新日本歌人2017年12月号 10首選
新日本歌人2017年12月号 10首選
1、p5 文芸も平和も引き継ぐいい女を妻にしたでしょ遺影と語る
児玉惠智子 鹿児島
★故人もきっとそう思っているでしょう。
2、p7 公園も駅もベンチは一人ずつ区切られている横になるなと
佐藤よし 東京
★個人主義の世の中の反映でしょうか。
3、p18 思いっきり出したいアインシュタインのように、お茶目に、あなたに、舌
田村柚 福岡
★この方の表現の意外性には舌を巻く。
4、p46 余命はと問えば六ヶ月ですね 若き女医さん簡潔に言う
大山志津子 福岡
★歌集「白萩坂」を頂き感想文を送りました。ご返信をある人経由頂きました。頑張って生きて貰いたいと思います。本号に大杉香代子さんの書評があります。
5、p47
”原爆を許すまじ“歌って
棺を送る
静かに強く
谷口さんが話すように
岡本博 長崎
★谷口稜曄(すみてる)さんの葬儀に参加されたんですね。核兵器禁止条約と引き換えのような人生でした。
6、p48 お気に入りの茶店にアベのポスターの貼られてよりは行くことも無し
堀正子 大阪
★こういう事も個人で出来る意思表示ですね。
7、p50 これからの老いは「ピンピンキラリ」だと言う人ありて思わず拍手
水永玲子 宮崎
★使用語彙が一つ増えました。
8、P66
詩歌定型に囚われた人々に
訊いてみたい
本当に自由に
書いているか と
高原伸夫 福岡
★今月号最大の問題提起句 今月号の高原さんの作品評での奈良達雄さんの評への反論も含めて議論しましょう。
高原さんの五行歌は段々と定型に近づいているように私には思えるのだが。
特選 9、p71 弟の荼毘待つ少年不動なり 驚異の直立とオダネルは記す
乾千枝子 埼玉
★「驚異の直立」という言葉は記憶しよう。
10、p73 秋深く一人の部屋に住み慣れて啄木論書く遺稿もごとく
碓田のぼるさん 千葉
★12月4日に卒寿のお祝いのある碓田のぼるさんのご健康を祈ります。遺稿はまだまだ早いです。
以上
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