「twitter社会論」を読み終えました
twitterに書いた文章をほぼそのまま掲載します。
ーーー
私は何だか訳のわからない怪物につかまった。
その名はtwitter。
津田大介さんの「twitter社会論」を読み終えました。
私のこの怪物に捕まられた状況を感想文としてそのtwitterで「tsudaって」みます。
twitterが代表するミニブログはwikiに よれば「ミニブログとは、ブログの一種である。マイクロブログ、つぶやきブログともいう。主に自身の状況や雑記などを短い文章で、サービスを提供している ウェブサイトへ投稿する。ミニブログ内の利用者間でコミュニケーションを取れる様にもなっている。
投稿内容が短いテキストであるため、更新が容易で、結果的にほぼリアルタイムなコミュニケーションが行われることが多い。そのため、利用者はチャットをしているかのような体験が得られる。画像や動画、ウェブサイトのURLを投稿できるものもある。
ミニブログの多くは、パソコンだけでなく携帯電話から利用することができる。 アメリカ発のTwitterの爆発的な成長により、一般ユーザーの間でも徐々に認知度が高まっている。」
私はtwitterを始めてまだ時間が短くフォロー数も少ないのでその面白さの理解は今だ発展途上だがtsudaさんのtsudaるとホリエモンのつぶやきは面白く見させて頂いている。
140字と言う絶妙な字数制限が短歌や俳句の 字数制限という決まり事がある事と同じような書きやすさを生んでいると思って読んでいたら「twitter社会論」の最後の方で短歌の事を語っていたのに驚いた。
確かにtwitterは短歌・俳句・川柳・連歌等の短詩型文学と相性がいいと思う。
津田さんがtwitterにおける最初の炎上は民主党の報道公開制限の件とこの本で書いていたけれどtwitterはブログと比べるとその仕組み上、はるかに炎上が起こりにくい。
第三章の「ツイッターと政治」でオバマ大統領が大統領選で300万人からからネットだけで5億ドルも集め、マケインの敗北の要因の一つはネットを活用しきれなかったからと言われている事が書かれている。
140字という字数制限は政治的な主張には適してないと思われそうだが、むしろ字数が少ないことで本音が出るというのが説得力があった。リアルタイムでヤジを飛ばす人が大量に存在することには政治家の端的且つ明確に答える対応能力も試されるだろう。プレゼン能力のない政治家は淘汰されるだろう。
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「"つぶやき"は世論のインフラたりえるか」佐々木俊尚が読む『Twitter社会論』http://bit.ly/8fdVdsにはこう書いている。 政治家の失言はよほどひどいものでない限り、ツイッターのタイムラインの中では許容されるだろう。
しかしそうやって許容された失言も、ツイッター文化の外側のウェブ空間からは指弾される可能性がある。さらにその外側には、ワイドショーや新聞や雑誌のマスメディア空間も広がっている。そうした劣化したメディアは、さらに許容度が低い。
注意深い用意周到なつぶやきよりも、失言も辞さないなまなましさがツイッター文化の中では求められるからだ。
――
佐々木俊尚は更にこうも書いている。
著者の言う通り、政策決定プロセスをさらに可視化させ、豊かな政治を作り出す一助となってくれる可能性はあるだろう。しかし、その親密さが維持できるのはツイッター文化圏の中だけであって、同心円的に外部に広がっているウェブやマスメディアやさらにはリアル世論とそれらの親密さをどう潰さないで敷衍(ふえん)させていくのかというのは、非常に難しい問題だと思う。
ダイレクトにつながるというのは、本質的には良いことだと私も思う。実際、そう信じている。でもそれによってさまざまなトレードオフがあることをきちんと認識していくべきだと思うし、おそらくは、今後ツイッターをめぐってさまざまな問題が噴出してくるだろう。かつて掲示板やブログが始まった時よりもいっそう深刻な形で。
――
書きながら検索をしていたらシロクマ日報というところにTwitter社会論の書評がありました。『Twitter社会論』は本書の後に類似書を出そうとする人は、かなり高いハードルをセットされたと感じるほど新書でありながら中身の濃い一冊と書いています。
「とどめを刺す」というよりも、逆に今後の議 論の起点となる一冊ではないでしょうか。何かに終止符が打たれてしまうのではなく、カウンターとなるような本や雑誌/ブログ記事が数多く登場してくれるこ とを願っています。そして勿論、Twitter に参加して議論に加わろうという人が増えることも。
――
シロクマ日報には他にも4冊のTwitter関係の書評がありました。
■ 【書評】『仕事で使える!「Twitter」超入門』
■ 【書評】『ツイッター 140文字が世界を変える』
■ 【書評】『Twitterマーケティング』
■ 【書評】『Twitterの衝撃』
Baldanders.infoの書評にはこんな感想があった。
「結局 Twitter だって道具のひとつに過ぎないのだ。のこぎりで釘は打てない。その道具が適切かどうかは,人と状況によるんだよね。だから「道具」を前面に出しすぎる「社会論」はどこか空虚に見えるのかもしれない。 」Twitter は確かにインターネットのギアを一段上げてしまったのだろうけど,それはあくまでもきっかけに過ぎないし,誰もが皆ハイギアで高速道路を疾走しているわけでもない。 http://www.baldanders.info/spiegel/log2/000466.shtml
――
No Hedge!の書評にはこうあった。 Twitter上では「初心者向きではないのでは」という評価も散見される。だが初心者向けであることと、情報密度の濃淡はパラレルではない。扱うトピックが「広すぎる」なら、これからTwitterをはじめようという人には向かないかもしれない。しかしそれぞれのトピックの掘り下げ方が「深い」ならば、むしろ本当にTwitterが何か知りたい人間にとって、最も堅牢な入り口となりうるのだ。
http://d.hatena.ne.jp/klov/20091107/1257605254
――
『Twitter社会論』の目次はこうです。
はじめに
第1章 ツイッターとは何か?
1 ツイッターで今、何が起きているのか?
2 ツイッターとは何か?
第2章 筆者のツイッター活用術
1 筆者のツイッター個人史
2 「tsudaる」技術第
3章 社会に広がるツイッター・インパクト
1 ツイッターとジャーナリズム
2 ツイッターと政治
3 ツイッターとビジネス
スペシャル対談 勝間和代×津田大介 つぶやく力――ツイッターの可能性を探る
おわりに ツイッターとはいったい何なのか?
『Twitter社会論』ではツイッターを6つの特徴でまとめています。
まず1.リアルタイム性
何かが起きた瞬間と書かれた瞬間と読む瞬間がほとんど一緒なのでリアルタイム性がブログと比べると全然違う。津田さんが政府のITの会議を実況中継する(tsudaる)を見たことがあるが会議に参加しているような気分になる。
リアルタイム検索 グーグルはページリンクという手法により多くのページからリンクされているページから表示するがツイッターは「最新の結果から羅列表示される」。
「揺れた」と「地震」という言葉の検索でテレビよりも速くて詳しい生の情報が得られる。SEOというランクを上げる業者の絡む余地がない。
2.強力な伝播力
ハッシュタグという特定の話題に#タグを入れておくことでその話題記事を検索できる。リツイート(RT)で他の人の記事を転載出来る。これでテレビやラジオと同じ数百万に伝えることができるメディアとなった。
3.オープン性
ツイッターはSNSのように囲い込まない。参加するのに紹介も必要なければ承認も必要無い。その意味ではブログと一緒だ。APIというサービス設計の根幹を開放しているのでユーザーがいろんな新サービスを付加できる。
4.ゆるい空気感
他人の呟きを自分のタイムライン(ページ)に表示することを「フォローする」と言うがこれには相手の承認は不要。ブログのお気に入り登録のようなもの。#winomi というハッシュタグでは「いまこんな酒を飲んでます」と呟くだけで一緒に飲み会をやっている気分になるという。
5.属人性が強い
リアルタイムにその人の行動や思考が把握でき強い伝播力で広がって行く。そこには法人の操作や規制は入れない。「ツイッターは人間が一番の面白いという当 たり前の事実を明らかにしているのだ。人間が本来的に持つ面白さを「濃縮還元」するプラットフォームと言えるかもしれない」
6.自由度が高い
ブログの更新情報を流せる(最近私も始めた)。bot配信というニュースを見れる。ツイッター小説を流せる。講演の中継ができる(tsudaれる)。そして何より自分を呟ける。いずれツイッターが電子メールや携帯と同じようになる日が来る。
少し疲れたので「Twitter社会論」の感想文はこれ位にしておきます。 政治やビジネスやtsudaる技術や勝間和代対談は面白い 「tsudaる」と言うのは結構パワーのいる仕事のようです。 いずれどこかでtsudaって見ましょう。 いやその時は「ootsuruる」ですかね。 (完)
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