肌寒・吊るし柿・初猟

2019年11月4日(月)

肌寒・吊るし柿・初猟

大津留公彦

肌寒の独りに余る我が寝ぐら 慣れ親しんだ習いではある

肌寒や猫は愛撫を所望せり 寡黙でありしが声には応じ

朝日射す雑木紅葉は今日限り 明日よりは又ラッシュアワーの人

陽を浴びる吊るし柿観る千曲川 暴れ果てたる異様を涙を

吊るし柿珠玉の如く輝きて 奥多摩にありし友らの笑顔と

初猟は散弾銃の平手撃ち キルクックなる畑の上に

初猟の如く唸りて頭を下げるジャックラッセルテリアの在りし日

マリーゴールドに日本橋の朝はじまりぬ 赤き薔薇にて陽は翳るなり

一首選んで頂けると有り難いです。