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2010年7月 6日 (火)

城繁幸氏の「共産党という名の貧困ビジネス」について

城繁幸氏のブログに
共産党という名の貧困ビジネスという記事がある。
twitterで何度もretweetされてくるが中身があまりにひどいので取り上げることにした。

城氏の『内側から見た富士通「成果主義」の崩壊』という本を昔私はみんなに薦めていたので氏のこの文章を見て大変残念に思う。

この記事はこんな感じで始まる。

ーー

①日本の法人税率は高いか

「大企業の内部留保」でさんざん雇用問題の議論を迷走させてくれた赤旗が、選挙前にまた妙な話を言いだしている。なんでも、日本の法人税はいろいろな隠れ優遇策があってむしろ引き上げるべきなんだそうだ。
騙される学生がいてはいけないので簡単に解説しておこう。

面白いのは赤旗のロジックで、「税金の低い国で事業活動しているから総所得に対する実効税率は抑制されている」(だから、下げる必要はない)と書いているが、逆だ。「日本の税率が高いから、低い国に必要以上に事業が移転している」と言うべきだ。

ーーー

この発言は共産党の物ではなく阿部泰久・日本経団連経済基盤本部長の税の専門誌『税務弘報』1月号での発言だ。

正しくはこうだ。

ーー

阿部泰久・日本経団連経済基盤本部長は税の専門誌『税務弘報』1月号で、法人税について「表面税率は高いけれども、いろいろな政策税制あるいは減価償却から考えたら、実はそんなに高くない」との見解を表明。「税率は高いけれども税率を補う部分できちんと調整されている」と説明しています。
 阿部氏はまた別の専門誌『国際税制研究』(2007年)で、大企業の実際の税負担率が高くない理由について二つの要因を指摘。一つは、研究開発減税や租税特別措置などの政策減税。製造業では「実際の税負担率はおそらく30%台前半」。もう一つは、大企業は「税金の低い国でかなりの事業活動を行って」いることから、「全世界所得に対する実効税率はそれほど高くない」。そして、「他の国がもっと税率を下げてしまったので、調整が必要だというのは建前的な発言」だと、明かしています。

ーー
どこをどう読めば「日本の税率が高いから、低い国に必要以上に事業が移転している」事になるのだろうか?
需要のある国で活動をしているだけで税率が安いからとはどの企業も実は思ってない。

②大企業の内部留保に付いて

それから内部留保についても補足しておこう。何度も述べてきたように、内部留保というのは設備投資などが中心で、それだけの現金預金を貯め込んでいるわけではない。赤旗は「製造業は有価証券を66兆も持っているじゃないか」と言っているが、だったら150兆円以上ある製造業の流動負債についても言及すべきだろう。

ついでに言っておくと、有価証券への投資が増えたのは、日本国内が低金利なので金を借りつつ、海外での利益はそのまま海外に投資したためだ。大手ならどこだってやっている話である。

ーーこれは言い訳はしつつも海外の株式への投資が増えた事は認めているということのようだ。


 1997年からの10年間で、日本の大企業の経常利益は15兆円から32兆円へと倍以上に増加し、内部留保は142兆円から229兆円へと膨れ上がりました。内部留保の増加分は主に海外企業の株などへの投資にあてられています。日本の大企業には十分な体力があります。
 大企業の巨大な内部留保を活用して国民のふところをあたためれば、国内全体の消費が拡大して企業の売り上げも伸び、日本経済の発展にもつながります。

http://www.jcp.or.jp/tokusyu-10/05-jcp-qa/a008.html

ーーー

経済産業省は、“法人税が高いので日本に立地する企業が海外に流出している”と主張します。 「産業構造ビジョン2010」(6月1日発表)でも国内企業4社の例を挙げましたが、各社とも、法人税が海外に生産拠点などを移す主な理由にはならないと認識していることが、赤旗の取材で分かりました。  経産省が例示した国内企業は日産、富士通、サンスター、シャープの4社。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik10/2010-06-24/2010062408_01_0.html

「私は昔から日本の法人税は、みかけほどは高くないと言っています。表面税率は高いけれども、いろいろな政策税制あるいは減価償却から考えたら、実はそんなに高くない。今でも断言できますが、特に製造業であれば欧米並みではある」(阿部泰久・日本経団連経済基盤本部長、税制専門誌『税務弘報』1月号)

③ 「みなし外国税額控除制度」について

氏はこういう。

「外国税額控除とは優遇でも何でもなく、2重課税を防ぐための当たり前の仕組みである。」

私も海外事業に関わっていたので外国税額控除については承知している。
しかし外国税額控除は国際間の法人税の二重課税を排除してるだけではありません。

この制度には、「みなし外国税額控除制度」があります。

企業誘致や資本の導入を図るために税の減免を行っている途上国などで、進出企業が、税の軽減や免除をうけた場合、実際には納めずにすんだ税金まで支払ったものとみなし、日本国内のを軽減する制度です。  外国税額控除で著しい恩恵を受けるのは多国籍大企業です。08年度の国税庁の統計によれば、外国税額控除額全体の中で資本金10億円以上の大企業(連結除く)の控除額が約9割を占めています。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik10/2010-06-26/2010062601_01_1.html

具体的な計算例
【外国税額控除・みなし外国税額控除制度の具体例】
日本で払うべき法人税=10億円(外国税額控除制度アリ)
外国で払うべき法人税= 3億円(でも1億円分の減税制度アリ)

日本で実際に払った額= 7億円(10億−3億)←日本は3億円分をガマン
外国で実際に払った額= 2億円(1億の減税)←外国は1億円分をガマン

企業の手元に残った額= 1億円(10−7−2)←企業は1億円分の儲け

日刊こどもニュースから借用

国会論戦にこう言うのが去年ありました。
ーーー

日本共産党の井上哲士議員は9日の参院外交防衛委員会で、日本とブルネイ、カザフスタンとの租税条約の質疑に立ち、日本が各国と締結している租税条約で認めている「みなし外国税額控除制度」の問題点などをただしました。
 同制度は、途上国に進出する日本の大企業の子会社が、途上国の優遇税制により減免を受ける税額を、実際に納付したとみなす制度。国税庁の岡本榮一調査査察部長は、日本の大企業で同制度の適用を受けた控除額は、2003年分の220億円から07年分の1110億円へと、5年間で5倍近く拡大していることを明らかにしました。
 井上氏は、1996年の政府税制調査会の法人課税小委員会報告やOECD(経済協力開発機構)租税委員会報告書の中で、同制度の見直しと縮小を論じているにもかかわらず、同控除額が拡大していることについての認識をただしました。
 古谷一之財務省大臣官房審議官は「理由は必ずしも分析できていない」としつつ、日本が租税条約を締結するアジア諸国への進出企業の「経済活動が活発化している」ことを挙げました。
 中曽根弘文外相は「課税の公平性と中立性に問題があり」「(途上国に対する)投資の促進に必ずしも資するものではない」ので、今後の租税条約改正交渉で同控除制度の「廃止・縮減を図っていきたい」と答弁しました。

ーーー
5年間で5倍近く拡大している事の理由を財務省が「理由は必ずしも分析できていない」というのは変な話だ。
19カ国もの国にみなし外国税額控除の仕組みを適用してそれらの国に投資を促進してきたからだろう。
ーーーー

日本は、現在、「みなし外国税額控除(タックス・スペアリング・クレジット)」を、19カ国(アイルランド、インド、インドネシア、韓国、ザンビア、シンガポール、スペイン、スリランカ、タイ、中国、トルコ、バングラデシュ、パキスタン、フィリピン、ブラジル、ブルガリア、ベトナム、マレーシア、メキシコ)との租税条約において設けています。
ただし、近年の新規条約締結や条約改定においてみなし外国税額控除は経過期限を設けて廃止される傾向にあり、次の国々とのみなし外国税額控除はそれぞれカッコ内の日をもって廃止されることになっています。
シンガポール(2000年12月31日)、韓国(2003年12月31日)、トルコ(2004年12月31日)、ブルガリア(2001年12月31日)、ベトナム(2010年12月31日)、メキシコ(2005年12月31日)、マレーシア(2006年12月31日)

http://www.yamajo-tax.com/casestudy/cs_02.html

1000億円を越える「みなし外国税額控除」は大変不公平な輸出大企業優遇税制です。三菱商事は07年3月期に399億26百万円の減税になっています。
「みなし外国税額控除」は即時廃止すべきです。

城氏の文章の最後はこうなっています。

ーーーー

要するに、共産党の主張というのは単なるいちゃもんレベルであり、「おたくの冷蔵庫に足ぶつけたから金払え」と言ってメーカーに電話かけて来る人々と同じである。かつての社会科学は、いったいいつから会社ゴロになり下がったのか。

さて、世の中には貧困ビジネスという商売がある。生活保護者をタコ部屋に入れて支給額の過半をピンハネするような悪質事業者のことだ。とはいえ、上記のような生活保護ピンハネ業者にしても、弱者の手元にはとりあえず「屋根つきの宿舎」というメリットは(多少なりとも)残されている。

一方、日本共産党を信じて付いて行った弱者の手には、何が残されただろうか

ーーーー

これはネトウヨの文章かと見まがうような恥ずかしい文章だ。
とても名のある文筆家の文章とは思えない。
自己責任論ややっかみから派遣村や湯浅誠氏を貧困ビジネスだと攻撃していた人間と同じ発想だ。
悪質な貧困ビジネスが問題になっている事を利用してこんな風に事実無根の共産党攻撃に使うと言うのはいかがな物か?

自分の事ばかり考えないで私たち働くものや貧しい者と共に生きる社会の為に活動して頂いたらありがたいのだが。

参考

みなし外国税額控除とは何ですか?

法人実効税率のごまかしと法人所得課税
政府税調答申、経団連提言を斬る


Photo

ーーーーーーーーーーーーーーー
(2010参議院選挙特集)
あなたが投票すべきは?
a href="http://vote.yomiuri.co.jp/result.php">日本版ボートマッチ
あなたが更に投票すべきは?
参議院選挙2010 マニフェストマッチ
共産党のtwitter広告
ーーーーーーーーーーーーーーー

(消費税特集)
泉谷しげるの消費税「10%」だと!?

消費税増税絶対反対!大脇道場キャンペーン第5弾!導入以来、累計で224兆円。 同時期に大企業などの法人三税(法人税、法人住民税、法人事業税)などの減税が累計で208兆円。

ーーーーーーーーーーーーーーー

湯浅誠さんを東京都知事に!

ーーーーーーーーーーーーーーー

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コメント

殆どの勤労者は、気付かないうちに資本家になっているんですよ。

ちなみに、年金生活者は100%資本家に属していたりね。( ^ω^)

殆どの国民は働く勤労者です。

どちらの立場にも属します。

ちなみに自分が言った立場の人は、普通の家庭を維持している日本人全般に当てはまりまっせ。

じゃDさんは労働者でも資本家でもないのですか?

>>資本家の立場に立つか労働者の立場に立つかそしてその濃淡しか政治的見解の分かれようはない。

この手の2項対立は無意味だよ。
今の時代は、労働者と資本家のどちらかに属するなんて事は珍しい時代なんだからさ。

みなし外国税額控除(タックス・スペアリング・クレジット)は別に日本が大企業を優遇しているわけではなく条約締結国が投資を呼び込むために自国の税収を負けてあげているだけのもの。
これを指して、あたかも日本国が大企業を優遇しているとの主張は無理がありますな。
外国に向かって大企業の税制優遇に反対とクレームをつけるべきですな。批判の矛先が違いますね。

資本家の立場に立つか労働者の立場に立つかそしてその濃淡しか政治的見解の分かれようはない。
そしてそれは現実に自分が置かれている立場の見解と必ずしも一緒ではない。

資本家の立場に立つか労働者の立場に立つかそしてその濃淡しか政治的見解の分かれようはない。
そしてそれは現実に自分が置かれている立場の見解と必ずしも一緒ではない。

>>人はその拠って立つ立場でしか発言しないものであり、またそうでなければ本物ではない。

自分の立場でしか思考できない者の言葉など有害なだけです。

ちなみに、自分が自分の立場に立った発言をするなら「世界は俺の為にのみ存在すれば良い」となりますね。

人はその拠って立つ立場でしか発言しないものであり、またそうでなければ本物ではない。

立場で言う事を変えるようでは、お話になりません…

Dさん まどかさん  latter_autumn   ゆうくんパパさん まどかさん

それぞれの立場からのコメントありがとうございます。

結局 内部留保問題も海外税額控除問題も自分が働くものと大資本家のどちらの立場に立つのかの問題だと思います。

城さんが大資本家の立場に立っているのは明確のようです。

Dさんの2つ目の投稿で終了ですね。
内部留保はすべて株主のお金です。
ただ私は配当には批判的ですね。
だって税金とられちゃうし。
もっと負担しろと言うのならさっさと自社株買いしてほしいですね。

ていうかそんなに企業が埋蔵金を隠しもっていると言うのなら
その所有者である株主になればいいだけの話なのにw

外国税額控除を「2重課税の排除だから当たり前」なんていってる城さんという人は、お人よしなのか、間抜けなのか?
昨年度から、「外国子会社配当益金不算入制度」なるものができたのを、ご存じないのでしょうか。
外国で1億円もうけて2500万円税金を納めたら、少なくとも日本で1500万円は納めるのが、これまでの制度。
今度から、その1500万円も納めなくてすむようになってしまった。
これは、「2重課税の排除」なんてもんじゃなく、明らかな減税で、海外進出企業への優遇措置です。
もっとも、こんな制度ができたのを知っていながら、「2重課税の排除」論をふりまいているのだとすれば、確信犯ですね。

>仮に、ある会社が日本とアメリカの
>事業所で1億円ずつ稼いだとしよう

この仮定からして既におかしいので、その先の話は完全にトンデモ系です。

http://www.jcp.or.jp/faq_box/001/201022_faq_yuuguuzei.html
http://www.jcp.or.jp/faq_box/002/200224_zeikin_kudouka.html

ソニーで例えるなら、
日本のソニーが日本で1億の利益を出し、アメリカのソニーの子会社がアメリカで1億の利益を出したとすると、本来なら、
日本のソニーは日本で法人税4000万、アメリカのソニー子会社はアメリカで法人税2500万となるべきなんだけど。

「アメリカのソニー子会社がアメリカで払った法人税分を、日本のソニーが払ったものとみなす」
のが外国税額控除制度なので、
日本のソニーは日本で1億利益出しても法人税は4000万ー2500万=1500万になる。

「日本のソニーがアメリカで払った法人税分」じゃなくて「アメリカのソニー子会社がアメリカで払った法人税分」を控除しとる訳だから、二重課税を防ぐための仕組みとは全然違う。

これはアンフェアでないかいね。海外に子会社のないところは納得できないだろう。

>法人税等負担額/税金等調整前当期利益

分母である税金等調整前当期利益を少な目に見せかけること、すなわち、益金を過少に計算したり、損金を過大に計算したりすることができるなら、ねぇ・・・。

>内部留保というのは設備投資など
>が中心

http://www.jcp.or.jp/faq_box/2002/02-0313faq.html

城繁幸という名のホラ吹きビジネス。

あと一つ苦言を言わせてもらいますが、安易にスポーツを例えに出す事は避けた方が宜しいでしょうね。スポーツの世界(特にプロスポーツ)は、典型的な弱肉強食・適者生存・勝者総取りなのが現実ですから。

みなし税額控除を認めないなら、日本からの本社移転に拍車がかかるだけでしょうに…。

内部留保が増えたから、負担しろと言うのであれば、株主は内部留保でなく配当などの形で株主にのみ還元するだけの事ですよ。
ついでに言っときますが、株主の資産とも言うべき内部留保をどうこうしたければ、株主になって責任を持って言うべきですね。無責任な部外者が内部留保をどうこう言う資格は、まったくありません。


私はここで税額控除一般を問題にしているのではなくみなし税額控除を問題にしています。
5年間で5倍近く拡大しているのは偶然ではなく政策の問題です。
みなし税額控除はやめるべきです。

内部留保については中で書いているように10年間で、日本の大企業の経常利益は15兆円から32兆円へと倍以上に増加し、内部留保は142兆円から229兆円へと膨れ上がりました。
内部留保の増加分は主に海外企業の株などへの投資にあてられています。
日本の大企業には十分な体力があります。
前のように応分の負担は当然すべきでしょう。

法外な役員報酬の減額なども当然行うべきでしょう。

岡田ジャパンではないですが全員サッカーで行くべきです。

それが伝統ある日本的経営というものです。

都合よく抜き出して批判しているようですが、以下の抜き出していない部分に関してはどうですか?

「仮に、ある会社が日本とアメリカの事業所で1億円ずつ稼いだとしよう。
日本で2億円を確定申告すると8千万円の法人税が発生するが、アメリカでも2500万円ほどの
法人税が発生する(法人税率をそれぞれ40、25%とする)。
このままだと明らかな二重課税なので、海外で支払った分は“外国税額控除”として
ここから差っ引くことができる。つまり、結果的に日本国に払う税額は5500万円だ。※

当然、海外展開している企業(つまり海外での売り上げの多い企業)ほど経常利益に対して
納める税の額は低くなっていく。
海外売上比率が7割と言われるソニーのような会社を引っ張り出して
「ほら見て!こいつは日本政府には12%しか払ってないのよ!」
というのは、なんというか、ほとんど会社ゴロのレベルである。
外国税額控除とは優遇でも何でもなく、2重課税を防ぐための当たり前の仕組みである。

というわけで、ソニーのようなレアケースだけでなく、一般的な大手企業も含めて決算書
から実際に計算した法人税等負担額/税金等調整前当期利益を比較するとどうなるか。

        (%)
日本    :39.3
アメリカ  :31.2
フランス  :30.5
ドイツ   :27.4
韓国    :23.2
シンガポール:13.7

研究開発税制のある電機で比較してみるとこうなる。※2

シャープ:36.8
キヤノン:34.8
サムスン:16.7
LG   : 4.9

研究開発税制等の優遇税制を反映させると、「日本は企業を甘やかしている」どころか、
さらにアジア諸国との税率は拡大する。
日本の法人税はやはり、世界最高水準であり、最低10%は引き下げるべきだ。

面白いのは赤旗のロジックで、「税金の低い国で事業活動しているから総所得に対する
実効税率は抑制されている」(だから、下げる必要はない)と書いているが、逆だ。
「日本の税率が高いから、低い国に必要以上に事業が移転している」
と言うべきだ。

それから内部留保についても補足しておこう。
何度も述べてきたように、内部留保というのは設備投資などが中心で、それだけの現金預金
を貯め込んでいるわけではない。
赤旗は「製造業は有価証券を66兆も持っているじゃないか」と言っているが、だったら
150兆円以上ある製造業の流動負債についても言及すべきだろう。

ついでに言っておくと、有価証券への投資が増えたのは、日本国内が低金利なので金を
借りつつ、海外での利益はそのまま海外に投資したためだ。大手ならどこだってやっている
話である。」

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