結局 日米核密約文書は有ったのか無かったのか?
政府が日米密約調査報告書を発表した。
選挙前の公約を一つ実現した。
自公政権ではあり得なかった事であり、まずは評価したい。長年の懸案だった歴史の一ページが捲られたと言えるだろう。
中身については時間が限られていたこともありアメリカ側の調査等は不十分と思われ今後継続調査が必要だろう。
無くなったと言われる文書の問題も大事だろう。
報告書は暗黙の了解という「広義の密約」は有ったが「狭義の密約」はなかったと最近よく聞く論理でお茶を濁した。
1960年の安保改定時に結ばれた(核兵器の立ち入り(エントリー)は事前協議の対象でないという)「討論記録」は核持ち込みの密約そのものではないのか?
1963年のライシャワー大使の本国への報告は当時の大平外相との間で
「現行のアメリカ側説明の方向に完全にそって、完全な相互理解に達した。」
となっているではないか?
密約が無いの核船舶のエントリーが黙認されていたという報告書の立場では今後の政府の態度に新たな矛盾を来す事になる。
密約とは政府が国民に嘘をついていたと言うことだ。
嘘をついていたという事は決して曖昧にしてはいけない。
ここを間違えると新たな嘘が必要になる。
新たな歴史の偽造をしてはいけない。
これを機に、国民への嘘で支えられた日米安保条約が今の時代に必要なのかどうかも議論を進めるべきだろう。
この問題は2000年の不破哲三共産党委員長の60年安保時の日米「討論記録」を示しての追究等の長年の調査を基礎にしての去年の8月18日の日本記者クラブでの政党討論会での共産党の志位委員長の追究に答えて当時の民主党鳩山代表が政権取得時の公約としたものであり、共産党の果たした役割が大きい。
当時の朝日新聞の記事です。(リンクは切れています)
(国民新党の亀井氏は「調査なんてナンセンス」と言っている事も記憶しておこう。)
2009年8月18日1時36分
民主党の鳩山代表は17日、総選挙で民主党政権が実現した場合、米国による核持ち込み密約にどう対応するかについて、「米国にも行って調査を続け、事実が明らかになれば公開する。半年とか1年のレベルで結論を出さないといかん」と述べた。日本記者クラブ主催の党首討論で語った。
一方、民主党との連立政権を想定する国民新党の亀井静香代表代行は17日、日本外国特派員協会での講演で、核密約に関し、「詮索(せんさく)すべきでない。同盟関係にある以上、米国は日本の国是(非核三原則)を尊重して対応していると信じるべきで、調査なんてナンセンスだ」と述べた。
当時の赤旗の記事です
志位氏は、核兵器を積んだ米軍航空機・艦船の日本への飛来・立ち入りを認めた日米核密約文書(1960年)のコピーを示して論戦をリード。「私どもは9年前に(当時の)不破委員長が国会でとりあげて、政府は『知らぬ存ぜぬ』でした。しかし、そのあと元外務事務次官たちも事実だといってきたわけで、『非核三原則』といいながら、『(核兵器を)持ち込ませず』の部分が空洞化しているのが実態だったわけです。この密約をきちんと公開・廃棄し、名実ともに『非核の日本』になってこそ、初めて世界に向かって核兵器を捨てよという立場ができます。それから北朝鮮に対しても核兵器を捨てろと一番強い立場に立てます」と提起しました。
民主党の鳩山由紀夫代表は「政権をとってこの問題に関してはきちんと調査する。その調査結果を国民のみなさんに公表する」と明言しました。
http://121.119.190.159/akahata/aik09/2009-08-23/2009082301_01_1.html
岡田外相の発言の「認識の不一致」というのは外務官僚の自己保身の論理を受けているような気がする。
左側10日にこう言う発言の撤回があった。
児玉和夫外務報道官は10日午後の記者会見で、米核搭載艦船の日本通過・寄港を容認した「核持ち込み」の密約について「秘密の約束があったというよりは、(日米間で)認識の不一致があったというのが外務省の考え方だ」と発言した後、再び会見して「コメントする立場にない。発言を撤回する」と陳謝した。
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100310/plc1003102236025-n1.htm
参考人質疑も行われるようだ。
西山記者の発言が注目される。
密約関係者4人、19日に参考人質疑 衆院外務委員会
外務省元事務次官の斉藤邦彦氏と元条約局長の東郷和彦氏、元運輸相の森田一氏、元毎日新聞記者の西山太吉氏の4人から3時間にわたって話を聞く。
http://www.asahi.com/politics/update/0310/TKY201003100331.html
参考
朝日新聞 2010年3月10日(水)社説
日米密約報告—国民不在の外交にさらば
http://www.asahi.com/paper/editorial.html
2010年3月10日(水)「しんぶん赤旗」
核持ち込み密約否定論は成り立たない_密約の存在認め、きっぱり廃棄せよ
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2010-03-10/2010031001_01_1.html
以上です。
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