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2013年3月 5日 (火)

中身が分からないのに一旦参加したら抜けられないと言われる馬鹿げた国際協定

平和への結集をめざす市民の風のメーリングリストでTPP関連で話題となっているアメリカでのリーク情報についての抄訳が流れて来たので紹介します。

日本の国民にもアメリカの国民にも内緒のTPPは世紀の罠だ!

本日は17-20時までTPPに反対する首相官邸前行動です。


放送日: 2012/6/14(木)
再生時間: 19分
日本では昨年から危険な秘密貿易協定として大騒ぎになっているTPP。環太平洋パート
ナーシップとか環太平洋戦略的経済連携協定とかいろいろに呼ばれていますが、中身が
分からないのに一旦参加したら抜けられないと言われる馬鹿げた国際協定です。米国で
も一般には知られておらず、通商代表部が企業側と連携しながら進めているので国会議
員でさえ内容を知ることができない始末です。交渉の草案がリークされて、ようやく議
論に上るようになりました。2011年3月に「知財関連の条項」(2月時点での米国の要求
の完全版)がリークされたのに加え、今回(2012年6月)には「投資条項」の草案がリー
クされました。リーク文書を掲載している市民団体パブリック・シチズンのロリ・ウォ
ラック氏は、「これは貿易協定ではない、企業による世界支配の道具です」「1%の富
裕層が私たちの生存権を破壊する道具です」と断罪します。

今回のリークで特に問題視されるのが、外国の投資家が現地政府を協定違反で訴えるこ
とのでき、いわゆるISDS(Investor State Dispute Settlement)条項です。外国企業は
事業を展開している国で政府を相手どり協定違反による損害を賠償せよとの訴訟を起こ
し、現地の法律や行政手続きにはしばられない海外の仲裁法廷に持ち込むことができま
す。政府による賠償は、その国の納税者の負担です。世銀や国連に設置される仲裁法廷
で判事を務めるのは民間セクターの法律家であり、企業の顧問弁護士を生業とする人々
です。明らかな利益相反にもかかわらず、仲裁法廷の裁定が国内法に優先され、主権が
制限されます。

他にも様々な問題が指摘されるとんでもない協定ですが、こんな過激な案になったのも
一部の利害関係者だけが集まって密室でこっそり進めたせいです。そんなものはドラキ
ュラと同じで、日の光にさらせば一気に衰弱し、生き延びることはできません。国際条
約の名を借りた悪法が、国民をだますような形でどんどん決められていく最近のパター
ンに対しては、情報の開示こそが最も声高に求められるべきことでしょう。

それにしても、米国側でも外国企業による国庫の収奪とか国内法規制の無力化への懸念
が指摘されていることは注目すべきです。日本のTPP論議では、とかく「国益を守る」
という言葉が国と国の間の貿易競争で有利な位置に立つという意味に変換されがちです
が、産業界の利益と国民の利益は必ずしも同じではありません。あくまで国民の利益を
守るという意味の国益の追求を論じて欲しいものです。(中野真紀子)

http://www.youtube.com/watch?v=HLVKAalmD48

アメリカ市民団体が悪質なTPP協定について報道した内容とは


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