2014年順三忌に参加しました(映像追加しました)
映像追加しました。(一部切れています)
2014順三忌墓参菊池東太郎氏挨拶
2014順三忌講演1
2014順三忌講演2
2月22日に広尾来々軒にて2014年順三忌 菊池東太郎氏の講演 「渡辺順三短歌の特質」を聞いた。
1936年ベルリンオリンピックの時の順三の歌にこういう歌があるという。
オリンピックオリンピックと
書き立てて
生活の問題忘れさせようとする
→現在ただいまの歌のようだ。
ソチオリンピック真っ盛りの今考えさせるものがあります。
喩が多いと虚飾になりやすいとして分析をされた結果は
一握の砂 「ごとく」の比率551首中49首 8.52%
貧乏の歌 「ごとく」の比率5%
順三は喩を多用しなかった。より平明である。
そこここに
酒徳利などがころがれる
わが工場の罷業のあとかな
→初期労働者の現実をあるがままに歌っている。
けばけばしい
女車掌の口紅が
何故かさびしく心に残る
→あるがままの事実から出発する順三の面目躍如
「ご苦労さん」と
声かけて近よる
僕らにも
顔をそむけし幾人かあり
→順三は正直で率直である
われはきたなき労働者なり
むすめ!むすめ!
顔をそむけよ
→平明で単純が特徴
啄木の影響を受けていると田中礼さんが分析している。
どうにでもなるようになれと
捨て鉢な
気持で今日も布団をかぶる
→何という正直さか
心療内科の先生は頑張れ 闘えとは言わない
疲れて
ねむの木陰に憩う間もいらだたし
砲声とどろきやまず
→労働者の歌
労働者比率は当時12% 昭和初期30% 今80%だそうです。
歴史の発展の必然を信ずるー
それだけが、
いつも心の支柱であった。
→率直な吐露が社会性を持っている。
自分の工場が潰れたのに順三に関東大震災の歌がないという指摘は意外だった。
当時の社会性というものを表しているのか。
今震災のことを歌わない社会派歌人などいないだろう。
詳しくは冒頭の動画をご覧下さい。
当日作った歌です。
紅梅は碧き空に冴え渉る六本木ヒルズを借景として
陽の当たる白梅のみが開きおり順三墓参いつも晴れたり
当日作った短歌です。
紅梅は碧き空に冴え渉る六本木ヒルズを借景として
陽の当たる白梅のみが開きおり順三墓参いつも晴れたり
以上です。
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宇都宮健児・井戸川克隆 未来を語る
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