サル君「サルでもわかるTPP」読んだよ!
「サルでもわかるTPP 」(入るな危険、「強欲企業やりたい放題協定」)(合同出版)(安田美絵著)を読んだ。
「TPP亡国論」、「安倍政権とTPP」に続くTPP関連の三冊目となった。
この本が一番分かりやすい。
毎月第一火曜日夕刻首相官邸前でいつも分かりやすく教えてくれるあのサル君が順序立ててTPPの事を教えてくれる。
私が遭遇した疑問を提示しながらサル君に答えて貰おう。
1.自由貿易は世の中の流れじゃないの?
サル君
ものが不足していて、モノの値段が高かった時代には、「以前よりも安くモノが買えるようになる」というのはたしかにメリットだったかもしれない。
だけどいまはモノが余っていて、そのせいでデフレ(モノの値段が下がっていく)になって困っている状態。これ以上安くモノが手に入るようになっても、景気はますます悪化するだけだ。
それにもうひとつ見落とされていることがある。
「自由貿易は失業の輸入」
NAFTAでアメリカやメキシコに失業者が増えた。
TPPに参加すれば、日本でも確実に同じ事が起こるだろう。
自由貿易はワシらの働き口を輸出してしまうんじゃ
「自由」って言葉の響きの良さにだまされてたニャー
さすがサル君説得力がある。友人に再度会ったら話してみよう。
ではこれはどうかな?
2.まだ情報不足で判断出来ないんじゃないの?
サル君
国会議員で構成される「TPPを慎重に考える会」(会長:山田正彦元農水相)が2012年初頭に訪米調査を行った。アメリカは日本に何を求めているのかと問いかけたところ、USTR(米通商代表部)の幹部から返ってきた答えは、「米韓FTAを見よ。それが日本に求めるものと同じであり、米韓FTA以上のハイレベルなものを日本には要求するだろう」というものだったという。
それは
ISD条項
ラチェット条項
非違反提訴
サービス業の非設立権の認定
・ISD条項
Invester State Dispute Settlement=投資家対国家の紛争解決
国民や環境を守る為の真っ当な規制が、外資系企業の活動の邪魔になるという理由で訴えられ巨額の賠償金を払わされるようになる。
それが足かせになって、次第にまともな法案すら作れなくなっていくだろう。
TPPに入ってISD条項を受け入れたら、そんな理不尽がまかり通る世の中になってしまうんだ。
・ラチェット条項
ラチェットとは一方向にしか回転しない歯車の事だ。つまり一度自由化したものは後戻りできない、というのがこの条項だ。
・非違反提訴
韓国が何ひとつ協定に違反していなくても、アメリカ企業が当初の想定通りの利益をあげられなかったばあい、韓国企業を訴える事が出来るという条項だ。
ここまで来ると、ほとんど「おてんとさまが丸いのも、郵便ポストが赤いのも、みんなおまえが悪いんだ」という感じで、もう理屈も何もあったもんじゃない。
・サービス業の非設立権の認定
韓国内に事業所を置かなくても営業ができる、というのがこの条項。事業所がなければ、韓国内に存在していないことになり、課税からも逃げられるし、提訴も受け付けない、と強弁する事が出来る。韓国による法治を否定するようなものだ。
じゃあ最後にこれはどうだ
3.そんなに問題のある協定を何故政府は結ぼうとするの?
サル君
・経団連会長が儲かる理由
一番勢い込んでいるのは経団連だ。その会長は住友科学の米倉会長だ。
住友科学はモンサント社と業務提携している。だから、日本がTPPに加盟すると、
→非関税障壁の撤廃要求によって、遺伝子組み換え表示制度がなくなる
→遺伝子組み換え食品が食卓に蔓延
→遺伝子組み換え作物の栽培が日本でもさかんに
→モンサント社が儲かる
→業務提携している住友科学も儲かる
→米倉会長ウッホウホ……
ちなみに住友科学は殺虫剤を刷り込んんだ蚊帳をアフリカへのODAで大量生産している。
・企業の海外進出が有利に
アジアの国には日本の最低賃金の足かせがない。環境を汚しても文句は言われない。
アジアでは国内企業と外資系企業は最低賃金が違うがTPPでは進出して来た企業を国内の企業と全く同じように扱わなけれならない。
(これを「内国民待遇」と呼ぶよ)
・日本の金融機関も儲かる
ゆうちょとかんぽ(267兆円)、農協共済(45兆円)などを食い物にできるのはアメリカの金融機関だけじゃない。
・商社は表示の「自由」度が広がる
TPPではいくつかのく国の部品や材料をあわせてモノを作る場合、モノの値段の45%以上の部品や材料がTPP加盟国で作られている場合、TPP加盟国で生産されたものとみなすことが出来る。
中国で混ぜ合わせても45%以上の部品や材料が日本品であれば「メイドインジャパン」になる。
・経団連による情報操作
経団連は「TPPに加盟すると工場移転が進む」のは内緒にしておきたい。
農協を古い体制にしがみつく抵抗勢力にしたてTPP推進派は改革派に見せマスコミも動員する。
マスコミはあてにならない。
自分たちで広げていくしかない。
TPPは難しいという受け止めが多い。
しかし実は脱原発を決めても覆される可能性のある重要な協定だ。
日本の若者の未来を縛ってしまうかもしれないものだ。
若者に広めて行きたい。
そういう意味ではこの本をはTPPの事を知って欲しい人にプレゼントするのにいい本だと思います。
ねえ!サル君!
サルでもわかるTPP web版
http://project99.jp/?page_id=75
サルでもわかるTPP 紙版
(私は八重洲ブックセンター3階の農業コーナーで昨日買いました)
以上です。
直近のサル君の講演はここで聞けます。
私も参加の予定です。
●○━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━○●
第6回 環境問題を一緒に考えるお茶会
「プロジェクト99% 安田美絵講演会」
テーマ 遺伝子組み換え、TPPと食の未来
●○━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━○●
転送・拡散歓迎
日時: 2013年6月29日(土) 14時~16時 (開場13時45分)
会場: 成城ホール 4F 集会室 C (東京都世田谷区成城6-2-1)
小田急線成城学園前駅徒歩4分
地図⇒http://seijohall.jp/access.html
参加費: 1,000円 (資料代・施設代など、お茶・お菓子つきです♪)
【講師】
安田美絵(「サルでもわかるTPP入るな危険!強欲企業やりたい放題協定」著者
ルナ・オーガニック・インスティテュート(マクロビオティック料理教室&持続可能な食の学校)主宰
市民グループStop!TPP‼Project99%でも活動中)
※ 予約なしの当日参加も可能です。お茶会後、講師を囲んでの懇親会もございます。
(ただし、お茶会・懇親会とも、定員の場合は「ご予約者様優先」とさせていただきます。)
※ その他の詳細に関しましては下記『地球を清める会』ホームページをご参照下さい。
http://earthkiyomeru.web.fc2.com/index.html
■お申込みはkanamaruidomo@yahoo.co.jpへメール返信をお願い致します。
(懇親会ご希望の方は、「懇親会参加希望」と記載をお願いします。
懇親会会場 → ミア・アンジェラ http://r.gnavi.co.jp/p437900/)
==================================
以上
参考になりましたらこちらのクリックお願いいたします。
→人気ブログランキングへ
→FC2ブログランキング
→
« おは!Twitter俳句(玉葱)(6月5日から6月10日) | トップページ | 96条の会の初集会に参加した »
「TPP」カテゴリの記事
- TPP11の問題点(2018.04.12)
- TPP交渉差止・違憲訴訟 第6回口頭弁論の傍聴に参加した(2016.11.14)
- TPP特別委員会の強行採決に満身の怒りを込めて抗議する!(2016.11.04)
- TPP24のギモンを短歌で解明する6(2016.11.04)
- TPP24のギモンを短歌で解明する5(2016.11.04)
コメント