椎名誠の「孫物語」を読んだ
椎名誠の「孫物語」を読んだ
妻が「これでも読んだら」と渡してくれたのがこの本だった。
私には孫が二人居るが来年の小学校最後の夏休みに6年生の孫と旅行をしたいと思っている。なぜ来年の夏かと言うと自分が仕事をしているので休みが取れないことと、運賃が子ども料金で行ける最後の機会だからだ。
孫には前にそれとなく言ったことがあるがその母親(私の娘)の許可を得られるかどうか判らない。妻は「過去の行動から安全の保証が無いからダメじゃない」と言っている。
しかし、この本を読んでますます一緒に旅行した気持ちが強くなった。
この本はサンフランシスコの孫に会いに行く話や、新宿の近くに住む孫との交流などが様々描かれている。
最後の北海道の別荘での孫(最初は一人途中から二人)たちとのしばしの生活が実に魅力的だ。
この別荘を売ろうと考えていた椎名さんが、孫の波太郎君に「植物や虫がいる、あの山の上の家が好きだ」と言われて「ぼく自身の、山の上の隠遁生活の夢作戦はもうかなえられないだろうが、孫たちにそっくり残してやる、というもっとスケールのある夢が生れてきた」と売却をやめたと言うのがすごくいい。
この本は「岳物語」「続・岳物語」「三匹のかいじゅう」に継ぐ「ワタクシ小説のようなエッセイのような」本であるが、「続・孫物語」も生れそうな気がする。
私は毎日短歌を八首作っているが一緒に暮らしていないこともあってその誕生の時以降は孫がテーマのものは少ない。
椎名さんは252冊の本を書いたそうです。
私はこの二年間で5千首を越える短歌を詠んだ。過去の40年間でそれ以上を詠んでいるから一万首は越えると思う。
その中には三人の子どものこともかなりある。
私の短歌は自然詠や俳句の季語からの歌や、政治・社会詠や、身辺の歌など雑多で書きなぐりの感があるが自分の日記としての記録が残って行っているし、今後も書いて行きたいと思う。
「岳物語」は椎名さんのタイトル案は「じいじいのヨロコビ」だったそうだが、その「じいじいのヨロコビ」を私も今後も味わって行きたい。
新しい孫も生れるようだし。
2019年10月25日 大津留公彦
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