世界を信じるためのメソッド 僕らの時代のメディア・リテラシー
理論社の よりみちパン!セ シリーズの二冊目
森達也著「 世界を信じるためのメソッド 僕らの時代のメディア・リテラシー 」 を読みました。
中学生の為に書かれた、非常にわかり易いメディア論でした。
メディアとの付き合い方の基本がよくわかりました。
理論から現実を裁断するのではなく、現実から理論を作って行くファクトファインディングの方法論がメディアだけでなく私たちの日常にも必要だと思います。
人から言われる事ではなく、自分の頭で考える事が大事なのだとしみじみと思います。
ヒトラーがゲッベルスに語ったと言われる恐ろしい言葉が紹介されていました。
この言葉を為政者は望む物なのか?
もちろん、一般の国民は戦争を望みません。…でも指導者にとって、戦争を起こすことはそれほど難しくありません。国民に向かって、我々は今、攻撃されているのだと危機を煽り、平和主義者に対しては、愛国心が欠けていると非難すればよいのです。 このやりかたは、どんな国でも有効です。青少年に、判断力や批判力を与える必要はない。彼らには、自動車、オートバイ、美しいスター、刺激的な音楽、流行の服、そして仲間に対する競争意識だけを与えてやればよい。青少年から思考力を奪い、指導者の命令に対する服従心のみを植え付けるべきだ。国家や社会、指導者を批判するものに対して、動物的な憎悪を抱かせるようにせよ。少数派や異端者は悪だと思いこませよ。みんな同じことを考えるようにせよ。みんなと同じように考えないものは、国家の敵だと思いこませるのだ。
【目次】(「BOOK」データベースより) 第1章 メディアは人だ。だから間違える。(連想ゲームをしよう/イメージって、どう作られる? ほか)/ 第2章 メディア・リテラシー、誰のために必要なの?(メディアへの接しかた/「何となく」の副作用 ほか)/ 第3章 キミが知らない、メディアの仕組み(僕がクビになった理由/トップ・ニュースは何か? ほか)/ 第4章 真実はひとつじゃない(世界をアレンジする方法/メディアは最初から嘘だ ほか)【著者情報】(「BOOK」データベースより)
森達也(モリタツヤ)
1956年広島生まれ。テレビディレクター、映画監督、作家。98年、自主制作ドキュメンタリー映画『A』を発表、ベルリン映画祭に正式招待される。また、その続編『A2』が、山形国際ドキュメンタリー映画祭にて審査員特別賞、市民賞をダブル受賞し、大きな評価を受ける
楽天ブックスより
4章からなるのでそれぞれの章から少しずつ紹介します。
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世界を信じるためのメソッド1
メディアは間違える。
世界をきちんと知る為に媒介となるメディアを知り上手に使い、リテラシーを高める事が間違いを信じてしまわない方法。
世界を信じるためのメソッド2
メディア・リテラシーは誰かの為じゃない。
僕の為だ。
あなたのためだ。
あなたとあなたの家族、そしてこの地球に生きている全ての人の為だ。
世界を信じるためのメソッド3
メディアは本質的な矛盾をかかえている。
中立公正な報道等有り得ない。
自分が今目にしているテレビのニュースや今朝読んだ新聞の記事は複雑な多面体の一つの視点でしかない。
世界を信じるためのメソッド4
リテラシーは重要だ。
正しくメデイアを見たり聞いたり読んだりすることは、この世界について思うことと同じ意味だ。
その上で考える。自分は何をしたいのか。
世界はどうあるべきなのか。
何が正しいのか。
なのが間違っているのか。
僕たちがリテラシーを身につければ、きっとメディアも変わる。変わったメディアによって、僕たちはもっと変わる。
そうすればきっと、世界は今よりはいい方向に進む。
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よりみちパン!セ シリーズを更に読む事になりそうだ。
(妻が図書館から借りてくるので)
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