今夜は山本薩夫監督の「台風騒動記」だった。
火曜日21時は妻とNHKBSプレミアムで山田洋次監督が選んだ日本の名作100本(喜劇編)を見ている。
今夜は山本薩夫監督の「台風騒動記」だった。
台風のあとの不正補助金申請を巡る田舎町の物語だ。
実話ルポである杉浦明平の“台風十三号始末記"をベースにしたもののようだ。
物語はカリカチュアリズしているがありそうな話だ。
喜劇であるが立派な社会派ドラマでもある。
舞台となったこの町の映画館では利権屋の登場人物のモデルとなった人たちも来てみんなにやんやと言われながら町中の人と見たそうだ。
これを見ながらつい東日本大震災の事を思った。
この映画のような古典的利権構造は今は少ないと思うし立派な人も知っているが隠蔽された形で今もあると思う。
むしろ国の単位でこのような事が行われてないかと疑う、
いみじくも映画の最後に「天災の後に人災がやってくる」と字幕が出た。
地震と津波という天災に続く今回の福島原発事故はやるべきだと言われていたことをやらなかったという意味では人災だ。
今ゼネコンの利権となっている「除染」工事はこの映画のコンクリ学校建設とだぶる。
意味のない金を無駄に使っているような気がして仕方がない。
映画ではコンクリ校舎より夜露のしのげる場所が欲しいと住民は言っていた。
今「移染」よりも住める場所、生活できる資金、移住できる条件の保証が大事なのではないだろうか?
先日福島の広野町に行って聞いた町議さんの話がすごく頭に残っている。
「除染」が終わっても原発が怖くてみな家へ帰らないという。
今の「除染」は正しいのか?
大事な事は何なのか、勇気とは何なのかを60年近く前のこの映画は教えてくれる。
以下Goo映画より
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あらすじ・解説 - 台風騒動記
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解説 - 台風騒動記
最近ルポルタージュ作家として著名な杉浦明平の連作ルポの一つ“台風十三号始末記"を、「猫と庄造と二人のをんな」の八住利雄と「青春の音」の山形雄策が脚色、「雪崩(1956)」の山本薩夫が監督する山本プロ=まどか・グループ共同作品。撮影担当は「森は生きている(1956)」の前田実。主な出演者は「あなた買います」の佐田啓二、「新・平家物語 静と義経」の菅原謙二、「青春の音」の佐野周二、「ここは静かなり」の野添ひとみ、フランス帰りの桂木洋子、「青春の音」の宮城千賀子、ほかに渡辺篤、藤間紫、三井弘次、三島雅夫、中村是好、左卜全、多々良純など。
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あらすじ - 台風騒動記
のどかな海辺の町ふぐ江に台風が荒狂った。家は倒れ田畑も流された。役場の前には救援物資を求める町民たち。二階の会議室では森県会議員を中心に山瀬町長、友田議長、ボスの川井釜之助などが町議会の真最中。森県議の入知恵で、台風災害に便乗、台風で倒れそこねた小学校舎を壊し一千万円の政府補助金を取り私腹を肥やそうと皮算用に会議は踊る。しかし危険校舎とはいっても当の学校は健在。教科書を失った子供たちのため妙子先生は資金集めに大童。代用教員の務は専ら煽られ役である。町議会は町長の責任で校舎取壊しに決り森県議は配下の堀越組を派遣する。大蔵省からは監査官が来るという。校舎は砂煙をあげて倒れた。子供たちの眼に教室を奪われた悲しみの涙が光った。一方町長夫人みえは監査官を買収しようとバス停留所で見張りをしていると、一人の青年がバスから降りた。みえは、この青年吉成幸一を監査官と思い料亭へ連れこんで大サービス。川井議員からは二万円の袖の下、芸者静奴まで罷り出た。ところが静奴の話で幸一は人違いされたと知り、彼が訪ねる友人の務の家に逃避行。その頃本物の監査官山村は町長らにニセ陳情をキメつけていた。補助金はどうやら怪しくなった。が町長は「補助金は来る」の一点張りだが道がない。町議会はテンヤワンヤ。新校舎の地鎮祭も迫り、PTAでは一戸一万円の寄金で工事に着手しようと話合っている。町には色々な噂が流れる。いよいよ地鎮祭の日、遂に裏面を知った務は妙子に励まされ、補助金は来ないと発表した。ざわめく町民、頭を抱える議員たち。翌朝、幸一は彼を慕う静奴を残して町を去る。
以下NHKホームページより
7月の放送予定
放送日 放送時間 作品 監督
7月3日(火) 21:00〜 独立愚連隊 岡本喜八
7月10日(火) 21:00〜 好人好日 渋谷実
7月24日(火) 21:00〜 台風騒動記 山本薩夫
7月30日(月) 21:00〜 東京五人男 斎藤寅次郎
7月31日(火) 21:00〜 二等兵物語 女と兵隊・蚤と兵隊 福田晴一
8月の放送予定
放送日 放送時間 作品 監督
8月1日(水) 21:00〜 エノケンのちゃっきり金太 山本嘉次郎
8月3日(金) 20:45〜 夫婦善哉 豊田四郎
8月21日(火) 21:00〜 タンポポ 伊丹十三
8月28日(火) 21:00〜 ひばりの森の石松 沢島忠
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