新日本歌人2018年5月号10首選
新日本歌人2018年5月号10首選
大津留公彦
p25 真っ白く霜の降りたる菜園にどったらどうと並んだ大根
宮崎 弓削敏
★「どったら」は北海道方言で「どのような」とあった。珍しい言葉で大根の様子が浮かぶ。
p26 戦争の悲惨訴う「短歌」持つ我にうなづき名前を書きぬ
東京 横井妙子
★「短歌プラスター」を掲げての署名には反響がある。大塚駅前でも妙法寺前でも
特選 p32 追悼の鐘は尾を引き消え去りぬわが悲しみも滲み消えゆけ
兵庫 安武ひろ子
★阪神淡路大震災から23年経つが安武さんの中では記憶がどっしりと根を張っている。
p33 本採用決まりて吾子が吐露をせり「父さんのように勤め上げたい」
滋賀 泉勝男
★あるいはこういう会話は日本中でされているのかもしれない。
父親と息子の関係にも一票。
p60 鏡のごと池塘を天に捧げ居し「雪の平」好う若き日を恋う
千葉 碓田のぼる
★碓田さんの信州での若き日が感じられます。
p62 演算を飽かず続くるコンピュータ符号十億愚直に並ぶ
熊本 大畑靖夫
★コンピュータ符号は愚直なんですね。しかも十億も。
大畑さんでないと作れない歌でしょう。
p68 わが妻よこれから先も君を詠む歌詠む道の同伴者たれ
宮崎 黒木直行
★夫婦で歌の同伴者とは何と羨ましい事か。我が家は家族の事は歌うなと言われています。(あ、言ってしまった。)
p 81 ふるさとの土が
土が踏みたい!
裡に
ふるさとよびよせる“妙二”
岐阜 伊東幸惠
★順三・妙二忌を準備する中で、佐々木妙二の歌集を私も沢山読んだのでこの歌に共感しました。
p 84 集会を成し遂げ明けしあかときの嗄れたる声こそわが矜持なり
埼玉 小山尚治
★関東近県集会を準備した小山さん、お疲れ様でした。この矜持が大事ですね。
p 87歌誌作る思いひとつに来しものをー澄子(あなた)も東太郎(あなた)も逝ってしまった
埼玉 城間百合子
★このあなたの使い方は新鮮だった。
河村澄子さんと菊池東太郎さんへの素晴らしい挽歌です。
以上です。
以上です。
愛知・三郷・東京・関西啄木祭
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俳句は新俳句人連盟
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