11.21の朝日新聞の天声人語に紹介された歌(訂正版)
軟禁を解かれし女人(にょにん)たおやかに髪に花挿(さ)す疾風の中〉長田裕子
今朝の朝日新聞の天声人語に紹介された歌です。
歌友に別記事へのコメントで教えて貰いました。
(新日本歌人の長田裕子さんとは同姓同名の別人でした。)
アウンサンスーチー氏の事を歌っているのはすぐわかるし彼女に共感を寄せているのもわかる。
かつポエジーがある。
短歌の社会性というのはこういう広がりをいうのだろう。
長田さんを見習ってもっとポエジーのある社会詠を歌わねばならない。
以下朝日の記事です。
ミャンマー(ビルマ)と聞いて連想する楽器は、日本人なら竪琴だろう。その国に、「水牛のそばで竪琴を奏でる」ということわざがあるのを、あちらの短編小説の翻訳集で知った。親身な忠告にも聞く耳を持たない、困った頑迷さを言う▼軍事独裁下のミャンマーは、頑迷が徹底していた。たとえば2年前、自宅軟禁の続くアウンサンスーチー氏が65歳を迎えた。誕生日を前にオバマ米大統領は解放を求めたが、応じる気配はまるでなかった。それが今、この変わりようである▼米大統領の初訪問を、人々は歓呼で迎えた。民主主義の守護者を任ずる国から大統領が来たからには、もう圧政への後戻りはない。民主化へのお墨付きと、市民は受け取ったことだろう▼しかし、スーチー氏は訪問を尚早とも案じたそうだ。「変革の最も困難な時期は成功が見えてきたとき。蜃気楼(しんきろう)に惑わされないよう十分気をつけなければいけない」と釘を刺す。オバマ氏と写る写真の、少し困ったような笑顔は、その表れだったろうか▼スーチー氏の父アウンサン将軍は「建国の父」と慕われる。そして今、「民主化の母」となった娘を、生まれたばかりの幼子(おさなご)を立派に育てる試練が待つ▼〈軟禁を解かれし女人(にょにん)たおやかに髪に花挿(さ)す疾風の中〉長田軟禁を解かれし女人(にょにん)たおやかに髪に花挿(さ)す疾風の中〉長田裕子。だが現実の政治に手を染めれば、民主化の象徴のような純粋を保つのが難しい局面もあろう。内外に対して「スーチー」という存在であり続けねばならない苦労を思う。疲れず折れず歩んでほしい。
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