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2017年5月 8日 (月)

おは!twitter俳句(滝壺)と芭蕉の裏見の滝

今日の記事に日光の裏見の滝の事を書いた。

ここを訪れたときに作ったであろう芭蕉の句はこれである。

暫時は 滝にこもるや 夏の初

(しばらくは たきにこもるや げのはじめ)

<句意> 折から、仏道の夏籠<げごも>りも始まろうととしているが、こうして裏見の滝の岩屋にこもり、しばらく清浄な気分で過ごすのも、いっそう精進の気持ちを高めることになるのだ。

芭蕉の文章はこれである。

二十余丁、山を登って滝有り。岩頭の頂より飛流して百尺(はくせき)、千岩(せんがん)の碧潭(へきたん)に落つ。 岩窟に身をひそめ入りて、滝の裏より見れば、うらみの滝と、申し伝え侍るなり。
<現代語訳>

 (東照宮から)二十余丁(注:2km強)ほど山を登ってゆくと滝がある。岩が洞穴のようにくぼんだところの頂上から百尺も飛ぶように流れて、たくさんの岩が重なり合っている青々とした滝壺に落ち込んでいる。岩屋になっているところに身をかがめて入り込んで滝の裏側から眺めるので、裏見の滝と言い伝えられているのである。


ここの景色は山上なので当時とあまり変わっていないと思う。

芭蕉が感激したのと同じ景色が見られるという幸せが日本にはある。


--
この一週間の俳句です
私の俳句:  @twryossy
私のコメント: ★

2017年05月08日(月)

@twryossy 裏見の滝滝壺碧譚芭蕉詠む 公彦

★今は崩落して通れませんが、43年前に行った日光の裏見の滝は裏から見れました。
『奥の細道』には、こうあります。
「廿余丁山を登って滝有。岩洞の頂より飛流して百尺千岩の碧譚に落ちり。岩洞に身をひそめて入て滝の裏よりみれば、うらみの滝と申伝へ侍る也」

【今日の季語2688】滝壺(たきつぼ):三夏の地理季語「滝」の数多い傍題の一つで「飛瀑」「滝しぶき」などの類縁傍題も。落下する滝の力が岩に穿った大きな窪みを人の作る壺に見立てた比喩的表現。◆滝壺を流れ出て水無傷なり(津田清子)

【今日の季語2688:別記①】本題の「滝」が三夏の季語として扱われるようになったのは近代以降。江戸期の俳諧では「滝水の中やながるる蟬の声(惟然)」などのように別の季語(例句では「蟬」)が必要であった。

【今日の季語2688:別記②】日本では古くから滝の流れ落ちる淵には滝の主がいると信じられてきた。「滝(瀧)」字の旁には、その主の潜む姿を思わせる趣があるが、「滝」字の本義は雨の降る様子や《潤す》の意にあり、「竜」は字音ロウ・ルを表す声符に過ぎない。


【今日の季語2688:別記③】 ただし、韻書『廣韻』や『正字通』には、中国南方方言では本字を《急流》の意に用いる旨の記述があり、日本に伝わった字義と字音はこの地方のものであったらしいことが知られる。

2017年05月07日(日)

@twryossy 若夏(うりずん)や啄木の夢馳せる夜 公彦

★昨日は啄木祭があった。過去最高の180人の参加だった。二次会で碓田のぼるさんの碌山と啄木についての追加講演があった。暑い日だった。


【今日の季語2687】初夏を指す沖縄方言から出た時候季語。例句に乏しいが、時候を表す語に「若」を冠した例は新年をいう「若年」の他に例を見ず、この時季に相応しい語感を備えた魅力的な季語と言えよう。◆若夏の光透けゆく糸車(玉城一香)

2017年05月06日(土)

2017年啄木祭が終わりました。甲斐織淳さんの講談と碓田のぼるさんの講演が共に好評でした。赤旗の記者が見えてましたので4-5日後に掲載されるようです。新日本歌人に載ります。過去最高に並ぶ180人の参加でした。写真は受賞者記念撮影です。 https://pic.twitter.com/7J7obv5XVI


@twryossy 薄暑光「いちご白書」の朝談義 公彦
★坂本冬美の「いちご白書」では私が好きなフレーズ「僕は無精ヒゲと髪を伸ばして学生集会へも時々出かけた」が抜けています。最後の方の「就職が決まって髪を切ってきた時」との対応が無くなっています。事務所が「学生集会」を嫌ったのではないと思いたいですが


【今日の季語2686】薄暑光(はくしょこう):初夏の時候季語「薄暑」の傍題。別題「立夏」を迎えた五月初め頃のうっすらと汗ばむほどの暑さを表す本題に「光」を添えて、この時季の眩しい陽光をいうのに用いる。◆山頂に童児走れば薄暑光(飯田龍太)

2017年05月05日(金)

@twryossy 夏きたる草刈りし土手の匂いかな 公彦

★江戸川土手はジョギング道の両サイドの菜の花を除いて草が刈られ草の匂いする。


【今日の季語2685】夏来(なつきた)る:初夏の時候季語で二十四節気の一つ「立夏」の動詞形傍題。「夏立つ」「夏に入る」などとも。まだ夏到来の実感はないが暦の上では黄金週間の終わる時分に夏を迎える。◆百匹に二百の眼ン玉夏来る(瀧 春樹)

【今日の季語2685:別記①】例句が生類を詠んだものであることは明らかであるが、その実体名は隠されているので、そこに想像の入り込む余地がある。群をなす小魚で目玉が特徴とあれば、おおかた三夏の「目高」でもあろうか。
【今日の季語2685:別記②】例句が中七を「眼玉」とせずに、「眼の玉」の変化形にあたる撥音添加形「眼ン玉」を用いて字余りを厭わなかったのは、この語形に備わる剽軽さを生かそうとする狙いによるものか。

2017年05月04日(木)

@twryossy 逝く人の逝くばかりなり 春の果て 公彦
★この春に歌の仲間が二人、地元の友人が一人、そして昨日はネット上の友人だった泥さんが亡くなった。
春は人の亡くなる季節なのだろうか?


【今日の季語2684】春の果(はるのはて):晩春の時候季語「行く春」の傍題の一つで「春の名残」「春のかたみ」などとも。過ぎ去る季節に「果」を用いる季語は冬以外の三季にあるが、春はとりわけ惜別の思いが強い。◆文焚いてゐるむらさきの春の果(上田五千石)

2017年05月03日(水)

@twryossy 仔馬立つ草原の上陽に押され 公彦

★今日は憲法記念日。

憲法を壊す予定表と憲法を守る団結がぶつかった日となった。


【今日の季語2683】仔馬(こうま):晩春の生類季語「馬の仔」の傍題の一つ。その母馬をいう「孕馬(はらみうま)」も。馬の仔は胎内で十分に発育して生まれるのですぐに立ち上がり母馬の乳房を探り当てる。◆立眠る仔馬うつつに尾を振れる(水見壽男)

【今日の季語2683:別記②】例句も、上五「立ち眠る」とあるところから仔馬が夢心地の状態で尻尾を振っている姿を詠んだ後世の語義に従う用法であることは明かであるが、作者によっては古用に従うこともあり、この語を両義いずれに解すべきかについては注意を要する。

2017年05月02日(火)

@twryossy ごちゃまぜに花種蒔けば花群れる 公彦

★庭に適当に蒔いた種が芽吹き今百科繚乱である。


【今日の季語2682】種蒔(たねまき):晩春の生活季語で「種降し」などとも。単独では種籾(たねもみ)を苗代に蒔く作業を指し、野菜や草花の種については汎称の「物種蒔く」や個別名を冠した「〇〇蒔く」の形を用いる。◆種蒔もよしや十日の雨ののち(蕪村)


【今日の季語2682:別記】「種蒔」に至るまでの種籾に関する季語は、仲春の「種選(たねえらび)」に始まり「種池浚(さら)ひ」「種井」「種浸し」などと子細にわたる。これがいかに大事な農作業であったかを示す事例である。

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