ドナルド・キーン「石川啄木」の「第一章~第四章」を学びました
昨日紹介した勉強会の7月例会が今日行われました。
ドナルド・キーン「石川啄木」の「第一章~第四章」を学びました。
最初にこの映像を流しました。
ドナルドキーン 90歳を生きる 石川啄木を語る
如何議論の材料とした設問集です。
回答は本の中にあったりなかったりします。
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ドナルド・キーン「石川啄木」第一章 「反逆者啄木」の20の議論のポイント
1、啄木は日本の歌人の中で一番人気がある?(p7)
2、芭蕉の俳句の中で名声に恥じないのは十に一つ?(p8)
3、「歌という詩形を持っているということは、我々日本人の少ししか持たない幸福のうちの一つ」?(p11)
4、「食(くら)ふべき詩」か「食(く)ふうべき詩」か?どこから来た言葉か(p12)
5、「啄木の詩の変わらぬ人気の秘密は各音節が示している以上に、その表現の切迫性や独自性にあった」?(p12)
6、なぜ啄木は、日戸村に一切触れなかったのか?(p15)
7、啄木はどうして多くの知識を身につけたか?(p18)
8、啄木と母との関係に何かしら「病的なもの」がある?(p26)
9、母カツの最大の関心事は?(27)
10、鉄幹との文通で自信を持った?(p38)
11、晶子の歌を模倣した?(p43)
12、評価した小説家は漱石と藤村だけ?(p62)
13、「雲は天才である」は「題も構想も恐らく破天荒なもの」として認められた? (p62)
14、「小天地」は何故1号しか出なかったか?(p65)
15、「日本一の代用教員」だったか?(p67)
16、「葬列」は鏡花漱石以上か?(p71)
17、禅寺で育ちながら、啄木が自分の問題の解決に仏教を見出さなかったのはなぜか?(p81)
18、父・一禎が報徳寺への復職を断念して失踪した後に啄木の取った行動は?(p85)
19、函館の「紅苜宿」(べにまごやし)に歓迎された理由は?(p87)
20、函館で就職した社は?(p89)
議論の結果を簡単に書きます。
ドナルド・キーン「石川啄木」第一章 「反逆者啄木」の20の議論のポイント
1、啄木は日本の歌人の中で一番人気がある?(p7)
→人によるでしょう。人気がある歌人であることは間違いないでしょう。
2、芭蕉の俳句の中で名声に恥じないのは十に一つ?(p8)
→これは子規の評価ですが、これも人に依るでしょう。
3、「歌という詩形を持っているということは、我々日本人の少ししか持たない幸福のうちの一つ」?(p11)
→有名な言葉で歌人はそう思っているでしょう。
4、「食(くら)ふべき詩」か「食(く)ふうべき詩」か?どこから来た言葉か(p12)
→「食(くら)ふべき詩」です。「食(くら)ふべきビール」という広告にヒントを得た。
5、「啄木の詩の変わらぬ人気の秘密は各音節が示している以上に、その表現の切迫性や独自性にあった」?(p12)
→切迫性や独自性は確かに啄木の魅力です。
6、なぜ啄木は、日戸村に一切触れなかったのか?(p15)
→楽しくない父の過去が嫌だった?
7、啄木はどうして多くの知識を身につけたか?(p18)
→明治の学制の御蔭の学校教育と父の影響か?
8、啄木と母との関係に何かしら「病的なもの」がある?(p26)
→確かにそうだが、母と子の関係は多かれ少なかれそうでは?
9、母カツの最大の関心事は?(27)
→ひ弱な啄木が死なない事。
10、鉄幹との文通で自信を持った?(p38)
→それほど与謝野鉄幹という名前は当時大きかったのでしょう。
11、晶子の歌を模倣した?(p43)
→与謝野晶子の「みだれ髪」を読み高く評価し一時期歌の模倣もしている。
12、評価した小説家は漱石と藤村だけ?(p62)
→そのようだがその評価も手放しではない。
13、「雲は天才である」は「題も構想も恐らく破天荒なもの」として認められた? (p62)
→金田一京助には絶賛されたが文壇ではそうでもなかった。読んでないので不明。
14、「小天地」は何故1号しか出なかったか?(p65)
→スポンサーが引き上げたのと啄木の金銭感覚に協力者がついていけなかった。
15、「日本一の代用教員」だったか?(p67)
→新しい教育を進めた。
16、「葬列」は鏡花・漱石以上か?(p71)
→読んでないので不明。
17、禅寺で育ちながら、啄木が自分の問題の解決に仏教を見出さなかったのはなぜか?(p81)
→キリスト教や無神論の方が引きつけた。禅宗の影響も無いとは思わない。
18、父・一禎が報徳寺への復職を断念して失踪した後に啄木の取った行動は?(p85)
→全てをやめての函館行き
19、函館の「紅苜宿」(べにまごやし)に歓迎された理由は?(p87)
→知名度があり、「小天地」の編集の経験もあった。
20、函館で就職した社は?(p89)
→函館商業会議所
大津留公彦の2016年の句集「蘖」(ひこばい)が完成しました。
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