪草」の二つが入っているが違う話が中で見事にシンクロしている。
作者の村上たかしは初めてストーリーものを書いたという。
納得した作者のあとがきから引用して終わります。
[作中の「お父さん」は、こんな結末を迎えなくちゃならないほど悪人じゃありません。
ちょっと不器用だけれど、普通に真面目なタイプ。
ただ、ほんの少し、家族や社会の変化に対応することを面倒くさがったり、自分を変えることが苦手だったり…というだけで、昔なら、いたって平均的ないいお父さんです。
しかし、今ではそれが十分「普通の生活」を失う理由になり得るようで、本ともつまらないことになってきたなあと思うのです。
ちやほやしろとは言いませんが、普通に真面目に生きている人が、理不尽に苦しい立場に追いやられていくような、そんな世の中だけは、勘弁してほしいと、やるべきことすらちゃんと出来ていないダメな僕は、切に思うのです。]
かみさんはこの本をイギリスで出したら動物虐待で訴えられるだろうと星守る犬の立場でのたまわった。
お元気ですか皆さ~ん
今日は本当にこんな所でございます。
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