新日本歌人2017年9月号 10首選です
新日本歌人2017年9月号 10首選です。(ちょっと古いですが)
今月も挽歌が多くなりました。他にも取りたかった歌があるのですが、よく見知った人もあり選に入れない訳には行きませんでした。
今までは私のよく知った人は選に入れませんでしたが今後はその制限は無くす事にしました。
p5 眠れずに田賀さんを呼べばあらわれて「また泣いたの」と優しく言われる
東京 滝沢教子
(この作者の滝沢さんも先ごろ亡くなった。投稿と発表のずれが挽歌を絶詠とした)
p9 夫が逝き娘も逝きひとり散歩する川辺に変わらぬ瀬音聴きつつ
長崎 長崎田鶴子
p18 ほんのりと白粉花の立ち匂ういつまた逢える約束もせず
大阪 乃木倫子
p20 舗装にも負けじと咲きしたんぽぽは僅かな土を謳歌しており
東京 兵頭喜美代
(最近入会された方です。)
p20 伝えたき溢るる思いを絆とすニュースの一文字疎かならず
茨城 深谷武久
(組織部員の組織強化へ向けてに思いが溢れてます。)
p24 僅かなる戦争の記憶呼び起こせり安保法制訴訟の陳述書かく
群馬 村岡邦三
(私もこの原告団です。友人が事務局をやっています。)
p31 「降らないねえ」「降りませんねえ」「降らんなあ」道の駅での出荷時の声
滋賀 峯森あや子
p32 機動隊員と真向かいてたじろがぬ若い母へのひそかな拍手
茨城 木下かおる
p33 爆破した
電車に立ったまま死んでいる
ハンドル持った運転手
長崎 岡本博
(この方も最近入会された行わけの方です。)
特選 p77 インクの匂う協会誌持ち柩にと言いくれし人あり涙の顔で
神奈川 小林加津美
(お姉様である河村澄子さんへの挽歌です。先月に続けて小林さんの挽歌を特選とさせて頂きました。)
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