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2016年5月30日 (月)

市田志ん句歌集「幾山河」を読んだ

市田志ん句歌集「幾山河」を読んだ。

日本共産党の副委員長市田忠義さんのお母さんの句歌集とエッセイである。

市田忠義さんのお母さんから受けた影響をすごく感じた。

この本は26年前の自費出版の新装版だがお母さんの思いには普遍性があり新刊本のようだ。

「自分の人生で一番辛く悲しかったのは、自分のお腹を痛めた子を四人も戦争とかかわって亡くしたこと」というお
母さんのことを市田さんはよく演説会でされるという。

そしてこの句を紹介するという

  飢えに泣き弾丸(たま)におびえて娘(こ)は逝きぬ 志ん


共産党の文化面をリードする市田忠義さんの句歌集もいずれぜひ読ませて頂きたいものだと思います。


俳句も短歌もやるものとしては両方の作品に興味があった。

いくつかの俳句と短歌を★コメントをつけて紹介します。 

俳句

  独り観る「怒りのぶどう」二月尽

★(忠義新婚旅行の留守中)と脚注があった。

  どくだみは清楚な花ぞ名を変えよ

★私もそう思います。言い切っているのがいいですね。 

  木曽どのも芭蕉も濡るる時雨かな

★「この作者は古典を多く読んでいるらしい。木曽義仲を非常に尊敬していた芭蕉は、木曽どのと呼んでいて、彼の俳句にも木曽どのと書いている。」と俳誌「木耳」評に書いているという。 

  夢に見し運河に佇ちてうから恋う

★小樽の運河に家族がいた70年前のことを万感の思いで偲んでいる。

  せがまれて乗りしぶらんこ目がまわる

★お孫さんの句があるがどれもほほえましい。

  田植機の音に消さるヽ掛け言葉

★農村の交流を感じます。


短歌 

  夜学び昼は勤めて得しお金
  肉など買えと送り手呉れぬ

★送ったのは立命館大学二部に通っていて法律事務所や龍谷大学の図書館で働いていた忠義さんである。
親子の心の交流を感じます。

 百万の富よりもなお尊きは
 母子団欒の夕餉一刻

★「銀も金も玉も何せむに、優れる宝子にしかめやも」(山上憶良)なfどに通じる普遍的な思いがあります。

そのほかにいくつかのエッセイがあり出身地小樽の水天宮山の啄木の歌碑のことや小林多喜二がかっての「渡辺しん」さんの自宅近くに住んでいたことなどが興味深かった。

    

この本は非売品ですが光陽メディアか市田事務所に発注すると1000円で買えます。
このブログのメール送信でも受け付けます。

以上です。


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俳句は新俳句人連盟

短歌は新日本歌人

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