なごり雪
今月の歌です。
震災直後から数日後の歌なので少し古くなりました。
地震後は歌が変わってきたかも知れません。
なにせ地震がらみ以外は作れなくなってしまったので。
但しダイレクトに地震という表現はなるべく避けて文学的形象化を行いました。
これからは短歌も地震前の短歌と地震後の短歌の二つに分かれるのかもしれません。
なごり雪
若芝を踏み越えて行く一年生優しさに包まれ避難所を出る
蛍烏賊のように福島に光る夜空あり放水報告に涙流れて
菜の花の向うに逝きて還らざる人のありけり闇夜は深し
黄水仙十日遅れの火葬あり大震災を超えて山在り
過ぎし日を数えるばかり 震災の起こりしその日がはじまりとなる
流れ着きし遺体の上を蝶が飛ぶ連翹の花明るき辺り
みちのくに摘草の時訪れず 避難所は善意に満ち溢れれども
なごり雪 被災者の上にもう降るな 大震災からまだ十日なり
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